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処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
骨端線閉鎖を伴わない軟骨無形成症
骨端線の閉鎖により成長の可能性がないことが確認された場合、本剤の投与を中止すること。
通常、ボソリチド(遺伝子組換え)として、2歳以上の患者には15μg/kgを、2歳未満の患者には30μg/kgを1日1回、皮下注射する。ただし、1回投与量は1mgを超えないこと。
ボックスゾゴ皮下注用0.4mg
ボックスゾゴ皮下注用0.56mg
ボックスゾゴ皮下注用1.2mg
溶解後液量
0.5mL
0.7mL
0.6mL
溶解後濃度
0.8mg/mL
2.0mg/mL
採取可能量
0.3mL
0.4mL
患者の体重(kg)
投与量(mL)
8-9
0.15
10-11
0.20
12-14
0.25
15-17
0.30
18-19
0.35
20-22
0.40
23-25
0.45
26-27
0.50
28-29
30-36
37-43
44-49
50-56
57-63
0.45 a)
≥64
0.50 a)
a)2バイアルを使用して投与量を採取する。
3
0.12
4
5
6-7
8
9
12
13
臨床試験では除外されている。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
降圧剤(カルシウム拮抗薬、アンジオテンシン受容体拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、利尿薬、β遮断薬、等)
血圧低下があらわれる可能性がある。
本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用による降圧作用が増強する可能性がある。
10%以上
10%未満
頻度不明
神経系障害
失神失神寸前の状態浮動性めまい
血管障害
低血圧
胃腸障害
嘔吐(26%)
悪心
*皮膚及び皮下組織障害
多毛症
全身障害及び投与部位の状態
注射部位反応(85%)
疲労
臨床検査
血中アルカリホスファターゼ増加
皮下投与は、大腿部、腹部、臀部又は上腕部に行うこと。同一部位へ繰り返し注射することは避け、投与毎に注射部位を変えること。
臨床試験において、5歳以上の軟骨無形成症患者の37.8%(59/156例)に抗ボソリチド抗体の産生が報告され、1.9%(3/156例)に中和抗体の産生が報告された。5歳未満の軟骨無形成症患者では、18.6%(8/43例)に抗ボソリチド抗体産生が報告され、抗ボソリチド抗体陽性患者からは中和抗体は検出されなかった。
外国人健康成人(14例)に本剤5、10又は15μg/kgを単回皮下投与したときの血漿中濃度推移及び本薬の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
用量(μg/kg)
10
15
例数
Cmax(ng/mL)
2.30±1.07
6.75±4.08
8.83±2.88
AUC0-t(ng・min/mL)
90.0±15.3a)
607±562
687±424
tmax(min)
15[15,30]
30[15,30]
20[15,30]
t1/2(min)
-
31.6,76.0b)
69.5±61.2c)
CL/F(mL/min/kg)
5.76,15.1b)
20.3±11.3c)
Vz/F(mL/kg)
632,688b)
1500±530c)
平均値±標準偏差、tmaxは中央値[範囲]、2例以下の場合は個々の値、-:未算出a)4例、b)2例、c)3例
5歳以上18歳未満の軟骨無形成症患者(58例、日本人3例を含む)に本剤15μg/kgを1日1回反復皮下投与したときの本薬の薬物動態パラメータは表2のとおりであった。
時点
1日目
52週時
58
56
7.18±9.65
5.80±3.68
242±232
290±235
15.0[5,35]
15.0[5,60]
21.0±4.67a)
27.9±9.91b)
104±98.8a)
79.4±53.0b)
2880±2450a)
2910±1660b)
平均値±標準偏差、tmaxは中央値[範囲]a)55例、b)48例
5歳未満の軟骨無形成症患者に本剤15又は30μg/kgを1日1回反復皮下投与したときの本薬の薬物動態パラメータは表3のとおりであった。
年齢
2歳以上5歳未満
6カ月以上2歳未満
6カ月未満
30
4.43±3.67(18例)
5.64±2.74(16例)
14.5±5.90(7例)
12.9±6.26(3例)
13.4±5.71(11例)
13.5±6.77(8例)
132±97.3(18例)
258±169(16例)
547±279(7例)
672±334(3例)
323±129(11例)
557±401(8例)
15.0[4, 30](18例)
15.0[7, 31](16例)
14.0[4, 30](7例)
14.0[13, 16](3例)
5.0[5, 14](11例)
15.5[6, 17](8例)
21.7±7.99(16例)
29.0±9.12(15例)
33.3±8.41(7例)
40.1±15.2(3例)
41.1±18.8(8例)
24.3±6.58(7例)
134±59.8(16例)
69±41.2(15例)
65.9±31.6(7例)
49.7±32(3例)
95.9±34.0(8例)
76.5±49.8(7例)
4070±2310(16例)
2660±1420(15例)
3190±1790(7例)
3040±2630(3例)
5240±1890(8例)
2620±1950(7例)
平均値±標準偏差、tmaxは中央値[範囲]
本剤は、中性エンドペプチターゼによる分解に対して抵抗性があることが示された(in vitro試験)。
5歳以上18歳未満の骨端線閉鎖を伴わない軟骨無形成症患者121例(日本人7例を含む)を対象に、本剤15μg/kg(60例、うち日本人3例)又はプラセボ(61例、うち日本人4例)を1日1回52週間皮下投与した。なお、成長ホルモン製剤は併用しないこととされた。主要評価項目である年間成長速度のベースラインから投与52週時までの変化量は表4のとおりであり、本剤群のプラセボ群に対する優越性が示された。また、副次評価項目である身長Zスコアの結果は表4のとおりであった。
プラセボ群(61 例)
本剤群(60 例)
年間成長速度(cm/年):主要評価項目
投与前a)
4.06±1.20
4.26±1.53
投与52週時b)
3.94±1.07
5.61±1.05
変化量c)
0.13[-0.18,0.45]
1.71[1.40,2.01]
群間差c)
1.57[1.22,1.93]
p値c)d)
p<0.0001
身長Zスコア
-5.14±1.07
-5.13±1.11
-5.14±1.09
-4.89±1.09
-0.01[-0.10,0.09]
0.27[0.18,0.36]
平均値±標準偏差、変化量:最小二乗平均値[95%信頼区間]、群間差:最小二乗平均値の差[95%信頼区間]a)投与前の過去6カ月間以上の身長のデータに基づいて算出されたb)投与開始時及び投与52週時の身長に基づいて算出されたc)ベースラインで補正した共分散分析モデルから推定した。投与52週より前に試験を中止した本剤群2例の欠測値は、補完して本分析に組み入れられたd)両側有意水準5%
本剤群における副作用発現頻度は88.3%(53/60例)であり、主な副作用は、注射部位反応71.7%(43/60例)、注射部位紅斑68.3%(41/60例)、注射部位腫脹38.3%(23/60例)、注射部位蕁麻疹11.7%(7/60例)及び血圧低下11.7%(7/60例)であった。プラセボ群における副作用発現頻度は83.6%(51/61例)であり、主な副作用は、注射部位紅斑63.9%(39/61例)、注射部位反応45.9%(28/61例)、注射部位内出血11.5%(7/61例)及び注射部位出血11.5%(7/61例)であった。
5歳未満の骨端線閉鎖を伴わない軟骨無形成症患者75例(日本人8例を含む)を対象に、コホート1(2歳以上5歳未満)では本剤15μg/kg又はプラセボを1日1回、コホート2(6カ月以上2歳未満)及びコホート3(6カ月未満)では本剤30μg/kg又はプラセボを1日1回、52週間皮下投与した。なお、成長ホルモン製剤は併用しないこととされた。いずれのコホートにおいても、センチネル被験者として3~4例に対して非盲検下で本剤を投与し、安全性及び薬物動態を評価した後、64例を本剤群又はプラセボ群に無作為割り付けした。無作為化された被験者64例における主な有効性評価項目の結果は表5のとおりであった。
全体
コホート1
コホート2
コホート3
プラセボ群
本剤群
身長Zスコア(主要評価項目)
ベースライン
-4.28±1.48(32例)
-3.79±0.97(32例)
-5.13±1.15(16例)
-4.27±0.81(15例)
-4.21±1.24(8例)
-3.39±0.84(8例)
-2.65±0.79(8例)
-3.34±1.02(9例)
-4.52±1.19(32例)
-3.92±0.78(31例)
-5.06±1.01(16例)
-4.14±0.72(15例)
-4.36±1.33(8例)
-3.40±0.80(8例)
-3.59±0.76(8例)
-4.04±0.73(8例)
変化量a)
-0.31[-0.48, -0.13]
-0.06[-0.26, 0.15]
-0.06[-0.28, 0.16]
0.27[0.04, 0.50]
-0.19[-0.58, 0.20]
0.02[-0.38, 0.41]
-0.91[-1.36, -0.45]
-0.68[-1.21, -0.15]
群間差a)
0.25[-0.02, 0.53]
0.33[0.00, 0.67]
0.21[-0.37, 0.79]
0.23[-0.45, 0.91]
年間成長速度(cm/年)
9.60±7.74(32例)
11.06±7.57(32例)
4.20±1.78(16例)
4.74±1.68(15例)
10.55±4.78(8例)
11.51±4.66(8例)
19.45±7.55(8例)
21.19±2.80(9例)
7.35±2.44(32例)
8.08±2.50(31例)
5.45±0.87(16例)
6.35±1.70(15例)
8.05±1.85(8例)
8.66±2.12(8例)
10.43±1.30(8例)
10.74±1.22(8例)
変化量b)
-2.95[-3.45, -2.45]
-2.17[-2.76, -1.58]
0.89[0.23, 1.55]
1.99[1.31, 2.67]
-3.00[-3.86, -2.13]
-2.36[-3.22, -1.50]
-10.14[-11.48, -8.79]
-9.34[-10.78, -7.91]
群間差b)
0.78[0.02, 1.54]
1.10[0.13, 2.07]
0.63[-0.60, 1.87]
0.79[-1.08, 2.67]
平均値±標準偏差、変化量:最小二乗の平均値[95%信頼区間]、群間差:最小二乗の平均値の差[95%信頼区間]a)欠測値を多重補完法により補完した後に、治療、性別、年齢層、ベースラインの年齢、ベースラインの年間成長速度及びベースラインの身長Zスコアを説明変数とした共分散分析モデルに基づいて推定した。b)欠測値を多重補完法により補完した後に、治療、性別、年齢層、ベースラインの年齢及びベースラインの年間成長速度を説明変数とした共分散分析モデルに基づいて推定した。
本剤群における副作用発現頻度は86.0%(37/43例)であり、主な副作用は、注射部位反応79.1%(34/43例)、注射部位紅斑76.7%(33/43例)、注射部位腫脹18.6%(8/43例)、注射部位蕁麻疹14.0%(6/43例)、注射部位内出血11.6%(5/43例)及び注射部位硬結11.6%(5/43例)であった。プラセボ群における副作用発現頻度は53.1%(17/32例)であり、主な副作用は注射部位反応40.6%(13/32例)、注射部位紅斑40.6%(13/32例)及び注射部位内出血15.6%(5/32例)であった。
本剤はC型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)の類縁体である。軟骨無形成症は、軟骨細胞の増殖及び分化の負の調節因子である線維芽細胞増殖因子受容体3(Fgfr3)遺伝子の機能獲得型変異によって引き起こされる。本剤はナトリウム利尿ペプチド受容体-B(NPR-B)に結合することでFGFR3の下流シグナル伝達を阻害し、軟骨細胞の増殖及び分化を促進する4),5) 。
重度の四肢短縮型矮小発育症の表現型を有するタナトフォリック骨異形成症モデルマウスであるFgfr3Y367C/+マウス、及び軽度の四肢短縮型矮小発育症の表現型を有する軟骨異形成症モデルマウスであるFgfr3G380Rマウスにおいて、本薬投与により成長板の拡大並びにそれに続く四肢骨格及び中軸骨格の成長が認められた6) 。
ボソリチド(遺伝子組換え)(Vosoritide (Genetical Recombination))
C176H290N56O51S3
4102.73
アミノ酸配列及びジスルフィド結合
ボソリチドは、遺伝子組換えヒトC型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)類縁体であり、ヒトCNP-53の17~53番目のアミノ酸残基に相当し、N末端に2個のアミノ酸残基(Pro-Gly)が付加している。ボソリチドは39個のアミノ酸残基からなるペプチドである。
凍結を避けること。冷蔵庫(2~8℃)で保管できない場合は、室温で保管することもできるが、3か月以内に使用すること。また、室温で保管した後は冷蔵庫に戻さないこと。
1バイアル(日局注射用水0.5mL/プレフィルドシリンジ 1シリンジ添付)
1バイアル(日局注射用水0.7mL/プレフィルドシリンジ 1シリンジ添付)
1バイアル(日局注射用水0.6mL/プレフィルドシリンジ 1シリンジ添付)
1) 社内資料:本薬の血漿中濃度(承認年月日:2022年6月20日、CTD 2.7.2.2)
2) 社内資料:111-301試験(承認年月日:2022年6月20日、CTD 2.7.6.5)
3) 社内資料:111-206試験総括報告書
4) Lorget F, et al.: Am. J. Hum. Genet. 2012; 91(6): 1108-1114
5) Krejci P, et al.: J. Cell Sci. 2005; 118(21): 5089-5100
6) 社内資料:Animal model(承認年月日:2022年6月20日、CTD 2.6.2.2)
BioMarin Pharmaceutical Japan株式会社メディカルインフォメーション
〒160-0022 東京都新宿区新宿四丁目1番6号JR新宿ミライナタワー
TEL:03-4578-0638https://www.bmrn.co.jp/
*本製剤の効能又は効果に関連する注意において、「骨端線の閉鎖により成長の可能性がないことが確認された場合、本剤の投与を中止すること。」とされているので、使用にあたっては十分留意すること(保医発0817第4号:令和4年8月17日付)。
BioMarin Pharmaceutical Japan株式会社
東京都新宿区新宿四丁目1番6号
BioMarin International Limited, Ireland
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