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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
がん化学療法後に増悪したPIK3CA遺伝子変異を有する卵巣明細胞癌
通常、成人にはリソバリシブメシル酸塩として1回40mgを1日1回空腹時に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
減量レベル
1回投与量
通常投与量
40mg
1段階減量
30mg
2段階減量
20mg
3段階減量
投与中止
副作用
程度注)
処置
高血糖
Grade2
21日以内にGrade1以下に回復した場合は、同一用量で継続できる。21日以内にGrade1以下に回復しない場合は、1段階減量する。
Grade3
Grade2以下に回復するまで休薬する。7日以内にGrade2以下に回復した場合は、同一用量又は1段階減量して再開できる。7日を超えてGrade2以下に回復した場合は、1段階減量して再開できる。
Grade4
投与を中止する。
皮膚障害
Grade1以下に回復するまで休薬する。初回発現の場合は、回復後に同一用量で再開できる。2回目以降の発現の場合は、回復後に1段階減量して再開できる。
口内炎
Grade2又は3
Grade1以下に回復するまで休薬する。初回発現の場合は、回復後に同一用量又は1段階減量して再開できる。2回目以降の発現の場合は、回復後に1段階減量して再開できる。
間質性肺疾患
疑い
診断が確定するまで休薬する。
Grade1以上
好中球減少症・血小板減少症
Grade1以下又はベースラインに回復するまで休薬する。7日以内に回復した場合は、同一用量で再開できる。7日を超えて回復した場合は、1段階減量して再開できる。
Grade1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後は1段階減量して再開できる
発熱性好中球減少症
Grade1以下又はベースラインに回復するまで休薬する。7日以内に回復した場合は、1段階減量して再開できる。7日を超えて回復した場合は、投与を中止する。
その他の副作用
Grade1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後は1段階減量して再開できる。
注):高血糖のGradeはNCI-CTCAE ver.6.0に準じる。その他の副作用のGradeはNCI-CTCAE ver.5.0に準じる。
間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある。,,,,
高血糖が発現又は悪化し、糖尿病性ケトアシドーシスを発現するリスクが高くなるおそれがある。臨床試験においては、糖尿病患者、空腹時血糖値>110mg/dL(6.1mmol/L)、又はHbA1c>基準値上限の患者は除外された。,,,
QT間隔延長が発現又は悪化するおそれがある。,
本剤は主に肝代謝により消失するため、血中濃度が上昇する可能性がある。なお、中等度又は重度注)の肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。注)NCI-ODWG(National Cancer Institute-Organ Dysfunction Working Group)基準による分類
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。生殖発生毒性試験(妊娠ラット)において、臨床曝露量の0.2倍に相当する用量で、胎児生存率低下、胎児体重の減少、骨格の奇形又は変異等が報告されている。
授乳しないことが望ましい。ヒト乳汁中への移行に関するデータはないが、本剤が乳汁に移行する可能性があり、乳児が乳汁を介して本剤を摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
プロトンポンプ阻害剤
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。
これらの薬剤が胃内pHを上昇させるため、本剤の溶解度と吸収が低下し、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
H2受容体拮抗剤
制酸剤
CYP2B6の基質となる薬剤
これらの薬剤の有効性が減弱するおそれがある。
本剤のCYP2B6誘導作用により、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
CYP2C8の基質となる薬剤
本剤のCYP2C8誘導作用により、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
CYP2C9の基質となる薬剤
本剤のCYP2C9誘導作用により、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
CYP2C19の基質となる薬剤
本剤のCYP2C19誘導作用により、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
CYP3Aの基質となる薬剤
本剤のCYP3A誘導作用により、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
間質性肺疾患が疑われる場合には本剤を直ちに休薬すること。間質性肺疾患と診断された場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等適切な処置を行うこと。,,,,
高血糖(89.2%)があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシス(1.1%)に至るおそれがある。糖尿病性ケトアシドーシスが疑われる場合は直ちに休薬し、糖尿病性ケトアシドーシスと診断された場合は投与を中止すること。,,,
多形紅斑(2.2%)等の重度の皮膚障害があらわれたことがある。
,
末梢性浮腫(26.9%)、顔面浮腫(15.1%)、低アルブミン血症(5.4%)、腹水(1.1%)等の体液貯留があらわれることがある。急激な体重の増加、呼吸困難等の異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
ニューモシスチス・イロベチイ肺炎(1.1%)等の重篤な感染症があらわれることがある。
20%以上
10%~20%未満
10%未満
胃腸障害
口内炎(68.8%)、悪心(52.7%)、下痢(36.6%)、嘔吐
腹痛
腹部膨満、便秘、腹部不快感、レッチング、排便回数増加
代謝及び栄養障害
食欲減退(38.7%)
低カリウム血症
高コレステロール血症、低ナトリウム血症
一般・全身障害及び投与部位の状態
疲労(41.9%)
発熱
血液及びリンパ系障害
貧血、好中球減少症
白血球減少症
臨床検査
体重減少(35.5%)
ALT増加、AST増加
γ-GTP 増加、血中ビリルビン増加、血中アルカリホスファターゼ増加
腎及び尿路障害
蛋白尿
高クレアチニン血症
神経系障害
頭痛、味覚不全、浮動性めまい
皮膚及び皮下組織障害
発疹(72.0%)
皮膚乾燥、湿疹、手掌・足底発赤知覚不全症候群、そう痒症、皮膚亀裂、皮膚炎
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
AUC比較でいずれも臨床曝露量未満の用量で、ラットを用いた反復投与毒性試験において卵巣萎縮、卵胞嚢胞、黄体出血及び子宮/子宮頸管萎縮、並びにイヌ又はラットを用いた反復投与毒性試験において精細管変性/萎縮及び精巣上体の乏精子症が認められた。
日本人の化学療法歴のあるPIK3CA遺伝子変異陽性の卵巣明細胞癌患者4例に本剤40mgを空腹時に1日1回反復経口投与したときのリソバリシブ及び代謝物I27の薬物動態パラメータ及び血漿中濃度推移は以下のとおりであった。本剤40mgを空腹時に1日1回反復経口投与したときの投与29日目におけるリソバリシブの蓄積率は、AUC0-24hが2.82、Cmaxが2.17であった1)。
測定対象
測定日
例数
Cmax(ng/mL)
Tmax*(h)
AUC0-24h(ng・h/mL)
リソバリシブ
1
4
196(37.5)
3.92(1.85, 5.72)
2700 (232)
29
422 (131)
5.99(3.92, 8.10)
7610 (2410)
代謝物I27
37.0 (12.8)
6.87(3.93, 23.6)
738 (236)
134 (35.0)
7.85 (3.92, 24.0)
2990 (818)
平均値(標準偏差)、* Tmaxは中央値(最小値-最大値)
進行固形癌患者に本剤1~60mgを空腹時に単回経口投与及び1日1回反復経口投与注1)した結果、リソバリシブのCmax及びAUC0-24hは、用量比をわずかに下回って増加し、反復投与8日後までに定常状態に達した。本剤10mgを空腹時に単回投与した結果、リソバリシブの消失半減期は12.8~25.2時間、I27の消失半減期は27.8~57.9時間であった2)(外国人データ)。
健康成人(18例)に本剤40mgを単回経口投与したとき、空腹時投与に対する高脂肪食後又は低脂肪食後投与におけるリソバリシブのAUC0-∞及びCmaxの幾何平均値の比は、高脂肪食後投与ではそれぞれ1.40及び1.51、低脂肪食後投与ではそれぞれ1.35及び1.76であった3)(外国人データ)。
リソバリシブと代謝物I27のヒト血漿タンパク結合率はそれぞれ94.9%及び79.1%であった4)(in vitro)。
リソバリシブは主にカルボキシルエステラーゼによりアミド加水分解され、さらにピペラジン環の脱エチル化へ代謝される5)(in vitro)。健康成人男性(6例)に14Cで標識されたリソバリシブメシル酸塩40mgを単回投与したとき、投与120時間後までの血漿中において主に未変化体及びI27が検出された(血漿中総放射能のAUCに対する割合は、それぞれ48.6及び51.0%)5)(外国人データ)。
健康成人男性(6例)に14Cで標識されたリソバリシブメシル酸塩40mgを単回投与したとき、投与480時間後までに投与放射能の9.6%が尿中に、86.5%(未変化体として65.9%)が糞中に排泄された5)(外国人データ)。
進行固形癌患者に本剤30mgを反復投与注1)したとき、腎機能正常患者(90mL/min≤CrCL、5例)に対する軽度腎機能障害患者(60mL/min≤CrCL<90mL/min、4例)におけるリソバリシブ及び代謝物I27のAUC0-24hの幾何平均値の比はそれぞれ0.827及び0.759であり、Cmaxの幾何平均値の比はそれぞれ0.869及び0.762であった6)(外国人データ)。
進行固形癌患者に本剤30mgを反復投与注1)したとき、肝機能正常患者(6例)に対する軽度の肝機能障害患者注2)(3例)におけるリソバリシブ及び代謝物I27のAUC0-24hの幾何平均値の比はそれぞれ0.954及び0.718であり、Cmaxの幾何平均値の比はそれぞれ0.995及び0.725であった6)(外国人データ)。注1)本剤の承認用法・用量は「1回40mgを1日1回空腹時に経口投与する」である。注2)NCI-ODWG(National Cancer Institute-Organ Dysfunction Working Group)基準による分類
リソバリシブ及び代謝物I27はCYP2C8、CYP2C9及びCYP2C19に対して誘導作用を示した8)(in vitro)。
代謝物I27はP-gp及びBCRPの基質である(in vitro)9)。
化学療法歴のあるPIK3CA遺伝子変異陽性の卵巣明細胞癌患者93例注1)(日本人患者52例を含む)を対象に、本剤40mgを1日1回経口投与した10)。主要評価項目である独立評価判定機関の評価による奏効率(RECIST Ver1.1基準に基づく)は、有効性評価対象注2)84例(日本人患者46例を含む)で34.5%(95%信頼区間:24.48、45.69)であった。安全性評価対象93例の全例(100.0%)に副作用が認められた。主な副作用は、高血糖(89.2%)、発疹(72.0%)、口内炎(68.8%)、悪心(52.7%)、疲労(41.9%)、食欲減退(38.7%)、下痢(36.6%)、血小板減少症(35.5%)、体重減少(35.5%)であった。注1)日本人患者における忍容性等を検討することを目的としたSafety run-inパートの患者を含む。なお、Safety run-inパートはPIK3CA遺伝子変異の有無を問わず化学療法歴のある卵巣明細胞癌患者が対象とされた。注2)中央検査機関でPIK3CA遺伝子エクソン9又は20に変異(E542K、E545A、E545D、E545G、E545K、Q546E、Q546K、Q546L、Q546R、H1047L、H1047R、H1047Y)が確認された患者のうち、本剤40mgを1日1回で投与が開始され、かつ、ベースラインの画像評価で測定可能病変を有する患者が有効性の解析対象と定義された。
リソバリシブは、PI3KαのATP結合部位に結合し、キナーゼ活性を阻害することで、PI3Kシグナル伝達経路の下流分子であるAKTのリン酸化を阻害すること等により、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている11)。
リソバリシブは、PIK3CA遺伝子変異陽性のヒト卵巣明細胞癌由来OVMANA細胞株等に対して増殖抑制作用を示した12),13)。
リソバリシブは、PIK3CA遺伝子変異陽性のOVMANA細胞株を皮下移植したインターロイキン2受容体γ鎖が完全欠損した非肥満型糖尿病/重症複合型免疫不全マウス等において、腫瘍増殖抑制作用を示した14)。
リソバリシブメシル酸塩水和物(Risovalisib Mesilate Hydrate)
Methyl {5-[6-{[4-(methanesulfonyl)piperazin-1-yl]methyl}-4-(morpholin-4-yl)pyrrolo[2,1-f][1,2,4]triazin-2-yl]-4-(trifluoromethyl)pyridine-2-yl}carbamate monomethanesulfonate dihydrate
C24H29F3N8O5S・CH4O3S・2H2O
730.73
本品は白色又はほぼ白色の粉末である。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
PTP包装:28錠(14錠×2)
1) 社内資料:CYH33-G201国際共同第Ⅱ相試験(2026年3月23日承認、CTD 2.7.2.3.2.2)
2) 社内資料:CYH33-101第Ia相試験(2026年3月23日承認、CTD 2.7.2.3.2.1)
3) 社内資料:CYH33-104試験(2026年3月23日承認、CTD 2.7.2.3.2.4)
4) 社内資料:血漿タンパク結合(2026年3月23日承認、CTD 2.7.2.4.4.2)
5) 社内資料:薬物動態試験(2026年3月23日承認、CTD 2.7.2.5.1.4)
6) 社内資料:薬物動態試験(2026年3月23日承認、CTD 2.7.2.4.5)
7) 社内資料:薬物相互作用(2026年3月23日承認、CTD 2.7.2.4.2)
8) 社内資料:薬物相互作用(2026年3月23日承認、CTD 2.6.4.7.3)
9) 社内資料:薬物相互作用(2026年3月23日承認、CTD 2.7.2.3.1.1)
10) 社内資料:CYH33-G201国際共同第Ⅱ相試験(2026年3月23日承認、CTD 2.7.6.1)
11) 社内資料:薬効薬理試験(2026年3月23日承認、CTD 2.6.2.2.1.3)
12) 社内資料:薬効薬理試験(2026年3月23日承認、CTD 2.6.2.2.1.4)
13) 社内資料:薬効薬理試験(2026年3月23日承認、CTD 2.6.2.2.1.5)
14) 社内資料:薬効薬理試験(2026年3月23日承認、CTD 2.6.2.2.2)
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