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日本薬局方
キシリトール注射液
処方箋医薬品注)
低張性脱水症の患者[本症はナトリウムの欠乏により血清の浸透圧が低張になることによって起こる。このような患者に本剤を投与すると、水分量を増加させることになり、症状が悪化するおそれがある。]
糖尿病及び糖尿病状態時の水・エネルギー補給
キシリトールとして、通常成人1日2~50gを1~数回に分けて静脈内注射または点滴静注する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、キシリトールとして1日量100gまでとする。点滴静注する場合、その速度はキシリトールとして0.3g/kg/hr以下とすること。
水分、電解質等に影響を与えるため、症状が悪化するおそれがある。
キシリトールの大量を急速投与すると腎障害があらわれるおそれがある。
キシリトールの大量を急速投与すると肝障害があらわれるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
頻度不明
大量・急速投与
電解質喪失、肝障害、腎障害
薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。
キシリトールの大量を急速投与すると、腎、脳にシュウ酸カルシウムの沈着が認められたとの報告がある1),2),3),4)。
キシリトールは体内で酵素的に酸化され、D-xyluloseあるいはL-xyluloseとなる。D-xyluloseはリン酸化されD-xylulose 5-phosphateとして五炭糖リン酸回路に入る。また、D-xylulose 5-phosphate はfructose 6-phosphateあるいはglyceraldehyde 3-phosphateとして解糖系へ入る。一方、L-xyluloseは3-keto-L-gulonateとなり、ウロン酸回路に入る5),6)。
キシリトールはインスリンの介助を要することなく細胞内に取り込まれるので、インスリン欠乏による糖利用障害時においてもキシリトールの代謝は妨げられず、また血糖値を上昇させることもない。キシリトールはグルクロン酸‐キシルロース回路でグロン酸から生成される生理的代謝産物でもあるので、その忍容性も高い。細胞内移行は速やかで、抗ケトン作用を現す。また細胞内に取り込まれ、代謝の最初の段階で補酵素を還元する7)。
キシリトール(Xylitol)
meso-Xylitol
C5H12O5
152.15
本品は白色の結晶又は粉末で、においはなく、味は甘い。本品は水に極めて溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくい。本品は吸湿性である。
93.0~95.0℃
500mL[20本(プラスチックボトル)]
1) Thomas, D. W. et al.: Med. J. Aust. 1972; 1(24): 1238-1246
2) Evans, G. W. et al.: J. Clin. Pathol. 1973; 26(1): 32-36
3) Schröder, R. et al.: Akutes Nierenversagen. Sieberth, H. G. ed. Thieme, 1979; 15-19, (Schriftenreihe Intensivmedizin, Notfallmedizin, Anästhesiologie, Band14)
4) Schröder, R.: Dtsch. med. Wschr. 1980; 105(28): 997-1001
5) 浅倉稔生: 糖アルコールの代謝. 吉川春寿監修. 共立出版, 1974; 1-31
6) 大貫稔: 副腎皮質とキシリトール. 共立出版, 1977; 1-16
7) 第十八改正日本薬局方解説書. 廣川書店, 2021; C1502-1506
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