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向精神薬
習慣性医薬品注)
処方箋医薬品注)
効能又は効果
用法及び用量
不眠症
通常、成人にはクアゼパムとして1回20mgを就寝前に経口投与する。なお、年齢、症状、疾患により適宜増減するが、1日最高量は30mgとする。
麻酔前投薬
手術前夜:通常、成人にはクアゼパムとして1回15~30mgを就寝前に経口投与する。なお、年齢、症状、疾患により適宜増減するが、1日最高量は30mgとする。
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。炭酸ガスナルコーシスを起こしやすい。
作用が強くあらわれるおそれがある。
心障害が悪化するおそれがある。
薬物の体内蓄積による副作用の発現に注意すること。一般に排泄が遅延する傾向がある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
*授乳を避けさせること。本剤15㎎を健康成人に経口投与した時に投与量の約0.1%が母乳中へ移行するとの報告がある1) 。新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことが他のベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)で報告されており、また黄疸を増強する可能性がある。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。運動失調等の副作用が発現しやすい。
過度の鎮静や呼吸抑制を起こすおそれがある。
難溶性薬物である本剤は、胃内容物の残留によって吸収性が向上し、未変化体及びその代謝物の血漿中濃度が空腹時の2~3倍に高まることが報告されている。
リトナビルのチトクロームP450に対する競合的阻害作用により、併用した場合、本剤の血中濃度が大幅に上昇することが予測される。
相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。
ともに中枢神経抑制作用を有する。
本剤の作用が増強されることがある。
シメチジンのチトクロームP450に対する阻害作用により、本剤の代謝が阻害されるおそれがある。
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び投与期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与中止により、痙攣発作、譫妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気を図るなど適切な処置を講ずること。
本剤を投与する場合には少量から開始するなど、慎重に行うこと。なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。
5%以上
1~5%未満
1%未満
頻度不明
精神神経系
眠気・傾眠
ふらつき、頭重感
めまい、頭痛、ぼんやり感
抑うつ、神経過敏、健忘、不眠、昏迷、心悸亢進、尿失禁、歩行異常、リビドー減退、感情鈍麻、魔夢、多幸感、不安、運動過多、知覚異常、味覚倒錯、口内乾燥
肝臓
AST、ALT、LDHの上昇
肝機能障害、黄疸
消化器
口渇、悪心、食欲不振、胃痛、腹痛
嘔気・嘔吐、消化不良、下痢、便秘、口臭
過敏症
発疹
骨格筋
倦怠感
下肢倦怠感、膝脱力等の筋緊張低下症状
眼
眼瞼浮腫(眼痛)
眼の異常、視力異常
耳
耳鳴
皮膚
そう痒
その他
発汗
無力、疲労、悪寒、排尿困難、尿閉、ほてり、潮紅
本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、投与前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
投与した薬剤が特定されないままフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。
本剤15mgを健康成人男子に絶食時経口投与した場合、血漿中濃度は3.4時間で最高に達し、半減期は36.6時間であった。また、食後30分後経口投与と比較すると、食後投与のCmax及びAUCは、絶食時投与のそれらに比して大きい値を示し、tmax及び半減期は絶食時と食後投与の間に有意差はみられなかった。このことから、本剤の吸収は食事の影響を受け、そのバイオアベイラビリティは増大することが示唆された。,,
Cmax(ng/mL)
tmax(h)
AUC0~∞(ng・h/mL)
t1/2β(h)
絶食時投与
15.36±6.07
3.42±1.63
287.91±79.59
36.60±7.26
食後30分後投与
47.90±17.49※
3.67±0.52
621.99±263.54※
31.91±7.10
平均値±標準偏差(n=6)※:p<0.05(絶食時投与に対して、t検定あるいはAspin-Welch法)
本剤の吸収は食事の影響を受ける。,,
健康成人男子に本剤15mg又は30mgを経口投与したとき、96時間までの尿中主要代謝物として3-hydroxy-2-oxoquazepamが検出された。
不眠症及び麻酔前投薬(手術前夜)を対象とした二重盲検比較試験において本剤の有用性が認められた。これらの試験及び長期投与試験を含む国内における有効率は以下のとおりであった2),3),4),5),6) 。
対象
症例数
有効率(%)
145/225例
64.4
麻酔前投薬(手術前夜)
131/189例
69.3
計
276/414例
66.7
下部脳幹を起源とする睡眠導入機構を介して作用すること、ベンゾジアゼピン1受容体に対する親和性が高いことから、この受容体を介する覚醒系の抑制と睡眠に関係した神経系の刺激に関与すると考えられる7),8) 。
各種動物実験(マウス、ラット、ネコ及びリスザル)において、他のベンゾジアゼピン系薬剤と同様の薬理学的スペクトラム(催眠鎮静、抗痙攣・馴化静穏、筋弛緩・運動失調作用など)を示した。マウスにおける睡眠増強作用と筋弛緩作用の選択性を検討したところ、睡眠増強作用の選択性の高い薬物であることが示唆された。
健康成人男子に本剤15mg及び30mgの経口投与で総睡眠時間の延長傾向が認められた。また、服薬中止時の反跳性不眠及びREM睡眠の反跳はみられない9),10),11) 。
クアゼパム(Quazepam)
7-Chloro-5-(2-fluorophenyl)-1,3-dihydro-1-(2,2,2-trifluoroethyl)-2H-1,4-benzodiazepine-2-thione
C17H11ClF4N2S
386.80
淡黄白色の結晶性の粉末である。クロロホルムに溶けやすく、メタノール又はジエチルエーテルにやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
148~151℃
100錠[10錠(PTP)×10]140錠[14錠(PTP)×10]500錠[瓶、バラ]
100錠[10錠(PTP)×10]140錠[14錠(PTP)×10]
1) *Hilbert JM, et al.: J Clin Pharmacol 1984; 24(10): 457-62.
2) 筒井末春 ほか: 臨床医薬 1992; 8(1): 31-53.
3) 筒井末春 ほか: 臨床医薬 1992; 8(2): 335-56.
4) 筒井末春 ほか: 臨床医薬 1992; 8(2): 357-74.
5) 山村秀夫 ほか: 薬理と臨床 1993; 3(9): 1575-90.
6) 山村秀夫 ほか: 薬理と治療 1991; 19(12): 4957-73.
7) Iorio LC, et al.: Life Sciences 1984; 35(1): 105-13.
8) Wamsley JK, et al.: Clin Neuropharmacol 1985; 8(Suppl. 1): S26-S40.
9) 田中正敏 ほか: 臨牀と研究 1990; 67(2): 561-70.
10) Kales A, et al.: J Clin Pharmacol 1980; 20: 184-92.
11) Mamelak M, et al.: J Clin Pharmacol 1984; 24: 65-75.
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本剤は厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付)に基づき、投薬量は1回30日分を限度とされています。
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