当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
原発性手掌多汗症
1日1回、就寝前に適量を両手掌全体に塗布する。
1回の塗布量は、両手掌に対しポンプ5押し分を目安とすること。
抗コリン作用により、尿閉を誘発するおそれがある。,
抗コリン作用により、頻脈等の交感神経興奮症状が悪化するおそれがある。
代償性交感神経系の亢進を更に亢進させるおそれがある。
頻脈性の不整脈を有している患者では、副交感神経遮断作用により交感神経が優位にたち、心拍数の増加等が起こるおそれがある。
中毒性巨大結腸があらわれるおそれがある。
症状の悪化あるいは精神神経症状があらわれるおそれがある。
抗コリン作用により、症状が悪化するおそれがある。
創傷や湿疹、皮膚炎等がある部位への使用は避けること。体内移行量が増加し、抗コリン作用に基づく副作用があらわれやすくなる可能性がある。
腎排泄が遅延するおそれがある。
主として肝で代謝されるため、副作用が発現しやすくなるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には使用しないことが望ましい。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁への移行が報告されている。
12歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
口内乾燥、便秘、排尿困難等があらわれるおそれがある。
抗コリン作用が増強されるおそれがある。
これらの薬剤はCYP3A4を強力に阻害し、併用によりオキシブチニンの血漿中濃度が上昇する可能性がある。
著しい便秘、腹部膨満等があらわれた場合には使用を中止し、適切な処置を行うこと。
,
1~5%未満
0.1~1%未満
頻度不明
皮膚
適用部位皮膚炎、適用部位そう痒感、適用部位湿疹、皮脂欠乏症
適用部位紅斑、皮膚剥脱
消化器
口渇
口角口唇炎
*その他
尿中ブドウ糖陽性
代償性発汗
視力障害、頻脈、尿閉等
本剤の使用を中止し、医療機関を受診するよう患者に指導すること。各症状に応じて適切な処置を行うこと。
健康成人男性に本剤500μLを1日1回8時間、両手掌部に14日間反復経皮投与したときのオキシブチニン及び活性代謝物であるN-デスエチルオキシブチニン(DEO)の血漿中濃度推移は下図、投与14回目のオキシブチニン及びDEOの血漿中薬物動態パラメータは下表のとおりであった。また、反復投与時において、血漿中オキシブチニン濃度は投与後72時間までに、血漿中DEO濃度は投与後168時間までに定常状態に達すると考えられた1) 。なお、本剤塗布時の全身曝露量は、オキシブチニン塩酸塩経口剤3mg単回投与時の全身曝露量を超えることがある。
Cmax(ng/mL)
AUC0-24(ng・h/mL)
tmaxa)(h)
t1/2(h)
オキシブチニン
17.5±8.98
241±115
8(1, 20)
27.2±18.0b)
DEO
3.27±1.83
62.0±32.5
1, 24(1, 24)
27.4±4.48
平均値±標準偏差、n=18a)最頻値(最小値, 最大値)、DEOは最頻値が2つb)n=17
SD系雄性ラットの背部皮膚に[14C]オキシブチニン塩酸塩を含有する経皮製剤を48時間単回貼付したとき、放射能は組織に広く分布し、その中で特に貼付部位皮膚、ハーダー腺、白色脂肪及び肝臓で高濃度を示した。製剤剥離後、各組織の放射能濃度は血漿中放射能濃度と同様に減少した。また、反復貼付による投与部位皮膚への蓄積性も認められなかった2),3) 。
妊娠ラットに[14C]オキシブチニン塩酸塩を経口投与したとき、胎児の組織中に分布が認められたが、その濃度は母動物の血中濃度より低いことが報告されている4) 。
In vitro試験において、ヒト血漿蛋白結合率はオキシブチニン及びDEOのいずれも99%以上(血漿中濃度400ng/mL)であることが報告されている5) 。
オキシブチニンは主に肝臓で代謝され、活性代謝物であるDEOなどに代謝される。また、ヒト肝ミクロゾームを用いた検討により、オキシブチニンの代謝には主にCYP3A4及びCYP3A5が関与していることが報告されている6),7) (in vitro)。,
健康成人男性にオキシブチニン塩酸塩52.5mgを含有する経皮製剤を下腹部に1日1回7日間反復貼付したとき、貼付開始後144~168時間(貼付7回目)の尿中排泄率(オキシブチニン及び4種の代謝物)は、投与量に対して1.4%であった。また、その内訳は3.8%がフェニルシクロヘキシルグリコール酸、30.8%が4-水酸化N-デスエチルオキシブチニン、65.4%が4-水酸化フェニルシクロヘキシルグリコール酸であり、オキシブチニン及びDEOはほとんどみられなかった。105mgを含有する経皮製剤貼付時においても同様の傾向が認められた8) 。
12~77歳の原発性手掌多汗症患者(HDSS注1) が2以上かつ手掌の発汗量が一定以上)を対象に、本剤又はプラセボを両手掌部に1日1回(就寝前)5プッシュ(約500μL、オキシブチニン塩酸塩として約96mg)、4週間投与した。有効性の主要評価項目である4週における発汗量のレスポンダー(ベースラインから発汗量が50%以上改善した患者)の割合は、本剤群で52.8%(76/144例)、プラセボ群で24.3%(34/140例)であり、プラセボ群と比較して本剤群で有意に高かった(p<0.001)。本剤群の副作用発現頻度は12.5%(18/144例)であり、主な副作用は適用部位皮膚炎4.2%(6/144例)、口渇3.5%(5/144例)、適用部位そう痒感2.1%(3/144例)等であった9) 。
12~69歳の原発性手掌多汗症患者を対象に、本剤を両手掌部に1日1回(就寝前)5プッシュ(約500μL、オキシブチニン塩酸塩として約96mg)し、52週間投与した。なお、本試験は国内第III相比較試験を完了した患者も継続して参加可能とした。有効性の主要評価項目である発汗量のレスポンダー(ベースラインから発汗量が50%以上改善した患者)の割合は、52週で72.6%(85/117例)であった。副作用発現頻度は36.0%(45/125例)であり、主な副作用は適用部位皮膚炎8.8%(11/125例)、適用部位湿疹6.4%(8/125例)、口渇3.2%(4/125例)、皮脂欠乏症3.2%(4/125例)等であった10) 。
オキシブチニン塩酸塩は、エクリン汗腺に発現するムスカリン受容体に対して抗コリン作用を有することにより、抑汗作用を示すと考えられる。
ヒトムスカリン受容体(M1、M2、M3、M4、M5)を用いた結合実験において、オキシブチニンは[3H]N-メチルスコポラミン結合を競合的に阻害し、ムスカリンM3及びM4受容体に対して高い親和性を示した11) (in vitro)。
ラット、モルモット及びヒトの摘出組織を用いた実験において、オキシブチニンはカルバコール等による膀胱収縮及びカルバコールによる心拍数低下を抑制した12),13),14),15),16) (in vitro)。
オキシブチニン塩酸塩(Oxybutynin Hydrochloride)
4-(Diethylamino)but-2-yn-1-yl(2RS)-2-cyclohexyl-2-hydroxy-2-phenylacetate monohydrochloride
C22H31NO3・HCl
393.95
本品は白色の結晶性の粉末である。本品は水又はエタノール(99.5)に溶けやすい。本品の水溶液(1→50)は旋光性を示さない。
124~129℃
本剤は可燃性であるため、保存及び使用の際には火気を避けること。(第二石油類 危険等級III 非水溶性 火気厳禁)
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
4.5mL(4.32g)(プラスチック容器)×10本4.5mL(4.32g)(プラスチック容器)×20本
1) 久光製薬社内資料. 健康成人を対象とした反復投与試験(2023年3月27日承認、CTD2.7.6.2).
2) 久光製薬社内資料. ラットにおける単回投与組織分布試験(ネオキシテープ73.5mg、2013年3月25日承認、CTD2.6.4.4.1.1).
3) 久光製薬社内資料. ラットにおける反復投与組織分布試験(ネオキシテープ73.5mg、2013年3月25日承認、CTD2.6.4.4.1.2).
4) 秋本義雄 ほか: 医薬品研究 1984; 15(4): 519-35.
5) Mizushima H, et al.: Xenobiotica 2007; 37(1): 59-73.
6) Lukkari E, et al.: Pharmacol Toxicol 1998; 82(4): 161-6.
7) Yaïch M, et al.: Pharmacogenetics 1998; 8(5): 449-51.
8) 久光製薬社内資料. 第I相反復投与試験(ネオキシテープ73.5mg、2013年3月25日承認、CTD2.7.6.3).
9) 久光製薬社内資料. 原発性手掌多汗症患者を対象とした第III相試験(2023年3月27日承認、CTD2.7.6.4).
10) 久光製薬社内資料. 原発性手掌多汗症患者を対象とした長期投与試験(2023年3月27日承認、CTD2.7.6.5).
11) Maruyama S, et al.: J Urol 2006; 175(1): 365-9.
12) Noronha-Blob L, et al.: J Pharmacol Exp Ther 1991; 256(2): 562-7.
13) Uchida M, et al.: J Pharmacol Sci 2004; 94(2): 122-8.
14) Mizushima H, et al.: Biol Pharm Bull 2007; 30(5): 955-62.
15) Smith ER, et al.: Arzneimittelforschung 1998; 48(10): 1012-8.
16) Waldeck K, et al.: J Urol 1997; 157(3): 1093-7.
久光製薬株式会社 お客様相談室
〒135-6008 東京都江東区豊洲三丁目3番3号
TEL. 0120-381332FAX.(03)5293-1723受付時間/9:00−17:50(土日・祝日・会社休日を除く)
久光製薬株式会社
〒841-0017 鳥栖市田代大官町408番地
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.