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処方箋医薬品注)
*妊娠率や生産率の報告を踏まえると、本剤を含む卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤の併用で調節卵巣刺激の開始時期の調整又はホルモン補充周期で凍結融解胚移植を行った場合は、開始時期の調整を行わない場合又は自然排卵周期で凍結融解胚移植を行った場合と比べて、妊娠率や生産率が低下する可能性があるので、このことを患者に説明した上で、本剤の投与の要否は、患者毎に治療上の必要性及び危険性を考慮して慎重に判断すること。,
通常、成人に対しエストラジオールとして0.72mgを下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替える。
通常、成人に対しエストラジオールとして0.72mgから開始する。下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替え、症状に応じ増減する。小児では、エストラジオールとして0.09mgから開始する。下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替える。その後、エストラジオールとして0.18mg、エストラジオールとして0.36mg、エストラジオールとして0.72mgへ段階的に増量する。
*通常、エストラジオールとして0.72mgを下腹部、臀部のいずれかに貼付し、21~28日間、2日毎に貼り替え、投与期間の後半に黄体ホルモン剤を併用する。
*通常、エストラジオールとして0.72~5.76mgを下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替え、子宮内膜の十分な肥厚が得られた時点で、黄体ホルモン剤の併用を開始して、妊娠8週まで本剤の投与を継続する。
子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。
症状が増悪するおそれがある。
症状を悪化させるおそれがある。
卵胞ホルモン剤の過量投与では体液貯留をきたし、これらの疾患を悪化させるおそれがある。
十分管理を行いながら使用すること。耐糖能を低下させるおそれがある。
観察を十分に行うこと。症状を悪化させることがある。
血液凝固能が亢進され、心血管系の副作用の危険性が高くなることがある。,
卵胞ホルモン剤の過量投与では体液貯留をきたし、腎疾患を悪化させるおそれがある。
使用しないこと。代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。
定期的に肝機能検査を実施するなど観察を十分に行うこと。肝障害を悪化させるおそれがある。
使用しないこと。ヒトにおいて、母乳中への移行が報告されている。また、動物実験(マウス)で新生児に卵胞ホルモン剤を投与した場合、児の成長後膣上皮の癌性変化を認めたとの報告がある。
思春期前の小児に対し卵胞ホルモン剤を長期間にわたり、大量に反復投与した場合は、骨端閉鎖が起こり低身長となるおそれがある。
患者の状態を観察しながら慎重に使用すること。一般に、生理機能が低下している。
本剤の代謝が促進され、血中濃度が低下するおそれがある。
これらの薬剤等は薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP3A4)を誘導することにより、本剤の代謝を促進し、血中濃度を低下させる可能性がある。
本剤の血中濃度が変化するおそれがある。
これらの薬剤は薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP3A4)を誘導又は阻害する可能性がある。
下肢の疼痛・浮腫、胸痛、突然の息切れ、急性視力障害等の初期症状が認められた場合には使用を中止し、適切な処置を行うこと。,,
5%以上
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
皮膚
一次刺激性の接触皮膚炎(紅斑、そう痒等)
かぶれ、水疱、色素沈着
生殖器
不正出血、消退出血
帯下、外陰部腫脹感、外陰部そう痒感、子宮内膜増殖
乳房
乳房緊満感
乳房痛、乳頭痛、乳腺症
精神神経系
頭痛、眠気、めまい
不眠
片頭痛
循環器
動悸
胸部不快感、血圧上昇
静脈瘤の悪化、血栓症
消化器
嘔吐、嘔気、下痢、腹部膨満感、便秘、心窩部痛
電解質代謝
浮腫
体液貯留
過敏症
全身のそう痒、発疹、顔面そう痒、顔面紅斑
じん麻疹
アレルギー性接触皮膚炎
肝臓
肝機能障害(AST、ALT、Al-P、LDH上昇等)
胆石症、胆嚢疾患、胆汁うっ滞性黄疸
その他
腹痛、下腹部痛、関節痛、腰痛、耳鳴、体重の増加、背部痛、けん怠感、トリグリセライド上昇、フィブリノーゲン増加
体重の減少、発熱
下肢痛、ポルフィリン症の悪化、喘息の悪化、耳硬化症
[参考]黄体ホルモン剤の併用投与については、以下の方法がある。
○長期投与(6カ月以上)本剤0.72mgを2日毎に貼り替え3週間連続貼付し、1週間休薬。本剤0.72mg貼付期間の後半12日間は黄体ホルモン剤を併用。黄体ホルモン剤は原則として酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)5mg/日を投与。
○本剤0.72mgを2日毎に貼り替え休薬期間を入れずに連続貼付し、4週間の前半12日間に黄体ホルモン剤を併用。黄体ホルモン剤は原則として酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)5mg/日を投与。
上記臨床試験で使用された投与方法の他、下記の投与方法がある。
○卵胞ホルモン剤・黄体ホルモン剤連続投与法卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を連続して投与する方法。
卵胞ホルモン剤を長期間(約1年以上)使用した閉経期以降の女性では、子宮内膜癌になる危険性が対照群の女性と比較して高く、この危険性は、使用期間に相関して上昇し(1~5年間で2.8倍、10年以上で9.5倍)、黄体ホルモン剤の併用により抑えられる(対照群の女性と比較して0.8倍)との疫学調査の結果が報告されている2) 。
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して高い傾向にあり、特に服用開始1年後では有意に高くなる(ハザード比:1.81)との報告がある6) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.91)との報告がある7) 。
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.31)との報告がある8) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.37)との報告がある9) 。
米国における65歳以上の閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(WHI Memory Study(WHIMS))の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:2.05)との報告がある10),11) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.49)との報告がある12),13) 。
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、胆嚢疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.59)との報告がある。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、胆嚢疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.67)との報告がある18) 。
実験動物に卵胞ホルモン剤を皮下投与(埋め込み投与を含む)したとき、マウスにおけるリンパ系腫瘍、ラットの下垂体腺腫及びハムスターにおいては腎腫瘍の発生が報告されている。
閉経後の健康女性に本剤0.72mg1枚を48時間単回貼付したとき、血清中エストラジオール(E2)濃度は貼付後緩やかに上昇し、貼付後8~12時間後から除去時までほぼ一定のE2濃度(52.0~53.8pg/mL)を維持し、除去後は速やかに減少した。血清中エストロン(E1)濃度については、貼付前から内因性のE1濃度が検出され、本剤0.72mgの貼付による明らかな濃度の上昇は認められなかった。また、除去後のE2消失半減期は約2時間であった22) 。
閉経後の健康女性に本剤0.72mg1枚を7回(14日間)反復貼付したとき、血清中E2濃度は第2回貼付以降から定常状態に達し、各貼付時の貼付48時間後の濃度は平均で52.5~60.5pg/mLであった。また、尿中排泄においても第1回目の排泄量に対する第7回目との比は平均でそれぞれ1.21±0.24(総E2)、1.34±0.37(総E1)であり、蓄積傾向は認められなかった23) 。
更年期障害及び卵巣欠落症状を有する患者を対象とした本剤0.72mgの一般臨床試験及び比較試験において、診断名別の全般改善度(中等度改善以上)は、更年期障害で86.5%(211/244)、卵巣欠落症状では84.2%(85/101)であり、評価したすべての症状項目(血管運動神経症状、泌尿生殖器の萎縮症状)に高い改善率が認められた24),25),26),27) 。
DXA法による骨密度の変化率は、閉経後骨粗鬆症146例で平均4.83±0.389%の増加を示し、骨密度の改善が確認された28) 。
*卵巣機能の低下または消失によるエストロゲン欠乏により、Hot flush、発汗等の血管運動神経症状、泌尿生殖器の萎縮症状等を引き起こす。また、「性腺機能低下症、性腺摘出又は原発性卵巣不全」は、いずれも卵巣機能の不全又は欠落によりエストロゲン欠乏症状を呈し、加えて若年女性では長期にわたりエストロゲン欠乏状態が続くため、骨粗鬆症の危険が高く、血管内皮機能障害もみられることから、冠動脈疾患の危険性の高さも推測され、エストロゲンの補充が必須とされている。また、ターナー症候群に代表される原発性卵巣不全では、視床下部・脳下垂体の異常にはよらない卵巣機能そのものの不全によりエストロゲン生成・分泌が不足し、これにより二次性徴の招来から性的成熟がもたらされず、また骨の成長や骨塩量が不十分となることが、臨床的に重要な問題とされている。本剤は17βエストラジオールを経皮的に直接全身循環中へ供給し、エストラジオールの血中濃度を適正濃度に維持することにより、これらの症状を軽減させる。調節卵巣刺激において、エストラジオールによる子宮内膜の増殖は、黄体ホルモンにより抑制され、子宮内膜が分泌期像へと変化する。その後、エストラジオール及び黄体ホルモンの血中濃度を急激に低下させることにより子宮内膜がはく落し、生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期を規定する消退出血が生じる。ホルモン補充周期において、エストラジオールにより子宮内膜を肥厚させた後、黄体ホルモンにより子宮内膜を分泌期像へと変化させることで、妊娠の成立及び維持が可能な子宮内膜が形成される。
エストラジオール(Estradiol)
Estra-1,3,5(10)-triene-3,17β-diol
C18H24O2
272.38
白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末でにおいはない。1,4-ジオキサン又はN,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、アセトンにやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。硫酸に溶ける。吸湿性である。
175~180℃
12(鉱油/水、30℃)
35枚[(7枚/1袋)×5袋]
70枚[(1枚/1袋)×70袋]
70枚[(1枚/1袋)×70袋]140枚[(1枚/1袋)×140袋]
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