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エクラープラスター20μg/cm2

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
5.効能又は効果に関連する注意
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5妊婦
9.7小児等
9.8高齢者
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
16.薬物動態
16.1血中濃度
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2抗炎症作用
18.3血管収縮作用
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

エクラープラスター20μg/cm2

添付文書番号

2646729S2035_1_06

企業コード

650034

作成又は改訂年月

2025年2月改訂(第2版、用法変更)
2022年5月改訂

日本標準商品分類番号

872646

薬効分類名

外用副腎皮質ホルモン剤

承認等

エクラープラスター20μg/cm2

販売名コード

YJコード

2646729S2035

販売名英語表記

ECLAR Plasters 20μg/cm2

販売名ひらがな

えくらーぷらすたー

承認番号等

承認番号

22000AMX00248000

販売開始年月

2001年7月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

36カ月

一般的名称

デプロドンプロピオン酸エステルプラスター

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症及び動物性皮膚疾患(疥癬、けじらみ等)[これらの疾患が増悪するおそれがある。]
  2. 2.2 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
  3. 2.3 鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[穿孔部位の治癒の遅延及び感染のおそれがある。]
  4. 2.4 潰瘍(ベーチェット病は除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷[皮膚の再生が抑制され、治癒が遅延するおそれがある。]
  5. 2.5 血清の浸出している病巣及び特に発汗の強い部位[皮膚感染症の誘発、悪化、また発汗による汗疹のおそれがある。]

3. 組成・性状

3.1 組成

エクラープラスター20μg/cm2

有効成分1cm2
デプロドンプロピオン酸エステル   20μg
添加剤*クロタミトン、ジブチルヒドロキシトルエン、水素添加ロジングリセリンエステル、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、ポリイソブチレン、流動パラフィン、その他1成分

3.2 製剤の性状

エクラープラスター20μg/cm2

大きさ7.5cm×10cm
識別コードHP3102T
剤形・性状*無色透明~淡黄色透明の特異なにおいのある膏体を支持体に均一に展延し、膏体面をライナーで被覆した貼付剤である。

4. 効能又は効果

  • 湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、ビダール苔癬を含む)
  • 虫さされ
  • 痒疹群[じん麻疹様苔癬、ストロフルス、結節性痒疹(固定じん麻疹)を含む]
  • 乾癬
  • 掌蹠膿疱症
  • 肥厚性瘢痕・ケロイド
  • 扁平紅色苔癬
  • 慢性円板状エリテマトーデス
  • 環状肉芽腫

5. 効能又は効果に関連する注意

皮膚感染を伴う湿疹・皮膚炎には使用しないことを原則とするが、やむを得ず使用する必要がある場合には、あらかじめ適切な抗菌剤(全身適用)、抗真菌剤による治療を行うか、又はこれらとの併用を考慮すること。

6. 用法及び用量

*患部を軽く洗浄し、よく乾燥させた後、本品を膏体面被覆ライナーに付着させたまま適当な大きさに切り取り、ライナーを取り除き、患部に膏体面を当てて貼付する。本品は、貼付後12時間又は24時間毎に貼りかえる。必要な場合、夜間のみ貼付する方法もある。なお、貼りかえるときにも患部の洗浄及び乾燥を行う。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 大量又は長期にわたる広範囲の使用により、副腎皮質ステロイド剤を全身的投与した場合と同様な症状があらわれることがある。,,,
  2. 8.2 症状の改善がみられない場合又は症状の悪化をみる場合は使用を中止すること。
  3. 8.3 症状改善後は、できるだけ速やかに使用を中止すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対しては大量又は長期にわたる広範囲の使用をしないこと。

9.7 小児等

発育障害をきたすおそれがある。

9.8 高齢者

大量又は長期にわたる使用に際しては特に注意すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 緑内障、後のう白内障(頻度不明)

    眼瞼皮膚への使用に際しては眼圧亢進、緑内障を起こすことがある。
    大量又は長期にわたる広範囲の使用により、後のう白内障、緑内障等の症状があらわれることがある。

11.2 その他の副作用

5%以上又は頻度不明

0.1~5%未満

皮膚の感染症1)

皮膚の真菌性(カンジダ症、白癬等)・細菌性(伝染性膿痂疹、毛のう炎、癤等)感染症、ウイルス感染症

その他の皮膚症状

ステロイドざ瘡2),3)、ステロイド酒さ・口囲皮膚炎(顔面の紅斑、丘疹、毛細血管拡張、痂皮、鱗屑)3)
そう痒、疼痛、ヒリヒリ感、潮紅、紫斑、水疱、び爛等の皮膚刺激症状や汗疹、過乾燥、亀裂、出血、貼付部位のムレや悪臭、皮疹の悪化

ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張)、魚鱗癬様皮膚変化、紫斑、多毛、色素脱失等3)

過敏症

皮膚の刺激感、発疹等

下垂体・副腎皮質系機能

下垂体・副腎皮質系機能の抑制

1) 密封法(ODT)の場合、起こりやすい。このような症状があらわれた場合には、適切な抗真菌剤、抗菌剤等を併用し、症状が速やかに改善しない場合には、使用を中止すること。
2) 尋常性ざ瘡に似るが、白色の面皰が多発する傾向がある。
3) 長期連用により、生じることがある。このような症状があらわれた場合には徐々にその使用を差し控え、副腎皮質ステロイドを含有しない薬剤に切り替えること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

健常成人男子20人の腰背部に、デプロドンプロピオン酸エステルテープ剤4枚(デプロドンプロピオン酸エステルとして6mg)を12時間貼付し、デプロドンプロピオン酸エステルの血中濃度を経時的に測定したところ、投与約12時間後まで上昇し(Cmax=111.3pg/mL)、以後緩やかに消失した。また、このときのAUC0→∞は1688.5pg・h/mLであった1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床試験

    デプロドンプロピオン酸エステルテープ剤における一般臨床試験として386例、比較臨床試験として312例の総計698例について臨床試験を実施し、デプロドンプロピオン酸エステルテープ剤の有効性が認められている2),3)

    疾患名

    有効率(%)
    (かなり軽快以上/評価例数)

    湿疹・皮膚炎群

    90.7(166/183例)

    虫さされ

    90.2(37/41例)

    痒疹群

    79.6(113/142例)

    乾癬

    94.0(126/134例)

    掌蹠膿疱症

    92.9(39/42例)

    肥厚性瘢痕・ケロイド

    51.9(28/54例)

    扁平紅色苔癬

    88.9(32/36例)

    慢性円板状エリテマトーデス

    81.4(35/43例)

    環状肉芽腫

    91.3(21/23例)

    85.5(597/698例)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

副腎皮質ホルモンは標的細胞と接触すると、細胞膜を通過して細胞質の中に入り込む。細胞質の中には副腎皮質ホルモンに特異的な受容体蛋白が存在し、この蛋白と結合してホルモン・受容体複合体が形成される。この複合体がさらに活性化されて核膜を通過して核の中に入り、DNAと結合し、次いでRNAポリメラーゼがこのDNAに結合すると遺伝子情報がmRNAに転写され、特異的なmRNAが形成される。さらに特異的なmRNAは核の外に出て細胞質で特有な蛋白が合成され、この蛋白が抗炎症作用を発現する4),5)

18.2 抗炎症作用

ラットのカラゲニン誘発浮腫及びアジュバント関節炎に対して、抗炎症反応を示した6)

18.3 血管収縮作用

本剤及び対照薬としてエクラーテープ(デプロドンプロピオン酸エステルテープ剤)を直径約1.5cmの円形に切り、健常成人男子20人の背部に貼付し、血管収縮反応による皮膚蒼白化の程度を測定した。薬剤は4時間後に除去した。その結果、本剤とエクラーテープとの間に統計学的差はなく、生物学的に同等であると判断された7)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

デプロドンプロピオン酸エステル(Deprodone Propionate)

化学名

(+)-11β,17-dihydroxy-1,4-pregnadiene-3,20-dione 17-propionate

分子式

C24H32O5

分子量

400.51

性状

本品は白色~帯黄白色の結晶性の粉末で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがある。本品はクロロホルムに極めて溶けやすく、1,4-ジオキサンに溶けやすく、メタノール又はエタノール(95)にやや溶けやすく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。

化学構造式

融点

225~230℃

22. 包装

(7.5cm×10cm)×50

24. 文献請求先及び問い合わせ先

久光製薬株式会社 お客様相談室

〒135-6008 東京都江東区豊洲三丁目3番3号

TEL. 0120-381332
FAX.(03)5293-1723
受付時間/9:00-17:50(土日・祝日・会社休日を除く)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

久光製薬株式会社

〒841-0017 鳥栖市田代大官町408番地

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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