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本剤の使用により重篤な接触皮膚炎、光線過敏症が発現することがあり、中には重度の全身性発疹に進展する例が報告されているので、疾病の治療上の必要性を十分に検討の上、治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ使用すること。,,,,
1日1回患部に貼付する。
アスピリン喘息でないことを十分に確認すること。気管支喘息の患者の中にはアスピリン喘息患者が潜在していることが考えられており、それらの患者では喘息発作を誘発するおそれがある。,
感染を伴う炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤又は抗真菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に使用すること。皮膚の感染症を不顕性化するおそれがある。
使用しないこと。ケトプロフェンの外皮用剤を妊娠後期の女性に使用した場合、胎児動脈管収縮が起きることがある。
*治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。必要最小限の使用にとどめるなど慎重に使用すること。ケトプロフェンの外皮用剤を妊娠中期の女性に使用し、羊水過少症が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(全身作用を期待する製剤)を妊娠中期の妊婦に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
貼付部の皮膚の状態に注意しながら慎重に使用すること。類薬(0.3%ケトプロフェン貼付剤)の市販後調査の結果、高齢者で副作用(接触皮膚炎)の発現率が有意に高かった。,,
メトトレキサート2)
ケトプロフェン経口剤とメトトレキサートの併用によりメトトレキサートの作用が増強されることがある。
ケトプロフェンとメトトレキサートを併用した場合、メトトレキサートの腎排泄が阻害されることが報告されている。
ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、呼吸困難、顔面浮腫等)があらわれることがある。
乾性ラ音、喘鳴、呼吸困難感等の初期症状が発現した場合は使用を中止すること。なお、本剤による喘息発作の誘発は、貼付後数時間で発現している。,
貼付部に発現した発疹・発赤、そう痒感、刺激感、紅斑等が悪化し、腫脹、浮腫、水疱・びらん等の重度の皮膚炎症状や色素沈着、色素脱失が発現し、さらに全身に皮膚炎症状が拡大し重篤化することがある。なお、使用後数日を経過してから発現することもある。,,
貼付部を紫外線に曝露することにより、強いそう痒を伴う紅斑、発疹、刺激感、腫脹、浮腫、水疱・びらん等の重度の皮膚炎症状や色素沈着、色素脱失が発現し、さらに全身に皮膚炎症状が拡大し重篤化することがある。なお、使用後数日から数カ月を経過してから発現することもある。,,
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
皮膚
局所の発疹、発赤、腫脹、そう痒感、刺激感、水疱・びらん、色素沈着
皮下出血
皮膚剥脱
過敏症
蕁麻疹、眼瞼浮腫、顔面浮腫
消化器
消化性潰瘍
使用部位の皮膚刺激をまねくことがあるので、損傷皮膚、粘膜、湿疹又は発疹の部位には使用しないこと。
健康成人男子の背部にモーラスパップXR120mg及びモーラステープL40mgを貼付したとき、角層中ケトプロフェン量は次のとおりであった。
製剤
評価時点
角層中ケトプロフェン量(μg)
最小2乗平均値
90%信頼区間
モーラスパップXR120mg
12時間
43.988
40.534〜47.737
24時間
33.234
29.923〜36.912
モーラステープL40mg
40.080
36.933〜43.496
36.237
32.627〜40.247
(n=16)
角層中ケトプロフェン量の対数変換値の平均値の差は12時間後でlog(1.098)、24時間後でlog(0.917)であった。その90%信頼区間はそれぞれlog(1.045)〜log(1.153)、log(0.845)〜log(0.995)であり、生物学的同等性の判定基準であるlog(0.70)〜log(1.43)を満たしたことから、生物学的同等性が確認された3) 。
健康成人男子の背部に24時間単回投与(1枚中ケトプロフェン20mg含有)したとき、推定された薬物速度論的パラメータは次のとおりであった。被験者数はいずれも6名である。
貼付枚数
Cmax(Mean±S.E.)
tmax(Mean±S.E.)
AUC0~∞(Mean±S.E.)
1枚(20mg)
135.85±18.02ng/mL
12.67±1.61hr
2447.83±198.67ng・hr/mL
8枚(160mg)
919.04±60.36ng/mL
13.33±2.23hr
18209.98±962.52ng・hr/mL
ケトプロフェンの血清中濃度は最高に達した後、徐々に低下し、除去後は速やかに減少した。ケトプロフェン20mg含有テープ剤8枚を貼付したとき、剥離後のt1/2は4.52±0.65(S.E.)hrで、除去48時間後には検出限界以下になった4),5) 。
健康成人男子6名に1枚(ケトプロフェン20mg含有)を1日23時間、28日間反復投与したとき、Cmax及びAUC0~24hrは3日目以降ほぼ一定となり、122.02~156.34ng/mL及び2106.57~2529.51ng・hr/mLであった。除去後、血清中濃度は速やかに減少し、24時間後には検出限界以下となった6) 。
健康成人男子6名の背部へのケトプロフェン20mg含有テープ剤1枚24時間単回投与において、投与24時間までのケトプロフェン吸収量は13.67mgで、適用量に対する吸収率は69.74%であった7) 。
健康成人男子6名の背部へのケトプロフェン20mg含有テープ剤1日1回1枚、28日間貼付において、測定したどの適用回数においても、平均13.02mg~14.94mgとほぼ同様な吸収量を示した8) 。
手術適用患者の患部にケトプロフェン20mg含有テープ剤を1日1回、1回1~4枚を単回投与または連続投与した場合のケトプロフェンの組織内濃度は、共に皮膚、皮下脂肪、筋肉、滑膜と深部になるにつれ低下した9) 。
健康成人男子の背部に24時間単回投与(1枚中ケトプロフェン20mg含有)したとき、除去後12時間までに尿中総排泄量の98.32%が排泄され、96時間までの総排泄量は46.95mgで投与量の29.3%であった。なお、吸収されたケトプロフェンは血中ではほとんどが未変化体で存在し、主に尿中からグルクロン酸抱合体及び未変化体として排泄されることが知られている7) 。
健康成人男性6例に1枚(ケトプロフェン20mg含有)を1日23時間、28日間反復投与したとき、1日当たり6.75~8.05mgが尿中に排泄された8) 。
国内延べ231施設で総計1,206例について実施された1枚中ケトプロフェン20mg含有テープ剤の二重盲検及び一般臨床を含む臨床試験の概要は次のとおりである10) 。
疾患名
使用量(1日量)
改善率 %(症例数/症例数)
中等度改善以上
軽度改善以上
腰痛症
2枚×1回
63.0%(155/246例)
89.8%(221/246例)
変形性関節症
1枚×1回
68.0%(155/228例)
93.4%(213/228例)
肩関節周囲炎
61.1%(116/190例)
86.3%(164/190例)
腱・腱鞘炎
69.4%(25/36例)
83.3%(30/36例)
腱周囲炎
75.0%(9/12例)
100.0%(12/12例)
上腕骨上顆炎
72.1%(31/43例)
88.4%(38/43例)
筋肉痛
1~2枚×1回
90.7%(136/150例)
97.3%(146/150例)
外傷後の腫脹・疼痛注1)
83.3%(35/42例)
97.6%(41/42例)
国内80施設で676例の関節リウマチ患者を対象にケトプロフェン20mg含有テープ剤を1日1回、1回1枚を2週間貼付したときの手関節における疼痛軽減効果をプラセボ対照ランダム化二重盲検試験により検討した結果、患者による疼痛VAS注2) 値変化率(平均値±標準偏差)はプラセボ(338例)25.453±31.191%、ケトプロフェン20mg含有テープ剤(338例)31.198±30.256%であり、両群間に有意差が認められた(対応のないt検定:p=0.0153)。なお、手関節での優越性は検証されたが、他の関節における優越性は確認されていない。副作用発現頻度は8.9%(30/338例)、主な副作用は接触性皮膚炎3.0%(10/338例)等であった11),12) 。
プロスタグランジンの生合成抑制作用、血管透過性亢進抑制作用、白血球遊走阻止作用などが考えられている13) 。
慢性炎症モデルであるラットのcotton pellet肉芽腫及びadjuvant関節炎、疼痛モデルであるラットのyeast炎症足疼痛、kaolin-carrageenin炎症足疼痛及び硝酸銀関節炎疼痛のいずれに対しても、有意な抑制作用を示した13),14) 。
深部の炎症・疼痛モデルであるウサギの尿酸関節炎疼痛及びモルモットのcarrageenin皮下浮腫に対して有意な抑制作用を示し、その作用は持続的であった15),16) 。
ケトプロフェン(Ketoprofen)
(2RS)-2-(3-Benzoylphenyl)propanoic acid
C16H14O3
254.28
本品は白色の結晶性の粉末である。本品はメタノールに極めて溶けやすく、エタノール(95)又はアセトンに溶けやすく、水にほとんど溶けない。本品は光によって微黄色になる。
94~97℃
70枚[7枚/1袋×10袋]280枚[7枚/1袋×40袋]
1) Veyrac G, et al.: Thérapie 2002; 57(1): 55-64.
2) Thyss A, et al.: Lancet 1986; 1(8475): 256-8.
3) 久光製薬社内資料. 皮膚薬物動態学的試験に関する資料.
4) 久光製薬社内資料. ケトプロフェン含有テープ剤の単回経皮適用試験.
5) 久光製薬社内資料. 大量単回適用試験に関する資料.
6) 久光製薬社内資料. 連続適用試験に関する資料.
7) 久光製薬社内資料. ケトプロフェン含有テープ剤(KPT)の単回経皮適用試験 -モーラスとの比較による至適回数の検討-.
8) 久光製薬社内資料. KPT-220の連続適用試験 -4週間連続適用試験による安全性の検討-.
9) 久光製薬社内資料. 患者関節液ならびに組織内濃度の検討.
10) 久光製薬社内資料. 臨床試験に関する資料.
11) 久光製薬社内資料. 関節リウマチの臨床試験に関する資料.
12) Kawai S, et al.: J Clin Pharmacol 2010; 50(10): 1171-9.
13) 谷口恭章 ほか: 医薬品研究 1993; 24(8): 819-30.
14) 谷口恭章 ほか: 医薬品研究 1993; 24(8): 831-41.
15) 久光製薬社内資料. モーラステープとモーラス間における効力および組織内濃度比較試験.
16) 久光製薬社内資料. モーラステープとモーラス間における効力持続性および組織内濃度比較試験.
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