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アトラントクリーム1%

添付文書番号

2655711N1034_6_07

企業コード

650034

作成又は改訂年月

2023年9月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

872655

薬効分類名

抗真菌剤

承認等

アトラントクリーム1%

販売名コード

YJコード

2655711N1034

販売名英語表記

ATOLANT Cream 1%

販売名ひらがな

あとらんとくりーむ1%

承認番号等

承認番号

21500AMZ00054000

販売開始年月

1993年9月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

ネチコナゾール塩酸塩クリーム

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

アトラントクリーム1%

有効成分1g中
ネチコナゾール塩酸塩   10mg
添加剤エデト酸ナトリウム水和物、ステアリルアルコール、中鎖脂肪酸トリグリセリド、トリエタノールアミン、白色ワセリン、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸メチル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、モノステアリン酸グリセリン

3.2 製剤の性状

アトラントクリーム1%

識別コードHP251C
剤形・性状白色のクリーム剤で、わずかに特異なにおいがある。

4. 効能又は効果

  • 下記の皮膚真菌症の治療
    • 白癬:足白癬、体部白癬、股部白癬
    • 皮膚カンジダ症:指間びらん症、間擦疹
    • 癜風

6. 用法及び用量

1日1回患部に塗布する。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

0.1%未満

頻度不明

皮膚

局所の刺激感、皮膚炎、発赤・紅斑、そう痒感、湿潤、落屑の増加等

亀裂、白癬疹

自家感作性皮膚炎

注)発現頻度は使用成績調査を含む。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意

  1. 14.1.1 適用部位
    1. (1) 眼科用として角膜、結膜には使用しないこと。
    2. (2) 著しいびらん面には使用しないこと。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人男子背部に、2%1) ネチコナゾール塩酸塩クリーム5gを10時間密封塗布し、血中濃度を経時的に測定したところ、ネチコナゾール塩酸塩濃度は塗布後8時間まで上昇し(Cmax=5.9ng/mL)、以後比較的速やかに消失し、24時間後には測定限界以下となった1)

1) 本剤の承認された濃度は1%である。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床試験

    一般臨床試験として546例、比較臨床試験として385例の総計931例について臨床試験を実施し、本剤の有効性が認められている2),3),4)

    疾患名

    有効率(%)
    (有効以上/評価例数)

    白癬

    足白癬

    76.1(232/305例)

    体部白癬

    84.3(150/178例)

    股部白癬

    90.8(108/119例)

    皮膚カンジダ症

    指間びらん症

    83.6(61/73例)

    間擦疹

    95.0(133/140例)

    癜風

    86.2(100/116例)

    84.2(784/931例)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

ネチコナゾール塩酸塩の作用機序は、完全発育阻止及び殺菌的作用を示す高濃度域では直接的細胞膜障害が、また部分的発育阻止を示す濃度域においては真菌細胞の構成成分であるエルゴステロールの合成阻害が主で、その作用による膜脂質組成の変化が前者の作用を増強するものと考えられる5)

18.2 抗真菌作用

  1. 18.2.1 ネチコナゾール塩酸塩は、皮膚糸状菌をはじめ酵母状真菌、癜風菌などに優れた抗真菌作用を示した。主な臨床分離株に対する最小発育阻止濃度(MIC)は次のとおりである6),7)

    菌種

    MIC(μg/mL)
    幾何平均値(最小~最大)

    Trichophyton rubrum

    0.07(0.05~0.10)

    Trichophyton mentagrophytes

    0.13(0.10~0.20)

    Microsporum canis

    0.04(0.012~0.05)

    Microsporum gypseum

    0.39(0.39)

    Epidermophyton floccosum

    0.012(0.012)

    Candida albicans

    12.90(6.25~25)

    Malassezia furfur 2)

    0.58(0.08~5)

    培地:サブロー・デキストロース寒天培地

    2) イースト・ニトロゲン・ベースTween60添加寒天培地

  2. 18.2.2 Trichophyton mentagrophytesによるモルモット背部白癬モデルに対し、優れた治療効果を示した8)

18.3 感染防御効果

モルモット背部皮膚面に1%ネチコナゾール塩酸塩クリームを塗布し、24、48、72時間後にTrichophyton mentagrophytesを接種した実験では、塗布72時間経過後においても優れた防御効果が認められた8)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ネチコナゾール塩酸塩(Neticonazole hydrochloride)

化学名

(E)-1-[2-Methylthio-1-[2-(pentyloxy)phenyl]ethenyl]-1H-imidazole hydrochloride

分子式

C17H22N2OS・HCl

分子量

338.90

性状

白色の結晶又は結晶性の粉末で、わずかに特異なにおいがあり、味は刺激性で苦い。
水、メタノール又はエタノール(95)に極めて溶けやすく、無水酢酸に溶けやすく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。

化学構造式

融点

145~148℃

22. 包装

200g[10g(チューブ)×20本]
500g[10g(チューブ)×50本]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

鳥居薬品株式会社 お客様相談室

〒103‒8439 東京都中央区日本橋本町3‒4‒1

TEL 0120-316-834
FAX 03-3231-6890

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

久光製薬株式会社

〒841-0017 鳥栖市田代大官町408番地

26.2 販売元

鳥居薬品株式会社

東京都中央区日本橋本町3-4-1

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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