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処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
アレルギー性鼻炎
通常、成人にはエメダスチンフマル酸塩として1回4mgを胸部、上腕部、背部又は腹部のいずれかに貼付し、24時間毎に貼り替える。なお、症状に応じて1回8mgに増量できる。
ステロイドの減量を図る場合には十分な管理下で徐々に行うこと。
肝機能異常があらわれるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に、生理機能が低下している。
相互に作用を増強するおそれがある。
本剤の中枢神経抑制作用により、作用が増強されると考えられる。
アルコール
本剤の中枢神経系での副作用(主に眠気)を増強するおそれがある。
5%以上
0.1%以上5%未満
頻度不明
皮膚
適用部位紅斑
適用部位そう痒感、適用部位丘疹、適用部位色素沈着、適用部位発疹
適用部位皮膚炎
精神神経
眠気
脱力感、頭痛・頭重感、頭がボーッとする、ふらつき
肝臓
ALT上昇、AST上昇
LDH上昇、γ-GTP上昇
泌尿器・腎臓
血中尿酸増加
血液
好中球減少、リンパ球増加
消化器
口渇
腹痛
その他
倦怠感、血中コレステロール増加、鼻乾燥
本剤はアレルゲン皮内反応を抑制するため、アレルゲン皮内反応検査を実施する前は本剤を使用しないこと。
途中ではがれ落ちた場合は、直ちに新たな本剤を貼付すること。また、次の貼り替え予定時間には新たな本剤に貼り替えること。
健康成人男性12例に本剤(エメダスチンフマル酸塩として1.5、3、6、12及び24mg)注1) を胸部に24時間単回投与したとき、血漿中エメダスチンの薬物動態パラメータ(Cmax、AUC0-t及びAUC0-∞)は、1.5~24mgにおいて線形性が確認された1) 。
投与量(例数)
Cmax(ng/mL)
AUC0-t(ng・hr/mL)
AUC0-∞(ng・hr/mL)
tmaxa)(hr)
t1/2(hr)
1.5mg(12)
0.320±0.112
8.48±3.03
9.15±2.97
26
11.7±3.19
3mg(12)
0.642±0.235
18.4±5.44
19.3±5.41
16, 26
13.2±2.00
6mg(12)
1.59±0.567
43.8±13.2
46.2±13.1
13.8±2.29
12mg(12)
3.09±1.01
86.4±25.3
90.5±24.9
16
13.0±2.47
24mg(12)
5.43±1.89
156±53.3
164±52.7
13.0±2.84
平均値±標準偏差a)最頻値
季節性アレルギー性鼻炎患者に本剤(エメダスチンフマル酸塩として4、8及び12mg注1) )を胸部に1日1回14日間反復投与したとき、血漿中エメダスチンの薬物動態パラメータ(Cmax及びAUC0-24)は、4~12mg間で投与量にほぼ比例して増加することが確認された。また、血漿中エメダスチン濃度は投与後7日目までに定常状態に到達した2)。
AUC0-24(ng・hr/mL)
1日目
4mg(23)
1.16±0.419
16.3±7.54
20
-
8mg(24)
2.32±0.832
31.7±14.9
12mg(24)
2.94±1.49
38.8±24.1
7日目
4mg(22)
1.80±0.579
36.0±10.9
3.98±1.18
79.5±23.8
12
5.49±2.62
112±57.1
14日目
4mg(21)
2.03±0.641
40.6±12.3
12, 16
15.5±2.36
4.42±1.40
88.8±30.3
15.5±1.59
6.28±2.86
128±62.1
16.2±2.83
健康成人男性20例に本剤(エメダスチンフマル酸塩として8mg)を胸部、上腕部、背部、腹部又は腰部に24時間単回投与したとき、投与部位間におけるAUC0-tの幾何平均値の比の推定値は、胸部に対して上腕部で0.930、背部で1.000、腹部で0.923、腰部で0.740であった。腰部へ投与したときのAUC0-tは、胸部、上腕部、背部及び腹部へ投与したときよりも低かった3) 。
[14C]エメダスチンフマル酸塩含有経皮吸収型製剤をラットに単回経皮投与したときの組織中放射能濃度は、ほとんどの組織で投与後8時間に最高濃度を示し、肝臓、腎臓及び投与部位皮膚が最も高く、次いで脳下垂体及び鼻粘膜で高かった。一方、大脳及び小脳の放射能濃度は血漿に比べ低かった。投与部位皮膚を除く各組織からの放射能の消失は速やかであった。また、反復経皮投与したときの組織中放射能濃度は、投与7回目までにほぼ定常状態に達した。投与部位皮膚の組織中放射能濃度は、いずれの投与回においても他の組織より高い放射能濃度を示した4),5) 。
[14C]エメダスチンフマル酸塩を妊娠ラットに単回経口投与したとき、胎児中へ放射能の移行が認められた。また、授乳期ラットにおいては乳汁中への移行が認められた6) 。
エメダスチンは主に肝臓で代謝され、皮膚における代謝は認められなかった。エメダスチンの代謝にはCYP1A2、2E1及び3A4が関与することが報告されている7),8) (in vitro)。
健康成人男性12例に本剤(エメダスチンフマル酸塩として1.5、3、6、12及び24mg)注1) を胸部に24時間単回投与したとき、投与開始後0~96時間のエメダスチン及びエメダスチンと代謝物(6-水酸化体、5-水酸化体及び各抱合体)の合計の累積尿中排泄率の平均値は2.9~4.4%及び12.4~15.9%であった1) 。
季節性アレルギー性鼻炎患者を対象に本剤(エメダスチンフマル酸塩として4又は8mg)を1日1回2週間投与した結果、主要評価項目である鼻症状(くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉)の合計スコアの変化量において、プラセボ群に対し有意な改善効果が認められた9) 。
投与群(例数)
投与前値
最終評価時
変化量
プラセボに対する差a)(95%CI)
プラセボ群(383)
6.45±1.63
6.16±2.03
-0.29±1.86
4mg群(384)
6.56±1.65
5.46±1.98
-1.10±1.89
-0.77(-1.02~-0.51)
p<0.0001b)
8mg群(380)
6.47±1.61
5.12±2.13
-1.35±1.98
-1.05(-1.30~-0.80)
平均値±標準偏差a)投与群及び投与前値並びに地域を独立変数とした共分散分析b)逐次型Dunnett検定による調整済みp値(有意水準両側5%)
副作用発現頻度は本剤4mg群で11.2%(43/384例)、本剤8mg群で14.2%(54/381例)であった。主な副作用は、本剤4mg群で適用部位紅斑3.9%(15/384例)、傾眠3.4%(13/384例)、適用部位そう痒感2.3%(9/384例)等、本剤8mg群で適用部位紅斑5.0%(19/381例)、傾眠4.7%(18/381例)、適用部位そう痒感2.6%(10/381例)等であった。
通年性アレルギー性鼻炎患者を対象に本剤(エメダスチンフマル酸塩として4又は8mg)を1日1回、最長52週間投与した結果、主要評価項目である鼻症状(くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉)の合計スコアの変化量において、投与開始後1週からスコアの低下が認められ、その後、52週までスコアの低下が維持した10) 。
4mg群(124)
6.45±1.81
3.86±1.99
-2.59±1.93
8mg群(123)
6.35±1.58
3.88±1.84
-2.47±1.99
平均値±標準偏差
副作用発現頻度は本剤4mg群で26.6%(33/124例)、本剤8mg群で23.6%(29/123例)であった。主な副作用は、本剤4mg群で適用部位紅斑16.9%(21/124例)、適用部位そう痒感11.3%(14/124例)、傾眠6.5%(8/124例)、色素沈着障害4.0%(5/124例)等、本剤8mg群で適用部位紅斑15.4%(19/123例)、傾眠10.6%(13/123例)、適用部位そう痒感9.8%(12/123例)等であった。
エメダスチンフマル酸塩は、抗ヒスタミン作用11),12) 、ケミカルメディエーター遊離抑制作用13),14) 、サブスタンスPによるヒスタミン遊離抑制作用14) 及び好酸球遊走・浸潤抑制作用15) を有する。
本剤はラットヒスタミン誘発血管透過性亢進モデルにおいて単回投与後24時間まで抗ヒスタミン作用を示し、その作用は用量依存的であった11) 。エメダスチンフマル酸塩はヒスタミンによるモルモット摘出回腸収縮反応を抑制した12) (in vitro)。
モルモット及びラット前脳を用いた結合試験において、エメダスチンフマル酸塩はヒスタミンH1受容体に高い親和性を示し、ヒスタミンH2及びH3受容体にはほとんど親和性を示さなかった16) (in vitro)。
ヒト白血球において、エメダスチンフマル酸塩はダニ抗原刺激によるヒスタミン及びロイコトリエンC4の遊離を抑制した。またラット腹腔肥満細胞において、サブスタンスPによるヒスタミン遊離を抑制した13),14) (in vitro)。
エメダスチンフマル酸塩はロイコトリエンB4によるヒト好酸球の遊走を抑制した15) (in vitro)。
エメダスチンフマル酸塩(Emedastine Fumarate)(JAN)
1-(2-Ethoxyethyl)-2-(4-methyl-1,4-diazepan-1-yl)-1H-benzimidazole difumarate
C17H26N4O・2C4H4O4
534.56
本品は白色~微黄色の結晶性の粉末である。本品は水に溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、酢酸(100)に溶けにくい。本品は結晶多形が認められる。
149~152℃
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
70枚[(1枚/1袋)×70袋]
1) 久光製薬社内資料. 第I相単回投与試験(2018年1月19日承認、CTD2.7.2.2.2.1).
2) 久光製薬社内資料. 第I/II相反復投与試験(2018年1月19日承認、CTD2.7.2.2.2.2).
3) 久光製薬社内資料. 第I相投与部位検討試験(2018年1月19日承認、CTD2.7.2.2.2.1).
4) 久光製薬社内資料. ラット単回投与試験(2018年1月19日承認、CTD2.6.4.4.1).
5) 久光製薬社内資料. ラット反復投与試験(2018年1月19日承認、CTD2.6.4.4.1).
6) Sakai T, et al.: 薬物動態 1987; 2(2): 147-54.
7) 久光製薬社内資料. in vitro代謝試験(2018年1月19日承認、CTD2.6.4.5.3).
8) 石田光裕 ほか: 基礎と臨床 1997; 31(10): 3089-93.
9) 久光製薬社内資料. 第III相比較試験(2018年1月19日承認、CTD2.7.3.2.2).
10) 久光製薬社内資料. 第III相長期投与試験(2018年1月19日承認、CTD2.7.3.2.3).
11) 久光製薬社内資料. ラットヒスタミン誘発血管透過性亢進モデルを用いた薬効評価(2018年1月19日承認、CTD2.6.2.2).
12) Fukuda T, et al.: Arzneimittelforschung 1984; 34(7): 801-5.
13) Nishimura N, et al.: Immunopharmacol Immunotoxicol 1987; 9(4): 511-21.
14) Saito T, et al.: Jpn J Pharmacol 1993; 62(2): 137-43.
15) 斉藤忠之 ほか: 西日本皮膚科 1993; 55(6): 1081-5.
16) Sharif NA, et al.: J Ocul Pharmacol 1994; 10(4): 653-64.
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