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ロキソプロフェンNaゲル1%「NP」

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能・効果
6.用法・用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.5妊婦
9.7小児等
9.8高齢者
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.3分布
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2抗炎症作用
18.3鎮痛作用
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

ロキソプロフェンNaゲル1%「NP」

添付文書番号

2649735Q1047_2_09

企業コード

650037

作成又は改訂年月

**2024年10月改訂(第3版)
2024年6月改訂(第2版)

日本標準商品分類番号

872649

薬効分類名

経皮鎮痛消炎剤

承認等

ロキソプロフェンNaゲル1%「NP」

販売名コード

YJコード

2649735Q1047

販売名英語表記

LOXOPROFEN SODIUM GEL

販売名ひらがな

ろきそぷろふぇんNaげる1%「NP」

承認番号等

承認番号

22500AMX00102

販売開始年月

2013年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

ロキソプロフェンナトリウム水和物

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[喘息発作を誘発することがある。]

3. 組成・性状

3.1 組成

ロキソプロフェンNaゲル1%「NP」

有効成分1g中
日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物   11.3mg
(無水物として   10mg )
添加剤カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、2,2',2''-ニトリロトリエタノール、1,3-ブチレングリコール、エデト酸ナトリウム水和物、エタノール

3.2 製剤の性状

ロキソプロフェンNaゲル1%「NP」

性状無色〜微黄色透明のゼリー状の軟膏剤で、芳香を有する。

4. 効能・効果

  • 下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
    • 変形性関節症、筋肉痛、外傷後の腫脹・疼痛

6. 用法・用量

症状により、適量を1日数回患部に塗擦する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
  2. 8.2 慢性疾患(変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には薬物療法以外の療法も考慮すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 気管支喘息の患者(アスピリン喘息又はその既往歴のある患者を除く)

    病態を悪化させることがある。

  2. 9.1.2 皮膚感染症のある患者

    感染による炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤又は抗真菌剤を併用し、観察を十分行い慎重に使用すること。皮膚の感染症を不顕性化するおそれがある。

9.5 妊婦

**妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤を妊娠中期以降の妊婦に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

65歳以上の高齢者に使用する場合は、塗擦部の皮膚の状態に注意すること。
ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg及びテープ剤50mg・100mgの製造販売後調査の結果、65歳以上の高齢者での副作用の発現率(3.7%、1,738例中65例)は、65歳未満(1.7%、1,300例中22例)と比較して有意に高く、主な副作用が使用部位の皮膚症状であった。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)

    ショック、アナフィラキシー(血圧低下、蕁麻疹、喉頭浮腫、呼吸困難等)があらわれることがある。

11.2 その他の副作用

1~3%未満

0.5~1%未満

0.5%未満

頻度不明

皮膚

そう痒、紅斑、接触性皮膚炎、皮疹

皮膚刺激、色素沈着、水疱、腫脹

消化器

胃不快感

上腹部痛、下痢・軟便

肝臓

AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇

その他

浮腫

ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mgの承認時までの臨床試験結果をもとに頻度を算出した。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意

  1. 14.1.1 損傷皮膚、眼及び粘膜に使用しないこと。
  2. 14.1.2 湿疹又は発疹の部位に使用しないこと。
  3. 14.1.3 密封包帯法(ODT)での使用により、全身的投与と同様の副作用が発現する可能性があるので、密封包帯法で使用しないこと。

16. 薬物動態

16.3 分布

  1. 16.3.1 生物学的同等性試験

    ロキソプロフェンNaゲル1%「NP」とロキソニンゲル1%を健康成人男子の背部皮膚に塗布し、塗布4時間後の角質層中薬物量(角質層中ロキソプロフェン量)を測定した。得られた値について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、角質層中ロキソプロフェン量の平均値の差はlog(0.70)〜log(1.43)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  • 〈変形性関節症〉
    1. 17.1.1 国内第II相試験

      *変形性膝関節症患者を対象とした一般臨床試験において、ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mgもしくは200mg/日を2週間投与した結果、100mg群での最終全般改善度の改善率(「改善」以上の比率)は80.0%(44/55例)、200mg群での改善率は79.7%(47/59例)であった。副作用は100mg群で4.7%(3/64例)、200mg群で6.1%(4/66例)に認められ、100mg群での副作用は、紅斑、そう痒症、斑状丘疹状皮疹、皮疹が各1.6%(1/64例)、200mg群での主な副作用は、紅斑、そう痒症が各3.0%(2/66例)であった2)

    2. 17.1.2 国内第III相試験
      1. (1) *変形性膝関節症患者を対象とした二重盲検試験において、ロキソプロフェンナトリウム錠180mg/日を対照薬として、ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg/日を4週間投与した結果、ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群での最終全般改善度の改善率(「改善」以上の比率)は77.9%(67/86例)であった。副作用はロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群で18.8%(16/85例)に認められ、主な副作用は、胃不快感5.9%(5/85例)、下痢・軟便、そう痒症が各3.5%(3/85例)であった3)
      2. (2) *変形性膝関節症患者を対象とした非盲検試験において、ケトプロフェン貼付剤60mg/日を対照薬としてロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg/日を4週間投与した結果、ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群での最終全般改善度の改善率(「改善」以上の比率)は72.8%(107/147例)であった。副作用はロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群で10.0%(15/150例)に認められ、主な副作用は、接触性皮膚炎、γ-GTP増加が各2.7%(4/150例)、ALT増加2.0%(3/150例)であった4)
      3. (3) *変形性膝関節症患者を対象とした一般臨床試験において、ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg/日を12~24週間投与した結果、最終全般改善度の改善率(「改善」以上の比率)は73.3%(22/30例)であった。副作用は10.0%(3/30例)に認められ、発現した副作用は接触性皮膚炎、紅斑、皮下出血、そう痒症、発疹が各3.3%(1/30例)であった5)
  • 〈筋肉痛〉
    1. 17.1.3 国内第III相試験
      1. (1) *筋肉痛患者を対象とした二重盲検試験において、ロキソプロフェンナトリウム錠180mg/日を対照薬としてロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg/日を2週間投与した結果、ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群での最終全般改善度の改善率(「改善」以上の比率)は75.2%(82/109例)であった。副作用はロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群で9.4%(10/106例)に認められ、主な副作用は、そう痒症3.8%(4/106例)、上腹部痛2.8%(3/106例)であった6)
      2. (2) *筋肉痛患者を対象とした非盲検試験において、インドメタシン貼付剤140mg/日を対照薬としてロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg/日を2週間投与した結果、ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群での最終全般改善度の改善率(「改善」以上の比率)は85.7%(102/119例)であった。副作用はロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群で5.0%(6/120例)に認められ、主な副作用は、そう痒症1.7%(2/120例)であった7)
  • 〈外傷後の腫脹・疼痛〉
    1. 17.1.4 国内第III相試験

      *外傷後の腫脹・疼痛患者を対象とした二重盲検試験において、ロキソプロフェンナトリウム錠180mg/日を対照薬としてロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg/日を7日間投与した結果、ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群での最終全般改善度の改善率(「改善」以上の比率)は98.1%(101/103例)であった。副作用はロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群で7.8%(8/102例)に認められ、主な副作用は、そう痒症2.9%(3/102例)であった8)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

プロドラッグであり、活性代謝物のトランスOH体が酸性非ステロイド性抗炎症薬として、プロスタグランジン生合成の律速酵素であるシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害し、プロスタグランジンの産生を抑制することにより、抗炎症作用、解熱作用、鎮痛作用を現す。構成型COX(COX-1)と誘導型COX(COX-2)に対する選択性はない9)

18.2 抗炎症作用

*ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤をラットに貼付したとき、カラゲニン浮腫(急性炎症モデル)、アジュバント関節炎(慢性炎症モデル)のいずれに対しても有意な抗炎症作用を示した10)

18.3 鎮痛作用

*ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤をラットに貼付したとき、Randall-Selitto法(炎症足加圧法)において、鎮痛作用を示した10) 。また、ラットのアジュバント慢性関節炎疼痛に鎮痛作用を示した11)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ロキソプロフェンナトリウム水和物
(Loxoprofen Sodium Hydrate)

化学名

Monosodium 2-{4-[(2-oxocyclopentyl)methyl]phenyl}propanoate dihydrate

分子式

C15H17NaO3・2H2O

分子量

304.31

性状

  • 白色〜帯黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
  • 水又はメタノールに極めて溶けやすく、エタノール(95)に溶けやすく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
  • 水溶液(1→20)は旋光性を示さない。
  • 1.0gを新たに煮沸して冷却した水20mLに溶かした液のpHは6.5〜8.5である。

化学構造式

20. 取扱い上の注意

火気を避けて保存すること。

22. 包装

チューブ:25g×10、25g×30、50g×10

24. 文献請求先及び問い合わせ先

ニプロ株式会社 医薬品情報室

〒566-8510 大阪府摂津市千里丘新町3番26号

TEL 0120-226-898
FAX 050-3535-8939

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

ニプロファーマ株式会社

大阪府摂津市千里丘新町3番26号

26.2 販売元

ニプロ株式会社

大阪府摂津市千里丘新町3番26号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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