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褥瘡、皮膚潰瘍(熱傷潰瘍、下腿潰瘍)
本剤は熱傷潰瘍を適用としているので、潰瘍がみられない熱傷に対しては、他の適切な療法を考慮すること。
症状及び病巣の大きさに応じて適量を使用する。潰瘍面を清拭後、1日1~2回ガーゼなどにのばして貼付するか、又は患部に直接塗布する。
本剤による治療は保存的治療であることに留意し、約6週間以上使用しても症状の改善が認められない場合には、外科的療法等を考慮すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。
1~5%未満
0.1~1%未満
頻度不明
皮膚
疼痛
接触皮膚炎(紅斑、発赤、そう痒、刺激感等)
接触皮膚炎(水疱)、滲出液増加
褥瘡患者10例に本剤を潰瘍面積1cm2あたり0.5gの割合で塗布し、4時間後の血漿中未変化体の濃度を測定した。体重32kgの患者に6gを塗布した1例のみに0.19μg/mLのブクラデシンナトリウムが検出された。
熱傷潰瘍患者5例に本剤を塗布し、血漿中未変化体濃度を経時的に測定した結果、塗布後24時間以内に0.94~4.49μmol/Lのブクラデシンナトリウムが検出された1) 。
褥瘡及び皮膚潰瘍の患者にブクラデシンナトリウム3%軟膏又は6%注1) 軟膏を潰瘍面積1cm2あたり0.5gの割合で7日間反復塗布し、1日目及び7日目の血漿中未変化体濃度を経時的に測定した。3%軟膏を塗布した3例は検出限界以下(<0.1μg/mL)であった。また、6%軟膏を32g/日、7日間反復塗布した1例において、1日目の1時間後及び7日目の1時間後にそれぞれ最高0.702及び0.271μg/mLのブクラデシンナトリウムが検出され、両日とも5時間目以降は検出限界以下であった2) 。
健康成人にブクラデシンナトリウム6%注1) 軟膏を4日間反復塗布した。ブクラデシンナトリウムは血漿中に検出されなかった(検出限界0.1μg/mL)3) 。
ラット角質層剥離皮膚に14C-ブクラデシンナトリウム軟膏1gを単回塗布した場合、分布は肝、腎及び塗布部位に高かった4) 。
ラット角質層剥離皮膚に14C-ブクラデシンナトリウム軟膏1g を単回塗布した場合、塗布8 時間後の血漿中放射能の28%、また投与8~24 時間後の尿中放射能の62%は未変化体ブクラデシンナトリウムと推定された4) 。
健康成人にブクラデシンナトリウム6%注1) 軟膏を4日間反復塗布した。ブクラデシンナトリウムは尿中に検出されなかった(検出限界1μg/mL)3) 。
国内で実施された二重盲検比較試験5),6) 及び一般臨床試験7),8) を含む臨床試験の概要は次のとおりである。
疾患名
有効率(%)(有効以上/総症例)
褥瘡
61.0(136/223)
熱傷潰瘍
83.6(51/61)
下腿潰瘍
61.5(16/26)
本剤はサイクリックAMP(cAMP)の誘導体であるブクラデシンナトリウム(ジブチリルサイクリックAMP:DBcAMP)であり、体内に入ると比較的容易に細胞膜を通過し、脱アシル化酵素によりcAMPに分解されることで末梢血管を拡張して血流障害を改善し、効果をあらわす。
本剤はラット皮膚熱傷潰瘍9) 及び加齢・低蛋白食負荷ラット皮膚全層欠損創10) の潰瘍面積の縮小を促進し、治癒日数を短縮する。
本剤塗布によりウサギ耳介の血流が増加する。
本剤はウサギ耳介皮膚欠損創における血管新生を促進する11) 。ブクラデシンナトリウムはヒト血管内皮細胞の増殖を促進する12) (in vitro)。
ブクラデシンナトリウムはヒト皮膚線維芽細胞増殖を促進し13) 、血管新生促進作用と併せて肉芽の増殖を促進する(in vitro)。
ブクラデシンナトリウムはヒト皮膚ケラチノサイトの増殖13) 、遊走14) を促進し、表皮形成を促進する(in vitro)。
ブクラデシンナトリウム(Bucladesine Sodium)(JAN)
Sodium N 6, 2'-O-dibutyryladenosine 3', 5'-cyclic monophosphate
C18H23N5NaO8P
491.37
白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがある。水、メタノール又はエタノール(95)に溶けやすく、アセトン又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。本品は吸湿性である。
DBcAMP
チューブ:30g×1、30g×10、200g×1瓶:200g×1
1) 伊東 陽子ら:熱傷 1998;24(3):124-128[11111111-0849]
2) 天川 孝則ら:薬理と治療 1990;18(8):3193-3200[B302013]
3) 新村 眞人ら:臨床医薬 1990;6(7):1515-1523[B302006]
4) 社内資料:DT-5621(アクトシン軟膏)1g経皮投与時のラットにおける体内動態(1)[20210831-1001]
5) 新村 眞人ら:薬理と治療 1990;18(7):2757-2770[B302007]
6) 新村 眞人ら:臨床医薬 1991;7(3):677-692[B302008]
7) DT-5621大阪地区研究班:皮膚 1990;32(4):574-585[B302009]
8) DT-5621九州地区研究班:西日本皮膚科 1990;52(5):1025-1031[B302010]
9) 笠井 義男ら:薬理と治療 1990;18(8):2919-2924[B302011]
10) 岩崎 利郎ら:皮膚科紀要 1990;85(1):161-168[B302012]
11) 岡田 忠彦ら:皮膚科紀要 1990;85(1):119-127[B302003]
12) 増澤 幹男ら:皮膚科紀要 1990;85(3):453-456[B302002]
13) Falanga V., et al.:Wounds 1991;3(2):70-78[B302004]
14) Iwasaki T., et al.:J. Invest. Dermatol. 1994;102(6):891-897[B302005]
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