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処方箋医薬品注)
下記疾患の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難など諸症状の緩解
通常1回2吸入(フェノテロール臭化水素酸塩として0.2mg)する。成人には2~5分間たって効果が不十分な場合はさらに1~2吸入する。
1回2吸入を原則とするが、1回1吸入からはじめ、効果を確認しながら使用すること。なお、吸入後2~5分を待っても十分な効果がみられない場合には、2吸入を限度として追加吸入できるが、それ以上の追加吸入を行うときは、少なくとも6時間の間隔をおき、1日4回までとすること。
症状を悪化させるおそれがある。
血圧が上昇することがある。
動悸、不整脈等があらわれることがある。
血清カリウム値をモニターすることが望ましい。低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与すること。動物実験(ラット)で胎児骨格異常の出現頻度の増加が認められている1)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ウサギ)で母乳中へ移行することが報告されている2)。
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
カテコールアミン(エピネフリン、イソプロテレノール等)
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。
エピネフリン、イソプロテレノール等のカテコールアミン併用により、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。そのため不整脈を起こすことが考えられる。
キサンチン誘導体
ステロイド剤
利尿剤
血清カリウム値の低下作用を増強することがある。血清カリウム値のモニターを行う。
キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することが考えられる。ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。
キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。,
5%以上
0.1~5%未満
頻度不明
循環器
動悸
頻脈
精神神経系
振戦、頭痛
消化器
嘔気
呼吸器
咽喉刺激感、咳嗽
過敏症
発疹、そう痒症、蕁麻疹
その他
倦怠感
本剤はアレルゲンによる皮膚反応に抑制的に作用する場合があるので、注意すること。
本剤の効果を十分に発揮するため、痰がからんでいるようなときは、使用前にできるだけ出しておくこと。
本剤の効果を十分にあらわすためには正しい使い方をすることが大切である。初めてエロゾルを使用する場合には、鏡の前で試みるのが望ましい。この装置は指でおさえ圧を加えることにより何回も使用でき、一定量が噴霧された後、自動的にもとの状態にもどるようになっている。なお、容器の底を上にして圧を加えないと薬剤が噴霧されないので、この点注意すること。容器1ボンベ(10mL)で約200回吸入できるが、内容物が外から見えないので、時々容器を振って中に液があるか否かを確かめておく必要がある。次の順序で使用する。
健康成人5例に本剤0.2mgを単回吸入投与した場合、約3時間で最高血中濃度約0.6ng/mLに達した。血中濃度の半減期は約6時間であった3),5)(外国人データ)。
慢性閉塞性肺疾患患者に本剤0.2mg又は0.4mg注)を単回吸入投与した場合のバイオアベイラビリティは9~12%であった4)(外国人データ)。
健康成人の血清蛋白に対する結合率は、本剤2.5μg/mLで約45%であった5)(外国人データ)。
健康成人に経口投与した場合、代謝は速やかで、主代謝産物は硫酸抱合体である6)(外国人データ)。
48時間で尿中に約19%、糞中に約63%が排泄される3)(外国人データ)。
注)本剤の承認用量は1回0.2mg吸入。
気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫、じん肺症患者を対象とした臨床試験において、本剤1回0.2mgあるいは0.4mg注)吸入の単回投与あるいは4週間投与における有効率(有効以上)は、効果判定のなされた症例で67.0%(126/188例)であった。本剤0.2mgあるいは0.4mg注)投与群での副作用発現頻度は7.0%(14/199例)で、主な副作用は心悸亢進5.0%(10/199例)、手指の振戦2.0%(4/199例)、頭痛1.5%(3/199例)であった。
気管支喘息患者59例を対象とし、本剤1回0.4mg注)あるいはイソプロテレノール1回0.2mgを単回吸入した二重盲検比較試験の結果、肺機能検査値(FEV1)は本剤投与後に有意に増加し、イソプロテレノールと比較して有意な改善を認めた。本剤投与群での副作用発現頻度は27.1%(16/59例)で、副作用は心悸亢進20.3%(12/59例)、手指の振戦13.6%(8/59例)、倦怠感1.7%(1/59例)であった。
本剤の主作用は、β2アドレナリン受容体刺激による気管支平滑筋弛緩作用(気管支拡張作用)である。
モルモットの摘出気管支平滑筋標本において、本剤はイソプロテレノール、サルブタモールよりも強い弛緩作用を示した7)。成人気管支喘息患者に吸入投与した場合、本剤はイソプロテレノールよりも強い気管支拡張作用を示すことが認められた8)。また、イヌの生体位において、本剤はイソプロテレノール、サルブタモールに比べ、作用持続時間は長かった9)。成人気管支喘息患者に吸入投与した場合、本剤は吸入直後より効果が発現し、作用は8時間以上持続することが認められた8),10)。
モルモットの摘出標本および生体位において、本剤の気管(気管支)拡張作用(β2アドレナリン受容体刺激作用)は、心拍動数増加作用(β1アドレナリン受容体刺激作用)に比べ強く、β2アドレナリン受容体に対する選択性は高かった7),9)。
抗原-抗体反応による感作ヒト肺組織からSRS-Aの遊離、および気管支喘息患児白血球からのヒスタミン遊離を抑制することが認められた。なお、気管支喘息患児に経口投与した場合、ハウスダストによる皮膚反応が抑制されることが認められた11),12),13)。
成人気管支喘息患者におけるヒスタミン、アセチルコリン、セロトニン誘発喘息および成人気管支喘息患者のアレルゲン誘発喘息に対し、本剤を吸入投与した場合、緩解作用を示すことが認められた14),15)。また、気管支喘息患児の運動負荷喘息に対しても、本剤を吸入投与した場合、緩解作用を示すことが認められた16)。
ラットの摘出気管支標本において、線毛運動亢進作用を示した。成人閉塞性気管支疾患患者に本剤を吸入投与した場合、気道粘液クリアランス速度の増大が認められた17),18)。
フェノテロール臭化水素酸塩(JAN)(Fenoterol Hydrobromide)(JAN)(Fenoterol)(INN)
(R*,R*)-1-(3,5-dihydroxyphenyl)-2-[1-(4-hydroxy-benzyl)ethylamino]ethanol hydrobromide
C17H21NO4・HBr
384.26
白色の結晶性の粉末である。メタノールに溶けやすく、水又はエタノール(95)にやや溶けやすく、ギ酸にやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。本品の水溶液(1→25)は旋光性がない。本品1.0gを水25mLに溶かした液のpHは4.2~5.2である。
約230℃(分解)
4.8×10-1(pH7、n-オクタノール/水)
1ボンベ(10mL)×5
1) 社内資料:生殖発生毒性試験
2) Meissner J et al. Arzneimitelforsch; 1974. 24. 1213
3) Seyberth H W et al. Verh Dtsch Ges Inn Med. 1973; 79. 888-891
4) Schmidt E W et al. Respiration; 1995. 62. 190
5) 吸収、分布、代謝、排泄に関する資料(社内資料)
6) Buchelt L et al. Medical Proceedings Mediese Bydraes. 1972; 18. 15
7) 柳川孝生ほか. 応用薬理; 1980. 20. 415
8) 滝島任ほか. 臨牀と研究; 1976. 53. 197
9) Giles R E et al. J Pharmacol Exp Ther ; 1973. 186. 472
10) Riedel-Dibbern E et al. Int J Clin Pharmacol Suppl 4; 1972. 129
11) Hughes J M et al. Eur J Pharmacol; 1983. 95. 239
12) 富田有祐ほか. 臨床薬理; 1981. 12. 49
13) 西間三馨ほか. 小児科臨床; 1984. 37. 1911
14) Benjamin C. Medical Proceedings Mediese Bydraes; 1972. 18. 35
15) Woitowitz H J et al. Respiration; 1972. 29. 549
16) 永倉俊和ほか. アレルギー; 1981. 30. 335
17) Iravani J et al. Int J Clin Pharmacol Beiheft; 1972. 4. 20
18) Felix R et al. Prax Pneumol; 1978. 32. 777
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