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処方箋医薬品注)
本剤の投与により消化管出血等の出血による死亡例が認められている。本剤の使用にあたっては、出血の危険性を考慮し、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。
本剤による出血リスクを正確に評価できる指標は確立されていないため、本剤投与中は、血液凝固に関する検査値のみならず、出血や貧血等の徴候を十分に観察すること。これらの徴候が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制
本剤を人工心臓弁置換術後の抗凝固療法には使用しないこと。
通常、成人にはダビガトランエテキシラートとして1回150mg(75mgカプセルを2カプセル)を1日2回経口投与する。なお、必要に応じて、ダビガトランエテキシラートとして1回110mg(110mgカプセルを1カプセル)を1日2回投与へ減量すること。
出血の危険性が増大するおそれがある。
本剤を投与しないこと。ダビガトランの血中濃度が上昇するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で胎児に移行することが認められている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが認められている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に腎機能が低下しダビガトランの血中濃度が上昇する可能性がある。
P-糖蛋白阻害剤(経口剤)
併用によりダビガトランの血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大することがあるので、併用しないこと。
本剤による抗凝固作用が増強することがある。
血小板凝集抑制作用を有する薬剤
これらの薬剤との併用により、ヘモグロビン2g/dL以上の減少を示すような大出血の危険性が増大することがあるので注意すること。やむを得ず併用する場合には治療上の有益性と危険性を十分に考慮し、本剤の投与が適切と判断される患者にのみ併用投与すること。
本剤は抗凝固作用を有するため、これら薬剤と併用すると出血を助長するおそれがある。
抗凝固剤
血栓溶解剤
非ステロイド性消炎鎮痛剤
これらの薬剤との併用により、出血の危険性が増大する可能性がある。
併用によりダビガトランの血中濃度が上昇することがあるため、本剤1回110mg1日2回投与を考慮すること。また、本剤と同時にベラパミル塩酸塩の併用を開始、もしくは本剤服用中に新たにベラパミル塩酸塩の併用を開始する場合は、併用開始から3日間はベラパミル塩酸塩服用の2時間以上前に本剤を服用させること。
これらの薬剤との併用により、ダビガトランの血中濃度が上昇することがあるため、本剤1回110mg1日2回投与を考慮すること。
上記のP-糖蛋白阻害剤のような顕著な影響は受けないが、併用によりダビガトランの血中濃度が上昇することがある。
P-糖蛋白誘導剤
これらの薬剤との併用により、ダビガトランの血中濃度が低下することがある。
本剤による抗凝固作用が減弱することがある。
選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)
これらの薬剤との併用により、出血の危険性が増大したとの報告がある。
機序は不明である。
消化管出血(1.6%)、頭蓋内出血(頻度不明)等の出血があらわれることがある。
咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー(じん麻疹、顔面腫脹、呼吸困難等)があらわれることがある。
経口抗凝固薬の投与後に急性腎障害があらわれることがある。経口抗凝固薬投与後の急性腎障害の中には、血尿を認めるもの、腎生検により尿細管内に赤血球円柱を多数認めるものが報告されている1),2)。
1%以上
1%未満
頻度不明
血液及びリンパ系障害
貧血、凝血異常、好酸球増加症
血小板減少症、好中球減少症
免疫系障害
薬物過敏症、そう痒、気管支痙攣、血管浮腫
神経系障害
浮動性めまい、傾眠
眼障害
結膜出血、結膜ポリープ
心臓障害
うっ血性心不全、動悸
血管障害
高血圧、創傷出血
血腫、出血
呼吸器障害
鼻出血(1.3%)
口腔咽頭不快感、口腔咽頭痛、しゃっくり、胸水、咽喉絞扼感
喀血
胃腸障害
消化不良(4.7%)、胃食道炎(3.1%)、悪心(2.8%)、腹部不快感(2.2%)、上腹部痛(1.9%)、心窩部不快感(1.6%)、嘔吐(1.3%)、消化管潰瘍(1.3%)
便秘、歯肉出血、腹部膨満、歯肉炎、痔出血、口腔内出血、嚥下障害、下痢、胃腸障害、胃食道逆流性疾患、吐血、血便排泄、痔核、胃酸過多、口の錯感覚
腹痛
肝胆道系障害
胆嚢ポリープ、肝障害
皮膚及び皮下組織障害
皮下出血(3.1%)
発疹、湿疹、じん麻疹、皮膚乾燥、皮膚出血
脱毛症
筋骨格系及び結合組織障害
背部痛、関節腫脹、筋痙縮
出血性関節症
腎及び尿路障害
血尿(1.3%)
腎機能障害、腎不全、排尿困難
尿生殖器出血
生殖系及び乳房障害
良性前立腺肥大症、女性化乳房
全身障害及び投与局所様態
胸痛(2.2%)、浮腫(1.6%)
異常感、熱感、胸部不快感、疲労、歩行障害
注射部位出血、カテーテル留置部位出血
臨床検査
血中ビリルビン増加、便潜血陽性、γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加、ヘモグロビン減少、肝酵素上昇、血小板数減少
白血球数減少、血中クレアチンホスホキナーゼ増加
傷害、中毒及び処置合併症
硬膜下血腫、創傷
外傷性出血、切開部位出血
本剤の過量投与により、出血の危険性が増大する。
出血性の合併症が発現した場合は本剤を投与中止し、出血の原因を確認すること。本剤は大部分が腎臓から排泄されるため、適切な利尿処置を施すこと。また、外科的止血や新鮮凍結血漿輸液など適切な処置の開始を検討すること。
本剤は経口投与後速やかに吸収され、エステラーゼで加水分解されて活性代謝物であるダビガトランとなる。ダビガトランの一部は、さらにグルクロン酸抱合を受け、ダビガトランと同様の薬理活性を有するグルクロン酸抱合体を生成する。本剤を健康被験者に対して空腹時に経口投与したとき、投与後0.5~2時間で総ダビガトラン(ダビガトランとグルクロン酸抱合体の総和)は最高血漿中濃度に達する。日本人健康成人男性に本剤110mg及び150mgを食後に単回投与もしくは1日2回7日間反復経口投与したときの、総ダビガトランの薬物動態パラメータ及び血漿中濃度推移を示す4)。
薬物動態パラメータ幾何平均値(%gCVa))
初回投与
AUC0-12[ng・h/mL]
Cmax[ng/mL]
tmaxb)[h]
110mgN=12
485(19.6)
94.4(26.3)
4.00(3.00-4.00)
150mgN=12
623(23.0)
116(27.9)
4.00(2.00-6.00)
1日2回反復投与
AUCτ,ssc)[ng・h/mL]
Cmax,ss[ng/mL]
tmax,ssb)[h]
t1/2,ss[h]
110mgN=11
818(18.8)
124(25.5)
4.00(3.00-6.00)
10.7(19.8)
1100(19.1)
169(26.3)
4.00(2.00-4.00)
11.8(13.7)
a)gCVは幾何変動係数を表す。b)中央値(最小値-最大値)c)τは12時間、ssは定常状態のパラメータを示す。
健康被験者に、高脂質、高カロリーの朝食後に本剤を投与したとき、空腹時投与に比べてAUC0-∞は約27%増加したが、Cmaxは約9%の上昇であった。tmaxは約2時間延長した5)が、バイオアベイラビリティに顕著な影響はないと考えられる(外国人データ)。
ダビガトランのヒト血漿蛋白結合率は、in vitroで28.2~31.5%であった6)。14C標識ダビガトランエテキシラートを投与した動物実験(ラット)において、胎児7)及び乳汁8)への放射能移行が認められている。
In vitroにおいて、ダビガトランエテキシラートはエステラーゼによる加水分解によってダビガトランへ変換され9)、その一部はグルクロン酸抱合される10)。薬物代謝酵素P-450による代謝は受けない9)。
健康被験者に14C標識ダビガトラン(活性代謝物)を静脈内投与したとき、投与168時間後までに投与量の85%が尿中に、6%が糞便中に排泄された11)(外国人データ)。
軽度~高度の腎障害患者(軽度:クレアチニンクリアランス50mL/min超80mL/min以下、中等度:30mL/min超50mL/min以下、高度:30mL/min以下)に本剤150mgを単回投与した時の総ダビガトランのAUC0-∞の幾何平均値は健康被験者(クレアチニンクリアランス80mL/min超)に比べて、それぞれ1.5倍、3.2倍及び6.3倍高くなった12)(外国人データ)。
対象
クレアチニンクリアランス[mL/min]
例数
薬物動態パラメータ幾何平均値
AUC0-∞[ng・h/mL]
t1/2[h]
健康被験者
80超
6
781
78.6
13.4
軽度腎障害中等度腎障害高度腎障害
50超80以下30超50以下30以下
6611
117024604930
87.6133166
15.318.427.2
心房細動及び整形外科手術施行患者を対象とした母集団薬物動態解析では、クレアチニンクリアランスが120mL/min以下の患者ではクレアチニンクリアランスが1mL/min低下するごとに本薬のCL/F(みかけのクリアランス)が0.64%低下すると推定された。クレアチニンクリアランスが88mL/minの男性の心房細動患者を基準とすると、クレアチニンクリアランスが50mL/min及び30mL/minに低下した場合、AUCτ,ssがそれぞれ1.4倍、1.9倍に増加すると推定される13)(外国人データ)。
中等度の肝障害患者に本剤150mgを単回投与した時の総ダビガトランのAUC0-∞は健康被験者と同程度であった14)(外国人データ)。
65歳を超える高齢男性被験者における定常状態のAUCτ,ssは、18~40歳の健康男性被験者に比べて約2.2倍であった。若年被験者と高齢被験者との曝露の差は、高齢者ではクレアチニンクリアランスが低下しているためと考えられる15)(外国人データ)。
健康男女被験者を対象とした第Ⅰ相試験において、女性被験者のAUC0-∞は男性被験者よりも若干高かったが、その差は概して50%未満であった15)。一般的に女性では男性よりもクレアチニンクリアランスが低いことが、原因のひとつであると考えられた。臨床試験において、男女間で有効性及び安全性に違いがなかったことから、用量調節は必要ないと考えられる(外国人データ)。
ダビガトランエテキシラート及びダビガトランは、In vitroにおいて薬物代謝酵素P-450を阻害及び誘導しないことが示されている16),17)。
アトルバスタチン18)との経口投与での相互作用を検討したところ、本剤の薬物動態又は薬力学的作用に影響を及ぼさず、また逆に本剤がアトルバスタチンに問題となる影響を与えることもなかった(外国人データ)。
ジクロフェナクナトリウム19)との経口投与での相互作用を検討したところ、本剤の薬物動態又は薬力学的作用に影響を及ぼさず、また逆に本剤がジクロフェナクナトリウムに問題となる影響を与えることもなかった(外国人データ)。
ジゴキシン20)との経口投与での相互作用を検討したところ、本剤の薬物動態又は薬力学的作用に影響を及ぼさず、また逆に本剤がジゴキシンに問題となる影響を与えることもなかった(外国人データ)。
アミオダロン21)と本剤を経口投与で併用した場合、総ダビガトランのAUCτ,ss及びCmax,ssの幾何平均値はそれぞれ1.58倍及び1.50倍に増加した。この相互作用はP-糖蛋白の阻害によるものと考えられる(外国人データ)。
ベラパミル22)を本剤投与の1時間前に単回経口投与した場合、総ダビガトランのAUC0-∞及びCmaxの幾何平均値はそれぞれ2.43倍及び2.79倍に増加したが、ベラパミルの反復経口投与において、本剤をベラパミルの2時間前に投与した場合、臨床的に問題となる相互作用は認められなかった(AUC0-∞は1.18倍、Cmaxは1.12倍に増加)。この相互作用はP-糖蛋白の阻害によるものと考えられる(外国人データ)。
ケトコナゾール23)の単回又は反復経口投与と本剤の併用では、総ダビガトランの曝露量が最大約2.5倍に増加した。この相互作用はP-糖蛋白の阻害によるものと考えられる(外国人データ)。
キニジン24)の経口投与との併用では、総ダビガトランの曝露量が1.53~1.56倍に増加した。この相互作用はP-糖蛋白の阻害によるものと考えられる(外国人データ)。
リファンピシン25)の経口投与との併用では、総ダビガトランの曝露量が約1/3に低下した。この相互作用はP-糖蛋白の誘導によるものと考えられる(外国人データ)。
クラリスロマイシン26)の経口投与との併用では、総ダビガトランの曝露量は顕著な影響を受けなかった(外国人データ)。
非弁膜症性心房細動患者18,113例(うち、日本人326例)を対象として、ワルファリンに対する本剤1回110mg1日2回投与及び1回150mg1日2回投与の非劣性の検証を目的とした国際共同試験が実施され、以下の成績が得られた27),28)。
イベント発現例数/投与例数(年間イベント発現率a))
ハザード比b)(95%信頼区間)
本剤110mg1日2回
本剤150mg1日2回
ワルファリン
本剤110mg1日2回vsワルファリン
本剤150mg1日2回vsワルファリン
182/6015(1.53%)
133/6076(1.10%)
198/6022(1.68%)
0.91(0.75,1.12)
0.66(0.53,0.82)
a)年間イベント発現率=(イベント発生患者の例数/患者年)×100b)非劣性の許容限界値はハザード比1.46とされた。
また、試験全体における血管死の発現例数(年間イベント発現率)は、本剤1回110mg1日2回投与群、1回150mg1日2回投与群及びワルファリン投与群で、それぞれ288/6,015例(2.42%)、273/6,076例(2.27%)及び317/6,022例(2.69%)であった。なお、試験全体における本剤及びワルファリンとの関連性を問わない大出血の発現例数(年間イベント発現率)は、本剤1回110mg1日2回投与群、1回150mg1日2回投与群及びワルファリン投与群で、それぞれ318/6,015例(2.67%)、375/6,076例(3.11%)及び396/6,022例(3.36%)であった。日本人集団では以下の成績が得られ、全体の成績と比較して同様の傾向がみられた。
ハザード比(95%信頼区間)
2/107(1.38%)
1/111(0.67%)
4/108(2.65%)
0.52(0.10,2.84)
0.25(0.03,2.27)
a)年間イベント発現率=(イベント発生患者の例数/患者年)×100
また、日本人集団における血管死の発現例数(年間イベント発現率)は、本剤1回110mg1日2回投与群、1回150mg1日2回投与群及びワルファリン投与群で、それぞれ1/107例(0.69%)、1/111例(0.67%)及び4/108例(2.65%)であった。なお、日本人集団における本剤及びワルファリンとの関連性を問わない大出血の発現例数(年間イベント発現率)は、本剤1回110mg1日2回投与群、1回150mg1日2回投与群及びワルファリン投与群で、それぞれ8/107例(5.53%)、5/111例(3.33%)及び5/108例(3.31%)であった。安全性解析対象集団のうち本剤が投与された12,043例中、副作用が報告された症例は2,575例(21.4%)であった。主な副作用は、消化不良365例(3.0%)、下痢136例(1.1%)、上腹部痛134例(1.1%)、鼻出血133例(1.1%)、悪心131例(1.1%)であった。安全性解析対象集団のうち本剤が投与された日本人216例中、副作用が報告された症例は86例(39.8%)であった。主な副作用は、消化不良12例(5.6%)、悪心8例(3.7%)、胸痛7例(3.2%)、上腹部痛6例(2.8%)であった。
非弁膜症性心房細動患者166例を対象とした国内第Ⅱ相試験において、血栓塞栓症イベントはワルファリン投与群で1例(1.6%)に虚血性脳卒中が発現したが、本剤1回110mg1日2回、150mg1日2回投与群ではみられなかった29)。
イベント発現例数/投与例数(発現率)
0/46(0%)
0/58(0%)
1/62(1.6%)
なお、本剤及びワルファリンとの関連性を問わない大出血の発現例数(発現率)は、本剤1回110mg1日2回投与群、1回150mg1日2回投与群及びワルファリン投与群で、それぞれ0/46例(0%)、1/58例(1.7%)及び2/62例(3.2%)であった。安全性解析対象集団のうち本剤が投与された104例中、副作用が報告された症例は30例(28.8%)であった。主な副作用は、皮下出血7例(6.7%)、血尿3例(2.9%)、消化不良3例(2.9%)であった。
活性代謝物であるダビガトランは選択的かつ可逆的にトロンビンの活性部位に結合し、フィブリノゲンからフィブリンに変換するトロンビンの触媒反応を阻害する30)。
活性代謝物であるダビガトランはヒトの血漿を用いた活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)、エカリン凝固時間(ECT)及びプロトロンビン時間(PT)を濃度依存的に延長させた。それぞれのパラメータを2倍に延長させるのに必要なダビガトランの濃度(ED200)はそれぞれ0.23、0.18及び0.83μMであった31)。ラット、ウサギ及びアカゲザルの血漿を用いても、同様に抗凝固作用を示した31)。また、ex vivoにおいても、ダビガトランはラット32)、アカゲザル33)及びウサギ34)において、用量依存的な抗凝固作用(aPTTの延長作用)を示した。
ダビガトランの静脈内投与と本薬の経口投与による抗血栓作用をラット及びウサギの静脈血栓症モデルを用いて検討した。静脈内投与によるダビガトランの血栓形成阻害のED50(50% 有効用量)は、ラット及びウサギでそれぞれ0.033mg/kg32)、0.066mg/kg34)であった。また、完全に血栓を阻害するダビガトランの用量はラット及びウサギでそれぞれ0.1mg/kg、0.5mg/kgであった。ラットに本薬5~30mg/kgを経口投与したところ、5mg/kgでは投与30分後に約80%の血栓形成阻害がみられ、20mg/kg以上の用量では完全な血栓形成阻害がみられた35)。ウサギにおいても同様の血栓形成阻害作用がみられた36)。
ラット尾部に切開を行い出血させ、出血が止まるまでの時間に及ぼす作用を検討した。ダビガトランは静脈内投与により、用量依存的に出血時間を延長し、有意に出血時間の延長を生じた最小用量は0.5mg/kgであった37)。ラットの静脈血栓症モデルにおいて静脈内投与により、完全に血栓を阻害する用量(0.1mg/kg)と比較すると、5倍の安全域があることが示された。
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩(JAN)(Dabigatran Etexilate Methanesulfonate)(JAN)(Dabigatran Etexilate)(INN)
Ethyl 3-({[2-({[4-(amino{[(hexyloxy)carbonyl]imino}methyl)phenyl]amino}methyl)-1-methyl-1H-benzoimidazol-5-yl]carbonyl}(pyridin-2-yl)amino)propanoate monomethanesulfonate
C34H41N7O5・CH4O3S
723.84
帯黄白色又は黄色の結晶性の粉末
180±3℃
log P=3.8
アルミピロー包装開封後は、湿気を避けて保存すること。
112 カプセル[(14カプセル×2)PTP/アルミピロー(乾燥剤入り)]×4560 カプセル[(14カプセル×2)PTP/アルミピロー(乾燥剤入り)]×20
1) **Brodsky S, et al.:J Am Soc Nephrol. 2018;29:2787-2793
2) **Zakrocka I, et al.:Adv Clin Exp Med. 2022;31:165-173
3) Pengo V, et al.:Blood. 2018;132: 1365-71
4) 社内資料:日本人及び白人健康成人の薬物動態解析(2011年1月21日承認,CTD 2.7.2.2.3.1.4)
5) 社内資料:薬物動態に対する食事の影響(2011年1月21日承認,CTD 2.7.1.2.10)
6) 社内資料:血漿タンパク結合試験(2011年1月21日承認,CTD 2.6.5.5.D)
7) 社内資料:妊娠ラットにおける全身オートラジオグラフィ(2011年1月21日承認,CTD 2.6.5.5.B)
8) 社内資料:授乳ラットにおける代謝と排泄(2011年1月21日承認,CTD 2.6.5.13.G)
9) 社内資料:In vitroにおける代謝酵素の検討(2011年1月21日承認,CTD 2.6.5.10.B)
10) 社内資料:In vitroにおけるグルクロン酸抱合の検討(2011年1月21日承認,CTD 2.6.5.10.C)
11) 社内資料:代謝及び薬物動態の検討(2011年1月21日承認,CTD 2.7.2.2.2.4)
12) 社内資料:外国人腎障害患者の薬物動態解析(2011年1月21日承認,CTD 2.7.2.2.3.2)
13) 社内資料:心房細動及び整形外科手術施行患者の母集団薬物動態解析(2011年1月21日承認,CTD 2.7.2.2.7.1)
14) 社内資料:外国人肝障害患者の薬物動態解析(2011年1月21日承認,CTD 2.7.2.2.3.3)
15) 社内資料:健康被験者における薬物動態の併合解析(2011年1月21日承認,CTD 2.7.2.3.3.2)
16) 社内資料:In vitroにおける代謝酵素の検討(2011年1月21日承認,CTD 2.6.5.15.A)
17) 社内資料:In vitroにおける代謝酵素の検討(2011年1月21日承認,CTD 2.6.5.12.B)
18) 社内資料:アトルバスタチンとの相互作用(2011年1月21日承認,CTD 2.7.2.2.4.5)
19) 社内資料:ジクロフェナクナトリウムとの相互作用(2011年1月21日承認,CTD 2.7.2.2.4.1)
20) 社内資料:ジゴキシンとの相互作用(2011年1月21日承認,CTD 2.7.2.2.4.6)
21) 社内資料:アミオダロンとの相互作用(2011年1月21日承認,CTD 2.7.2.2.4.4)
22) 社内資料:ベラパミルとの相互作用(2011年1月21日承認,CTD 2.7.2.2.4.7)
23) 社内資料:ケトコナゾールとの相互作用(2011年1月21日承認,CTD 2.7.2.2.4.12)
24) 社内資料:キニジンとの相互作用(2011年1月21日承認,CTD 2.7.2.2.4.10)
25) 社内資料:リファンピシンとの相互作用(2011年1月21日承認,CTD 2.7.2.2.4.11)
26) 社内資料:クラリスロマイシンとの相互作用(2011年1月21日承認,CTD 2.7.2.2.4.9)
27) Connolly SJ, et al.:The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE.2010;363:1875-6(Supplementary Appendix)
28) Connolly SJ, et al.:The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE.2014;371:1464-5
29) 社内資料:日本人心房細動患者第Ⅱ相試験(2011年1月21日承認,CTD 2.7.2.2.6.3)
30) Wienen W, et al.:Thrombosis and Haemostasis.2007;98:155-162
31) 社内資料:各種動物種における抗凝固作用(in vitro)(2011年1月21日承認,CTD 2.6.2.2.1)
32) 社内資料:ラットにおける抗凝固及び抗血栓作用(静脈内投与)(2011年1月21日承認,CTD 2.6.2.2.2)
33) 社内資料:サルにおける抗凝固及び抗血栓作用(静脈内投与)(2011年1月21日承認,CTD 2.6.2.2.1)
34) 社内資料:ウサギにおける抗凝固及び抗血栓作用(静脈内投与)(2011年1月21日承認,CTD 2.6.2.2.2)
35) 社内資料:ラットにおける抗凝固及び抗血栓作用(経口投与)(2011年1月21日承認,CTD 2.6.2.2.2)
36) 社内資料:ウサギにおける抗凝固及び抗血栓作用(経口投与)(2011年1月21日承認,CTD 2.6.2.2.2)
37) 社内資料:ラットにおける出血に対する作用(静脈内投与)(2011年1月21日承認,CTD 2.6.2.2.3)
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