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放射性医薬品基準
3-ヨードベンジルグアニジン(131I)注射液
劇薬
処方箋医薬品注)
通常、成人には3-ヨードベンジルグアニジン(131I)として1回5.55~7.4GBqを1時間かけて点滴静注する。
本剤は主に腎臓から排泄される。腎機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。放射線による胎児の発育や遺伝子への影響が懸念される。,
本剤投与中及び投与終了後一定期間は、授乳を避けさせること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
ラベタロール塩酸塩1),2)
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、併用を避けることが望ましい。
これらの薬剤により、本剤の腫瘍への集積が低下する可能性がある。
レセルピン3)
三環系抗うつ剤
リンパ球減少(81.3%)、血小板減少(62.5%)、白血球減少(43.8%)、好中球減少(25.0%)等があらわれることがある。
10%以上
10%未満
頻度不明
消化器
悪心(68.8%)、食欲減退、便秘、唾液腺炎
嘔吐、口内炎、消化不良、唾液腺痛、腹部不快感
-
循環器
高血圧、BNP増加
左室機能不全、動悸
その他
頭痛、倦怠感
関節炎、血中ビリルビン増加、疼痛、月経障害
甲状腺機能低下症
本剤は解凍開始後4時間以内に投与開始すること。また、解凍後に再凍結しないこと。
日本人の褐色細胞腫患者12例(疑診例8例を含む)に131I-MIBG 18.5MBqを単回静脈内投与※したときの血液中放射能濃度推移及び放射能の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
Cmax(%dose/L)
AUCinf(%dose・h/L)
t1/2注)(h)
Vss(L)
CL(L/h)
MRT(h)
2.85
30
58
261
3.4
78
平均値注)消失相におけるt1/2
131I-MIBG 1MBqを投与したときの各組織における吸収線量は次のとおりである6)。
臓器
吸収線量(mGy/MBq)
成人
15歳
10歳
5歳
1歳
副腎
0.17
0.23
0.33
0.45
0.69
膀胱壁
0.59
0.73
1.1
1.7
3.3
骨表面
0.061
0.072
0.11
0.18
0.36
乳房
0.069
0.35
胃壁
0.077
0.093
0.15
0.25
0.47
小腸
0.074
0.091
0.24
上部大腸
0.08
0.096
0.16
0.26
0.48
下部大腸
0.068
0.081
0.13
0.21
0.39
心臓
0.14
0.2
腎臓
0.12
0.3
0.51
肝臓
0.83
1.6
2.4
4.6
肺
0.19
0.28
0.6
1.2
卵巣
0.066
0.088
0.42
膵臓
0.1
0.32
0.57
唾液腺
0.38
0.75
赤色骨髄
0.067
0.083
脾臓
0.49
3.2
精巣
0.059
0.07
甲状腺
0.05
0.065
子宮
0.062
0.075
0.37
実効線量当量(mSv/MBq)
0.4
0.61
123I-MIBGのヒト血漿タンパク非結合形分率は12.4%であったとの報告がある(in vitro)7)。
褐色細胞腫患者3例に123I-MIBG 0.19~0.20GBqを単回静脈内投与※したとき、投与2分、2時間及び24時間後の血液中放射能に対する血漿画分の放射能の割合は、それぞれ46.6、28.0及び20.5%であったとの報告がある(外国人データ)8)。
日本人の褐色細胞腫患者12例(疑診例8例を含む)に131I-MIBG 18.5MBqを単回静脈内投与※したとき、投与72時間後までに投与した放射能の72.0%が尿中に排泄された。神経芽腫患者3例に131I-MIBG(投与量不明)を単回静脈内投与※したとき、投与41時間後までの尿中において、主に未変化体が検出された(尿中総放射能に対する割合は87%)。また、主な代謝物として3-ヨード馬尿酸(131I)及び遊離131Iが検出された(尿中総放射能に対する割合は、3-ヨード馬尿酸(131I)及び遊離131Iの合計で10%)との報告がある(外国人データ)9)。
褐色細胞腫患者9例に131I-MIBG 15.5~19.6MBqを単回静脈内投与※したとき、腎機能が正常であった患者(6例)及び腎機能の低下が認められた患者(3例)(尿素窒素:23.7~27mg/dL、血清クレアチニン:1.1~1.5mg/dL)の投与3日後までの放射能の尿中排泄率は、それぞれ70~80%及び25~60%であったとの報告がある(外国人データ)10)。
※本剤の 「MIBG集積陽性の治癒切除不能な褐色細胞腫・パラガングリオーマ」に対する承認用法及び用量は「通常、成人には3-ヨードベンジルグアニジン(131I)として1回5.55~7.4GBqを1時間かけて点滴静注する。」、「MIBG集積陽性の神経芽腫」に対する承認用法及び用量は「通常、3-ヨードベンジルグアニジン(131I)として1回296~666MBq/kgを1~4時間かけて点滴静注する。」である。
MIBG集積陽性注1)の治癒切除不能な褐色細胞腫・パラガングリオーマ(PPGL)注2)患者(17例)を対象に、本剤7.4GBq単回静脈内投与注3)(投与可能な1回投与量の上限が7.4GBqを下回る施設では、5.55GBqを最低量として当該1回投与量の上限を超えない最大量を投与注4))の有効性及び安全性を検討することを目的とした非盲検非対照試験を実施した。主要評価項目とされた尿中カテコールアミン(CA)類注5)の奏効率注6)[90%信頼区間](%)は23.5[8.5, 46.1](4/17例)であった。副次評価項目とされたRECIST ver1.1に基づく独立中央判定による奏効率[90%信頼区間](%)は5.9[0.3, 25.0](1/17例)であった。副作用は16例全例(100%)に認められた。主な副作用は、リンパ球数減少81.3%(13/16例)、悪心68.8%(11/16例)、血小板数減少62.5%(10/16例)であった。,,注1)123I-MIBGシンチグラフィにおいて、スクリーニング時のCT又はMRIにより確認された標的病変のうち1つ以上に集積が確認された患者が対象とされた。注2)治癒切除不能かつ根治的放射線外照射療法の適応とならない、局所進行のPPGL患者、遠隔転移を有するPPGL患者及び再発PPGL患者が対象とされた。注3)本剤から遊離した131Iの甲状腺への集積を阻害することを目的として、本剤投与の1~3日前(少なくとも24時間前)から投与7日後まで、ヨウ化カリウムを300mg/日で経口投与することとされた。また、本剤投与前に制吐剤(5-HT3受容体拮抗剤)を投与することとされた。注4)本剤の用量について、7.4GBqが選択された患者が14例、5.55GBqが選択された患者が2例であり、1例は本剤が投与されなかった。注5)尿中CA(アドレナリン及びノルアドレナリン)並びにその代謝産物(メタネフリン及びノルメタネフリン)注6)スクリーニング時に尿中CA類のいずれかが基準値上限の3倍以上であった患者が対象とされ、基準値上限の3倍以上であったすべての尿中CA類について、最良総合効果がCR(効果判定の対象とされたすべての尿中CA類の値が基準値内まで減少)又はPR(効果判定の対象とされたすべての尿中CA類の値がベースライン時と比較して50%を超えて減少)の場合に奏効と判定することとされた。
3-ヨードベンジルグアニジン(131I)は、ノルアドレナリンに類似した構造を有するMIBGのヨウ素原子を放射性同位体(131I)に置換した放射性化合物であり、主にノルアドレナリントランスポーターを介した再摂取機構(uptake-1)により腫瘍細胞内に取り込まれ、131Iから放出されるベータ線により細胞を傷害し、腫瘍の増殖を抑制すると考えられている。
3-ヨードベンジルグアニジン(131I)(3-Iodobenzylguanidine(131I))(JAN)
C8H10131IN3
279.09
経過時間(時間)
残存放射能(%)
-6
102.2
7
97.5
20
93.1
-5
101.8
8
97.2
21
92.7
-4
101.4
9
96.8
22
92.4
-3
101.1
10
96.5
23
92.1
-2
100.7
11
96.1
24
91.7
-1
100.4
12
95.8
25
91.4
0
100
13
95.4
26
91.1
1
99.6
14
95.1
27
90.7
2
99.3
15
94.7
28
90.4
3
98.9
16
94.4
29
90.1
4
98.6
17
94.1
89.8
5
98.2
18
93.7
6
97.9
19
93.4
本剤は、医療法その他の放射線防護に関する法令、関連する告示及び通知(患者退出等を含む)等を遵守し、適正に使用すること。
5.0mL[1バイアル]
1) Khafagi FA, et al:J Nucl Med. 1989;30:481-489
2) Apeldoorn L, et al:Neth J Med. 1995;46:239-243
3) Nakajo M, et al:J Nucl Med. 1986;27:84-89
4) Sisson JC, et al:J Nucl Med. 1987;28:1625-1636
5) Gonias S, et al:J Clin Oncol. 2009;27:4162-4168
6) The International Commission on Radiological Protection:ICRP Publication 53, Ann ICRP. 1988;18:331
7) Zhang H, et al:Eur J Nucl Med Mol Imaging. 2014;41:322-332
8) Shulkin BL, et al:J Nucl Med. 1986;27:1138-1142
9) Rutgers M, et al:Int J Cancer. 2000;87:412-422
10) Mangner TJ, et al:J Nucl Med. 1986;27:37-44
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