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処方箋医薬品注)
透明カバーを取り外し、溶出口に溶出用注射針を取り付ける。コレクティングバイアルをエリューションシールドに入れ、倒立させて溶出口の上からバイアルのゴム栓に溶出用注射針をつけ根まで差し込む。溶出用レバーを用いて溶出回路を開き、バイアル中に溶出液(過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液)を溶出させる。静置してしばらくすると約5mL、約10mLまたは約20mLの無菌の溶出液が得られる。
局所肺換気機能の検査(投与法、第5項)のために高い放射能濃度の溶出液を得るときは、次の方法による。透明カバーを取り外し、溶出口に溶出用チューブの一方を取り付け、他方を容量2~5mLの注射筒に取り付け、溶出液を約2.2mL吸引し、注射筒を取り外して溶出液をコレクティングバイアルに入れる。溶出用チューブの他方を容量1mLの別の注射筒に取り付け、溶出液を約0.5mL吸引し、注射筒を取り外す。このうち、必要な放射能を医療機器「テクネガス発生装置」に仕込む。
通常、成人には74~740MBqを静注し、静注後10~30分までに(やむを得ず経口投与する場合は1~2時間後に)被検部のシンチグラムを得る。なお、投与量は、年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。
通常、成人には74~370MBqを静注し、静注後被検部のシンチグラムを得る。同時に甲状腺摂取率を測定する場合には、投与量のカウントと被検部のカウントの比から甲状腺摂取率を測定する。また、7.4~74MBqを静注することにより、甲状腺摂取率のみを測定することもできる。なお、投与量は、年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。
通常、成人には185~555MBqを静注し、静注後被検部のシンチグラムを得る。必要に応じて唾液分泌刺激物による負荷を行い、負荷後のシンチグラムを得る。また、時間放射能曲線を作成することにより、RIシアログラムを得ることもできる。なお、投与量は、年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。
通常、成人には185~370MBqを静注し、静注後被検部のシンチグラムを得る。なお、投与量は、年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。
259~370MBq/0.1mLを、医療機器「テクネガス発生装置」に仕込み、その用法及び用量に従って使用する。99mTc-超微粒子を発生させたのち、背部よりガンマカメラを用いて観察しながら吸入させ、可能な場合は深吸気を行なわせ、さらに息こらえを行なわせる。通常、成人には18.5~37MBqを肺内に沈着させ、未沈着の99mTc-超微粒子を呼出させたのち、肺シンチグラムを得る。なお、投与量は、年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。
診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし、投与量は最小限度にとどめること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。授乳中の女性は投与後少なくとも3日間は授乳しない方が良いとの報告がある1)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
頻度不明
過敏症
紅斑性皮疹
脳シンチグラフィを行う場合、脳底部及び後頭蓋窩の腫瘍については、シンチグラム読影が困難な場合がある。
MIRD法により計算した吸収線量は次のとおりである。
臓器
吸収線量(mGy/37MBq)
全身
0.14
脾臓
0.11
脳
0.06
胃
2.30
甲状腺
2.35
大腸
1.41
心臓
0.07
腎臓
肺
0.21
筋肉
肝臓
0.16
血液
0.44
(自社データ)
0.110
小腸
0.109
3.986
上部大腸
0.085
0.998
下部大腸
0.073
0.165
0.070
0.195
睾丸
0.003
0.180
膀胱壁
0.053
赤色骨髄
0.154
0.158
脳腫瘍及び脳血管障害患者349例の脳シンチグラフィを行い、あらかじめ臨床的に明らかなもの(レントゲン検査又は手術、剖検により診断の確定したもの)に対し、本剤による診断が適中したものを有効例とした場合の有効率は72.8%(254/349)であった。
甲状腺疾患、唾液腺疾患及び異所性胃粘膜疾患患者(112例)に対し本剤による検査を行い、診断に有効な情報が得られたものを有効例とした場合の有効率は次のとおりである。
疾患名
有効率
甲状腺疾患
65/65(100%)
唾液腺疾患
44/45(98%)
異所性胃粘膜疾患
2/2(100%)
合計
111/112(99%)
本剤が投与された112例全例において、本剤に起因すると考えられる臨床症状の変化又は臨床検査値の異常変動はみられなかった。
肺気腫、慢性気管支炎、気管支喘息、び漫性汎細気管支炎、肺線維症、過敏性肺炎、肺サルコイドーシス、塵肺症、肺塞栓症、肺梗塞、肺腫瘍、肺炎、肺結核等を含む呼吸器疾患患者(有効性評価対象症例172例)の局所肺換気機能検査を行い、有効な情報が得られたものを有効例とした場合の有効率は97.7%(168/172)であった。全例(安全性評価対象症例182例)に、テクネガスの投与に起因する自他覚症状、身体所見および臨床検査の変化を認めなかった。
本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により計数化または画像化される。
正常人では過テクネチウム酸イオン99mTcO4-は、甲状腺、唾液腺、胃粘膜、赤血球、口腔粘膜や筋肉などに集積する。また99mTcO4-は通常血液脳関門blood brain barrier(B.B.B.)を通過しないため、脳イメージング像は、正常人では脳実質に放射能の集積がない、いわゆるcold areaとして描出され、脳腫瘍のようにB.B.B.に障害のある患者ではこれを通過して腫瘍組織に高濃度に集積するので、その部位がhot spotとして描出される3)。医療機器「テクネガス発生装置」との組合わせ使用による99mTc-超微粒子を吸入させたとき、肺での高い滞留性が認められた2)。
Na99mTcO4
185.99
99Mo
99mTc
物理的半減期
65.94時間
6.015時間
主なγ線エネルギー
40.6keV(1.1%)
141keV(89.1%)
141keV(82.7%)
181keV(6.0%)
740keV(12.1%)
778keV(4.3%)
上図は、99mTc生成曲線に加えて、24時間ごとに生成した99mTcを生理食塩液を用いて100%ミルキングしたときの溶出パターンも併記してある。ミルキング後99mTcの放射能は約23時間で最大になり、この時の99mTcは99Moの約87.7%である(23時間前の99Moの放射能の69%)。ある時間(t=0)にミルキングを行ない、その後の時間tの99mTcの放射能(AT)は、
で表わされる。
t:0時よりの経過時間
99Mo物理的半減期 65.94時間
99mTc物理的半減期 6.015時間
経過日数
残存放射能(%)
経過時間
-4
274.3
0
100
-3
213.2
1
89.1
-2
165.6
2
79.4
-1
128.7
3
70.8
4
63.1
77.7
5
56.2
60.4
6
50.1
46.9
7
44.6
36.5
8
39.8
28.3
9
35.4
22.0
10
31.6
17.1
11
28.2
13.3
12
25.1
10.3
13
22.4
8.0
14
19.9
6.2
15
17.8
4.8
16
15.8
925MBq[1ジェネレータ]、1.85GBq[1ジェネレータ]、2.78GBq[1ジェネレータ]、3.70GBq[1ジェネレータ]、4.63GBq[1ジェネレータ]、5.55GBq[1ジェネレータ]、7.40GBq[1ジェネレータ]、11.1GBq[1ジェネレータ]、14.8GBq[1ジェネレータ]、18.5GBq[1ジェネレータ]
1) Vagenakis AG,et al.:J Nucl Med. 1971;12:188
2) 川上憲司,ほか:核医学. 1990;27:725-733
3) 日本公定書協会監修:第十六改正日本薬局方解説書,廣川書店,東京. 2011:C1058-1059
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