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テクネMDP注射液(370MBq)/テクネMDP注射液(555MBq)/テクネMDP注射液(740MBq)/テクネMDP注射液(925MBq)

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.3分布
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.2集積機序
18.1測定法
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

テクネMDP注射液(370MBq)/テクネMDP注射液(555MBq)/テクネMDP注射液(740MBq)/テクネMDP注射液(925MBq)

添付文書番号

4300410A1020_2_02

企業コード

651410

作成又は改訂年月

**2025年2月改訂(第3版)
2022年3月改訂(第2版)

日本標準商品分類番号

874300

薬効分類名

放射性医薬品/骨疾患診断薬・脳腫瘍及び脳血管障害診断薬

承認等

テクネMDP注射液(370MBq)

販売名コード

YJコード

4300410A2026

販売名英語表記

Techne MDP Injection

販売名ひらがな

てくねMDPちゅうしゃえき

承認番号等

承認番号

20500AMZ00013000

販売開始年月

1994年8月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

**製造日時から33時間

テクネMDP注射液(555MBq)

販売名コード

YJコード

4300410A3022

販売名英語表記

Techne MDP Injection

販売名ひらがな

てくねMDPちゅうしゃえき

承認番号等

承認番号

20500AMZ00013000

販売開始年月

1994年8月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

**製造日時から33時間

テクネMDP注射液(740MBq)

販売名コード

YJコード

4300410A1020

販売名英語表記

Techne MDP Injection

販売名ひらがな

てくねMDPちゅうしゃえき

承認番号等

承認番号

20500AMZ00013000

販売開始年月

1994年8月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

**製造日時から33時間

テクネMDP注射液(925MBq)

販売名コード

YJコード

4300410A4029

販売名英語表記

Techne MDP Injection

販売名ひらがな

てくねMDPちゅうしゃえき

承認番号等

承認番号

20500AMZ00013000

販売開始年月

1994年8月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

**製造日時から33時間

一般的名称

メチレンジホスホン酸テクネチウム(99mTc)注射液(放射性医薬品基準)

3. 組成・性状

3.1 組成

テクネMDP注射液(370MBq)

有効成分1シリンジ中   1.0mL
メチレンジホスホン酸テクネチウム(99mTc)放射能として(検定日時)   370MBq
メチレンジホスホン酸として   3.75mg
添加剤塩化スズ(Ⅱ)二水和物   0.19mg
アスコルビン酸   0.085mg
塩酸、水酸化ナトリウム、生理食塩液   適量

テクネMDP注射液(555MBq)

有効成分1シリンジ中   1.5mL
メチレンジホスホン酸テクネチウム(99mTc)放射能として(検定日時)   555MBq
メチレンジホスホン酸として   5.625mg
添加剤塩化スズ(Ⅱ)二水和物   0.285mg
アスコルビン酸   0.1275mg
塩酸、水酸化ナトリウム、生理食塩液   適量

テクネMDP注射液(740MBq)

有効成分1シリンジ中   2.0mL
メチレンジホスホン酸テクネチウム(99mTc)放射能として(検定日時)   740MBq
メチレンジホスホン酸として   7.5mg
添加剤塩化スズ(Ⅱ)二水和物   0.38mg
アスコルビン酸   0.17mg
塩酸、水酸化ナトリウム、生理食塩液   適量

テクネMDP注射液(925MBq)

有効成分1シリンジ中   2.5mL
メチレンジホスホン酸テクネチウム(99mTc)放射能として(検定日時)   925MBq
メチレンジホスホン酸として   9.375mg
添加剤塩化スズ(Ⅱ)二水和物   0.475mg
アスコルビン酸   0.2125mg
塩酸、水酸化ナトリウム、生理食塩液   適量

3.2 製剤の性状

テクネMDP注射液(370MBq)

pH5.0~7.5
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)
外観無色澄明の液

テクネMDP注射液(555MBq)

pH5.0~7.5
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)
外観無色澄明の液

テクネMDP注射液(740MBq)

pH5.0~7.5
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)
外観無色澄明の液

テクネMDP注射液(925MBq)

pH5.0~7.5
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)
外観無色澄明の液

4. 効能又は効果

  • 骨シンチグラフィによる骨疾患の診断
  • 脳シンチグラフィによる脳腫瘍及び脳血管障害の診断

6. 用法及び用量

  • 〈骨シンチグラフィ〉

    本品370~740MBqを静注し、2時間以後にシンチレーションスキャナ又はシンチレーションカメラを用いてディテクタを体外より骨診断箇所に向けて走査又は撮影することにより骨シンチグラムを得る。なお、投与量は年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。

  • 〈脳シンチグラフィ〉

    本品740~925MBqを静注し、静注直後より速やかにディテクタを体外より頭部に向けて走査又は撮影することにより、RIアンギオグラムを得る。
    また、RIアンギオグラフィ終了後に撮影することにより、早期シンチグラムを得る。さらに静注2時間以後に撮影することにより遅延シンチグラムを得る。なお、投与量は年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし、投与量は最小限度にとどめること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ショック(頻度不明)

11.2 その他の副作用

頻度不明

過敏症

皮膚発疹

循環器

低血圧

消化器

悪心、嘔吐

その他

結膜充血、気分不良、発熱

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意

  1. 14.1.1 両頭針を取りつける際、プランジャーロッドを押さないようにすること。
  2. 14.1.2 シリンジ中にごくわずかに気泡が含まれている場合がある。注射液を投与してもこの気泡は通常シリンジ内に残るが、誤って投与することのないよう気泡の位置に注意しながら投与すること。
  3. 14.1.3 静注後尿中に排泄されるので、特に骨盤部を対象とする場合はシンチグラフィ開始直前に排尿させた方が好ましい1)

14.2 診断上の注意

  1. 14.2.1 シンチグラムの質には肥満や老年、腎機能障害が影響する可能性があるので注意を要する2)
  2. 14.2.2 血液透析患者では大関節周囲の骨や頭蓋骨・肋軟骨等の集積増加を示すことがある3),4)
  3. 14.2.3 カルシウムの沈着のある腫瘍や代謝異常疾患の異所性石灰沈着の場合は、骨外集積を示すことがある5),6)
  4. 14.2.4 本品を投与した後コンドロイチン硫酸鉄コロイドを投与すると肝描出を認めることがある7)

16. 薬物動態

16.3 分布

  1. 16.3.1 99mTc-リン酸化合物の骨への集積機序は現在十分解明されていない。しかし、X線写真が骨中のカルシウム量という静態を反映しているのに対して、骨シンチグラムは骨のミネラルのturn-overという動態を反映しており8)、このメカニズムの相違が両検査の感度の相違となっている。
    メチレンジホスホン酸テクネチウム(99mTc)(99mTc-MDP)の血中よりの消失は、最初の2時間までは急速で、それ以降は緩やかで、投与後3時間では平均5.8%doseであり、尿中排泄は投与後6時間までで平均49.2%doseであると報告されている9)。また、投与後3時間での骨/軟部組織摂取比は、平均4.9と高値を示すと報告されており9)、骨以外の軟部組織への集積は非常に少ない10)
    投与後2~3時間での骨/軟部組織摂取比は大差なく、投与後2時間で臨床的に満足出来る骨イメージが得られる9),11),12),13),14)
    99mTc-リン酸化合物が心筋梗塞や脳梗塞等の病巣に集積することは以前より良く知られているが、99mTc-リン酸化合物がこれら梗塞巣に取り込まれる機序については未解決の問題である。
    99mTcO4-等では脳腫瘍集積の機序として血液脳関門の破壊による組織への浸透というメカニズムが考えられるが、99mTc-リン酸化合物では、それ以外に異常組織へのactiveな取込み機序が存在すると推定されている15)
    虚血性脳血管障害、特に脳梗塞では99mTc-MDPによるRIアンギオグラフィで特有のflip-flopパターンを呈することが多く16)、遅延(delayed)シンチグラムにて99mTcO4-に比し高い集積例が多い15),17)。脳シンチグラムが大脳血管支配領域に一致した帯状や楔状の集積をした場合は、脳梗塞と診断できることが多い17)。髄膜炎でも99mTcO4-に比し陽性率が高く、パーキンソン病ではシンチグラム上、大小不均一な多くの点状活性が散在した特異な所見が得られるという報告もある15)
  2. 16.3.2 吸収線量

    MIRD法により計算した吸収線量は次のとおりである。

    臓器

    吸収線量
    (mGy/37MBq)

    臓器

    吸収線量
    (mGy/37MBq)

    全身

    0.07

    脾臓

    0.06

    0.46

    腎臓

    0.81

    0.05

    睾丸

    0.13

    肝臓

    0.07

    卵巣

    0.09

    (自社データ)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  • 〈骨シンチグラフィ〉
    1. 17.1.1 国内臨床試験

      各種疾患患者の骨シンチグラフィを行い、明瞭なイメージが得られたものを有効例とした場合の有効率(有効例数/症例数)は次のとおりである。

      疾患名

      有効例数/症例数

      有効率

      転移性骨腫瘍(乳癌、肺癌、前立腺癌、子宮癌、上顎癌、胃癌、結腸癌他)

      219/219

      100%

      原発性骨腫瘍

      14/14

      100%

      その他骨疾患(骨髄炎、関節炎、骨壊死他)

      34/34

      100%

      その他

      7/7

      100%

      合計

      274/274

      100%

      全282例に対し、副作用は認められなかった。

  • 〈脳シンチグラフィ〉
    1. 17.1.2 国内臨床試験

      各種疾患患者の脳シンチグラフィを行い、明瞭なイメージが得られたものを有効例とした場合の有効率(有効例数/症例数)は次のとおりである。

      疾患名

      有効例数/症例数

      有効率

      脳血管障害

      102/102

      100%

      脳腫瘍(原発性脳腫瘍、転移性脳腫瘍他)

      68/68

      100%

      その他(慢性硬膜下血腫、髄膜炎、パーキンソン病他)

      59/59

      100%

      合計

      229/229

      100%

      全229例に対し、副作用は認められなかった。

18. 薬効薬理

18.1 測定法

本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。

18.2 集積機序

  • 〈骨シンチグラフィ〉
    1. 18.2.1 99mTc-リン酸化合物の骨への集積機序は十分解明されていないが、骨のミネラルのturn-overという動態を反映している8)
  • 〈脳シンチグラフィ〉
    1. 18.2.2 99mTc-リン酸化合物では、脳腫瘍集積の機序として血液脳関門の破壊による組織への浸透というメカニズム及び異常組織へのactiveな取込み機序が存在すると推定されている15)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1 メチレンジホスホン酸テクネチウム(99mTc)

分子式:

CH3O6P299mTc2

分子量:

371.00

化学構造式18)

核物理学的特性(99mTcとして)

  • 物理的半減期:6.0067時間
  • 主なγ線エネルギー:141keV(89.1%)
  • 減衰表:

    経過時間
    (時間)

    残存放射能
    (%)

    経過時間
    (時間)

    残存放射能
    (%)

    経過時間
    (時間)

    残存放射能
    (%)

    -3

    141.4

    9

    35.4

    21

    8.9

    -2

    126.0

    10

    31.5

    22

    7.9

    -1

    112.2

    11

    28.1

    23

    7.0

    0

    100

    12

    25.0

    24

    6.3

    1

    89.1

    13

    22.3

    25

    5.6

    2

    79.4

    14

    19.9

    26

    5.0

    3

    70.7

    15

    17.7

    27

    4.4

    4

    63.0

    16

    15.8

    28

    4.0

    5

    56.2

    17

    14.1

    29

    3.5

    6

    50.0

    18

    12.5

    30

    3.1

    7

    44.6

    19

    11.2

    8

    39.7

    20

    9.9

20. 取扱い上の注意

放射線を安全に遮蔽できる貯蔵設備(貯蔵箱)に保存すること。

22. 包装

370MBq(1.0mL)[1シリンジ]、555MBq(1.5mL)[1シリンジ]、740MBq(2.0mL)[1シリンジ]、925MBq(2.5mL)[1シリンジ]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

*PDRファーマ株式会社 製品情報センター

〒104-0031 東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビルディング

*電話番号 0120-383-624

26. 製造販売業者等

26.1 *製造販売元

PDRファーマ株式会社

東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビルディング

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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