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ニューロライト注射液第一(400MBq)/ニューロライト注射液第一(600MBq)

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.3分布
16.5排泄
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.2集積機序
18.1測定法
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

ニューロライト注射液第一(400MBq)/ニューロライト注射液第一(600MBq)

添付文書番号

4300443A1024_2_01

企業コード

651410

作成又は改訂年月

2022年3月改訂(第2版)
2021年5月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

874300

薬効分類名

放射性医薬品/局所脳血流診断薬

承認等

ニューロライト注射液第一(400MBq)

販売名コード

YJコード

4300443A2020

販売名英語表記

Neurolite Injection Daiichi

販売名ひらがな

にゅーろらいとちゅうしゃえきだいいち

承認番号等

承認番号

20600AMZ00036000

販売開始年月

1994年5月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

製造日時から30時間

ニューロライト注射液第一(600MBq)

販売名コード

YJコード

4300443A1024

販売名英語表記

Neurolite Injection Daiichi

販売名ひらがな

にゅーろらいとちゅうしゃえきだいいち

承認番号等

承認番号

20600AMZ00036000

販売開始年月

1994年5月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

製造日時から30時間

一般的名称

[N,N'-エチレンジ-L-システイネート(3-)]オキソテクネチウム(99mTc),ジエチルエステル注射液(放射性医薬品基準)

3. 組成・性状

3.1 組成

ニューロライト注射液第一(400MBq)

2.0mL(1シリンジ中)
有効成分 [N,N'-エチレンジ-L-システイネート(3-)]
オキソテクネチウム(99mTc),ジエチルエステル 放射能として(検定日時)   400MBq
N,N'-(1,2-エチレン)ビス-L-システインジエチルエステル二塩酸塩として   0.20mg
添加剤塩化スズ(Ⅱ)二水和物   0.016mg
エデト酸ナトリウム水和物   0.08mg
D-マンニトール   5.3mg
チオ硫酸ナトリウム水和物   6.7mg
ベンジルアルコール   18.0μL
リン酸水素ナトリウム水和物   3.656mg
リン酸二水素ナトリウム二水和物   0.347mg
生理食塩液   1.3mL
塩酸   8.9nL

ニューロライト注射液第一(600MBq)

3.0mL(1シリンジ中)
有効成分[N,N'-エチレンジ-L-システイネート(3-)]
オキソテクネチウム(99mTc),ジエチルエステル 放射能として(検定日時)   600MBq
N,N'-(1,2-エチレン)ビス-L-システインジエチルエステル二塩酸塩として   0.30mg
添加剤塩化スズ(Ⅱ)二水和物   0.024mg
エデト酸ナトリウム水和物   0.12mg
D-マンニトール   8.0mg
チオ硫酸ナトリウム水和物   10.0mg
ベンジルアルコール   27.0μL
リン酸水素ナトリウム水和物   5.484mg
リン酸二水素ナトリウム二水和物   0.520mg
生理食塩液   2.0mL
塩酸   13.3nL

3.2 製剤の性状

ニューロライト注射液第一(400MBq)

pH6.5~7.5
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)
外観無色澄明の液

ニューロライト注射液第一(600MBq)

pH6.5~7.5
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)
外観無色澄明の液

4. 効能又は効果

局所脳血流シンチグラフィ

6. 用法及び用量

通常、成人には400~800MBqを静脈内に投与し、投与5分以降より被検部にガンマカメラ等の検出部を向け撮像もしくはデータを収録し、脳血流シンチグラムを得る。
なお、投与量は、年齢、体重および検査方法により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし、投与量は最小限度にとどめること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

  1. 9.7.1 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
  2. 9.7.2 低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意すること。外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99~234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある。本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有している。

9.8 高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ショック(頻度不明)

11.2 その他の副作用

頻度不明

過敏症

紅斑、蕁麻疹、そう痒感、発疹

消化器

嘔気、嘔吐

その他

しびれ、発熱

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意

  1. 14.1.1 両頭針を取りつける際、プランジャーロッドを押さないようにすること。
  2. 14.1.2 シリンジ中にごくわずかに気泡が含まれている場合がある。注射液を投与してもこの気泡は通常シリンジ内に残るが、誤って投与することのないよう気泡の位置に注意しながら投与すること。

16. 薬物動態

16.3 分布

  1. 16.3.1 健常人を対象とした臨床試験では、[N,N'-エチレンジ-L-システイネート(3-)]オキソテクネチウム(99mTc),ジエチルエステル(99mTc-ECD)の脳への集積は投与後直ちに始まり、投与20~40秒後に最大となり、その後、極めてゆっくりとwash-outされた。投与後5分で投与量の5.4±0.5%、投与後65分で投与量の5.0±0.3%が脳実質に保持された。また、肺及び肝臓への集積は、投与後5分でそれぞれ投与量の7.5±1.7%、7.1±1.1%であったが、消失は迅速であり、投与後65分にはそれぞれ投与量の2.2±0.5%、2.4±0.6%へ速やかに低下した1)
  2. 16.3.2 吸収線量

    MIRD法により計算した吸収線量は次のとおりである1)

    臓器

    吸収線量(mGy/MBq)

    臓器

    吸収線量(mGy/MBq)

    2.5時間後排尿

    4.5時間後排尿

    2.5時間後排尿

    4.5時間後排尿



    心臓
    肝臓
    脾臓
    腎臓
    小腸

    0.0051
    0.0015
    0.0043
    0.0016
    0.0013
    0.0032
    0.0051

    0.0051
    0.0015
    0.0043
    0.0016
    0.0013
    0.0035
    0.0057

    大腸上部
    大腸下部
    膀胱壁
    卵巣
    精巣
    全身

    0.0068
    0.011
    0.073
    0.0049
    0.0051
    0.0010

    0.0073
    0.012
    0.11
    0.0062
    0.0062
    0.0010

16.5 排泄

99mTc-ECDの主要排泄経路は腎-尿路系であり、投与後90分までに投与量の60.2±7.3%、投与後24時間までに投与量の88.5±10.3%が尿中へ排泄された1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内第Ⅲ相臨床試験

    脳血管障害及び脳機能障害患者(脳梗塞、一過性脳虚血発作、脳内出血、クモ膜下出血、アルツハイマー型痴呆、てんかん等)521例を対象とした第Ⅲ相臨床試験の結果、有効性解析症例510例中486例(95.3%)において臨床診断に有効な情報が得られ、145例(28.4%)が極めて有用、299例(58.6%)が有用と評価された2)
    521例中、副作用は認められなかった。

18. 薬効薬理

18.1 測定法

本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。

18.2 集積機序

中性、脂溶性の99mTc-ECDは、容易に血液脳関門を透過し、局所脳血流に比例して脳実質に取り込まれる3)。脳細胞ではサイトゾール分画に70%以上が分布している。アカゲザルの脳組織を用いたインビトロの検討では、99mTc-ECDが脳組織中で水溶性の単一なモノアシド-モノエステル体に迅速に加水分解され、この分解物は血液脳関門を透過しないことが確認されている。また、アカゲザルに99mTc-ECDを静脈内投与した際、同一の分解物が脊髄液中に確認されることより、99mTc-ECDは血液脳関門を透過後、エステル基が加水分解を受け、水溶性物質に分解されることにより脳実質に保持されると想定される4)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1 [N,N'-エチレンジ-L-システイネート(3-)]オキソテクネチウム(99mTc),ジエチルエステル

分子式:

C12H21N2O5S299mTc

分子量:

436.44

化学構造式:

核物理学的特性(99mTcとして)

  • 物理的半減期:6.015時間
  • 主なγ線エネルギー:141keV(89.1%)
  • 減衰表:

    経過時間
    (時間)

    残存放射能
    (%)

    経過時間
    (時間)

    残存放射能
    (%)

    経過時間
    (時間)

    残存放射能
    (%)

    -3
    -2
    -1
    0
    1
    2
    3
    4
    5
    6
    7
    8

    141.3
    125.9
    112.2
    100
    89.1
    79.4
    70.8
    63.1
    56.2
    50.1
    44.6
    39.8

    9
    10
    11
    12
    13
    14
    15
    16
    17
    18
    19
    20

    35.4
    31.6
    28.2
    25.1
    22.4
    19.9
    17.8
    15.8
    14.1
    12.6
    11.2
    10.0

    21
    22
    23
    24
    25
    26
    27
    28
    29
    30

    8.9
    7.9
    7.1
    6.3
    5.6
    5.0
    4.5
    4.0
    3.5
    3.2

20. 取扱い上の注意

放射線を安全に遮蔽できる貯蔵設備(貯蔵箱)に保存すること。

22. 包装

400MBq(2mL)[1シリンジ]、600MBq(3mL)[1シリンジ]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

*PDRファーマ株式会社 製品情報センター

*〒104-0031 東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビルディング

*電話番号 0120-383-624

26. 製造販売業者等

26.1 *製造販売元

PDRファーマ株式会社

〒104-0031 東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビルディング

26.2 技術提携先

Lantheus Medical Imaging, Inc.(米国)

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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