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処方箋医薬品注)
十分に運動負荷をかけられない患者において心筋血流シンチグラフィによる心臓疾患の診断を行う場合の負荷誘導
1分間当たりアデノシンとして120μg/kgを6分間持続静脈内投与する(アデノシン総投与量0.72mg/kg)。
,
本剤の刺激伝導抑制作用及び陰性変力作用により、症状の悪化又は不整脈を発現するおそれがある。
伝導障害をさらに悪化させるおそれがある。
状態が増悪するおそれがある。
過度の血圧低下を来すおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、本剤の負荷心筋シンチグラフィによる診断の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
本剤投与開始から心筋シンチグラフィ施行終了時まで注意深く心電図及び血圧を監視すること。海外において加齢とともに房室ブロック、血圧低下、不整脈、ST-T変化の発現率が漸増することが報告されている。
ジピリダモール
完全房室ブロック、心停止等が発現することがある。ジピリダモールの投与を受けた患者に本剤を投与する場合には少なくとも12時間の間隔をおくこと。もし完全房室ブロック、心停止等の症状が現れた場合は本剤の投与を中止すること。
ジピリダモールは体内でのアデノシンの血球、血管内皮や各臓器での取り込みを抑制し、血中アデノシン濃度を増大させることによりアデノシンの作用を増強する。
メチルキサンチン類
カフェインを含む飲食物
メチルキサンチン類によりアデノシンによる冠血流速度の増加及び冠血管抵抗の減少を抑制し、虚血診断に影響を及ぼすことがある。本剤を投与する場合は12時間以上の間隔をあけること。
メチルキサンチン類はアデノシン受容体に拮抗するため、アデノシンの作用を減弱させる。
必要に応じてアミノフィリン水和物静脈内投与を行うこと。,
呼吸停止に至る重篤な呼吸障害が認められることがある。重篤な呼吸障害が発現した場合は直ちに本剤の投与を中止すること。
重篤な肺浮腫が発現した場合は直ちに本剤の投与を中止すること。
脳血管障害の発現が疑われた場合は、直ちに本剤の投与を中止すること。
*アナフィラキシーショックに至った例も報告されている。
5%以上
0.5~5%未満
0.5%未満
頻度不明
循環器
胸痛・胸部不快感・心窩部不快感(36.9%)、血圧低下、ST-T変化、房室ブロック
胸部・心窩部圧迫感、頻脈、心室性期外収縮、上室性期外収縮、動悸、血圧上昇、QT延長
洞停止、心房細動、洞房ブロック、脚ブロック、冠動脈攣縮、徐脈、QRS幅拡大
呼吸器
息切れ・呼吸困難
頻呼吸
鼻炎、気管支痙攣、咳
過敏症
皮疹
紅斑
精神神経系
めまい、あくび
不安・神経過敏、異常感覚、振戦、傾眠、意識消失
消化器
口渇、腹痛、腹部不快感、嘔気・嘔吐
歯痛
嚥下困難、胃腸不快感
血液
赤血球減少、血小板減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値低下
白血球増加、白血球減少、血小板増加
肝臓
ALT上昇
ALP上昇、総ビリルビン上昇
腎臓
BUN上昇、クレアチニン上昇
全身
熱感(16.7%)、頭痛・頭重感
潮紅、喉・首・顎の不快感、倦怠感、異常感
背部痛、発汗・冷汗
無力症、背部不快感、上肢不快感、下肢不快感、気分不良
その他
眼のかすみ、鼻腔・口内異常感覚、総コレステロール上昇、総コレステロール減少、CK上昇
弱視、眼痛、耳痛、味覚倒錯
アデノシンの半減期は10秒未満であることから、本剤の投与を終了あるいは中止すれば速やかに回復することが考えられるが、本邦及び米国において、僅かながら遅延性あるいは持続性の症状発現も認められている。
アデノシン受容体拮抗作用のあるアミノフィリン水和物を静脈内投与する。
体重(kg)
投与速度(mL/min)
40
1.6
50
2.0
60
2.4
70
2.8
80
3.2
健康成人男性23例にアデノシン60~140μg/kg/min注)を6分間持続静脈内投与したとき、いずれの用量でもアデノシン投与群の血漿中アデノシン濃度は生理食塩液投与群と差は認められなかった。アデノシンの細胞への取り込み及び代謝が非常に速いため、静脈血中の内因性アデノシン濃度には殆ど影響を及ぼさなかったものと推察された。アデノシンをヒト血液に加えたときの血液及び血漿からの消失半減期はそれぞれ10秒1)及び1秒前後2)と、非常に早く消失することが報告されている(in vitro)。アデノシンの代謝物のうち、血漿中ヒポキサンチン濃度は投与中僅かに上昇したが、血漿中キサンチン及び尿酸濃度には投与中も影響は認められなかった3)。
健康成人男性23例にアデノシン60~140μg/kg/min注)を6分間持続静脈内投与したとき、血漿中にはアデノシン及びその代謝物であるヒポキサンチン、キサンチン及び尿酸が検出されたが、イノシンについてはほとんどの例で検出限界以下であった3)。
健康成人男性23例にアデノシン60~140μg/kg/min注)を6分間持続静脈内投与したとき、アデノシン、イノシン、ヒポキサンチン、キサンチン及び尿酸の尿中排泄量は、投与前及び生理食塩液投与群と比べて差がなく、アデノシン投与による影響は認められなかった3)。注) 本剤の承認用量はアデノシン120μg/kg/minである。
アデノシン120μg/kg/minの6分間持続静脈内投与による負荷201Tl心筋シンチグラフィと運動負荷201Tl心筋シンチグラフィとの虚血診断一致率を検討した37例における非盲検試験の臨床成績は次表のとおりであり、虚血診断の一致率は97.3%(36/37例)であった4)。なお、臨床試験で使用した核種は201Tlを使用した成績である。
運動負荷アデノシン負荷
虚血あり
虚血なし
合計(例)
6
1
7
0
30
31
37
副作用の発現頻度は44.7%(17/38例)であり、主な副作用は血圧低下及び顔のほてり7.9%(3/38例)であった。
アデノシンは生体内に存在するプリンヌクレオシドのひとつで、冠循環の生理的調節因子と考えられている5)。アデノシン受容体(A1、A2a、A2b及びA3)は生体内に広く分布し、多様な生理作用を有する6)。心血管系においてはA1受容体を介して心拍数低下、房室伝導抑制、心筋収縮力抑制等をA2a/A2b受容体を介し、冠動脈や末梢動脈の拡張作用を惹起する。
麻酔犬においてアデノシンは、用量依存的に冠動脈血流量を増加させた7)。
麻酔犬においてアデノシンは、心外膜側、心内膜側ともに冠動脈を用量依存的に拡張させたが、その作用はより細い冠動脈ほど顕著であった8)。
左冠動脈回旋枝を狭窄した麻酔犬において、アデノシンは、狭窄血管支配領域の心筋組織血流量をほとんど変化させなかったが、正常血管である左冠動脈前下行枝支配領域の心筋組織血流量を著明に増加させ、正常領域と狭窄血管支配領域との間で心筋組織血流量に有意な差を生じさせた9)。
アデノシン(Adenosine)
6-Amino-9-β-D-ribofuranosyl-9H-purine
C10H13N5O4
267.24
白色の結晶性の粉末である。水又はエタノール(95)に溶けにくい。
233~238℃
低温下(0℃付近)では結晶が析出することがあるので、このような場合には体温付近まで加温し、溶解した後に使用すること。
20mLシリンジ×5本
1) Klabunde RE.:Eur J Pharmacol. 1983;93(1-2):21-26
2) Möser GH, et al.:Am J Physiol. 1989;256:C799-C806
3) Uematsu T, et al.:Br J Clin Pharmacol. 2000;50(2):177-181
4) 西村重敬ほか:核医学. 2004;41(2):143-154
5) Berne R M:Circ Res. 1980;47(6):807-813
6) Belardinelli L, et al.:Prog Cardiovasc Dis. 1989;32(1):73-97
7) 日高寿範ほか:Pharma Medica. 2003;21(11):161-167
8) 矢田豊隆ほか:臨床と研究. 2003;80(8):1555-1566
9) 高木弘光ほか:Pharma Medica. 2003;21(12):121-128
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