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過敏性腸症候群における便通異常(下痢、便秘)及び消化器症状
本剤による治療は対症療法である。
通常、成人にはポリカルボフィルカルシウムとして1日量1.5~3.0gを3回に分けて、食後に水とともに経口投与する。
1日投与量
細粒
1.8~3.6g
高カルシウム血症を起こすおそれがある。
本剤の薬効が十分に発揮されない可能性がある。
投与しないこと。組織への石灰沈着を助長するおそれがある。
組織への石灰沈着を助長するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
減量するなど用量に留意すること。一般に高齢者では腎機能が低下していることが多く、高カルシウム血症があらわれやすい。
高カルシウム血症があらわれるおそれがある。
これらの薬剤は腸管でのカルシウムの吸収を促進させる。
(1)高カルシウム血症があらわれるおそれがある。
(2)本剤の作用が減弱するおそれがある。
(1)本剤はカルシウムを含有(ポリカルボフィルカルシウム1.0g中にカルシウムとして約200mg含有)するため、これらの薬剤と併用するとカルシウムの過剰摂取となる。
(2)本剤はカルシウムが脱離して薬効を発揮するが、カルシウムとの共存下では再結合により薬効が減弱する。
これらの薬剤の作用を増強し、不整脈等を誘発するおそれがある。
カルシウムは強心配糖体の心筋収縮力増強作用を強める。
これらの薬剤の作用を減弱するおそれがある。
カルシウムイオンはこれらの薬剤とキレートを形成し、吸収を阻害する。
本剤の作用が減弱するおそれがある。
本剤は酸性条件下でカルシウムが脱離して薬効を発揮するが、これらの薬剤の胃内pH上昇作用によりカルシウムの脱離が抑制される。
0.1~2%未満
頻度不明
過敏症
発疹、そう痒感
血液
白血球減少
消化器
嘔気・嘔吐、口渇、腹部膨満感、下痢、便秘、腹痛、腹鳴
肝臓
AST上昇、ALT上昇
γ-GTP上昇、ALP上昇、総ビリルビン上昇、LDH上昇
その他
浮腫、頭痛、尿潜血陽性、尿蛋白陽性
ラット及びイヌに14C標識ポリカルボフィルカルシウムを経口投与したときの血液中放射能濃度試験、尿・糞中排泄試験及びラットにおける全身オートラジオグラフィー、胆汁中排泄試験、in situループ法での消化管吸収試験の結果、ポリカルボフィルカルシウムは消化管から吸収されなかった1)。
ポリカルボフィルカルシウムが他の薬剤の吸収に及ぼす影響をトリメブチンマレイン酸塩、ジアゼパム、チキジウム臭化物、シメチジン及びジギトキシンの血漿中濃度を指標としてイヌで検討した結果、ポリカルボフィルカルシウムはいずれの薬剤の吸収にも影響を及ぼさなかった2)。
過敏性腸症候群患者を対象に、ポリカルボフィルカルシウム錠1.5g及び3.0g/日(分3)、2週間経口投与した結果、最終全般改善度の改善率(「改善」以上)は、68.8%(88/128例)であり、有効性が認められた。副作用は6.5%(155例中10例)に認められ、主な副作用は口渇1.3%(2/155例)、発疹・皮疹1.9%(3/155例)であった3)。
過敏性腸症候群患者を対象に、ポリカルボフィルカルシウム錠3.0g/日(分3)、2週間経口投与した結果、最終全般改善度の改善率(「改善」以上)は63.6%(56/88例)であり、有効性が認められた。副作用は11.1%(99例中11例)に認められ、主な副作用は口渇4.0%(4/99例)、発疹・皮疹4.0%(4/99例)であった4)。
ポリカルボフィルカルシウムは胃内の酸性条件下でカルシウムを脱離してポリカルボフィルとなり、小腸や大腸等の中性条件下で高い吸水性を示し、膨潤・ゲル化する。下痢及び便秘には消化管内水分保持作用及び消化管内容物輸送調節作用により効果を発現すると考えられる5)。
ラットにおいて、腸管の水分分泌に影響することなく腸管内で水分を保持した6)。
マウス及びラットにおいて、亢進させた消化管内容物の輸送を抑制し、遅延させた消化管内容物の輸送を改善した7)。
マウス、ラット及びイヌの下痢モデルに対して抑制作用を示したが、便秘を誘発しなかった8),9)。
ラット及びイヌの排便量を増加し、ラット便秘モデルに対して改善作用を示したが、下痢は誘発しなかった8),9)。
下記の薬効比較試験の結果、ポリカルボフィルCa細粒83.3%「日医工」とコロネル細粒83.3%の生物学的同等性が確認された10)。(ラットにポリカルボフィルCa細粒83.3%「日医工」とコロネル細粒83.3%をそれぞれ500mg/kgを経口投与)
ラット便秘モデルについて、糞便の重量を測定し統計解析を行った結果、有意差が認められなかった10)。
ラット下痢モデルについて、糞便の形状及び水分含有率を測定し統計解析を行った結果、有意差が認められなかった10)。
ポリカルボフィルカルシウム(Polycarbophil Calcium)
(C6H6CaO4)a・(C6H10O2)b
白色~微黄白色の粉末である。水又はエタノール(95)にほとんど溶けない。吸湿性である。
3,4-ジヒドロキシ-1,5-ヘキサジエンにより架橋したポリアクリル酸のカルシウム塩Calcium salt of polyacrylic acid cross-linked with 3,4-dihydroxy-1,5-hexadiene
1) 山田健久 他:医薬品研究. 1997;28(1):23-32
2) 山田健久 他:医薬品研究. 1997;28(1):33-39
3) 正宗研 他:薬理と治療. 1998;26(S-5):S945-S965
4) 正宗研 他:薬理と治療. 1998;26(S-5):S967-S996
5) 作用機序(ポリフル原末・錠・細粒、コロネル錠・細粒:2000年7月3日承認、申請資料概要ホ.1.(2))
6) Yamada T., et al.:Pharm. Sci. 1996;2:149-152
7) Yasumori A., et al.:Jpn. J. Pharmacol. 1998;76(Suppl.1):296
8) Saito T., et al.:Jpn. J. Pharmacol. 2000;83(3):206-214
9) Saito T., et al.:Jpn. J. Pharmacol. 2002;89(2):133-141
10) 梅澤武彦 他:診療と新薬. 2009;46(7):683-687
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