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日本薬局方
コレスチミド錠
処方箋医薬品注)
コレスチミド顆粒
通常、成人にはコレスチミドとして1回1.5gを1日2回、朝夕食前に水とともに経口投与する。ただし、症状、服用状況を考慮して朝夕食後投与とすることもできる。なお、年齢、症状により適宜増減するが、最高用量は1日4gとする。
1回投与量(1.5g)
コレバイン錠500mg
3錠
コレバインミニ83%
1.81g
症状を悪化させ、腹痛、嘔吐等があらわれるおそれがある。なお、症状が悪化した場合、腸閉塞に至るおそれがある。,
本剤が腸管内で膨潤し、腸閉塞、腸管穿孔を起こすおそれがある。,
腸管穿孔を起こした例が報告されている。
誤って気道に入った本剤が膨潤し、呼吸困難を起こした症例が報告されている。
症状を悪化させるおそれがある。
出血傾向を増強するおそれがある。
投与しないこと。本剤の血清コレステロール低下作用は、主に腸管内で胆汁酸と結合してその糞中排泄量を増大させることにより発現するため効果が期待できない。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
酸性薬物
テトラサイクリンフェノバルビタール甲状腺及びチロキシン製剤ジギタリス
併用薬の作用減弱を起こすおそれがある。本剤投与前1時間若しくは投与後4~6時間以上、又は可能な限り間隔を空けて投与し、併用薬の作用の変化についても慎重に観察すること1),2)。
同時に経口投与された場合に、併用薬の吸収を遅延あるいは減少させるおそれがある。
胆汁酸製剤
胆汁酸製剤の作用減弱を起こすおそれがあるので、可能な限り間隔を空けて投与すること1),3)。
エゼチミブカンデサルタン シレキセチル
併用薬の血中濃度が低下するおそれがあるので、可能な限り間隔を空けて投与すること。
高度の便秘、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。,,,,
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5%以上
0.1~5%未満
頻度不明
消化器
便秘注)(12.1%)、腹部膨満
腹痛、嘔気、嘔吐、下痢、鼓腸放屁、口内乾燥、舌荒れ、痔の悪化、血便、排便痛
消化不良、食欲不振、口内炎
肝臓
肝機能障害(AST、ALT、γ-GTP、ALP、LDH、ビリルビンの上昇等)
皮膚
そう痒、発疹、肌荒れ、丘疹
循環器
動悸、狭心症状、不整脈
筋骨格系
CK上昇、関節痛、背部痛(頸部痛、腰痛等)
筋肉痛
血液
ヘモグロビン減少、白血球数減少、赤血球数減少、ヘマトクリット減少
その他
アミラーゼ上昇、頭痛、浮腫(顔面、四肢等)、胸痛、鼻出血、ピリピリ感、苦味、コリンエステラーゼ上昇
血糖低下、倦怠感、めまい、頻尿、しびれ感
類薬(コレスチラミン)で、動物実験(ラット)において既知発ガン物質によって誘発される腸腫瘍の発生頻度が上昇するとの報告がある。
14C-コレスチミドをラット及びイヌに経口投与した場合、投与した14C-コレスチミドは消化管内で代謝又は分解されず、また、吸収されずにすべて糞中に排泄された4)。,,
高コレステロール血症患者に、コレスチミドとして1回1.5gを1日2回(朝・夕食前)12週間経口投与した第Ⅲ相比較対照試験における全般改善度の改善率(改善以上)は71.4%(70/98例)であった。治療終了時の血清脂質値の変化率の平均は、総コレステロール値で12.0%の低下、LDL-コレステロール値で21.9%の低下であり、HDL-コレステロール値は8.4%の上昇であった。副作用発現頻度は25.5%(28/110例)であった。主な副作用は便秘14.5%(16/110例)、腹部膨満感8.2%(9/110例)であった5)。
本剤の国内臨床症例における血清総コレステロール値の変動を食前後投与で比較すると次のようになった5),6),7),8),9),10),11),12),13)。
投与方法
第Ⅰ相試験
第Ⅱ相以降の全試験
食後投与オープン試験
食前投与
18.9%低下(n=6)
10.9%低下(n=534)
-
食後投与
16.5%低下(n=6)
13.5%低下(n=31)
HMG-CoA還元酵素阻害剤プラバスタチンナトリウム単独使用中の家族性高コレステロール血症患者に、コレスチミドとして1回1.5gを1日2回(朝・夕食前)12週間経口投与したところ、本剤投与開始時に対する総コレステロール及びLDL-コレステロールの低下率は、それぞれ9~13%(n=9~12)及び14~18%(n=9~12)であった。副作用発現頻度は18.8%(3/16例)であった。副作用の内訳は便秘、腹部膨満感いずれも12.5%(2/16例)であった14)。
HMG-CoA還元酵素阻害剤プラバスタチンナトリウム単独使用中の冠動脈疾患を合併した高コレステロール血症患者に、コレスチミドとして1回1.5gを1日2回(朝・夕食前)12週間経口投与したところ、本剤投与開始時に対する総コレステロール及びLDL-コレステロールの低下率は、それぞれ11~16%(n=6~7)及び19~27%(n=6~7)であった。副作用発現頻度は38.5%(5/13例)であった。副作用の内訳は便秘23.1%(3/13例)、腹部膨満感15.4%(2/13例)であった15)。
コレスチミドは消化管で胆汁酸を吸着し、その排泄促進作用により胆汁酸の腸肝循環を阻害し、肝におけるコレステロールから胆汁酸への異化を亢進する。その結果、肝のコレステロールプールが減少するため、この代償作用として、肝LDL受容体の増加による血中LDLの取込み亢進が生じ、血清総コレステロールが減少する。なお、外因性コレステロールの直接の吸着あるいは胆汁酸ミセル形成阻害によるコレステロール吸収阻害も血清総コレステロールの減少に寄与するものと考えられている16),17),18)。
In vitroでコレスチミドは各種胆汁酸を吸着した。また、胆汁酸・脂質複合体ミセルに対してもその構成成分(コール酸、オレイン酸、モノオレイルグリセロール、リン脂質、コレステロール)を吸着した18)。
ラットへの経口投与により門脈血中総胆汁酸濃度と腹部リンパ管内の総コレステロールは有意に減少した。また、ウサギへの経口投与により糞中胆汁酸排泄量の有意な増加と糞中コレステロール排泄量の有意な増加が認められた16),17)。
ウサギへの経口投与により肝臓中のLDL-レセプターmRNA発現は増加した。また、ハムスターへの経口投与によりLDLクリアランスが増加した16),17)。
コレスチミド(Colestimide)
2-Methylimidazole-epichlorohydrin copolymer
(C7H11N2OCl)n
(174.68)n
白色~微黄白色の粉末である。水又はエタノール(99.5)にほとんど溶けない。吸湿性である。
本品は不規則に入り乱れた複雑な立体構造を有するが【Ⅰ】の基本構造で示され、また、その構造は部分的には【Ⅱ】で示される。
100錠[10錠(PTP)×10]
1.81g×70包
1) 鈴木一夫, 他: 薬理と治療. 2001; 29(1): 37-44
2) 井澤 修, 他: 薬理と治療. 1996; 24(Suppl.4): S613-S620
3) Takikawa H, et al.: Int J Clin Pharmacol Ther. 2001; 39(12): 558-560
4) 小松貞子, 他: 薬理と治療. 1996; 24(Suppl.4): S639-S650
5) MCI-196研究会: 臨床医薬. 1996; 12(8): 1641-1692
6) 中谷矩章, 他: 臨床医薬. 1996; 12(7): 1217-1234
7) MCI-196研究会: 臨床医薬. 1996; 12(7): 1235-1262
8) MCI-196研究会: 臨床医薬. 1996; 12(7): 1263-1304
9) MCI-196研究会: 臨床医薬. 1996; 12(7): 1305-1347
10) 兵庫・東京MCI-196研究会: 臨床医薬. 1996; 12(7): 1361-1388
11) MCI-196東京・神奈川地区研究会: 臨床医薬. 1996; 12(7): 1389-1409
12) MCI-196東北地区研究会: 臨床医薬. 1996; 12(7): 1411-1434
13) MCI-196広島地区研究会: 臨床医薬. 1996; 12(7): 1349-1359
14) MCI-196北陸地区研究会: 臨床医薬. 1996; 12(7): 1435-1462
15) MCI-196北陸地区研究会: 臨床医薬. 1996; 12(7): 1463-1489
16) 三津家正之, 他: 薬理と治療. 1996; 24(Suppl.4): S577-S584
17) 三津家正之, 他: 薬理と治療. 1996; 24(Suppl.4): S585-S594
18) 島田浩志, 他: 薬理と治療. 1996; 24(Suppl.4): S601-S606
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