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処方箋医薬品注)
妊娠率や生産率の報告を踏まえると、本剤を含む卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤の併用で調節卵巣刺激の開始時期の調整又はホルモン補充周期で凍結融解胚移植を行った場合は、開始時期の調整を行わない場合又は自然排卵周期で凍結融解胚移植を行った場合と比べて、妊娠率や生産率が低下する可能性があるので、このことを患者に説明した上で、本剤の投与の要否は、患者ごとに治療上の必要性及び危険性を考慮して慎重に判断すること。,
通常、成人に対しエストラジオールとして1日1回0.5mgを経口投与する。なお、増量する場合は、エストラジオールとして1日1回1.0mgを経口投与することができる。
通常、成人に対しエストラジオールとして1日1回1.0mgを経口投与する。
通常、エストラジオールとして1日1回0.5又は1.0mgを21~28日間経口投与し、投与期間の後半に黄体ホルモン剤を併用する。
通常、エストラジオールとして1日0.5~4.5mgを経口投与し、子宮内膜の十分な肥厚が得られた時点で、黄体ホルモン剤の併用を開始して、妊娠8週まで本剤の投与を継続する。なお、1回投与量は2.0mgを超えないこと。
症状が増悪するおそれがある。
子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。
エストロゲンの過量投与では体液貯留を来し、疾患を悪化させるおそれがある。
観察を十分に行うこと。症状を悪化させることがある。
十分管理を行いながら使用すること。耐糖能を低下させるおそれがある。
症状を悪化させるおそれがある。
血液凝固能が亢進され、心血管系の副作用の危険性が高くなることがある。,
急性膵炎を発症するおそれがある。
投与しないこと。代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。
肝障害を悪化させることがある。
授乳中の女性には投与しないこと。ヒトにおいて、母乳中への移行が報告されている。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。なお、臨床試験では75歳を超える高齢者は除外されている。
マクロライド系抗生物質
イミダゾール系抗真菌剤
トリアゾール系抗真菌剤
本剤の血中濃度が増加し、作用が増強されるおそれがある。
これらの薬剤等は薬物代謝酵素CYP3A4を阻害することにより、本剤の代謝を阻害すると考えられる。
リファンピシンバルビツール酸系製剤
カルバマゼピン
*非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤
セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
本剤の血中濃度が減少し、作用が減弱されるおそれがある。
これらの薬剤等は薬物代謝酵素CYP3A4を誘導することにより、本剤の代謝を促進すると考えられる。
*HIVプロテアーゼ阻害剤
本剤の血中濃度が変化するおそれがある。
これらの薬剤等は薬物代謝酵素CYP3A4を阻害又は誘導する可能性がある。
,,
5%以上
1~5%未満
1%未満
頻度不明
生殖器
性器分泌物
性器出血
外陰腟不快感、子宮頸管ポリープ
月経困難症(性器出血時の腹痛)、女性陰部そう痒症、腟真菌症
乳房
乳房不快感
乳房痛、乳頭痛
乳房のう胞、乳房障害(乳腺症)
消化器
腹部膨満、腹痛、悪心
便秘、腹部不快感、下痢、胃炎
精神神経系
浮動性めまい
頭痛、不眠症、感覚減退(四肢のしびれ感等)
循環器
血圧上昇、動悸
電解質代謝
浮腫
内分泌・代謝系
血中トリグリセリド増加
TSH増加
筋・骨格系
背部痛、筋骨格硬直(肩又は手のこわばり等)
皮膚
湿疹
その他
倦怠感
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
卵胞ホルモン剤を長期間(約1年以上)使用した閉経期以降の女性では、子宮内膜癌になる危険性が対照群の女性と比較して高く、この危険性は、使用期間に相関して上昇し(1~5年間で2.8倍、10年以上で9.5倍)、黄体ホルモン剤の併用により抑えられる(対照群の女性と比較して0.8倍)との疫学調査の結果が報告されている1)。
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して高い傾向にあり、特に服用開始1年後では有意に高くなる(ハザード比:1.81)との報告がある6)。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.91)との報告がある3)。
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.31)との報告がある7)。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.37)との報告がある3),8)。
米国における65歳以上の閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(WHI Memory Study(WHIMS))の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:2.05)との報告がある9)。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.49)との報告がある10)。
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、胆のう疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.59)との報告がある。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、胆のう疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.67)との報告がある15)。
〈参考〉
閉経後の健康女性10例に、エストラジオール(E2)1.0mgを単回経口投与したとき、E2は経口投与後2時間以内に速やかに吸収され、血漿中E2濃度は投与後6~8時間後に最高血漿中濃度(Cmax)に達した。その後12時間後までその血漿中濃度はほぼ一定であった。また、血漿中エストロン(E1)濃度の経時的変化はE2で認められたものと類似していた18)。
測定物質
Cmax(pg/mL)
tmax(h)
AUC(0-48h)(ng・h/mL)
t1/2(h)
E2(10例)
37.2±13.0
8.1±6.9
1.01±0.49
23.9±10.7
E1(10例)
193.1±72.0
4.8±2.5
4.22±1.55
17.2±6.8
算術平均値±標準偏差tmax:最高血漿中濃度到達時間、AUC:血漿中濃度曲線下面積、t1/2:消失半減期
閉経後の健康女性9例にE2 1.0mgを1日1回28日間反復経口投与したとき、血漿中E2濃度は投与開始後第17日目までに定常状態に達し、定常状態のE2の血漿中平均トラフ濃度は約30pg/mLであった。28日間反復経口投与した場合のE2の蓄積係数は2.2であった。血漿中E1濃度は、血漿中E2濃度と類似した血漿中濃度推移を示した19)。
投与第1日目〈初回投与〉
投与第28日目〈最終投与〉
E2(9例)
33.08±16.33
57.66±17.20
E1(9例)
197.99±57.38
485.60±175.81
6.22±3.23
4.44±1.94
6.22±2.73
4.22±1.56
AUC(0-12h)(pg・h/mL)
276.10±99.46
576.50±187.02
1660±560
4300±1610
算術平均値±標準偏差
更年期障害及び卵巣欠落症状を有する患者にエストラジオール(E2)0.5mg及び1.0mgを1日1回、8週間反復経口投与したとき、平均血清中E2濃度は0.5mg投与群(72例)で投与前値(3.10pg/mL)から投与8週後(又は中止時)で21.41pg/mL、1.0mg投与群(71例)で投与前値(2.25pg/mL)から44.95pg/mLに上昇した20)。
エストラジオール錠0.5mg「F」とジュリナ錠0.5mgをクロスオーバー法によりそれぞれ1錠(エストラジオールとして0.5mg)日本人閉経後健康女性に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(ΔAUC、ΔCmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された21)。血漿中濃度並びにΔAUC、ΔCmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
判定パラメータ
参考パラメータ
ΔAUCt※(pg・hr/mL)
ΔCmax※(pg/mL)
Tmax(hr)
T1/2(hr)
エストラジオール錠0.5mg「F」
427.29±160.04
18.44±7.42
4.46±4.75
13.05±3.15
ジュリナ錠0.5mg
432.73±142.73
18.30±6.29
4.02±4.38
13.74±4.21
(mean±S.D.,n=25)
※血漿中エストラジオール濃度及び薬物動態パラメータの算出には、投与前の血漿中エストラジオール濃度(内因性エストラジオール濃度)を差し引いた値を用いた。
更年期障害及び卵巣欠落症状を有する患者211例にプラセボ、エストラジオール0.5mg及び1.0mgを1日1回、8週間反復経口投与した無作為化二重盲検試験において、投与8週後(又は中止時)の血管運動神経症状(Hot flush、発汗)及び腟乾燥感の各症状は、プラセボに比して0.5mg群及び1.0mg群で有意に改善した。また、投与8週後(又は中止時)のHot flushの1日平均回数の投与前値からの減少率は、0.5mg群で79.6%、1.0mg群で82.5%であり、プラセボ群の57.9%と比して有意差が認められた22)。副作用(臨床検査値異常を含む)はエストラジオール0.5mgあるいは1.0mg投与した143例中44例(30.8%)に認められた。主な副作用は、性器分泌物24例(16.8%)、乳房腫脹9例(6.3%)、腹痛7例(4.9%)、性器出血6例(4.2%)、腹部膨満6例(4.2%)等であった23)。
自然閉経又は両側卵巣摘出に伴う骨粗鬆症患者309例(子宮摘出例を含む)を対象としたプラセボ対照無作為化二重盲検試験(基礎治療薬としてカルシウム500mg、ビタミンD3 200IU/日を全例投与)において、エストラジオール1.0mg含有製剤を投与した患者(下表脚注参照)の腰椎骨密度はプラセボ対照群に比して有意に増加した(下表参照)。骨代謝マーカーは閉経前女性の基準値内に回復し、最小有意変化を超える投与前からの変化率を示した24),25),26)。
28週
52週
80週
104週
腰椎骨密度(L2-4、DEXA法)
プラセボ投与
+0.80
+0.11
-
E2 1.0mg投与
+6.16
+7.95
+9.60
+10.15
※:子宮を有する患者にエストラジオール1.0mg/レボノルゲストレル0.04mg配合剤、子宮摘出例にエストラジオール1.0mg単剤を投与したときの平均変化率を示す。
副作用(臨床検査値異常を含む)はエストラジオール1.0mg単剤投与した56例(プラセボからの切り替え症例を含む)中34例(60.7%)に認められた。主な副作用は、乳房不快感12例(21.4%)、乳頭痛8例(14.3%)、性器分泌物5例(8.9%)、乳房痛5例(8.9%)等であった27)。
E2は腟上皮の角化、腟及び子宮のシアル酸含有量の減少、腟及び子宮重量の増加を引き起こし、黄体化ホルモンや卵胞刺激ホルモンの分泌や排卵及び着床を抑制した28)。
エストラジオール(Estradiol)
Estra-1,3,5(10)-triene-3,17β-diol
C18H24O2
272.38
白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。1,4-ジオキサン又はN,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、アセトンにやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。硫酸に溶ける。吸湿性である。
175~180℃
140錠[28錠(PTP)×5]
1) Grady D, et al.: Obstet Gynecol. 1995; 85: 304-313
2) Chlebowski RT, et al.: JAMA. 2003; 289: 3243-3253
3) Anderson GL, et al.: JAMA. 2004; 291: 1701-1712
4) Stefanick ML, et al.: JAMA. 2006; 295: 1647-1657
5) Beral V, et al.: Lancet. 2003; 362: 419-427
6) Manson JE, et al.: New Engl J Med. 2003; 349: 523-534
7) Wassertheil-Smoller S, et al.: JAMA. 2003; 289: 2673-2684
8) Hendrix SL, et al.: Circulation. 2006; 113: 2425-2434
9) Shumaker SA, et al.: JAMA. 2003; 289: 2651-2662
10) Shumaker SA, et al.: JAMA. 2004; 291: 2947-2958
11) Rodriguez C, et al.: JAMA. 2001; 285: 1460-1465
12) Lacey JV Jr, et al.: JAMA. 2002; 288: 334-341
13) Beral V, et al.: Lancet. 2007; 369: 1703-1710
14) Anderson GL, et al.: JAMA. 2003; 290: 1739-1748
15) Cirillo DJ, et al.: JAMA. 2005; 293: 330-339
16) Farquhar C, et al.: Cochrane Database Syst Rev. 2017; 5: CD006109
17) Saito K, et al.: Hum Reprod. 2019; 34: 1567-1575
18) 薬物動態(単回投与)(ジュリナ錠:2008年4月16日承認、申請資料概要2.7.2.2.2.1)
19) 薬物動態(反復投与)(ジュリナ錠:2008年4月16日承認、申請資料概要2.7.2.2.2.2)
20) 後期第Ⅱ相試験(更年期障害及び卵巣欠落症状を有する患者を対象とした試験)(ジュリナ錠:2008年4月16日承認、申請資料概要2.7.2.2)
21) 富士製薬工業株式会社:生物学的同等性試験に関する資料(社内資料)
22) 後期第Ⅱ相試験(更年期障害及び卵巣欠落症状を有する患者を対象とした試験)(ジュリナ錠:2008年4月16日承認、申請資料概要2.7.3.2)
23) 後期第Ⅱ相試験(更年期障害及び卵巣欠落症状を有する患者を対象とした試験)(ジュリナ錠:2008年4月16日承認、申請資料概要2.7.4.2)
24) 骨粗鬆症患者を対象とした二重盲検試験(ジュリナ錠:2008年10月16日承認、申請概要資料2.7.6.3.1)
25) 腰椎骨密度(後期第Ⅱ/Ⅲ相試験)(ジュリナ錠:2008年10月16日承認、申請資料概要2.7.3.3)
26) 骨代謝マーカー(後期第Ⅱ/Ⅲ相試験)(ジュリナ錠:2008年10月16日承認、申請資料概要2.7.3.3)
27) 後期第Ⅱ/Ⅲ相試験(自然閉経後又は両側卵巣摘出に伴う骨粗鬆症患者を対象とした試験)(ジュリナ錠:2008年4月16日承認、申請資料概要2.7.4.2)
28) 薬理試験の概要(ジュリナ錠:2008年4月16日承認、申請資料概要2.6.2.2)
29) 臨床に関する概括評価(ジュリナ錠:2008年10月16日承認、申請資料概要2.5)
30) 機構における審査の概略(ジュリナ錠:2022年3月11承認、審査報告書)
31) 薬効薬理(ジュリナ錠:2008年10月16日承認、申請資料概要2.6.2.2.4.2.1)
32) 薬効薬理(ジュリナ錠:2008年10月16日承認、申請資料概要2.6.2.2.4.2.2)
33) 薬効薬理(ジュリナ錠:2008年10月16日承認、申請資料概要2.6.2.2.4.2.4)
富士製薬工業株式会社 富山工場 学術情報課
〒939-3515 富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地
(TEL) 0120-956-792(FAX) 076-478-0336
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富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地
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