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処方箋医薬品注)
更年期障害及び卵巣欠落症状に対する卵胞ホルモン剤投与時の子宮内膜増殖症の発症抑制
本剤は、子宮のない患者には投与しないこと。
卵胞ホルモン剤との併用において、以下のいずれかを選択する。
食後に本剤を投与した場合、Cmax及びAUCが上昇するとの報告がある。食事の影響を避けるため、食後の服用は避けること。
下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛、中枢神経症状(めまい、意識障害、四肢麻痺等)、急性視力障害等
体を動かせない状態、顕著な血圧上昇がみられた場合等
副腎皮質ホルモン様作用により病態に影響を及ぼすおそれがある。
注意深く観察し、症状の悪化を認めた場合は投与を中止するなど注意すること。副腎皮質ホルモン様作用により病態に影響を及ぼすおそれがある。
病態に影響を及ぼすおそれがある。
体液貯留を引き起こすおそれがある。
糖尿病が悪化するおそれがある。
症状を悪化させるおそれがある。,
血液凝固能が亢進され、心血管系の副作用の危険性が高くなることがある。,
投与しないこと。作用が増強されるおそれがある。
作用が増強されるおそれがある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中に移行することがある。
肝酵素誘導剤
抗てんかん薬
リファンピシン
本剤の作用を減弱させることがある。
これらの薬物の肝薬物代謝酵素誘導作用による。
心筋梗塞、脳血管障害、動脈又は静脈の血栓塞栓症(静脈血栓塞栓症又は肺塞栓症)、血栓性静脈炎、網膜血栓症があらわれたとの報告がある。,,,
1%以上
0.1~1%未満
頻度不明
心臓障害
動悸、右脚ブロック、洞性不整脈
耳及び迷路障害
回転性めまい
眼障害
眼充血、眼瞼皮膚乾燥
視覚障害
胃腸障害
下腹部痛、腹部膨満、便秘、悪心、腹部不快感
上腹部痛、腹痛、軟便、下痢、口唇乾燥、口腔内不快感、痔核、舌痛
嘔吐
肝胆道系障害
胆汁うっ滞性黄疸
一般・全身障害及び投与部位の状態
末梢性浮腫
異常感、口渇、顔面浮腫、胸痛、胸部不快感、倦怠感、熱感、発熱、末梢腫脹
感染症及び寄生虫症
外陰部腟カンジダ症、毛包炎
臨床検査
ALP上昇、CK上昇、脂質増加、白血球数増加、γ-GTP増加
代謝及び栄養障害
食欲減退、食欲亢進
筋骨格系及び結合組織障害
背部痛
関節腫脹、四肢不快感
良性、悪性及び詳細不明の新生物(嚢胞及びポリープを含む)
子宮平滑筋腫
神経系障害
頭痛、浮動性めまい、傾眠
感覚鈍麻、神経痛、注意力障害、頭部不快感
精神障害
抑うつ気分
うつ病
腎及び尿路障害
夜間頻尿
生殖系及び乳房障害
不正子宮出血(33.5%)、乳房不快感、腟分泌物、乳房痛、外陰腟そう痒症
子宮頚管ポリープ、乳房圧痛、線維嚢胞性乳腺疾患、子宮ポリープ、子宮頚管分泌、性器分泌物、乳頭痛
呼吸器、胸郭及び縦隔障害
口腔咽頭痛、鼻乾燥
皮膚及び皮下組織障害
そう痒症、湿疹、アレルギー性皮膚炎、紅斑、ざ瘡、脂漏性皮膚炎、蕁麻疹、日光皮膚炎、発疹
肝斑
免疫系障害
アナフィラキシー反応
血管障害
高血圧
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して高い傾向にあり、特に服用開始1年後では有意に高くなる(ハザード比:1.81)との報告がある5) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.91)との報告がある2) 。
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.31)との報告がある6) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.37)との報告がある2),7) 。
米国における65歳以上の閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(WHI Memory Study(WHIMS))の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:2.05)との報告がある8) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.49)との報告がある9) 。
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、胆囊疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.59)との報告がある。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、胆囊疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.67)との報告がある14) 。
健康閉経後成人女性12例に本剤200mgを絶食時に単回経口投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりである15) 。
Cmax(ng/mL)
AUC0-∞(ng・hr/mL)
tmax(hr)
t1/2(hr)
34.12±16.68
229.80±74.72
2.29±0.96
13.23±2.68
平均値±標準偏差
健康閉経後成人女性計20例に本剤100mg又は200mgを絶食時に1日1回7日間反復経口投与した。Cmax及びAUCはいずれも100mg投与群と200mg投与群で用量依存性を示した。本剤100mg又は200mgを1日1回反復経口投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりである16) 。
投与量(mg)
投与日数
AUC0-24(ng・hr/mL)
100
1日目
17.21±8.50
79.04±27.08
2.80±1.81
8.67±2.42
7日目
13.60±4.60
92.30±17.71
2.70±1.89
16.56±6.34
200
26.89±14.67
136.74±45.87
1.90±1.10
7.70±0.93
31.12±13.31
188.67±73.14
2.10±0.99
15.60±2.55
健康閉経後成人女性12例に、本剤200mgを絶食時及び食後に単回経口投与したとき、AUC及びCmaxは絶食時投与に比べ食後投与で上昇する傾向が示された。また、tmax及びt1/2は食事の影響を受けないことが示された15) 。
投与条件
絶食下
食後
81.91±78.00
329.72±175.23
3.08±2.02
12.59±2.21
in vitro 試験において、ヒト血清蛋白への結合率は約97%と報告されている17) 。
主に肝臓において代謝される。代表的な代謝産物はプレグナノロン及びプレグナンジオールであり、これらはさらにグルクロン酸抱合体及び硫酸抱合体に代謝される18) 。
14C-標識プロゲステロンをヒトに静脈内投与した際、尿中に投与した放射能の約50%、胆汁中に約30%、糞中に約13%が排泄された19)(外国人データ)。
子宮を有する更年期障害又は卵巣欠落症状を有する女性349例に、エストラジオール0.5mg又は1.0mg経口投与の併用下で、本剤を1周期(28日)の1~28日目まで1日1回100mgを就寝前に経口投与(持続的投与法)、又は1周期(28日)の15~28日目まで1日1回200mgを就寝前に52週間経口投与(周期的投与法)した。その結果、投与12週から52週において子宮内膜増殖症は認められなかった。副作用発現頻度は54.2%(189/349例)であった。主な副作用は、不正子宮出血が33.5%(117/349例)、乳房不快感が4.6%(16/349例)、頭痛が3.2%(11/349例)、下腹部痛、浮動性めまいが2.9%(10/349例)、腹部膨満、便秘が2.3%(8/349例)、腟分泌物が2.0%(7/349例)であった。なお、不正子宮出血の投与法別の副作用発現頻度は持続的投与法で18.2%(31/170例)、周期的投与法で48.0%(86/179例)であった。また、重篤な副作用として乳管内増殖性病変0.3%(1/349例)、乳腺浸潤性小葉癌0.3%(1/349例)の発現が認められた20) 。
プロゲステロンは、子宮内膜上皮細胞に発現するプロゲステロン受容体に結合してエストロゲン受容体の遺伝子発現を抑制すること、及び子宮内膜間質細胞に発現するプロゲステロン受容体に結合して線維芽細胞増殖関連因子の産生を抑制することにより、エストロゲン受容体が制御する細胞増殖関連因子の産生を抑制し、卵胞ホルモンによる子宮内膜上皮細胞の増殖を抑制すると考えられる。
卵巣摘出マウスにおいて、プロゲステロンは、5日間反復皮下投与することでエストロゲンによる子宮内膜上皮細胞の増殖を抑制した21) 。ウサギにおいても、単回又は2日間反復筋肉内投与によって、エストロゲンによる子宮腺上皮細胞の増殖を抑制した22) 。卵巣摘出マウスにおいて、プロゲステロンは、3週間持続皮下投与することでエストロゲンによる子宮重量増加及び子宮内膜上皮細胞の増殖を抑制した23) 。ウサギにおいて、40日間反復筋肉内投与することでエストロゲンによる子宮内膜増殖症の発症を抑制した24) 。
プロゲステロン(Progesterone)
Pregn-4-ene-3,20-dione
C21H30O2
314.46
白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(99.5)にやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。結晶多形が認められる。
128~133℃
外箱開封後は遮光して保存すること。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
*30カプセル[10カプセル(PTP)×3]300カプセル[10カプセル(PTP)×30]
1) Chlebowski RT, et al.:JAMA. 2003;289:3243-3253
2) Anderson GL, et al.:JAMA. 2004;291:1701-1712
3) Stefanick ML, et al.:JAMA. 2006;295:1647-1657
4) Beral V, et al.:Lancet. 2003;362:419-427
5) Manson JE, et al.:New Engl J Med. 2003;349:523-534
6) Wassertheil-Smoller S, et al.:JAMA. 2003;289:2673-2684
7) Hendrix SL, et al.:Circulation. 2006;113:2425-2434
8) Shumaker SA, et al.:JAMA. 2003;289:2651-2662
9) Shumaker SA, et al.:JAMA. 2004;291:2947-2958
10) Anderson GL, et al.:JAMA. 2003;290:1739-1748
11) Rodriguez C, et al.:JAMA. 2001;285:1460-1465
12) Lacey JV Jr, et al.:JAMA. 2002;288:334-341
13) Beral V, et al.:Lancet. 2007;369:1703-1710
14) Cirillo DJ, et al.:JAMA. 2005;293:330-339
15) 健康閉経後女性における薬物動態試験(単回投与及び食事の影響)(2021年9月27日承認、CTD2.7.6.1)
16) 健康閉経後女性における薬物動態試験(反復投与)(2021年9月27日承認、CTD2.7.6.2)
17) Hammond GL, et al.:J Biol Chem. 1980;255(11):5023-5026
18) 梅原千治他:ステロイドホルモン 製剤・生理・臨床 第4(黄体ホルモン) 南江堂. 1967:576
19) Sandberg AA, et al.:J Clin Endocr. 1958;18(3):253-265
20) 子宮を有する日本人更年期障害女性におけるオープン試験(2021年9月27日承認、CTD2.7.6.3)
21) Martin L, et al.:J Endocrinol. 1968;41:363-371
22) Conti CJ, et al.:Biol Reprod. 1981;24:643-648
23) Valéra MC, et al.:PLoS One. 2017;12:e0177043
24) Alvizouri M.:Am J Obstet Gynecol. 1961;82:1224-1227
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