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デポスタット筋注200mg

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.3肝機能障害患者
9.8高齢者
11.副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.5排泄
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

デポスタット筋注200mg

添付文書番号

2479401A1035_1_04

企業コード

670109

作成又は改訂年月

2023年7月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

872479

薬効分類名

前立腺肥大症治療剤

承認等

デポスタット筋注200mg

販売名コード

YJコード

2479401A1035

承認番号等

承認番号

22000AMX00347

販売開始年月

1982年1月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

5年

一般的名称

ゲストノロンカプロン酸エステル

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

重篤な肝障害のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

デポスタット筋注200mg

有効成分1管2mL中 ゲストノロンカプロン酸エステル200mg  
添加剤安息香酸ベンジル  1218.8mg
ヒマシ油       適量

3.2 製剤の性状

デポスタット筋注200mg

剤形注射剤(アンプル)
色調・性状無色~淡黄色澄明の油液で、芳香を有する

4. 効能又は効果

前立腺肥大症

6. 用法及び用量

ゲストノロンカプロン酸エステルとして、通常成人1週1回200mgを臀筋内に注射する。

7. 用法及び用量に関連する注意

投与期間は、8~12週間を基準として以後漫然と投与を継続しないこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 糖尿病の患者

    耐糖能の低下があらわれることがある。

  2. 9.1.2 気管支喘息の患者

    症状を悪化させるおそれがある。

  3. 9.1.3 てんかんの患者

    症状を悪化させるおそれがある。

  4. 9.1.4 片頭痛の患者

    症状を悪化させるおそれがある。

  5. 9.1.5 心障害又はその既往歴のある患者

    ナトリウム又は体液の貯留があらわれることがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 腎障害又はその既往歴のある患者

    ナトリウム又は体液の貯留があらわれることがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重篤な肝障害のある患者

    投与しないこと。症状を悪化させるおそれがある。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

1~5%未満

1%未満

頻度不明

過敏症

そう痒

発疹

肝臓

肝機能異常

腎臓

BUN上昇、クレアチニン上昇

血液

貧血

呼吸器

呼吸困難

循環器

動悸

生殖器

性欲減退

乳腺腫脹、一過性の精子減少症

消化器

食欲不振、胃痛

下痢、嘔吐

悪心

精神神経系

全身倦怠感、脱力感、意欲減退

投与部位

硬結、疼痛、腫脹

その他

発熱

発汗、冷感

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意

  1. 14.1.1 臀筋内に注射すること。
  2. 14.1.2 筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため以下の点に注意すること。
    • 同一部位への反復投与を避け、左右臀筋に交互に注射すること。
    • 神経走行部位を避けるよう注意すること。
    • 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

健康男子に3H-ゲストノロンカプロン酸エステル100mg又は200mgを筋肉内に投与すると、投与後4時間で血中濃度が上昇しはじめ、最高血中濃度(223.4~319.4ng/mL)は、投与量と関係なく3日目に認められた1) (外国人データ)。

16.5 排泄

投与後1週間までに投与量の57~69%、14日目までに82~89%、28日目までに86~95%が排泄され、総排泄量の約80%が糞便中に認められた1) (外国人データ)。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床試験

    ステージⅠ及びステージⅡの前立腺肥大症患者を対象とした10施設における対照薬(L-グルタミン、L-アラニン、アミノ酢酸配合カプセル剤)との二重盲検試験(109例)の結果、排尿状態、夜間排尿回数及び前立腺の大きさの改善度については、両製剤間に有意差はみられなかった。残尿量、膀胱尿道所見及び尿流計測定所見においては、本剤群は、対照薬群に比し、有意に優れていた。
    排尿状態、排尿回数、残尿量、尿道膀胱造影、尿流計測等に関する総合改善度は、著明改善15.6%(17/109例)、中等度改善23.9%(26/109例)、やや改善37.6%(41/109例)であった。
    副作用発現頻度は、本剤群で19.8%(23/116例)であった。主な副作用は、食欲不振8.6%(10/116例)、発熱3.4%(4/116例)、胃痛3.4%(4/116例)、注射部位の発赤・腫脹2.6%(3/116例)、注射部位の疼痛2.6%(3/116例)、脱力感1.7%(2/116例)、下痢1.7%(2/116例)であった2)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

ゲストノロンカプロン酸エステルは、主として直接前立腺に作用し、前立腺腺腫の縮小又は前立腺腺腫の成長を抑制する。すなわちゲストノロンカプロン酸エステルは、血中のテストステロンが前立腺細胞内に取り込まれるのを阻害し、さらにテストステロンが、5α-還元酵素によって活性型5α-DHTへ転換するのを阻害する3),4),5),6)
また、ゲストノロンカプロン酸エステルは、マイルドなゴナドトロピン分泌抑制作用も認められている2),7),8),9)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ゲストノロンカプロン酸エステル(Gestonorone Caproate)

化学名

17-hydroxy-19-nor-4-pregnene-3, 20-dione hexanoate

分子式

C26H38O4

分子量

414.58

性状

白色~微黄白色の結晶または結晶性の粉末である。
においはない。
アセトン、クロロホルム、酢酸エチルまたは安息香酸ベンジルに溶けやすく、メタノールまたはエタノール(95)にやや溶けやすく、ジエチルエーテルまたはヒマシ油にやや溶けにくく、石油エーテルまたはヘキサンに溶けにくく、水にほとんど溶けない。

化学構造式

融点

127~131℃

20. 取扱い上の注意

外箱開封後は遮光して保存すること。

22. 包装

2mL 10アンプル

24. 文献請求先及び問い合わせ先

富士製薬工業株式会社 富山工場 学術情報課

〒939-3515 富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地

(TEL)0120-956-792
(FAX)076-478-0336

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

富士製薬工業株式会社

富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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