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処方箋医薬品注)
通常、成人には1回あたり左右の鼻腔に各々1噴霧(1回あたりブセレリンとして計300μg)を1日3回、月経周期1~2日目より投与する。なお、症状により適宜増減する。
左右の鼻腔に各々1噴霧投与を1回投与(1回あたりブセレリンとして計300μg)とし、通常1日3~6回投与する。効果不十分のときは皮下注射法に切り替える。本剤の効果は、本剤投与前と比較した投与2週以降におけるGnRHテストの血中LH、FSHの反応性の低下及び血中性ステロイドの低下で判断する。
左右の鼻腔に各々1噴霧投与を1回投与(1回あたりブセレリンとして計300μg)とし、通常、採卵の34〜36時間前に2回投与するが、患者の反応に応じて、投与回数は1回〜4回の範囲で適宜調節する。
通常、1回あたり左右の鼻腔に各々1噴霧(1回あたりブセレリンとして計300μg)を1日2~3回投与し、十分な効果が得られない場合は、1日4回投与することができる。
更年期障害様のうつ症状があらわれるおそれがある。
出血症状の増悪、あるいは大量出血のおそれがある。
血圧を上昇させるおそれがあるので患者の血圧に注意すること。
耐糖能が悪化するおそれがあるので患者の血糖値に注意すること。
血管病変が進行し、これらの疾患が増悪することがある。
肝機能が悪化するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。他のGnRH誘導体による流産の報告がある。また、妊娠状態の継続ができないおそれがある。,
投与しないこと。動物実験で母乳への移行が認められている。
低出生体重児、新生児、乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
本剤の効果を減弱することがある。
本剤は性ホルモンの分泌を低下させることにより薬効を示す。従って、性ホルモンの投与は本剤の治療効果を減弱する可能性がある。
糖尿病薬の作用を減弱するおそれがある。
機序は不明であるが、本剤は耐糖能を悪化させることがある。
ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、熱感、全身紅潮、血圧低下等)を起こすことがある。
更年期障害様のうつ症状を起こすことが報告されている。
大量の不正出血があらわれることがある。
膨満感、下腹部痛(圧痛等)等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
AST、ALTの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
,
3%以上
0.1~3%未満
0.1%未満
頻度不明
低エストロゲン症状
ほてり
リビドー減退、外陰部そう痒感、腟乾燥
腟炎、性交痛、視力異常、眼精疲労
*子宮・卵巣
帯下
子宮萎縮、卵巣過剰刺激症状、卵巣のう胞
卵巣機能不全、卵巣過剰刺激症候群
乳房
乳房緊満
乳房萎縮、乳房痛
乳汁分泌
皮膚
痤瘡
爪のわれ
多毛、皮膚乾燥
過敏症
発疹、蕁麻疹
湿疹、そう痒
消化器
食欲亢進、嘔気・嘔吐、腹痛、腹部膨満感、食欲減退、便秘、下痢、口渇
口内炎
肝臓
AST、ALT、LDH、ビリルビン上昇
Al-P、γ-GTP上昇
筋骨格系
肩こり
関節痛、腰痛、頸・背部痛
痙攣、筋肉痛、胸痛
骨・四肢等の疼痛
精神神経系
頭痛
めまい、多汗、神経過敏、傾眠、不眠、しびれ感
嗄声、不安、健忘
昏迷、片頭痛
循環器
動悸、浮腫
四肢冷感、血圧上昇
呼吸器
鼻炎
鼻出血、呼吸困難
咽頭痛、喘息様症状
血液
貧血
その他
体重増加、疲労、倦怠、トリグリセライド上昇、耳鳴
咳、耐糖能の悪化、体重減少、悪寒、発熱、コレステロール上昇、脱力感、味覚・嗅覚異常
甲状腺腫大、下垂体腺腫、難聴
投与前には吸収を安定にするため鼻をかむ等の注意をすること。
ブセレリン酢酸塩の徐放性製剤を、ラットに6ヶ月間皮下投与した実験で、下垂体腺腫が認められたとの報告がある。
健康成人男子4例に単回(300μg)鼻腔内投与した場合、44分で最高血漿中濃度に達した。その後、半減期66分で血漿中から消失した1) 。
tmax(分)
Cmax(pg/mL)
t1/2(分)
43.8±11.8
117.3±42.5
66.0±19.5
(平均値±標準誤差、n=4)
ブセレリン点鼻液0.15%「F」又はスプレキュア点鼻液0.15%を、クロスオーバー法により左右鼻腔内に各々1噴霧ずつ(ブセレリンとして300μg)健康成人男子に単回鼻腔内投与して血清中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された2) 。
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0-lim(pg・hr/mL)
tmax(hr)
t1/2(hr)
ブセレリン点鼻液0.15%「F」
183.15±53.86
102.49±18.73
0.80±0.20
1.08±0.52
スプレキュア点鼻液0.15%
194.04±51.43
102.09±19.14
0.76±0.19
0.77±0.31
(mean±S.D., n=16)
※血清中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
二重盲検比較試験において、子宮内膜症患者216例を対象に、ブセレリン酢酸塩(108例)を900μg/日、1日3回噴霧投与又は対照薬ダナゾール(108例)を400μg/日、1日2回経口投与した。改善率は、ブセレリン酢酸塩群81%(88/108例)及び対照薬群60%(65/108例)であった3) 。
プラセボを対照とした二重盲検比較試験において、子宮筋腫患者102例を対象に、ブセレリン酢酸塩(49例)又はプラセボ(53例)を900μg/日、1日3回噴霧投与した。改善率は、ブセレリン酢酸塩群66.7%(30/45例)及びプラセボ群14.0%(6/43例)であった。子宮筋腫に基づく症状の改善、子宮筋腫の縮小がみられ、安全性を総合してブセレリン酢酸塩の有用性が認められた。効果発現は、過多月経が4週以降、下腹痛が12週以降、腰痛が16週時、子宮筋腫の縮小が8週以降にプラセボと比較して有意差がみられた4) 。
ブセレリン酢酸塩はGnRH様作用を有し、投与初期には下垂体からのLH産生を増加させ、これにより最終的な卵胞成熟を促す。反復投与により下垂体GnRH受容体量の低下(ダウンレギュレーション)を引き起こし、下垂体のGnRH反応性を低下させ、最終的に卵巣からの性ホルモン分泌を抑制する。この下垂体-性腺系機能抑制作用により、性ホルモン依存性疾患である子宮筋腫、中枢性思春期早発症及び子宮内膜症に対する治療効果を発揮する5) 。
実験的子宮内膜症ラットの実験で移植子宮片によって形成されたのう胞の体積及び重量が減少し、子宮内膜症の治癒効果が認められた10) 。
血中エストラジオール濃度は、ブセレリン酢酸塩投与初期一過性に上昇し、その後閉経期レベルまで低下し、排卵・月経の停止、子宮内膜の萎縮がみられ、卵巣機能は抑制された3),12),13),14) 。
子宮筋腫患者にブセレリン酢酸塩を16週投与したとき、顕微鏡所見において子宮筋腫組織に高度のhyaline変性が認められた15) 。
ブセレリン酢酸塩(buserelin acetate)
5-Oxo-L-prolyl-L-histidyl-L-tryptophyl-L-seryl-L-tyrosyl-O-tert-butyl-D-seryl-L-leucyl-L-arginyl-N-ethyl-L-prolinamide monoacetate
C60H86N16O13・C2H4O2
1299.48
白色~微黄白色の粉末又は塊である。においはないか、又はわずかに酢酸臭がある。酢酸(100)に溶けやすく、水にやや溶けやすく、メタノール又はエタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテル又はクロロホルムにほとんど溶けない。吸湿性である。
H-5-oxo-Pro-His-Trp-Ser-Tyr-D-Ser(t-C4H9)-Leu-Arg-Pro-NHC2H5・CH3COOH
外箱開封後は遮光して保存すること。
10mL 1瓶(点鼻用医薬品注入器付)
1) Saitoh, S. et al.:J. Immunol Methods.1985; 79: 173-183
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7) Fraser, H. M. et al.:J. Clin. Endocrinol. Metab. 1985;60:579-584
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12) 水口弘司 他:産科と婦人科. 1987;54(7):1395-1402
13) ブセレリン研究会:産婦人科の世界. 1987;39(10):1045-1066
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15) 植村次雄 他:Asia-Oceania J. of Obstet & Gynaecol. 1991;17(4):315-320
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