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処方箋医薬品注)
緊急避妊
性交後72時間以内にレボノルゲストレルとして1.5mgを1回経口投与する。
本剤を投与する際には、できる限り速やかに服用するよう指導すること。
ナトリウム又は体液の貯留により症状が増悪することがある。
本剤の有効性が期待できないおそれがある。
投与しないこと。代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。,
代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。
授乳しないことが望ましい。本剤の成分は乳汁中に移行するので、本剤の投与後24時間は授乳を避けるよう指導すること。
抗けいれん薬
HIVプロテアーゼ阻害剤
非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤
リファブチン
リファンピシン
本剤の効果が減弱するおそれがある。
これらの薬剤は肝の薬物代謝酵素を誘導し、本剤の代謝を促進すると考えられる。
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
本剤の効果が減弱するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。
この食品は肝の薬物代謝酵素を誘導し、本剤の代謝を促進すると考えられる。
5%以上
0.1~5%未満
頻度不明
精神神経系
頭痛(12.3%)、傾眠
浮動性めまい、体位性めまい、不安
生殖器
消退出血(46.2%)、不正子宮出血(13.8%)
月経過多
月経遅延
消化器
悪心
下腹部痛、下痢、腹痛
嘔吐
血液
貧血
その他
倦怠感
異常感、口渇、熱感、疲労、末梢性浮腫
乳房圧痛
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
緊急避妊に使用した場合の報告ではないが、他の黄体ホルモン製剤を使用した妊婦からの出生児において外性器異常の報告がある2) 。
日本人健康成人女性8例に0.75mg製剤2錠(レボノルゲストレルとして1.5mg)を単回経口投与した場合の薬物動態パラメータを下表に示す3) 。
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
AUC0-120
(ng・hr/mL)
T1/2
23.87±8.01
2.88±2.03
435.66±115.44
24.72±3.49
(mean±S.D.,n=8)
レボノルゲストレル錠1.5mg「F」とノルレボ錠1.5mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(レボノルゲストレルとして1.5mg)健康成人女性に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された4) 。
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0-lim
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
T1/2(hr)
レボノルゲストレル錠1.5mg「F」
383.21±233.93
18.39±7.62
3.07±1.41
23.37±6.05
ノルレボ錠1.5mg
385.58±255.09
19.27±8.10
2.39±0.74
23.47±6.04
(mean±S.D.,n=28)
※血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
分娩後6~12週の被験者12例にレボノルゲストレル1.5mgを投与し、投与前、1、2、4、6、8、24、48、72、96及び120時間後の血漿中並びに母乳中のレボノルゲストレル濃度を測定した結果、レボノルゲストレルは、投与2時間後までに速やかに乳汁中に移行し、2時間から4時間の間にピークに達した。その後、乳汁中レボノルゲストレル濃度は、投与8時間後でピークの27%、投与24時間後でピークの9%まで減少した。乳汁中レボノルゲストレル濃度推移と血漿中レボノルゲストレル濃度推移はパラレルな経時的変化を示し、乳汁中レボノルゲストレル濃度のAUC0-tと血漿中レボノルゲストレル濃度のAUC0-tの比は0.28:1であった5) (外国人データ)。
肝でグルクロン酸抱合体、硫酸抱合体に代謝される6) 。
14Cで標識したd-ノルゲストレル(レボノルゲストレル)1.5mgを単回経口投与後、7日目までの尿中排泄は44.8±8.9%、糞中排泄は31.6±8.2%であり、尿中・糞中を合算して総投与放射能の約80%が回収された7) (外国人データ)。
性交後72時間以内に0.75mg製剤2錠(レボノルゲストレルとして1.5mg)を1回経口投与した結果、解析対象例63例のうち、妊娠例は1例で、妊娠阻止率注1) は81.0%であった8) 。
副作用発現頻度は72.3%(47例/65例)で、主な副作用は、消退出血46.2%(30/65例)、不正子宮出血13.8%(9/65例)、頭痛12.3%(8/65例)、悪心9.2%(6/65例)、倦怠感7.7%(5/65例)、傾眠6.2%(4/65例)等であった9) 。
性交後72時間以内に他のレボノルゲストレル製剤1.5mgを1回経口投与した際の妊娠率及び妊娠阻止率は以下のように報告されている。
投与日
妊娠率(妊娠例数/評価症例数)
妊娠阻止率
性交後1~3日(0~72時間)
1.34%(16/1198)
84%
主な副作用は、不正子宮出血31.3%(426/1359例)、悪心13.9%(189/1359例)、疲労13.5%(184/1359例)、下腹部痛13.5%(183/1359例)、頭痛10.4%(142/1359例)、浮動性めまい9.7%(132/1359例)、乳房圧痛8.3%(113/1359例)、月経遅延4.6%(62/1334例)であった11) 。
レボノルゲストレルの子宮内膜に及ぼす作用、脱落膜腫形成に及ぼす作用、受精卵着床に及ぼす作用、子宮頸機能に及ぼす作用及び排卵・受精に及ぼす作用に関する各種非臨床試験を行った結果、レボノルゲストレルは主として排卵抑制作用により避妊効果を示すことが示唆され、その他に受精阻害作用及び受精卵着床阻害作用も関与する可能性が考えられた12),13) 。
成熟雌性ウサギを精管切断した雄性ウサギと不妊交尾させ、不妊交尾後27日目にレボノルゲストレル(LNG)を単回経口投与した。同28日目に繁殖力のある雄と交尾させ、24時間後に屠殺して卵巣内の破裂卵胞数及び卵管中の卵数を計測した結果、LNG1,000μg/匹が投与された全て(4匹)に排卵抑制が観察された12) 。
雌性マウスの卵巣を摘出し(1日目)、6日目に子宮をナイロン糸で傷害した。LNGを5日目から8日目まで4日間反復経口投与し、9日目に子宮重量の測定及び組織学的に脱落膜腫様変化を評価した結果、250μg/匹/日以上の投与で脱落膜腫形成作用を示した12) 。
成熟雌性ウサギを精管切断した雄性ウサギと不妊交尾させた。不妊交尾後26日目に雄性ウサギから回収した精液を腟内に注入するとともに、排卵を促すためヒト絨毛性ゴナドトロピンを静脈内投与した。LNGを不妊交尾後20日目から27日目まで連続経口投与し、28日目にウサギを屠殺して卵巣内の破裂卵胞数、生殖管内の卵数及び受精卵数を計測した結果、1,000μg/匹/日で受精率が低下した12) 。
性皮の最大腫脹期にある雌性ヒヒを雄性ヒヒのケージに6時間入れた後、6時間以内にLNGを単回経口投与した。その後性皮の変化あるいは月経を観察した結果、交尾直後の雌性ヒヒにLNGの400μg/匹を単回経口投与することにより、避妊作用が認められたが、性周期の乱れは観察されなかった13) 。
レボノルゲストレル(Levonorgestrel)
(-)-13-Ethyl-17-hydroxy-18,19-dinor-17α-pregn-4-en-20-yn-3-one
C21H28O2
312.45
白色の結晶又は結晶性の粉末である。テトラヒドロフラン又はクロロホルムにやや溶けやすく、メタノール、エタノール(95)又はアセトニトリルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
235~241℃
1錠[1錠(PTP)×1]
1) Zhang, L., et al.:Human Reproduction. 2009;24 (7):1605-1611
2) Huggins, G, R., et al.:Fertility Sterility. 1990;54 (4):559-573
3) 閉経前の健康成人日本人女性に対する薬物動態(ノルレボ錠:2011年2月23日承認、申請資料概要2. 7. 2. 2. 3)
4) 社内資料:生物学的同等性試験
5) Gainer E., et al.:Human Reproduction. 2007;22 (6):1578-1584
6) Martindale the complete drug reference 36th ed.
7) Sisenwine, S. F., et al.:Drug Metab. Dispos. 1975;3(3):180-188
8) 国内第Ⅲ相試験(有効性)(ノルレボ錠:2011年2月23日承認、申請資料概要2. 7. 3. 2)
9) 国内第Ⅲ相試験(有害事象)(ノルレボ錠:2011年2月23日承認、申請資料概要2. 7. 4. 2)
10) Wilcox, A. J., et al.:New Engl. J. Med. 1995;333(23):1517-1521
11) Hertzen, H., et al. :Lancet. 2002;360(9348):1803-1810
12) Van der Vies, J., et al.:Arzneimittelforschung. 1983;33(1):231-236
13) Oettel, M., et al.:Contraception. 1980;21(5):537-549
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