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生物由来製品
劇薬
処方箋医薬品注)
ウイルス、細菌及び真菌による重篤な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意すること。,,,
通常、成人にはウステキヌマブ(遺伝子組換え)[ウステキヌマブ後続1]として1回45mgを皮下投与する。初回投与及びその4週後に投与し、以降12週間隔で投与する。ただし、効果不十分な場合には1回90mgを投与することができる。
感染症を悪化又は顕在化させるおそれがある。,,,
悪性腫瘍の既往歴のある患者を対象とする試験は実施されていない。,
アレルゲン免疫療法を受けた患者における本剤の使用については評価されていないが、本剤はアレルゲン免疫療法に影響を与える可能性がある。特にアナフィラキシーに対するアレルゲン免疫療法を受けている又は過去に受けたことのある患者については注意すること。
**治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトにおいてごく少量乳汁中へ移行することが報告されている1),2),3)。
小児等の患者を対象とした臨床試験は実施していない。
感染症等の副作用の発現に留意し、十分な観察を行うこと。一般に生理機能が低下している。
発疹、蕁麻疹、血管浮腫等があらわれることがある。
ウイルス、細菌あるいは真菌による重篤な感染症(蜂巣炎、憩室炎、骨髄炎、胃腸炎、肺炎及び尿路感染等)があらわれることがある。重篤な感染症が発現した場合には、感染が回復するまで本剤の投与をしないこと。,,,,
結核が発現又は再活性化する可能性がある。,,,,
咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
5%以上
1~5%未満
1%未満
頻度不明
感染症及び寄生虫症
鼻咽頭炎
上気道感染
外陰腟真菌感染、副鼻腔炎、帯状疱疹、歯肉炎
精神障害
うつ病
神経系障害
頭痛、浮動性めまい
呼吸器、胸郭及び縦隔障害
咽喉頭疼痛
鼻閉
好酸球性肺炎
胃腸障害
悪心、嘔吐
下痢
皮膚及び皮下組織障害
発疹、そう痒症
ざ瘡、蕁麻疹、過敏性血管炎
膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症
筋骨格系及び結合組織障害
関節痛
筋痛、背部痛
全身障害及び投与局所様態
注射部位反応、疲労
無力症
海外において、日本人を含む健康成人に本剤及び先行バイオ医薬品注1)をウステキヌマブ(遺伝子組換え)として45mgを単回皮下投与し、薬物動態(PK)を検討した。PK解析対象(本剤:96例、先行バイオ医薬品:97例)におけるPKパラメータ(Cmax、AUC0-t、AUC0-inf、Tmax及びt1/2)を表1に示す6)。このうちCmax及びAUC0-tの幾何最小二乗(LS)平均値比の90%信頼区間はいずれも生物学的同等性の基準範囲内(0.80~1.25)であった。
注1)先行バイオ医薬品:欧州で承認されたウステキヌマブ製剤
Cmax(ng/mL)
AUC0-t(h・ng/mL)
AUC0-inf(h・ng/mL)
Tmax(hr)
t1/2(hr)
n
本剤
96
4,225(1,348.22)
3,432,850(969,366)
93
3,679,852(1,066,729)
180.22(88.639)
492.33(124.766)
先行バイオ医薬品
97
3,906(1,247.47)
3,044,207(943,154)
3,206,783(1,029,191)
175.12(78.833)
446.75(109.936)
n:被験者数、平均値(標準偏差)
また、両剤の血清中薬物濃度推移を図1に示す6)。
乾癬患者に本剤22.5mg※、45mg及び90mgを単回皮下投与したとき、血清中ウステキヌマブ濃度は投与6.99~10.49日後に最高濃度に達した後、約3週の消失半減期で低下した。血清中ウステキヌマブのCmax及びAUC∞は、22.5~90mgの用量範囲において用量にほぼ比例して増加した7),8)。
用量
22.5mg※
45mg
90mg
Cmax(μg/mL)
1.44(1.21~1.70)
2.77(2.63~3.38)
9.58(7.23~10.20)
Tmax(day)
6.99(4.76~12.24)
10.48(4.73~14.00)
10.49(6.98~13.99)
AUC∞(μg・day/mL)
61.3(49.2~75.8)
109.4(96.9~171.9)
242.7(195.7~272.3)
中央値(四分位範囲)、各6例
※本剤の承認用量は1回45/90mgである。
乾癬患者に0、4週及びその後12週毎に52週目まで本剤45mg又は90mgを反復皮下投与したとき、血清中ウステキヌマブ濃度は投与開始28週目までに定常状態に達した。本剤45mg又は90mgを反復皮下投与したとき、定常状態における血清中ウステキヌマブのトラフ濃度の中央値はそれぞれ0.25~0.31及び0.55~0.76μg/mLであり、用量にほぼ比例して上昇した9),10)。
乾癬患者において、体重100kg超の患者に本剤90mgを投与したときの血清中ウステキヌマブのトラフ濃度は体重100kg以下の患者に本剤45mgを投与したときと同程度であった(外国人データ)11)。
乾癬患者に本剤を単回静脈内投与(0.09、0.27、0.9、4.5mg/kg)又は単回皮下投与(0.27、0.675、1.35、2.7mg/kg)したときの血清中ウステキヌマブ濃度を用いて算出した、ウステキヌマブを皮下投与したときの絶対的バイオアベイラビリティは約57.2%と推定された(外国人データ)12)。
ウステキヌマブは、ヒトIgG1由来の抗体であることから、他の免疫グロブリン13)と同様に代謝されると推察される。
中等症又は重症の尋常性乾癬患者を対象として二重盲検、実薬対照並行群間比較試験を実施した。投与1週目(Week1)の1日目及びWeek4に本剤又は先行バイオ医薬品注2)をウステキヌマブとして45mg(体重100kg以下の被験者)又は90mg(体重100kg超の被験者)を、以降12週ごとにWeek40まで皮下投与した。Week16以降は先行バイオ医薬品群は先行バイオ医薬品の継続投与又は本剤へ切り替えて投与された。主要評価項目に設定されたベースラインからWeek12までのPASI注3)改善率の平均値、改善率の群間差及びその95%信頼区間を下表に示す。95%信頼区間は事前に規定した同等性許容域の範囲(-15%~15%)内であり、臨床的同等性が確認されたと判断した14)。
注2)先行バイオ医薬品:欧州で承認されたウステキヌマブ製剤
注3)Psoriasis Area and Severity Index
全ての患者
体重100kg以下の患者
Week12
患者数
194
383
164
324
LS平均値(SE)
87.3(1.73)
86.8(1.49)
86.9(1.91)
86.8(1.64)
LS平均差(SE)
0.4(1.56)
0.1(1.70)
95%信頼区間
-2.63, 3.50
-3.25, 3.43
SE=標準誤差
投与開始から試験終了(Week52)まで本剤を継続投与した群の副作用発現頻度は5.2%(10例/193例)であった。主要な副作用は、上気道感染3例(1.6%)、上咽頭炎及び注射部位反応がそれぞれ2例(1.0%)であった。先行バイオ医薬品群から本剤に切り替えた群の切替え時(Week16)から試験終了(Week52)までの副作用発現頻度は3.1%(6例/192例)であった。副作用の内訳は、COVID-19が2例(1.0%)、上気道感染、注射部位反応、注射部位血種、注射部位疼痛及び高トランスアミナーゼ血症がそれぞれ1例(0.5%)であった(外国人データ)14)。
中等症から重症の局面型皮疹を有する尋常性乾癬及び乾癬性関節炎(局面型皮疹の病変が体表面積(BSA)の10%以上、かつPASIスコアが12以上)患者を対象とし、プラセボ、ウステキヌマブ45mg及び90mgを0、4週に投与し、以降12週毎にウステキヌマブを52週まで投与したプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。12週後のPASIスコアがベースラインから75%以上改善した患者の割合(以下、PASI75)を下表に示す。12週後の本剤投与群におけるPASI75は、プラセボ群に比べて有意に高かった。その後、緩やかに上昇した後64週目までほぼ一定の値で推移した9)。
投与量
プラセボ
12週後PASI75
6.5%(2/31例)
59.4%a)(38/64例)
67.7%a)(42/62例)
a):p<0.0001、対プラセボ群、Fisherの正確検定
本剤45mg群の副作用発現頻度は、87.5%(56例/64例)であった。主要な副作用は、鼻咽頭炎27例(42.2%)、関節痛6例(9.4%)、頭痛5例(7.8%)、下痢4例(6.3%)、そう痒症2例(3.1%)であった。本剤90mg群の副作用発現頻度は、87.1%(54例/62例)であった。主要な副作用は、鼻咽頭炎26例(41.9%)、ざ瘡3例(4.8%)、上気道感染2例(3.2%)、蕁麻疹2例(3.2%)、背部痛2例(3.2%)であった9),15)。
In vitro試験において、本剤はヒトインターロイキン(IL)-12及びIL-23を構成するp40たん白サブユニットに特異的かつ高い親和性で結合し16)、IL-12及びIL-23受容体複合体への結合を阻害した17)。
In vitro試験において、本剤はp40、IL-12及びIL-23に対して結合し、本剤の結合活性は、欧州で承認されたウステキヌマブ製剤及び米国で承認されたウステキヌマブ製剤と同程度であった18)。
In vitro試験において、本剤はIL-12介在性のインターフェロンガンマ(INF-γ)放出を阻害し、本剤の阻害活性は、欧州で承認されたウステキヌマブ製剤及び米国で承認されたウステキヌマブ製剤と同程度であった19)。
In vitro試験において、IL-12及びIL-23によって活性化されるヘルパーT細胞及びナチュラルキラー細胞などの免疫担当細胞の細胞内シグナル伝達並びにIFN-γ、IL-17A、IL-17F及びIL-22の分泌を抑制した20)。
ウステキヌマブ(遺伝子組換え)[ウステキヌマブ後続1]Ustekinumab(Genetical Recombination)[Ustekinumab Biosimilar 1]
H鎖 C2207H3410N582O671S17L鎖 C1034H1596N274O337S6
H鎖 49,377.29L鎖 23,449.76
ウステキヌマブ[ウステキヌマブ後続1](以下、ウステキヌマブ後続1)は、インターロイキン(IL)-12及びIL-23のp40サブユニットに対する遺伝子組換えモノクローナル抗体であり、ヒトIgG1に由来する。ウステキヌマブ後続1は、Sp2/0細胞により産生される。ウステキヌマブ後続1は、449個のアミノ酸残基からなるH鎖(γ1鎖)2本及び214個のアミノ酸残基からなるL鎖(κ鎖)2本で構成される糖タンパク質(分子量:約149,000)である。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
0.5mL[1シリンジ]
1) Klenske E, et al.: J Crohns Colitis. 2019; 13: 267-269
2) Bar-Gil Shitrit A, et al.: Inflamm Bowel Dis. 2021; 27: 742-745
3) Matro R, et al.: Gastroenterology. 2018; 155: 696-704
4) Langowsk JL, et al.: Nature. 2006; 442: 461-465
5) Maeda A, et al.: Cancer Res. 2006; 66: 2962-2969
6) 社内資料:海外第Ⅰ相臨床試験成績(AVT04-GL-101)
7) 臨床薬理に関する概括評価(ステラーラ皮下注シリンジ:2011年1月21日承認、CTD2.5.3.2)
8) 国内第Ⅰ相臨床試験(ステラーラ皮下注シリンジ:2011年1月21日承認、CTD2.7.6.2)
9) 国内第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験成績(JNS009-JPN-02)(ステラーラ皮下注シリンジ:2011年1月21日承認、CTD2.7.6.7)
10) 反復皮下投与試験(ステラーラ皮下注シリンジ:2011年1月21日承認、審査報告書)
11) 臨床薬理に関する概括評価(ステラーラ皮下注シリンジ:2011年1月21日承認、CTD2.5.3.3)
12) 海外臨床試験(ステラーラ皮下注シリンジ:2011年1月21日承認、審査報告書)
13) Tabrizi MA, et al.: Drug Discov Today. 2006; 11: 81-88
14) 社内資料:海外第Ⅲ相臨床試験成績(AVT04-GL-301)
15) 第Ⅱ・Ⅲ相試験(ステラーラ皮下注シリンジ:2011年1月21日承認、審査報告書)
16) Luo J, et al.: J Mol Biol. 2010; 402: 797-812
17) ウステキヌマブのヒトIL-12及びIL23中和作用機序(ステラーラ皮下注シリンジ:2011年1月21日承認、CTD2.6.2.1)
18) 社内資料:薬理作用に関連する試験―p40、IL-12及びIL-23に対する結合活性―
19) 社内資料:薬理作用に関連する試験―効力―
20) ウステキヌマブのヒトIL-12及びIL-23中和作用の機能的効果(ステラーラ皮下注シリンジ:2011年1月21日承認、CTD2.6.2.2)
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