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処方箋医薬品注)
上部消化管内視鏡時の胃蠕動運動の抑制
臨床試験成績等を踏まえ、本剤投与が適切と考えられる場合に使用すること。,,
通常、本剤20mL(l-メントールとして160mg)を内視鏡の鉗子口より胃幽門前庭部に行きわたるように散布する。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが認められている。
0.1~5%未満
頻度不明
過敏症
発疹、蕁麻疹、接触性皮膚炎
循環器
心電図異常(不整脈、ST-T変化)
呼吸器
息詰まり感
喘鳴
消化器
下痢、腹部不快感、上腹部痛、腹痛
悪心、嘔吐、腹部膨満
血液
血中アミラーゼ増加、白血球数増加
その他
頭痛、倦怠感、尿中ブドウ糖陽性
気分不良
健康成人男性にl-メントールとして160mgを胃内単回投与した時のl-メントール及びl-メントールグルクロン酸抱合体の薬物動態パラメータは下記のとおりであった3)。
年齢(歳)
AUC0-∞(ng・hr/mL)
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
t1/2(hr)
l-メントール
46.7±8.0
52.64±29.15
31.60±27.07
0.40±0.34
1.77±2.03
l-メントールグルクロン酸抱合体
15639.85±4198.44
9882.69±3583.10
0.83±0.26
5.57±1.09
(平均±S.D.、n=6)
胃内視鏡検査を必要とする患者を対象とした二重盲検比較臨床試験において、本剤20mL(l-メントールとして160mg)又はプラセボを胃内単回投与した結果、治験薬投与2分後及び内視鏡検査終了時ともに蠕動運動が認められなかった症例の割合は、本剤投与群では35.6%(16/45例)であり、プラセボ投与群での7.1%(3/42例)と比較して有意に高かった(p<0.001、Fisher’s検定)4),5)。副作用発現頻度は本剤投与群で6.7%(3/45例)であり、その内訳は血中アミラーゼ増加、尿中ブドウ糖陽性、白血球数増加が各2.2%(1/45例)であった5)。
上部消化管内視鏡治療(胃内視鏡的粘膜下層剥離術[ESD])施行患者を対象に、本剤20mL(l-メントールとして160mg)又はプラセボを胃内に投与し、必要に応じて本剤20mL又はプラセボの追加投与を行った結果、すべての評価時点(投与2分後、15分後、30分後及び治療終了時)で蠕動運動が軽度(蠕動波が幽門輪に到達しない)以下を継続した症例の割合は、本剤投与群では85.4%(35/41例)であり、プラセボ投与群での39.0%(16/41例)と比較して有意に高かった(p<0.001、Fisher’s検定)。なお、治験薬の追加投与が行われた症例は本剤投与群6例、プラセボ投与群3例であった。また、本試験での蠕動運動が軽度以下を継続した時間の中央値(最小値、最大値)は本剤投与群(41例)1,841.0秒(0秒、6,255秒)、プラセボ群(41例)1,340.0秒(0秒、4,908秒)であった6),7)。副作用発現頻度は本剤投与群で、処置による疼痛の2.4%(1/42例)であった7)。
上部消化管内視鏡治療(経皮内視鏡的胃瘻造設術[PEG]、ポリペクトミー、胃内視鏡的粘膜下層剥離術[ESD]、胃内視鏡的粘膜切除術[EMR])施行患者を対象に、本剤20mL(l-メントールとして160mg)を胃内に投与した結果、すべての評価時点(投与2分後、15分後、30分後及び治療終了時)で蠕動運動が軽度以下を継続した症例の割合(有効率)は、54.8%(17/31例)であった。治療別の有効率は、PEGが37.5%(6/16例)、ポリペクトミーが100.0%(7/7例)、ESDが33.3%(2/6例)、EMRが100.0%(2/2例)であった。また、本試験の31例における蠕動運動が軽度以下を継続した時間の中央値(最小値、最大値)は593.0秒(0秒、2,566秒)であった。副作用は認められなかった8)。
細胞膜上にある電位依存性L型カルシウムチャネルに結合する9),10)。
l-メントールは、ウサギ摘出空腸平滑筋の自動運動を濃度依存的に抑制した11)。
l-メントールは、無麻酔イヌを用いてエリスロマイシン投与により生じる胃蠕動運動を用量依存的及び濃度依存的に抑制した11)。
l-メントールは、覚醒下サルにおける胃蠕動運動を抑制した11)。
l-メントール(l-Menthol)
(1R,2S,5R)-5-Methyl-2-(1-methylethyl)cyclohexanol
C10H20O
156.27
無色の結晶で、特異でそう快な芳香があり、味は初め舌をやくようで、後に清涼となる。エタノール(95)又はジエチルエーテルに極めて溶けやすく、水に極めて溶けにくい。室温で徐々に昇華する。
42~44℃
プラスチックシリンジ 20mL×10筒
1) Li A. M., et al.: Acta Paediatr.,2022;91 : 1012
2) Olowe S. A., et al.: Acta Paediatr. Scand.1980; 69 : 341-345
3) 健康成人を対象とした臨床薬理試験(2010年10月27日承認、CTD2.7.2.2.2)
4) Hiki N., et al.: Gastrointest. Endosc.2011; 73 : 932-941
5) 第Ⅲ相比較臨床試験(2010年10月27日承認、CTD2.7.6.3)
6) Fujishiro M., et al.: J. Gastroenterol.2014; 49 : 446-454
7) 第Ⅲ相比較臨床試験(2013年2月28日承認、CTD2.7.6.1)
8) 第Ⅲ相一般臨床試験(2013年2月28日承認、CTD2.7.6.1)
9) Hawthorn M., et al.: Aliment. Pharmacol. Therap.1988; 2 : 101-118
10) Hills J. M., et al.: Gastroenterology,.1991;101 : 55-65
11) 石川 誠,他:新薬と臨牀.2010; 59 : 1845-1858
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