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皮膚感染を伴う湿疹・皮膚炎には使用しないことを原則とするが、やむを得ず使用する必要がある場合には、あらかじめ適切な抗菌剤(全身適用)、抗真菌剤による治療を行うか、又はこれらとの併用を考慮すること。
通常、1日1~数回直接患部に塗布又は塗擦するか、あるいは無菌ガーゼ等にのばして貼付する。なお、症状により適宜増減する。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、大量又は長期にわたる広範囲の使用は避けること。
乳児、小児への長期・大量使用又は密封法(ODT)により、発育障害を来すおそれがある。また、おむつは密封法(ODT)と同様の作用があるので注意すること。
大量又は長期にわたる広範囲の密封法(ODT)等の使用に際しては特に注意すること。一般に生理機能が低下している。
頻度不明
皮膚の感染症注1)
皮膚の真菌性(カンジダ症、白癬等)及び細菌性(伝染性膿痂疹、毛のう炎等)の感染症
その他の皮膚症状注2)
長期連用による
過敏症
皮膚の発赤瘙痒刺激感腫脹光線過敏症
下垂体・副腎皮質系機能
大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)による
眼
眼瞼皮膚への使用による
患者に化粧下、ひげそり後などに使用することのないよう指導すること。
本剤の一般臨床試験は、国内30施設939例について実施され、急性湿疹・皮膚炎群(湿潤型)83.0%(279/336)、慢性湿疹・皮膚炎群(浸潤・苔癬化型)78.8%(298/378)という有効率が認められた。
デキサメタゾンは合成副腎皮質ホルモンで、天然の糖質コルチコイドと同じ機序により抗炎症作用を発現する5)。糖質コルチコイドは受容体に結合して特定の遺伝子の転写を開始あるいは阻害する。その結果、起炎物質の生合成抑制と炎症細胞の遊走抑制により抗炎症作用を現すと考えられる6)。
グリテールはHartley系白色雄性モルモットにおいて、ヒスタミン、ブラジキニン誘発血管透過性亢進に対し濃度依存性抑制作用を示した7)。
グリテールはWistar系雄性ラットにおいて、カラゲニン足浮腫に対し抑制作用を示した7)。
グリテールはHartley系白色雄性モルモットにおいて、紫外線紅斑及びアラキドン酸皮膚発赤に対し抑制作用を示した7)。
グリテールはWistar系雄性ラットを用いたCMC-pouch法において、蛋白滲出及び白血球遊走に対し抑制作用を示した8)。
グリテールはWistar系雄性ラットにおいて、Ⅰ型アレルギーの48時間homologousPCA反応に対し抑制作用を示した。また、Jcl:ICR系雄性マウスにおいて、オキサゾロン誘発Ⅳ型アレルギー性皮膚炎に対し抑制作用を示した9)。
グリテールはddY系雄性マウスにおいて、乾癬モデルとして有効なTPA誘発皮膚反応である浮腫及び表皮増殖に対し抑制作用を示した10)。
雄の白色モルモットにNicole Hunzikerの方法にならい1%DNCBアセトン溶液を連日塗布し、後約2週間放置して感作を待ち、皮膚炎惹起3日前から、抜毛した5カ所にグリメサゾン軟膏とその主成分である0.1%デキサメタゾン軟膏、0.2%グリテール軟膏、基剤プラスチベースを塗布した。対照に無処置のコントロール部を設けた。0.1%DNCBアセトン溶液を滴下して皮膚炎を惹起し、惹起後6、12、24、48時間毎の皮膚を生検して、各軟膏の抗炎症作用を経時的、組織学的に①リンパ球表皮内遊出②表皮細胞間浮腫③表皮肥厚④真皮内小円形細胞浸潤を観察、効果を比較した。48時間後の組織所見を下表に示した。(炎症の程度は、著明なもの+++、中等度のもの++、軽度のもの+、正常あるいは僅少なものを±と判定した。)
表皮内遊出
細胞間浮腫
表皮肥厚
血管周囲炎症
その他
グリメサゾン軟膏0.2%グリテール軟膏0.1%デキサメタゾン軟膏プラスチベース コントロール
+~±++++++++
+++++++++
+~± ++ + ++ ++
+++++++
一部痂皮一部水疱
すなわち、グリメサゾン軟膏処置の部分は、治癒の段階を思わせる所見が観察された11)。
脱脂大豆乾留タール
脱脂大豆を乾留精製して得た褐色の液で、特異なにおいがある。メタノール、エタノール(95)又はジエチルエーテルに混和し、水にほとんど溶けない。大気中に放置すると、酸素を摂取して漸次紅色を帯びてくる。
デキサメタゾン(Dexamethasone)
9-Fluoro-11β,17,21-trihydroxy-16α-methylpregna-1,4-diene-3,20-dione
C22H29FO5
392.46
白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール、エタノール(95)又はアセトンにやや溶けにくく、アセトニトリルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。結晶多形が認められる。
約245℃(分解)
(アルミチューブ)5g×10、10g×10(瓶)100g
1) Takei K, Mitoma C, Hashimoto-Hachiya A, et al.:J Dermatol. 2015;42:171-180
2) Tsuji G, Hashimoto-Hachiya A, Kiyomatsu-Oda M, et al.:Cell Death Dis. 2017;8:e2931
3) Takemura M, Nakahara T, Hashimoto-Hachiya A, et al.:Int J Mol Sci. 2018;19:1169
4) Tsuji G, Hashimoto-Hachiya A, Yen VH, et al.:J Clin Med. 2020;9:891
5) 第十八改正日本薬局方解説書:廣川書店. 2021:C3305-C3313
6) 第十八改正日本薬局方解説書:廣川書店. 2021:C4346-C4353
7) 竹内久米司ほか:日本薬理学雑誌 1985;85(5):397-406
8) 竹内久米司ほか:日本薬理学雑誌 1988;91(1):1-7
9) 竹内久米司ほか:日本薬理学雑誌 1990;95(4):149-157
10) 伊藤幸次ほか:日本薬理学雑誌 1992;99(1):55-62
11) 藤永製薬社内資料:抗炎症作用に関する資料
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