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処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
チアミンジスルフィドとして、通常成人1日5~100mgを緩徐に静脈内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
血圧降下、胸内苦悶、呼吸困難等の症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
頻度不明
過敏症
発疹
消化器
悪心・嘔吐
静脈内投与により血管痛を起こすことがあるので、注射速度はできるだけ遅くすること。
チアミンジスルフィド(TDS)は、そのままではビタミンB1活性を示さないがin vitroにおいてシステイン等により還元され、ビタミンB1活性を示すことが確認されている1)。ビタミンB1は、神経機能の維持に重要な役割を担っており、欠乏時には中枢神経及び末梢神経系に障害が生じる2)。脚気はビタミンB1欠乏症の一つで、下肢の知覚異常や痛みを伴うが、これらの症状はビタミンB1の投与により改善する3)。
健康成人男子(6例)にTDS100mg及びビタミンB1塩酸塩120mg(TDSとして100mg相当量)を、クロスオーバー法により単回静脈内投与したところ、8時間後の全血中の総ビタミンB1濃度はビタミンB1塩酸塩投与群では投与前値にまで低下していたのに対し、TDS投与群ではビタミンB1塩酸塩投与群の1~2時間後に相当する濃度が維持され、TDSの血中ビタミンB1濃度持続性が示されている。この静脈内投与時にみられる血中濃度推移の差異は、かなりのTDSが投与後ビタミンB1に還元されないで血中に存在し、その間に血球部分へ移行すること、及びTDSがビタミンB1に比べて血球部分への移行性が高いことによると考えられる4)。
チアミンジスルフィド(Thiamine Disulfide)
N,N '-{Dithiobis〔2-(2-hydroxyethyl)-1-methyl-2,1-ethenediyl〕}bis{N-〔(4-amino-2-methyl-5-pyrimidinyl)methyl〕formamide}
C24H34N8O4S2
562.71
白色~淡黄白色の粉末で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがあり、味はわずかに苦い。エタノール(95)に溶けにくく、水又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。希塩酸又は希硝酸に溶ける。飽和水溶液はほぼ中性である。
20mL 50管 プラスチックアンプル(酸素検知剤・脱酸素剤入り)
1) 川崎近太郎 ほか:ビタミン. 1963;28:541-545
2) Arthur C. Guyton ほか:ガイトン生理学 原著第11版 エルゼビア・ジャパン株式会社. 2010:926
3) Lucien Bettendorff:Present Knowledge in Nutrition, 10th ed., 2012:261-279
4) 奥田邦雄 ほか:基礎と臨床. 1973;7:1679-1690
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