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日本薬局方
ピリドキシン塩酸塩注射液
処方箋医薬品注)
ピリドキシン塩酸塩として、通常成人1日10〜100mgを、1〜2回に分けて皮下、筋肉内又は静脈内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。きわめてまれであるが、依存症の場合には、より大量を用いる必要のある場合もある。
レボドパ
レボドパの作用を減弱することがある。
末梢でのレボドパ脱炭酸化を促進するため。
新生児、乳幼児に大量に用いた場合、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、急性腎障害等の重篤な腎障害に至ることがある。,
頻度不明
皮膚
光線過敏症
消化器注1)
下痢、嘔吐
肝臓注1)
肝機能異常
大量・長期投与
手足のしびれ、知覚異常等の末梢神経障害
組織・神経などへの影響を避けるため、以下の点に配慮すること。
なお、乳児、幼児、小児には連用しないことが望ましい。
ピリドキシン(ビタミンB6)は、生体内で主としてリン酸ピリドキサール(ビタミンB6の補酵素型)となって作用する。アミノ酸・タンパク代謝酵素群の補酵素として各種アミノ酸・タンパクの分解・生合成に重要な役割を果たす。また、脂肪代謝にも関与し、特に不飽和脂肪酸の生体内利用の際に必要とされる1) 。ビタミンB6が欠乏すると、ヒトでは脂漏性又はペラグラ様の皮膚障害や血液系・神経系の障害が起こる2) 。ビタミンB6欠乏症は単に摂取量の不足によって生じるだけでなく、高タンパク食摂取時や消耗性疾患時・妊娠時などのようにビタミンB6必要量が増大している場合、あるいはイソニアジドのようにリン酸ピリドキサールを不活化する薬物の投与時にも相対的なB6欠乏症が起こる。放射線照射時にもタンパク分解の亢進によりB6欠乏症が起こるものと考えられている。その他、遺伝性のB6代謝障害であるビタミンB6依存症があり、これらの症例ではB6酵素のB6結合能が低下しているために、内因性のB6欠乏症を生じているものと考えられる。このような症例ではビタミンB6の大量投与で症状の軽快が得られる3) 。
ピリドキシン塩酸塩(Pyridoxine Hydrochloride)
4,5-Bis(hydroxymethyl)-2-methylpyridin-3-ol monohydrochloride
C8H11NO3・HCl
205.64
白色~微黄色の結晶性の粉末である。水に溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくく、無水酢酸、酢酸(100)にほとんど溶けない。光によって徐々に変化する。
約206℃(分解)
外箱開封後は遮光して保存すること。
1mL 50管 褐色ガラスアンプル
1) 第十八改正日本薬局方解説書 廣川書店. 2021:C-4460-4465
2) The United States Dispensatory, 27th ed., 1973:984-986
3) Holtz, P., et al.:Pharm. Rev. 1964;16:113-178
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