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ビタミンC注「フソー」−100mg/ビタミンC注「フソー」−500mg/ビタミンC注「フソー」−2g

添付文書番号

3140400A2154_3_07

企業コード

670156

作成又は改訂年月

2023年2月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

87314

薬効分類名

ビタミンC製剤

承認等

ビタミンC注「フソー」−100mg

販売名コード

YJコード

3140400A2154

販売名英語表記

Vitamin C Injection "FUSO"

販売名ひらがな

びたみんCちゅう「ふそー」-100mg

承認番号等

承認番号

16100AMZ02218

販売開始年月

1957年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

アスコルビン酸注射液

ビタミンC注「フソー」−500mg

販売名コード

YJコード

3140400A4157

販売名英語表記

Vitamin C Injection "FUSO"

販売名ひらがな

びたみんCちゅう「ふそー」-500mg

承認番号等

承認番号

16100AMZ02219

販売開始年月

1957年6月

貯法・有効期間

貯法

冷所保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

アスコルビン酸注射液

ビタミンC注「フソー」−2g

販売名コード

YJコード

3140400A6044

販売名英語表記

Vitamin C Injection "FUSO"

販売名ひらがな

びたみんCちゅう「ふそー」-2g

承認番号等

承認番号

16100AMZ02220

販売開始年月

1981年9月

貯法・有効期間

貯法

冷所保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

アスコルビン酸注射液

一般的名称

アスコルビン酸注射液

3. 組成・性状

3.1 組成

ビタミンC注「フソー」−100mg

有効成分1管中
日局 アスコルビン酸   100mg
添加剤1管中
チオグリコール酸ナトリウム 1mg、ピロ亜硫酸ナトリウム 0.5mg、ベンジルアルコール 10mg、pH調節剤  
容量  1mL

ビタミンC注「フソー」−500mg

有効成分1管中
日局 アスコルビン酸   500mg
添加剤1管中
チオグリコール酸ナトリウム 2mg、ピロ亜硫酸ナトリウム 2mg、pH調節剤  
容量  2mL

ビタミンC注「フソー」−2g

有効成分1管中
日局 アスコルビン酸   2,000mg
添加剤1管中
チオグリコール酸ナトリウム 10mg、ピロ亜硫酸ナトリウム 10mg、pH調節剤  
容量  10mL

3.2 製剤の性状

ビタミンC注「フソー」−100mg

剤形水性注射剤
pH5.6~7.4
浸透圧比4.0~5.0(生理食塩液に対する比)
性状無色澄明の液

ビタミンC注「フソー」−500mg

剤形水性注射剤
pH5.6~7.4
浸透圧比9.1~10.5(生理食塩液に対する比)
性状無色澄明の液

ビタミンC注「フソー」−2g

剤形水性注射剤
pH5.6~7.4
浸透圧比7.3~8.5(生理食塩液に対する比)
性状無色澄明の液

4. 効能・効果

  • (1)ビタミンC欠乏症の予防及び治療(壊血病、メルレル・バロー病)
  • (2)ビタミンCの需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時など)
  • (3)下記疾患のうち、ビタミンCの欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
    • ・毛細管出血(鼻出血、歯肉出血、血尿など)
    • ・薬物中毒
    • ・副腎皮質機能障害
    • ・骨折時の骨基質形成・骨癒合促進
    • ・肝斑・雀卵斑・炎症後の色素沈着
    • ・光線過敏性皮膚炎
    • (3)の適応に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。

6. 用法・用量

  • 〈ビタミンC注「フソー」-100mg〉

    アスコルビン酸として、通常成人1日50~2,000mgを1~数回に分けて皮下、筋肉内又は静脈内注射する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

  • 〈ビタミンC注「フソー」-500mg、-2g〉

    アスコルビン酸として、通常成人1日50~2,000mgを1~数回に分けて静脈内注射する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.7 小児等

  • 〈製剤共通〉
    1. 9.7.1 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
  • 〈100mg製剤〉
    1. 9.7.2 低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意すること。外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99~234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある。本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有している。

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

  1. 12.1 各種の尿糖検査で、尿糖の検出を妨害することがある。
  2. 12.2 各種の尿検査(潜血、ビリルビン、亜硝酸塩)・便潜血反応検査で、偽陰性を呈することがある。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意

  1. 14.1.1 静脈内注射時

    血管痛があらわれることがあるので、注射速度はできるだけ遅くすること。

  2. 14.1.2 筋肉内注射時

    組織・神経等への影響を避けるため、以下の点に注意すること。

    • 筋肉内注射はやむを得ない場合にのみ、必要最小限に行うこと。なお、同一部位への反復注射は行わないこと。また、低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には特に注意すること。
    • 神経走行部位を避けるよう注意すること。
    • 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
  3. 14.1.3 皮下・筋肉内注射時

    注射部位に疼痛があらわれることがある。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

ビタミンCの代表的な欠乏症が壊血病であり、出血傾向の増大、骨・歯牙の発育遅延、抗体産生能や創傷治癒能の低下などを起こす。本薬の投与はこれらの疾患や症状に効果があるが、生理的意義や作用は十分明らかではない。コラーゲン生成への関与、毛細血管抵抗性の増強や血液凝固時間の短縮などによる出血傾向の改善、副腎皮質機能への関与(ストレス反応の防止)、メラニン色素生成の抑制などが報告されている1)

18.2 コラーゲン形成促進作用

壊血病の病理所見は骨、歯牙及びその他の結合織のコラーゲン合成能の低下によるものと考えられている2),3)
壊血病生成食飼育モルモットの皮膚再生を指標にアスコルビン酸の結合織形成に及ぼす影響を調べた実験では、アスコルビン酸の投与により組織のヒドロキシプロリン産生増とともに非コラーゲン性プロリンの減少が認められ、創傷部のプロリン含有物質がコラーゲンに変換されていることを示唆する成績が得られている4)
また、結合織のコラーゲンと類似の組成から成る上皮基底膜の合成もアスコルビン酸依存性であり、壊血病の徴候のいくつかが基底膜の合成不全によることが示されている5)

18.3 副腎防禦作用

ラットにエピネフリン注射によるストレスを負荷すると、好酸球の減少とともに組織学的には副腎の警告反応を示唆する像が得られるが、アスコルビン酸を前投与しておいた動物では有意の好酸球増加が認められ、また組織学的に副腎は正常で、副腎防禦作用を有することが示されている6)

18.4 メラニン生成に及ぼす影響

in vitroにおいてアスコルビン酸はドパキノン→ドパクロムの酸化に還元系として作用してドパクロムの生成を阻害する成績が得られており、モルモット及びウサギに大量投与した場合にもin vitroで認められたドパクロム生成阻害を起こし得る量が皮膚へ到達することが認められている7)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

アスコルビン酸(Ascorbic Acid)

化学名

L-threo-Hex-2-enono-1,4-lactone

分子式

C6H8O6

分子量

176.12

性状

白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、酸味がある。水に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。

化学構造式

融点

約190℃(分解)

22. 包装

  • 〈ビタミンC注「フソー」-100㎎〉

    1mL 50管 ガラスアンプル

  • 〈ビタミンC注「フソー」-500㎎〉

    2mL 50管 ガラスアンプル

  • 〈ビタミンC注「フソー」-2g〉

    10mL 50管 ガラスアンプル

24. 文献請求先及び問い合わせ先

アルフレッサ ファーマ株式会社 製品情報部

〒540-8575 大阪市中央区石町二丁目2番9号

TEL 06-6941-0306 FAX 06-6943-8212

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

扶桑薬品工業株式会社

大阪市城東区森之宮二丁目3番11号

26.2 販売元

アルフレッサ ファーマ株式会社

大阪市中央区石町二丁目2番9号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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