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ハイ・プレアミン注−10%

添付文書番号

3253401A6034_1_21

企業コード

670156

作成又は改訂年月

2024年2月改訂(第2版)
2023年9月改訂

日本標準商品分類番号

873253

薬効分類名

必須アミノ酸製剤

承認等

ハイ・プレアミン注−10%

販売名コード

YJコード

3253401A6034

販売名英語表記

Hy-Pleamin Injection

販売名ひらがな

はい・ぷれあみんちゅう10%

承認番号等

承認番号

15400AMZ00100

販売開始年月

2002年7月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 アミノ酸代謝異常のある患者[投与されたアミノ酸が代謝されず、アミノ酸インバランスが助長されるおそれがある。]
  2. 2.2 重篤な腎障害のある患者又は高窒素血症の患者(いずれも透析又は血液ろ過を実施している患者を除く),,
  3. 2.3 肝性昏睡又は肝性昏睡のおそれのある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

ハイ・プレアミン注−10%

1管中(20mL)
有効成分L-イソロイシン   192mg
L-ロイシン   218mg
L-リシン塩酸塩   240.6mg
L-メチオニン   192mg
L-フェニルアラニン   128mg
L-トレオニン   128mg
L-トリプトファン   64mg
L-バリン   192mg
L-アルギニン塩酸塩   200mg
L-ヒスチジン塩酸塩水和物   100mg
グリシン   298mg
添加剤L-システイン   7mg
亜硫酸水素ナトリウム   6mg
pH調節剤  
*総遊離アミノ酸量:9,255mg/100mL
 必須アミノ酸(E):6,903mg/100mL
 非必須アミノ酸(N):2,352mg/100mL
 E/N:2.93
総窒素量:1,430mg/100mL
電解質濃度:Na+ 約8mEq/L、Cl- 約137mEq/L
※添加剤に由来するものを含む

3.2 製剤の性状

ハイ・プレアミン注−10%

剤形水性注射剤
pH5.0~6.5
浸透圧比3.0~3.4(生理食塩液に対する比)
性状無色~微黄色澄明の液

4. 効能・効果

下記状態時のアミノ酸補給
低蛋白血症、低栄養状態、手術前後

6. 用法・用量

通常成人1回20~500mLを緩徐に静注又は点滴静注する。投与速度はアミノ酸の量として60分間に10g前後が体内利用に望ましく通常成人200mL当たり80~100分を基準とし、小児、老人、重篤な患者にはさらに緩徐に注入する。
なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。
生体のアミノ酸利用効率上、糖類輸液剤と同時投与することが望ましい。

8. 重要な基本的注意

透析又は血液ろ過を実施している重篤な腎障害のある患者又は高窒素血症の患者における、尿素等の除去量、蓄積量は透析の方法及び病態によって異なる。血液生化学検査、酸塩基平衡、体液バランス等の評価により患者の状態を確認した上で投与開始及び継続の可否を判断すること。,

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 高度のアシドーシスのある患者

    アシドーシスが悪化するおそれがある。

  2. 9.1.2 うっ血性心不全の患者

    循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 重篤な腎障害のある患者又は高窒素血症の患者(いずれも透析又は血液ろ過を実施している患者を除く)

    投与しないこと。アミノ酸の代謝産物である尿素等が滞留し、症状が悪化するおそれがある。

  2. 9.2.2 透析又は血液ろ過を実施している重篤な腎障害のある患者又は高窒素血症の患者

    アミノ酸の代謝産物である尿素等の滞留がおこるおそれがある。,

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 肝性昏睡又は肝性昏睡のおそれのある患者

    投与しないこと。アミノ酸の代謝が十分に行われないため、症状が悪化する又は誘発されるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

頻度不明

過敏症

発疹

消化器

悪心、嘔吐

循環器

胸部不快感、動悸

大量・急速投与

アシドーシス

その他

悪寒、発熱、熱感、頭痛、血管痛

14. 適用上の注意

14.1 全般的な注意

  1. 14.1.1 使用時には、感染に対する配慮をすること。

14.2 薬剤調製時の注意

薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。

14.3 薬剤投与時の注意

  1. 14.3.1 ナトリウムイオン約8mEq/L、クロールイオン約137mEq/Lを含有しているため、大量投与時又は電解質液を併用する場合には電解質バランスに注意すること。
  2. 14.3.2 残液は使用しないこと。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

本剤はアミノ酸の補給効果を示す。

18.2 *アミノ酸補給効果

栄養素としての蛋白質の主な機能は炭水化物や脂肪とは異なり、エネルギーを供給することではなく、組織の蛋白質合成に必要なアミノ酸を供給することにあり、生理的に分解・利用される蛋白質、あるいは疾病・外傷時の細胞障害及び破壊により欠乏した蛋白質の補給に役立っている1)
FAOは1957年、必須アミノ酸の組合わせによって、生体利用に最も理想的な摂取蛋白質のパターンが表現できるとする考え方の下に、必須アミノ酸組成の暫定基準を発表している。本剤は、このFAO基準に基づく必須アミノ酸パターンを有するL型アミノ酸製剤で2),3),4)、経口摂取あるいは腸管吸収が不十分ないし不可能で、蛋白質の需要が増大している場合に、アミノ酸補給の目的で用いられる。
さらに、本剤には他のアミノ酸合成のための窒素源として、非必須アミノ酸のL-アルギニン塩酸塩、グリシンを加えている(必須アミノ酸/非必須アミノ酸比=2.93)。

20. 取扱い上の注意

  1. 20.1 品質保持のためにガスバリア性の包材で包装し、脱酸素剤を封入しているので、ブリスター包装は使用時まで開封しないこと。
  2. 20.2 以下の場合には使用しないこと。
    • ブリスター包装が破損している場合
    • ブリスター包装内や容器表面に水滴や結晶が認められる場合
    • 容器から薬液が漏れている場合
    • 容器を加温、振とうしても溶解しない結晶が認められる場合
    • 性状その他薬液に異状が認められる場合

22. 包装

20mL 50管 プラスチックアンプル (脱酸素剤入り)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

扶桑薬品工業株式会社 研究開発センター 学術室

〒536-8523 大阪市城東区森之宮二丁目3番30号

TEL 06-6964-2763 FAX 06-6964-2706
(9:00~17:30/土日祝日を除く)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

扶桑薬品工業株式会社

大阪市城東区森之宮二丁目3番11号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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