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日本薬局方
リンゲル液
処方箋医薬品注)
循環血液量及び組織間液の減少時における細胞外液の補給・補正
通常成人1回500~1,000mLを点滴静注する。投与速度は、通常成人1時間当たり300~500mLとする。なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。
循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。
水分補給が必要であり、電解質を含む本剤の投与により症状が悪化するおそれがある。
水分、電解質等の排泄が障害されているため、症状が悪化するおそれがある。
水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
頻度不明
大量・急速投与
肺水腫、脳浮腫、末梢の浮腫、アシドーシス
薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。
本剤は細胞外液の補給・補正効果を示す。
輸液療法においては細胞外液量の確保が最も重要で、まず最初にその是正が考慮されるべきだといわれる。すなわち組織代謝の維持又は生体機能のhomeostasis維持のためには、いわゆる機能的細胞外液量を正常に保っておく必要があると考えられている1)。例えば、出血性ショック時や外科的侵襲をうけた場合には失血分以上の細胞外液喪失を起こしていることが実験的、臨床的に示されており2)、このような場合には循環血液量のみならず、減少している組織間液の回復を同時に考慮する必要がある。本剤は、血漿と等張であるのみならず、Na+、Cl-のほかにK+、Ca2+を含有するという点で、生理食塩液よりも血漿の電解質組成に近い。したがって、循環血液量だけでなく細胞外液の確保が重要な輸液療法において有用である。陰イオンとしてはCl-だけであり、大量投与ではHCO3-希釈による代謝性アシドーシスを起こす危険がある。しかし、逆にCl-欠乏を伴うことの多い代謝性アルカローシスの場合には有用であると考えられる3)。
500mL 20本 プラスチックボトル
1) 高折益彦:最新医学. 1971;26:331-340
2) 藤田達士 ほか:臨牀と研究. 1968;45:142-156
3) 第十八改正日本薬局方解説書:廣川書店. 2021;C-6177-6179
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