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キンダリー透析剤AF4号(6L)/キンダリー透析剤AF4号(9L)

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能・効果
5.効能・効果に関連する注意
6.用法・用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.5妊婦
9.7小児等
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
14.適用上の注意
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

キンダリー透析剤AF4号(6L)/キンダリー透析剤AF4号(9L)

添付文書番号

3410540A1026_1_10

企業コード

670156

作成又は改訂年月

2023年8月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

87341

薬効分類名

人工腎臓用透析液

承認等

キンダリー透析剤AF4号(6L)

販売名コード

YJコード

3410540A1026

販売名英語表記

KINDALY Hemodialysis Agents AF-4

販売名ひらがな

きんだりーとうせきざいえーえふよんごう

承認番号等

承認番号

22400AMX00248

販売開始年月

2012年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

2年

キンダリー透析剤AF4号(9L)

販売名コード

YJコード

3410540A2022

販売名英語表記

KINDALY Hemodialysis Agents AF-4

販売名ひらがな

きんだりーとうせきざいえーえふよんごう

承認番号等

承認番号

22400AMX00248

販売開始年月

2015年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

2年

一般的名称

3. 組成・性状

3.1 組成

キンダリー透析剤AF4号(6L)

A液 6L
有効成分日局 塩化ナトリウム   1,306.8g
日局 塩化カリウム   31.32g
日局 塩化カルシウム水和物   42.42g
塩化マグネシウム   21.36g
無水酢酸ナトリウム   103.2g
日局 ブドウ糖   262.5g
添加剤日局 氷酢酸   25.2g
B液 7.56L
有効成分日局 炭酸水素ナトリウム   485.1g
〈希釈調製後の糖・電解質濃度(理論値)〉
電解質濃度(mEq/L)Na+  140
K+  2.0
Ca2+  2.75
Mg2+  1.0
Cl-  112.25
CH3COO-  8
HCO3-  27.5
ブドウ糖(mg/dL)C6H12O6  125
※pH調節剤氷酢酸のCH3COO- 2mEq/Lを含む。

キンダリー透析剤AF4号(9L)

A液 9L
有効成分日局 塩化ナトリウム   1,960.2g
日局 塩化カリウム   46.98g
日局 塩化カルシウム水和物   63.63g
塩化マグネシウム   32.04g
無水酢酸ナトリウム   154.80g
日局 ブドウ糖   393.75g
添加剤日局 氷酢酸   37.80g
B液 11.34L
有効成分日局 炭酸水素ナトリウム   727.65g
〈希釈調製後の糖・電解質濃度(理論値)〉
電解質濃度(mEq/L)Na+  140
K+  2.0
Ca2+  2.75
Mg2+  1.0
Cl-  112.25
CH3COO-  8
HCO3-  27.5
ブドウ糖(mg/dL)C6H12O6  125
※pH調節剤氷酢酸のCH3COO- 2mEq/Lを含む。

3.2 製剤の性状

キンダリー透析剤AF4号(6L)

性状A液無色澄明の液
B液無色澄明の液
pHA液4.5~4.9
B液7.0~8.5
浸透圧比
(生理食塩液に対する比)
A液0.7~0.9
(水で35倍希釈した液)
B液4.5~5.0

キンダリー透析剤AF4号(9L)

性状A液無色澄明の液
B液無色澄明の液
pHA液4.5~4.9
B液7.0~8.5
浸透圧比
(生理食塩液に対する比)
A液0.7~0.9
(水で35倍希釈した液)
B液4.5~5.0

4. 効能・効果

慢性腎不全における透析型人工腎臓の灌流液として用いる。(無糖の透析液では血糖値管理の困難な患者及び他の重炭酸型透析液では高カリウム血症、高マグネシウム血症の改善が不十分な場合、又は高カルシウム血症を起こすおそれのある場合に用いる。)

5. 効能・効果に関連する注意

  1. 5.1 本剤は慢性腎不全に対する通常の血液透析に使用するが、本剤の特徴や次の事項を考慮して使用すること。,
    1. 5.1.1 本剤はブドウ糖を含む製剤(使用時:125mg/dL)であるので、ブドウ糖を含まない透析液では、透析中血糖値の急激な低下等、良好な血糖コントロールの困難な場合に使用する。
    2. 5.1.2 本剤はカリウム、カルシウム、マグネシウム濃度の低い製剤であるので、次のような場合に使用する。
      1. (1) カリウム、マグネシウム濃度の高い透析液では、高カリウム血症、高マグネシウム血症の改善が不十分な場合
      2. (2) 活性型ビタミンD3製剤やリン吸着剤としてカルシウム製剤等の薬剤使用中で、カルシウム濃度の高い透析液では、高カルシウム血症を起こすおそれのある場合

6. 用法・用量

通常、A液:B液:透析用希釈用水=1:1.26:32.74の希釈・調製比率の重炭酸型透析液供給装置を用いて血液透析を行う場合の灌流液として使用する。
用量は透析時間により異なるが、通常、灌流液として150~300Lを用いる。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の使用に際しては、定期的に血液検査(電解質、酸・塩基平衡、BUN、クレアチニン、尿酸、血糖等)を行うことが望ましい。
  2. 8.2 長期使用する場合には、骨代謝異常があらわれることがあるので、定期的に臨床検査(生化学検査、X線検査等)を行い、活性型ビタミンD3製剤投与等の適切な処置を行うこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 高度の肝障害又は重症糖尿病等による酢酸代謝障害のある患者

    酢酸による末梢血管拡張作用、心機能抑制作用により、血圧低下等があらわれるおそれがある。

  2. 9.1.2 アルミニウム骨症の患者

    骨塩量を定期的に測定し、低下する場合はカルシウム濃度3.0mEq/L以上の透析液を用いること。骨塩量が低下することがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    ジギタリス強心配糖体

    • ジゴキシン
      メチルジゴキシン等

    ジギタリス中毒を起こすおそれがある。

    本剤を使用した透析により、血清カリウム値が低下する可能性がある。

    11. 副作用

    透析療法により次の症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には症状に応じて適切な処置を行うこと。
     
    循環器
    症状
    循環血液量の急激な減少による血圧低下、ショック症状、血圧上昇
    カルシウム代謝異常
    症状
    低カルシウム血症による痙攣・気分不快等、骨代謝異常(骨粗鬆症、骨軟化症、線維性骨炎等)、異所性石灰沈着症
    血糖
    症状
    低血糖、高血糖
    体重・血圧
    症状
    体重増加、血圧上昇傾向(口渇感増強等による水分摂取増加)
    不均衡症候群
    症状
    頭痛、悪心、嘔吐、痙攣、意識混濁、不快・倦怠感等

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤調製時の注意

    1. 14.1.1 透析用水の水質は、(一社)日本透析医学会が定める最新の透析液水質基準を参照すること。
    2. 14.1.2 調製時には、以下の点に注意すること。
      • A液(電解質・ブドウ糖溶液)及びB液(炭酸水素ナトリウム溶液)は、各々単独では使用しないこと。
      • A液及びB液は、濃厚液の状態で混合しないこと。
    3. 14.1.3 定められた希釈液として調製すること。
      希釈濃度が不正確な場合は、以下のような症状を起こすことがあるので注意すること。
      • 濃度が高すぎた場合:意識障害、血圧上昇、動悸、頭痛
      • 濃度が低すぎた場合:意識障害、急激な血圧低下、胸内苦悶、全身倦怠、四肢のしびれ感
    4. 14.1.4 使用前に透析液の電解質濃度を測定し、それらが適正であることを確認すること。
    5. 14.1.5 透析液の浸透圧比が0.95~1.00の範囲にあることを確認すること。
      浸透圧比は生理食塩液の浸透圧(286mOsm)に対する透析液の浸透圧測定値の比より求める。
    6. 14.1.6 透析液のpHは透析用水等の影響で若干の変動があり得るので、使用前にpH7.2~7.4の範囲内にあることを確認すること。
    7. 14.1.7 本剤は用時調製用の製剤であり、希釈調製後の透析液は速やかに使用すること。
    8. 14.1.8 残液は使用しないこと。

    14.2 薬剤使用時の注意

    1. 14.2.1 本剤は注射又は腹膜灌流に用いないこと。
    2. 14.2.2 血清浸透圧と透析液浸透圧とのバランスを保つこと。
    3. 14.2.3 透析液中の沈殿の有無を透析器前の透析液回路で確認し、沈殿を生じた透析液は使用しないこと。

    17. 臨床成績

    17.1 有効性及び安全性に関する試験

    1. 17.1.1 国内第Ⅲ相試験

      血液透析施行中の慢性腎不全患者78例を対象として、クロスオーバー法で本剤及び対照薬のキンダリー透析剤2Eを各6週間使用して比較試験を実施した。その結果、尿毒症性物質の除去効果、血清電解質の是正効果、血液酸塩基平衡の是正効果について、対照薬に劣らない有効性を有していることが認められた。また、副作用は発現しなかった1)

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    透析液は血液透析療法に用いられ、透析液と血液が透析器の透析膜を介して接することで拡散と限外濾過を行い体液の異常を是正する2)

    20. 取扱い上の注意

    1. 20.1 液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
    2. 20.2 以下の場合は使用しないこと。
      • 容器表面(口部等)に結晶が認められる場合
      • 容器から薬液が漏れている場合
      • A液に変色が認められる場合
      • キャップ部の保護シールがはがれている場合

    22. 包装

    A液・B液×1
    (A液 6L(プラスチック容器) 1本 B液 7.56L(プラスチック容器) 1本)×1

    A液・B液×1
    (A液 9L(プラスチック容器) 1本 B液 11.34L(プラスチック容器) 1本)×1

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    扶桑薬品工業株式会社 研究開発センター 学術室

    〒536-8523 大阪市城東区森之宮二丁目3番30号

    TEL 06-6964-2763 FAX 06-6964-2706
    (9:00~17:30/土日祝日を除く)

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売元

    扶桑薬品工業株式会社

    大阪市城東区森之宮二丁目3番11号

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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