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下記疾患の気道閉塞性障害にもとづく呼吸困難などの諸症状の緩解
通常幼小児に対して、1日量として0.45mL/kg(テルブタリン硫酸塩として0.225mg/kg)を3回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。年齢別用量の目安は1日量として次の通りである。
0.5歳~1歳未満
3~4mL(1.5~2mg)
1歳~3歳未満
4~6mL(2~3mg)
3歳~5歳未満
6~8mL(3~4mg)
5歳~7歳未満
8~10mL(4~5mg)
( )内:テルブタリン硫酸塩としての用量
動悸、頻脈を助長させるおそれがある。
血圧を上昇させるおそれがある。
症状を悪化させるおそれがある。
血糖値を上昇させるおそれがある。
血清カリウム値をモニターすることが望ましい。低酸素血症では血清カリウム値の低下により心リズムに及ぼす作用が増強されることがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。なお、妊娠3ヵ月以内には投与しないことが望ましい。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。海外で実施された臨床薬理試験において、喘息をもつ授乳婦2例にテルブタリン硫酸塩2.5mgを1日3回経口投与したとき、投与後8時間までの母乳中テルブタリン濃度は平均3.5ng/mLであったとの報告がある1)。
低出生体重児、新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
カテコールアミン製剤
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。
併用によりアドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。
キサンチン誘導体
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行う。
キサンチン誘導体との併用によりc-AMP量が増加し、血清カリウム値の低下を増強することがある。
ステロイド剤
カリウム排泄型利尿剤
ステロイド剤及びカリウム排泄型利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下を増強することが考えられる。
β遮断剤(β1選択性)注1)
本剤の作用を減弱させるおそれがある。
β遮断剤は、β2刺激剤である本剤の作用と拮抗することがある。
アナフィラキシー(呼吸困難、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある。
キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。,
頻度不明
過敏症
発疹
循環器
動悸、頻脈、血圧変動、胸部圧迫感、不整脈
精神神経系
手指の振戦・こわばり・しびれ感、頭痛、めまい・ふらつき、痙直、不眠、傾眠、激越、運動過多、情緒不安
消化器
悪心・嘔吐、食欲不振
頭痛、不安感、振戦、強直性筋痙直、心悸亢進、不整脈、血圧低下、高血糖、乳酸アシドーシス、低カリウム血症があらわれることがある。
治療剤として心選択性β遮断剤があるが、気管支痙攣誘発の可能性があるため慎重に投与すること。血圧低下に対しては血漿増量剤を投与する。
小児喘息患者12例(平均体重26.5kg)に本剤4mL(テルブタリン硫酸塩として2mg)を単回経口投与した場合、血清中テルブタリン(未変化体)及び総テルブタリン(未変化体+抱合体)のTmax、Cmax及びAUCは下表のとおりであった3)。
小児2mg経口
未変化体
総テルブタリン
Tmax
2.7時間
3時間
Cmax
3.1ng/mL
20.4ng/mL
AUC0~8hr
14.6ng・hr/mL
100.4ng・hr/mL
小児喘息患者7例に本剤4mL(テルブタリン硫酸塩として2mg)を単回経口投与した場合、投与後24時間までの累積尿中排泄率は、未変化体では5.8%、総テルブタリンでは31.7%であった3)。
気管支喘息、気管支炎及び喘息様気管支炎患児248例を対象として、1回標準投与量0.075mg/kg 1日3回を2~35日間投与した一般臨床試験5試験で得られた改善率及び副作用は次のとおりであった。一般臨床試験5試験において、248例中1例(0.4%)に1件の副作用が報告された。報告された副作用は腹痛であった。
試験番号
疾患名
有効以上/効果判定例数有効率(%)
副作用
一般臨床試験(1)4)
気管支喘息
10/20 (50.0)
なし
気管支炎
13/20 (65.0)
喘息様気管支炎
一般臨床試験(2)5)
9/11 (81.8)
1/4 (25.0)
8/9 (88.9)
一般臨床試験(3)6)
13/21 (61.9)
9/12 (75.0)
1/1 (100.0)
一般臨床試験(4)7)
25/32 (78.1)
腹痛1例(1.2%)
29/35 (82.9)
10/16 (62.5)
一般臨床試験(5)8)
12/16 (75.0)
8/10 (80.0)
テルブタリン硫酸塩はアドレナリン作動性β受容体刺激剤であり、気管支拡張作用を示す9),10)。
テルブタリン硫酸塩はモルモット、イヌあるいはそれらの摘出器官を用いた実験でβ刺激作用、すなわち気管支平滑筋に対して弛緩作用、心筋に対して収縮力増強作用を示す9),10),11)。その作用は気管支平滑筋に対する方が強く、心筋に影響を与えない量で気管支平滑筋の弛緩が認められる10),11)。
モルモット、ネコあるいはイヌにヒスタミンを静注して生じる気道抵抗の増大に対して、テルブタリン硫酸塩は、抑制作用を示す9),10)。同等の作用を示す投与量でのテルブタリン硫酸塩の作用持続時間は、イソプロテレノールやオルシプレナリンより長い9)。
テルブタリン硫酸塩は、感作ラットに抗原を静注して生じるアナフィラキシー性気道抵抗の増大に対しても抑制作用を示し、その効力は、イソプロテレノールとほぼ同等である9)。
テルブタリン硫酸塩 (Terbutaline Sulfate) (JAN)(日局)
5-[(1RS)-2-(1,1-Dimethylethylamino)-1-hydroxyethyl]benzene-1,3-diol hemisulfate
(C12H19NO3)2・H2SO4
548.65
テルブタリン硫酸塩は白色~帯褐白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはないか、又はわずかに酢酸臭がある。水に溶けやすく、アセトニトリル、エタノール(95)、酢酸(100)、クロロホルム又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。光又は空気によって徐々に着色する。
約255℃(分解)
500mL[1瓶]
1) Boréus LO, et al. Br J Clin Pharmacol. 1982;13(5):731
2) 社内資料:テルブタリンのがん原性の検討,1983
3) 佐々木聖 他. 基礎と臨床. 1983;17(11):3713-3718
4) 古川漸 他. 小児科臨床. 1983;36(12):2908-2916
5) 我妻義則. 基礎と臨床. 1983;17(11):3705-3712
6) 佐々木聖 他. 小児科診療. 1984;47(1):119-124
7) 吉田政己 他. 小児内科. 1983;15(12):1817-1823
8) 押田喜博 他. 基礎と臨床. 1983;17(12):4171-4177
9) 内田精一 他. 基礎と臨床. 1972;6(4):770-777
10) Persson H, et al. Acta Med Scand Suppl. 1970;512:11-19
11) Persson H, et al. Acta Med Scand Suppl. 1970;512:21-24
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