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処方箋医薬品注)
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解
通常、成人には1回1吸入(ホルモテロールフマル酸塩水和物として9µg)を1日2回吸入投与する。
甲状腺機能亢進症の症状を悪化させるおそれがある。
血圧を上昇させるおそれがある。
β1作用により症状を増悪させるおそれがある。
グリコーゲン分解作用により症状を増悪させるおそれがある。
Na+/K+ ATPaseを活性化し細胞外カリウムを細胞内へ移動させることにより低カリウム血症を増悪させるおそれがある。
気管支喘息の管理が十分行われるよう注意すること。
血清カリウム値をモニターすることが望ましい。低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。
本剤は主に肝臓で代謝されるため血中濃度が上昇する可能性がある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ホルモテロール3mg/kg/日あるいは15mg/kg/日の経口投与により、ラット母動物では、着床数の減少及び吸収胚数並びに出生児損失の増加がみられ、同腹児数及び同腹児重量が低下したことが報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ホルモテロールのヒト乳汁への移行は不明であるが、ラット乳汁への移行が報告されている。
小児等に対する臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
カテコールアミン
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
併用により、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。そのため、不整脈を起こすことがある。
キサンチン誘導体
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。
キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することがある。
全身性ステロイド剤
全身性ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。
利尿剤
β遮断剤
本剤の作用を減弱する可能性がある。
β受容体において競合的に拮抗する。
QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤
QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある。
いずれもQT間隔を延長させる可能性がある。
,
0.1~1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、蕁麻疹、接触性皮膚炎等の過敏症状
口腔・呼吸器
気管支痙攣注2)
消化器
悪心
精神神経系
睡眠障害
頭痛、振戦、めまい、味覚障害、激越、情緒不安
循環器
動悸、不整脈(心房細動、上室性頻脈、期外収縮等)、狭心症
頻脈、血圧上昇
筋・骨格系
筋痙攣
内分泌
高血糖
本剤の過量投与により、動悸、頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等、β刺激剤の薬理学的作用による全身作用が発現する可能性がある。また、重篤な症状として、血圧低下、代謝性アシドーシス、低カリウム血症、高血糖、心室性不整脈あるいは心停止等が発現する可能性がある。
本剤は口腔内への吸入投与のみに使用すること。
健康成人(15例)に本剤54µg注3)を活性炭の経口併用投与下で単回吸入投与したとき、ホルモテロールは速やかに吸収され、投与後10分以内に最高血漿中濃度(幾何平均266pmol/L)に達した。終末相の半減期は8.5時間であった。また、ホルモテロール27µg注3)を単回静脈内投与した時の定常状態分布容積は約5L/kgであった1)(外国人データ)。
健康成人(15例)に本剤54µg注3)を単回吸入投与したときの肺内到達率は43%であった1)(外国人データ)。ヒト血漿蛋白質との結合率は約50%であった2)(in vitro試験)。
ヒト血漿及び尿中の主代謝物はホルモテロールのグルクロン酸抱合体であった。尿中にはO-脱メチル化体のグルクロン酸抱合体も認められた3)。ホルモテロールのO-脱メチル化反応には、主としてCYP2D6及びCYP2C分子種が関与する4)(in vitro試験)。
健康成人(15例)に3H標識ホルモテロール37µg注3)を経口投与後直ちに3H標識ホルモテロール16µgを静脈内持続注入(30分)したとき、投与後168時間までに投与放射能の62%が尿中に、24%が糞中に排泄された3)(外国人データ)。健康成人男性(8例)に本剤4.5~36µg注3)を単回吸入投与したときの投与後24時間までの尿中ホルモテロール排泄率は、吸入量の約10%であった5)。
日本人患者を含む慢性閉塞性肺疾患患者を対象とした国際共同二重盲検比較試験において、本剤(ホルモテロールフマル酸塩水和物)4.5µg1回2吸入1日2回を199例(日本人患者108例を含む)に12週間投与したところ、本剤吸入60分後における肺機能検査値(FEV1)において、プラセボを投与された208例(日本人患者110例を含む)に比較して有意な上昇を示し、本剤吸入前FEV1値(トラフFEV1値)においてもプラセボに比較して有意な上昇を示した。FEV1値の改善は本剤吸入5分後に発現した。また、本剤はプラセボに比較して慢性閉塞性肺疾患の症状による夜間覚醒、呼吸困難、咳(各々の程度を点数化して評価)並びにSt. George's Respiratory Questionnaire(SGRQ)による健康関連の生活の質(QOL)を有意に改善した6)。
FEV1値測定時期
投与群
症例数
平均変化量(%)注4)
プラセボ群との差注5)
[95%信頼区間](p値)
吸入60分後
プラセボ
208
101.28
-
ホルモテロールフマル酸塩水和物
199
113.36
1.114[1.083, 1.145](<0.0001)
吸入前(トラフ)
204
99.77
196
104.65
1.044[1.017, 1.072](=0.0015)
副作用発現頻度は、本剤群で3.5%(7/199例)であった。副作用の内訳は、慢性閉塞性肺疾患1.0%(2/199例)、狭心症、心房粗動、動悸、筋骨格系胸痛、眼瞼炎及び不眠症各0.5%(1/199例)であった。
国内の慢性閉塞性肺疾患患者を対象とした長期投与試験において、本剤の9µg1回1吸入1日2回を125例に52週間投与したとき、投与前からのFEV1の改善が投与後52週間維持された7)。副作用発現頻度は、本剤群で5.6%(7/125例)であった。副作用の内訳は、咽頭炎、肺炎、慢性閉塞性肺疾患、薬疹、尿中ブドウ糖陽性、狭心症及び心室性期外収縮 各0.8%(1/125例)であった。
ホルモテロールは長時間作用型のβ2刺激剤である8)。
本薬は迅速かつ持続的な気道平滑筋弛緩作用を示した8)。また、モルモット喘息モデルにおいて、本薬は、吸入投与によって経口投与よりも低い用量で抗喘息作用を示し、経口、皮下及び吸入投与のいずれにおいてもサルブタモールより強力な抗喘息作用を示した9)。
ホルモテロールフマル酸塩水和物(Formoterol Fumarate Hydrate)(JAN)(日局)
*N-(2-Hydroxy-5-{(1RS)-1-hydroxy-2-[(2RS)-1-(4-methoxyphenyl)propan-2-ylamino]ethyl}phenyl)formamide hemifumarate monohydrate
(C19H24N2O4)2・C4H4O4・2H2O
840.91
ホルモテロールフマル酸塩水和物は白色~帯黄白色の結晶性の粉末である。酢酸(100)に溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、水又はエタノール(95)に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。本品のメタノール溶液(1→100)は旋光性を示さない。
約138℃(分解)
[1本、乾燥剤入り]
1) 社内資料:ホルモテロール吸入投与時の肺内到達率(SD-037-0602)(2009年10月16日承認、CTD2.7.2.2)
2) 社内資料:ホルモテロールのin vitro血漿蛋白結合(843-RD-0354)(2009年10月16日承認、CTD2.7.2.2)
3) Rosenborg J, et al. Drug Metab Dispos. 1999;27:1104-16
4) 社内資料:ホルモテロールのシトクロムP450阻害作用の検討(843-RD-0395)(2009年10月16日承認、CTD2.7.2.2)
5) 社内資料:吸入ホルモテロールの第I相単回投与試験(37-3032)(2009年10月16日承認、CTD2.7.2.2)
6) Bogdan MA, et al. BMC Pulm Med. 2011;11:1471-9
7) 社内資料:日本人慢性閉塞性肺疾患患者における国内第III相長期投与試験(2012年6月29日承認、CTD2.7.3.3)
8) Ullman A, et al. Allergy. 1992;47:384-7
9) Ida H. Arzneimittelforschung. 1976;26(7):1337-40
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