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処方箋医薬品注)
気管支喘息
通常、成人にはブデソニドとして0.5mgを1日2回または1mgを1日1回、ネブライザーを用いて吸入投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日の最高量は2mgまでとする。通常、小児にはブデソニドとして0.25mgを1日2回または0.5mgを1日1回、ネブライザーを用いて吸入投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日の最高量は1mgまでとする。
症状を増悪するおそれがある。
本剤の肺内での作用を確実にするため本剤の吸入に先立って、分泌がある程度減少するまで他剤を使用することが望ましい。
全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。これらの患者では副腎皮質機能不全となっていることが考えられる。
本剤は主に肝臓で代謝されるため血中濃度が上昇する可能性がある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験で催奇形作用が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。海外で実施された授乳中の喘息患者の本剤の乳汁移行を検討した臨床薬理試験において、ブデソニドは乳汁中に移行することが認められた1)。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。
CYP3A4による本剤の代謝が阻害されることにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
1~5%未満
1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、蕁麻疹、接触性皮膚炎、血管浮腫等の過敏症状
口腔・呼吸器
咽喉頭症状(刺激感、疼痛)、口腔カンジダ症
咳嗽、嗄声、感染、鼻出血
味覚異常、気管支痙攣注1)
消化器
悪心
精神神経系
落ち着きのなさ
行動障害、神経過敏、うつ病、不眠
その他
皮膚挫傷
過量投与により副腎皮質系機能が低下することがある。
患者の症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。
他剤との配合使用については、有効性・安全性が確認されていないことから、配合せず個別に吸入させることが望ましい。なお、必要に応じて、保護者またはそれに代わり得る適切な者に対しても十分に説明し、指導すること。
外国人の成人気管支喘息患者に本剤1mgを1日2回ネブライザー注2)より吸入投与したとき、血漿中ブデソニド濃度は吸入開始後、約40分で最高濃度に達し、その後速やかに消失した。定常状態における薬物動態パラメータを以下に示す10)。
AUC(nmol・h/L)
Cmax(nmol/L)
Tmax(min)
t1/2(h)
5.98(72.6)
1.97(70.9)
39.9(13.9)
3.89(30.9)
22例の幾何平均値(%CV)、但しTmaxは算術平均値(SD)
外国人の小児気管支喘息患者(3~6歳、n=10)に本剤1mgをネブライザー注2)より単回吸入投与したとき、血漿中ブデソニド濃度は速やかに最高濃度に達した。AUCは4.6nmol・h/L、終末相の半減期は2.3時間であり、これらは外国人成人に同量を吸入投与したときの薬物動態パラメータと同様の値を示した。外国人の小児気管支喘息患者(3~6歳)における全身の利用率は約6%であった。外国人の小児気管支喘息患者(3~6歳)における定常状態の分布容積は3L/kgであり、外国人健康成人と顕著な違いはなかった11)。
in vitro試験において、ヒト血漿蛋白質との結合率は、1~100nmol/Lの濃度範囲で約90%であった12)。
外国人の健康成人男子に3H標識ブデソニド100µgを静脈内投与したときの血漿及び尿中の主要代謝物は、16α-ヒドロキシプレドニゾロン及び6β-ヒドロキシブデソニドであり、尿中に未変化体は検出されなかった13)。これらの主要代謝物の糖質コルチコイド活性は未変化体の1%以下であった14)。代謝にはチトクロームP450のCYP3A4が関与する15)。
外国人の健康成人男子に3H標識ブデソニド100µgを静脈内投与したとき、96時間までに投与量の57%が尿中に、34%が糞中に排泄された13)。
外国人の健康成人にブデソニド3mg(カプセル剤)とケトコナゾール200mgを併用経口投与したとき、ブデソニドの平均AUCはブデソニド単剤投与時に比べて6.8倍上昇した16)。また、ブデソニド1000µg(加圧式定量噴霧吸入器)を吸入時にイトラコナゾール200mgを経口投与したとき、ブデソニドの平均AUCはブデソニド単剤投与時に比べて4.2倍上昇した17)。
国内で実施された第III相試験において、日本人成人気管支喘息患者105例に対し、低用量群では観察期間にパルミコートタービュヘイラー200µg1日2回を4週間投与した後、治療期間に本剤0.5mg1日2回又は1.0mg1日1回を6週間投与注3)し、高用量群では観察期間にパルミコートタービュヘイラー400µg1日2回を4週間投与した後、治療期間に本剤1.0mg1日2回を6週間投与注3) した結果、全体(低用量群+高用量群)における朝のPEF値の変化量注4)(平均値±標準偏差[95%信頼区間])は3.3±21.4L/min[-0.9, 7.4]であり、対応する用量において両製剤の類似性が示された18)。安全性評価対象例中本剤が投与された症例105例中15例(14.3%)に副作用が認められた。内訳は、口腔咽頭不快感5例(4.8%)、口腔咽頭痛2例(1.9%)等であった。
国内で実施された臨床試験成績(オープン試験)は以下のとおりであった。
ブデソニドは、特有の動態学的特性を示す糖質コルチコイドである19)。吸入ブデソニドは、主に気道組織内で可逆的脂肪酸エステル化を受けるが、この特性はブデソニドの持続的な局所組織結合及び抗炎症作用に寄与すると考えられる20)。
*ブデソニド(Budesonide)(JAN)(日局)
*16α,17-[(1RS)-Butylidenebis(oxy)]-11β,21-dihydroxypregna-1,4-diene-3,20-dione
C25H34O6
430.53
*ブデソニドは白色~微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。ブデソニドはメタノールにやや溶けやすく、アセトニトリル又はエタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
*
約240℃(分解)
2mL[30アンプル(5アンプル(アルミピロー包装)×6袋)]
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