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処方箋医薬品注)
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを用時水で懸濁して1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、体重20kg未満では1回10mgを、体重20kg以上では症状に応じて1回10~20mgを用時水で懸濁して1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを用時水で懸濁して1日1回経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回10~20mgを用時水で懸濁して1日1回経口投与する。
*通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、体重20kg未満では1回10mgを、体重20kg以上では症状に応じて1回10~20mgを用時水で懸濁して1日1回経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回10mgを用時水で懸濁して1日1回経口投与する。なお、体重20kg以上では症状に応じて1回20mgまで増量できる。
通常、成人にはエソメプラゾールとして1回10mgを用時水で懸濁して1日1回経口投与する。なお、通常、4週間までの投与とする。
通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、1回10mgを用時水で懸濁して1日1回経口投与する。なお、通常、4週間までの投与とする。
通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを用時水で懸濁して1日1回経口投与する。
*通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、1回10mgを用時水で懸濁して1日1回経口投与する。
通常、体重20kg以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、症状に応じて1回10~20mgを用時水で懸濁して1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
*通常、体重20kg以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、症状に応じて1回10~20mgを用時水で懸濁して1日1回経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回10mgを用時水で懸濁して1日1回経口投与する。なお、体重20kg以上では症状に応じて1回20mgまで増量できる。
肝代謝型であり、血中濃度が高くなるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のラセミ体であるオメプラゾールでの動物実験(ラット経口5mg/kg)で、母乳中へ移行することが報告されている。
国内において、低出生体重児、新生児、乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
低用量から投与を開始すること。一般に肝機能、その他生理機能が低下していることが多い。
アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。
本剤の胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下することがある。
リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。
本剤の胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下することがある。
これらの薬剤の作用を増強することがある。
本剤は主に肝臓のチトクロームP450系薬物代謝酵素CYP2C19で代謝されるため、本剤と同じ代謝酵素で代謝される薬物の代謝、排泄を遅延させるおそれがある。
抗凝血作用を増強し、出血に至るおそれがある。プロトロンビン時間国際標準比(INR)値等の血液凝固能の変動に十分注意しながら投与すること。
タクロリムスの作用を増強することがある。
相互作用の機序は不明である。これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
高用量のメトトレキサートを投与する場合は、一時的に本剤の投与を中止することを考慮すること。
本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇することがある。
これらの薬剤の作用を減弱することがある。
本剤の胃酸分泌抑制作用によりこれらの薬剤の溶解性が低下し、これらの薬剤の血中濃度が低下することがある。
本剤の作用を増強することがある。
本剤のCmax及びAUCが増加するおそれがある。ボリコナゾールは本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP3A4)を阻害することが考えられる。
ネルフィナビルの作用を減弱することがある。
相互作用の機序は不明である。ネルフィナビルの血中濃度が低下することがある。
本剤の作用を減弱することがある。
セイヨウオトギリソウが本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP3A4)を誘導し、本剤の代謝が促進され血中濃度が低下することが考えられる。
ショック、アナフィラキシー(血管浮腫、気管支痙攣等)があらわれることがある。
咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
腎機能検査値(BUN、クレアチニン等)に注意すること。
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれることがある。
錯乱、激越、攻撃性、幻覚等があらわれることがある。
1~5%未満
1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、皮膚炎、そう痒症、蕁麻疹
光線過敏、多形紅斑
消化器
腹痛、下痢、嘔吐、便秘、口内炎、カンジダ症、口渇
鼓腸、悪心、顕微鏡的大腸炎(collagenous colitis、lymphocytic colitis)
肝臓
肝酵素上昇
血液
白血球数減少
精神神経系
頭痛、錯感覚、傾眠、浮動性めまい
不眠症、うつ病
その他
CK上昇、回転性めまい、女性化乳房、味覚障害
脱毛症、関節痛、筋痛、霧視、倦怠感、多汗症、筋力低下、低マグネシウム血症(低カルシウム血症、低カリウム血症を伴うことがある)、末梢性浮腫
副作用の頻度については、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍における、本剤のラセミ体のオメプラゾール、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与の成績に基づく。
5%以上
1%未満注1)
発疹
下痢・軟便(33.4%)、味覚異常(10.5%)
口内炎、腹痛、食道炎、悪心、腹部膨満感、便秘
舌炎、口渇、十二指腸炎
AST上昇
肝機能異常、ALT上昇、Al-P上昇、ビリルビン上昇、LDH上昇
好酸球数増多、血小板数減少、貧血、白血球数増多、白血球分画異常
頭痛、しびれ感、めまい、睡眠障害
尿糖陽性
尿蛋白陽性、尿酸上昇、総コレステロール上昇、QT延長、発熱、倦怠感、カンジダ症、動悸、霧視
エソメプラゾール等のプロトンポンプインヒビターやアモキシシリン水和物、クラリスロマイシン等の抗生物質及びメトロニダゾールの服用中や投与終了直後では、13C-尿素呼気試験の判定が偽陰性になる可能性があるため、13C-尿素呼気試験による除菌判定を行う場合には、これらの薬剤の投与終了後4週以降の時点で実施することが望ましい。
健康成人男性被験者(n=24、CYP2C19のhomo EM、hetero EM及びPM注)が同数)にエソメプラゾール10mg及び20mgを空腹時に単回経口投与したときの未変化体の薬物動態パラメータは以下のとおりである1)。
投与量
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
AUC(ng・hr/mL)
T1/2(hr)
10mg
245.2(186.5-328.1)
2.50(1.00-5.00)
552.6a)(369.6-822.1)
1.05a)(0.85-1.31)
20mg
490.5(369.6-645.9)
2.75(0.75-6.00)
1115.6(801.3-1557.8)
1.08(0.91-1.26)
Tmaxは中央値(最小値-最大値)、それ以外は幾何平均(95%信頼区間)、a) n=23
健康成人男性被験者(n=24、CYP2C19のhomo EM、hetero EM及びPM注)が同数)にエソメプラゾール10mg及び20mgを1日1回5日間反復経口投与したときの第5日目(空腹時投与)の未変化体の薬物動態パラメータは以下のとおりである1)。
376.5(283.2-497.4)
1.75(1.00-5.00)
822.1a)(556.1-1219.3)
1.16a)(0.94-1.43)
884.2(670.1-1167.5)
2.25(1.00-4.00)
2068.9(1485.2-2880.6)
1.25(1.06-1.46)
投与3日目及び5日目のCmaxは同程度であったことから、反復投与開始後3日には血漿中エソメプラゾール濃度は定常状態に到達したと考えられた。投与5日目の投与後12時間における血漿中エソメプラゾール濃度はほぼ検出限界以下に低下し、1日1回反復投与しても累積は認められなかった1)。
幼児及び小児患者にエソメプラゾール10mg及び20mgを1日1回5日間以上反復経口投与したところ、未変化体の薬物動態パラメータは以下のとおりであった2)。
被験者の
年齢及び体重
n
エソメプラゾールの薬物動態パラメータ
Cmax(ng/mL)a)
Tmax(hr)b)
AUCτ(ng・hr/mL)a)
T1/2(hr)c)
1歳以上10kg以上20kg未満
9
854(141.7%)
1.58(1.03-5.92)
2261(42.6%)d)
0.80±0.18d)
1~11歳20kg以上
10
537(110.4%)
1.52(0.92-6.00)
995(78.3%)e)
0.97±0.55e)
1908(41.5%)
1.47(0.93-1.52)
3459(50.9%)
1.08±0.44
12~14歳20kg以上
311(91.7%)
1.57(0.93-2.95)
619(105.5%)
1.37±0.88
981(51.3%)
1.75(0.95-3.00)
1918(33.6%)
1.06±0.25
a) 幾何平均値(変動係数) b) 中央値(最小値-最大値)c) 平均値±標準偏差 d) n=7 e) n=9
注)homo EM:CYP2C19*1/*1hetero EM:CYP2C19*1/*2又はCYP2C19*1/*3PM:CYP2C19*2/*2、CYP2C19*2/*3又はCYP2C19*3/*3
エソメプラゾール(添加濃度:2又は20µmol/L)のヒト血漿蛋白結合率(in vitro)は97%であった3)。
in vitro肝代謝試験の結果から、ヒドロキシ体、5-O-脱メチル体の生成にはCYP2C19、スルホン体の生成にはCYP3A4が関与し、これら3種の代謝物への代謝クリアランスは同程度であると報告されている4)。エソメプラゾールのin vitro肝代謝において、ヒドロキシ体及び5-O-脱メチル体の生成に関与するCYP2C19の寄与率(代謝固有クリアランス:CLint)は73%であった4)。外国人のデータでは、健康成人に14C標識エソメプラゾールを単回経口投与したとき、血漿中の主代謝物はスルホン体及びヒドロキシ体であった3)。,
外国人のデータでは、14C標識エソメプラゾールを単回経口投与したとき、投与放射能の約95%が48時間までに尿中及び糞中に排泄され、尿中排泄量と糞便中排泄量の比は約4対1であった3)。
外国人のデータでは、エソメプラゾールを健康高齢被験者に1日1回5日間反復経口投与したとき、投与5日目のAUC及びCmaxは非高齢の症候性胃食道逆流症患者よりも高い傾向を示し、幾何平均の比(健康高齢/非高齢患者)は各々1.25(95%信頼区間:0.94-1.67)、1.18(同:0.91-1.52)であった5)。
外国人のデータでは、エソメプラゾールを肝機能障害患者に1日1回5日間反復経口投与したとき、AUCτは、肝機能低下のない症候性胃食道逆流症患者に比べ、重度の肝機能障害患者では約2.3倍高く、軽度~中程度の肝機能障害患者でもその比は1.4~1.8であった6)。
発現系CYP2C19及びヒト肝ミクロソームを用いるin vitro試験において本薬はCYP2C19の活性を阻害した(Ki値:7.9及び8.6µM)が、CYP2A6、CYP1A2、CYP2D6、CYP2E1、CYP2C9及びCYP3A4の活性については阻害しないかわずかな阻害作用を示した7),8)。外国人のデータでは、ジアゼパム、フェニトイン又はワルファリン(R-ワルファリン)(以上、CYP2C19の基質)と本剤の併用により、ジアゼパム、フェニトインのAUCはそれぞれ81%、13%増大し、R-ワルファリンの血漿中トラフ濃度は13%上昇した9)。
エソメプラゾールとクラリスロマイシン及びアモキシシリン水和物の併用により、クラリスロマイシン及びアモキシシリン水和物の血漿中濃度に影響しなかったが、クラリスロマイシンの14位水酸化代謝物のAUCτは増大した。また、エソメプラゾールのAUCτは非併用時の約2倍に増大した9)。キニジン9)、ナプロキセン10)、ロキソプロフェンナトリウム11)、アスピリン12)と本剤の併用では相互作用は認められなかった。
逆流性食道炎を対象とした二重盲検比較試験では、オメプラゾール20mg、エソメプラゾール20mg又は40mgが1日1回最大8週間投与され、投与8週時のそれぞれの治癒率[95%信頼区間]は87.4%(166/190例)[81.9%、91.4%]、87.3%(165/189例)[81.8%、91.3%]及び90.0%(171/190例)[84.9%、93.5%]であり、オメプラゾール20mgに対する本剤20mg及び40mgの非劣性が認められている13)。副作用発現頻度は、エソメプラゾール20mg群で7.9%(15/189例)であった。主な副作用は下痢2例(1.1%)、アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加2例(1.1%)及び血中クレアチンホスホキナーゼ増加2例(1.1%)であった。
逆流性食道炎の治癒患者を対象とした二重盲検比較試験において、オメプラゾール10mgと比較したエソメプラゾール10mg及び20mgの1日1回24週間投与時における逆流性食道炎の再発抑制効果が認められている14)。
エソメプラゾール20mg(188例)
エソメプラゾール10mg(188例)
オメプラゾール10mg(187例)
再発例数
14例
22例
31例
投与24週後の非再発率a)[95%信頼区間]
92.0%[88.0~96.0%]
87.5%[82.7~92.4%]
82.7%[77.2~88.3%]
ハザード比[95%信頼区間]
0.62[0.32~1.21](エソメプラゾール20mg群vsエソメプラゾール10mg群)0.43[0.23~0.80](エソメプラゾール20mg群vsオメプラゾール10mg群)
p値b)
p=0.158(エソメプラゾール20mg群vsエソメプラゾール10mg群)p=0.007(エソメプラゾール20mg群vsオメプラゾール10mg群)
a) Kaplan-Meier法による推定b) Log-rank検定、有意水準 両側5%、Hochbergの方法による検定の多重性の調整
副作用発現頻度は、エソメプラゾール20mg群で10.8%(15/139例)及びエソメプラゾール10mg群で8.8%(11/125例)であった。主な副作用はエソメプラゾール20mg群で血中クレアチンホスホキナーゼ増加2例(1.4%)であり、エソメプラゾール10mg群で下痢2例(1.6%)及び血中クレアチンホスホキナーゼ増加2例(1.6%)であった。
消化性潰瘍の既往を有するNSAID継続服用患者を対象とした二重盲検比較試験においてエソメプラゾール20mgの1日1回24週間投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制効果が認められている15)。
エソメプラゾール20mg(173例)
プラセボ(168例)
発症例数
6例
56例
投与24週間後の非発症率a)[95%信頼区間]
96.0%[92.8~99.1%]
64.4%[56.8~71.9%]
0.09[0.04~0.20]
p<0.001
a) Kaplan-Meier法による推定 b) Log-rank検定、有意水準 両側5%
副作用発現頻度は、エソメプラゾール20mg群で13.9%(24/173例)であった。主な副作用は上腹部痛2例(1.2%)、下痢2例(1.2%)、便秘2例(1.2%)、嘔吐2例(1.2%)及び肝機能異常2例(1.2%)であった。
消化性潰瘍の既往を有するNSAID継続服用患者を対象としたエソメプラゾール20mgの1日1回52週間投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の非発症率は以下のとおりである16)。
投与群
52週後非発症率(Kaplan-Meier法)
エソメプラゾール20mg群(130例)
95.9%
副作用発現頻度は、エソメプラゾール20mg群で16.9%(22/130例)であった。主な副作用は筋痙縮2例(1.5%)、γ―グルタミルトランスフェラーゼ増加2例(1.5%)、頭痛2例(1.5%)及び肝機能異常2例(1.5%)であった。
消化性潰瘍の既往を有する低用量アスピリン(81~324mg)継続服用患者(日本人患者含む)を対象としたアジア共同第III相比較試験の中間解析における結果において、エソメプラゾール20mgの1日1回48週間投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制効果が認められている。さらに、中間解析以降、本薬群の被験者のみ投与が継続され、エソメプラゾール20mgを1日1回最長72週間投与時において、投与72週後の非発症率は96.4%であった。なお、本試験においては本薬群、プラセボ群ともに全例ゲファルナートを併用していた17)。
エソメプラゾール20mg(182例)
プラセボ(182例)
2例
投与48週間後の非発症率a)[96.65%信頼区間]
98.3%[95.7~100%]
81.2%[72.7~89.7%]
ハザード比[96.65%信頼区間]
0.09[0.02~0.41]
a) Kaplan-Meier法による推定 b) Log-rank検定、有意水準 両側3.35%
エソメプラゾール20mg投与例数214例中31例(14.5%)の副作用が報告されている。主な副作用は、下痢2例(0.9%)、びらん性胃炎2例(0.9%)、腹部膨満2例(0.9%)、胃ポリープ2例(0.9%)、貧血2例(0.9%)等であった。
国内において成人対象の臨床試験等の副作用発現頻度が明確となる試験を実施していない。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、非びらん性胃食道逆流症、逆流性食道炎、又はZollinger-Ellison症候群を有する又は有する疑いのある1~14歳の患者50例を対象とした非盲検試験では、体重10kg以上20kg未満(10例[第1群])にエソメプラゾール1回10mgを、20kg以上に1回10mg(1~11歳10例[第2群]、12~14歳10例[第4群])又は1回20mg(1~11歳10例[第3群]、12~14歳10例[第5群])を1日1回最大8週間投与した。各投与群の上部消化器症状(胸やけ、呑酸、心窩部痛、及び上腹部不快感)は、投与前に症状を有していた患者の40%以上の割合で消失した。また、投与前に内視鏡的評価が実施できた患者のうち病理学的所見が認められた3例すべてにおいて投与後に所見が消失した2)。
(投与例数)
第1群(10例)
第2群(10例)
第3群(10例)
第4群(10例)
第5群(10例)
年齢
1歳以上
1~11歳
12~14歳
体重
10kg以上20kg未満
20kg以上
Kaplan-Meier法による最終時点の累積持続消失率
胸やけ
100%(2例)
66.7%(3例)
100%(1例)
50%(2例)
75%(4例)
呑酸
100%(3例)
80%(5例)
50%(4例)
100%(4例)
心窩部痛
50%(6例)
100%(6例)
40%(5例)
57.1%(7例)
上腹部不快感
66.7%(6例)
60%(5例)
( )投与前に症状を有していた例数
1~14歳の患者50例中2例(4.0%)の副作用が報告されている。その内訳は、下痢及び腹痛、光線過敏性反応各1例(2.0%)であった。
*逆流性食道炎が治癒した1~14歳の患者注2)27例(グループ1[体重10kg以上20kg未満]7例、グループ2[体重20kg以上]20例)及び消化性潰瘍の既往を有するNSAID又は低用量アスピリンを継続服用している1~14歳の患者22例(グループ3[体重10kg以上20kg未満]9例、グループ4[体重20kg以上]13例)を対象とした非盲検試験では、逆流性食道炎の初期治療後の維持療法及び胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制における、エソメプラゾールの有効性及び安全性を検討した。本試験では、エソメプラゾール10mg(体重10kg以上20kg未満)又は20mg(体重20kg以上)注3)を逆流性食道炎の初期治療後の維持療法では1日1回24週間、NSAID又は低用量アスピリンを継続服用している患者の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制では1日1回32週間投与した注4)。逆流性食道炎の再発割合、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発割合は以下のとおりである18)。
投与対象
逆流性食道炎が治癒した患者
消化性潰瘍の既往を有するNSAID又は低用量アスピリンを継続服用している患者
評価期間
24週間
32週間
(投与例数)a)
グループ1
(7例)
グループ2
(19例b))
グループ3
(9例)
グループ4
(13例)
再発例数c)
0例
1例d)
1例e)
再発割合
[95%信頼区間]c), f)
0.0%
[0.0~41.0%]
5.3%
[0.1~26.0%]
11.1%
[0.3~48.2%]
[0.0~24.7%]
a)グループ1の1例及びグループ2の1例は24週までに治験中止、グループ4の1例は32週までに治験中止となった
b)グループ2(20例)の1例は、維持療法期開始時に逆流性食道炎が治癒していないことが確認されたため有効性解析対象集団には含まれなかった
c)上部消化管内視鏡検査による所見の確認、治験中止を要する症状増悪、又は20mgへの増量を要する症状増悪を再発とした
d)20mgへの増量を要する症状増悪
e)上部消化管内視鏡検査による所見の確認
f)Clopper-Pearson法により算出
*グループ1の7例中1例(14.3%)で副作用が報告されている。報告された副作用は、便秘及び好酸球性食道炎各1例(14.3%)であった。グループ2、3及び4で副作用は報告されていない。
胃壁細胞の細胞膜上に存在する受容体へ各種酸分泌刺激物質が結合することにより、胃壁細胞内において一連の胃酸分泌反応がおきる。この反応の最終過程では、胃壁細胞内からH+を放出し、代わりにK+を取り込むプロトンポンプと呼ばれる酵素が働いている。エソメプラゾールは、このプロトンポンプの働きを阻害することによって、胃酸分泌を抑制する。
健康成人において、エソメプラゾール10mg、20mg及び40mg投与により24時間中に胃内pHが4以上を示す時間の割合は、それぞれ48±23%、62±14%及び68±8%であった19)。小児患者5例において、エソメプラゾール10mg及び20mg投与により12時間中に胃内pHが4以上を示す時間の割合は、51.2%~98.3%であった2)。
健康成人男性34例にネキシウム懸濁用顆粒20mgあるいはネキシウムカプセル20mgを5日間反復経口投与し、クロスオーバー法にて胃内pHに及ぼす影響を比較した。その結果、両製剤の胃内pH上昇効果は生物学的に同等であった。
ウサギ胃粘膜由来のプロトンポンプ(H+, K+-ATPase)に対して阻害作用を示した20)。
単離ウサギ胃底腺における胃酸産生に対して抑制作用を示した21)。胃瘻ラット及びHeidenhain Pouchイヌにおいて、刺激薬に惹起された胃酸分泌に対して抑制作用を示した22),23)。本剤の有効成分であるエソメプラゾールは、ラセミ体であるオメプラゾールの一方の光学異性体(S体)である。
エソメプラゾールマグネシウム水和物(Esomeprazole Magnesium Hydrate)(JAN)
Bis{5-methoxy-2-[(S)-(4-methoxy-3,5-dimethylpyridin-2-yl)methanesulfinyl]-1H-benzimidazol-1-yl}monomagnesium trihydrate
C34H36N6O6S2Mg・3H2O
767.17
エソメプラゾールマグネシウム水和物は白色又は僅かに着色した粉末である。
約170℃
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
10mg [28包(SP)]
20mg [28包(SP)]
1) 社内資料(日本人健康成人被験者における反復投与試験,2004)
2) 社内資料(日本人小児患者における第I/III相試験, 2016)
3) Andersson, T., et al.:Clin. Pharmacokinet. 2001, 40(6), 411-426
4) Äbelö, A., et al.:Drug Metab. Dispos. 2000, 28(8), 966-972
5) Hasselgren, G., et al.:Clin. Pharmacokinet. 2001, 40(2), 145-150
6) Sjövall, H., et al.:Eur. J. Gastroenterol. Hepatol. 2002, 14(5), 491-496
7) Li, XQ., et al.:Drug Metab. Dispos. 2004, 32(8), 821-827
8) 社内資料(in vitro代謝酵素阻害,1998)
9) Andersson, T., et al.:Clin. Pharmacokinet. 2001, 40(7), 523-537
10) Hassan-Alin, M., et al.:Clin. Drug Investig. 2005, 25(11), 731-740
11) 八木道夫:臨床医薬. 2011, 27(10), 747-756
12) Niazi, M., et al.:Int. J. Clin. Pharmacol. Ther. 2009, 47(9), 564-569
13) 木下芳一 他:日消誌. 2013, 110(2), 234-242
14) 木下芳一 他:日消誌. 2013, 110(8), 1428-1438
15) Sugano, K., et al.:Aliment. Pharmacol. Ther. 2012, 36(2), 115-125
16) Sugano, K., et al.:BMC Gastroenterology. 2013, 13:54
17) Sugano, K., et al.:Gut. 2014, 63(7), 1061-1068
18) *社内資料(日本人小児患者における第III相試験, 2023)
19) 長嶋浩貴 他:臨床医薬. 2011, 27(10), 735-746
20) 社内資料(ウサギH+, K+-ATPaseに対する作用, 1988)
21) 社内資料(単離ウサギ胃底腺における作用, 1997)
22) 社内資料(胃瘻ラットにおける作用, 2002)
23) 社内資料(Heidenhain Pouchイヌにおける作用, 2002)
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