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カルケンス錠100mg

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
1.警告
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
5.効能又は効果に関連する注意
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.3肝機能障害患者
9.4生殖能を有する者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.2吸収
16.3分布
16.4代謝
16.5排泄
16.6特定の背景を有する患者
16.7薬物相互作用
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2抗腫瘍効果
19.有効成分に関する理化学的知見
21.承認条件
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

カルケンス錠100mg

添付文書番号

4291092F1021_1_02

企業コード

670227

作成又は改訂年月

2025年8月改訂(第2版、効能変更、用法変更)
2024年12月作成(第1版)

日本標準商品分類番号

874291

薬効分類名

抗悪性腫瘍剤
(ブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤)

承認等

カルケンス錠100mg

販売名コード

YJコード

4291092F1021

販売名英語表記

CALQUENCE®tablets 100 mg

販売名ひらがな

かるけんすじょう

承認番号等

承認番号

30600AMX00281

販売開始年月

2025年5月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

アカラブルチニブマレイン酸塩水和物

1. 警告

本剤は、緊急時に十分に対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

カルケンス錠100mg

有効成分1錠中 アカラブルチニブマレイン酸塩水和物   129mg
(アカラブルチニブとして   100mg )
添加剤D-マンニトール、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、フマル酸ステアリルナトリウム、ヒプロメロース、コポビドン、酸化チタン、マクロゴール4000、中鎖脂肪酸トリグリセリド、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄

3.2 製剤の性状

カルケンス錠100mg

剤形橙色の楕円形のフィルムコーティング錠
外形表面
裏面
側面 
大きさ長径約7.7mm × 約13.2mm
厚さ約5.3mm
質量約414mg
識別コードACA100

4. 効能又は効果

  • 慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)
  • *マントル細胞リンパ腫

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)〉
  1. 5.1 未治療の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の場合、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。,
  • 〈マントル細胞リンパ腫〉
  1. 5.2 *強力な化学療法の適応となる未治療のマントル細胞リンパ腫患者における本剤の有効性及び安全性は確立していない。
  1. 5.3 *「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。特に、再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫患者への本剤単独投与については、他の治療の実施についても慎重に検討すること。,,

6. 用法及び用量

  • 〈慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)〉

通常、成人にはアカラブルチニブとして1回100mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

  • 〈マントル細胞リンパ腫〉
    • *未治療の場合

      *ベンダムスチン塩酸塩及びリツキシマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはアカラブルチニブとして1回100 mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

    • *再発又は難治性の場合

      *通常、成人にはアカラブルチニブとして1回100mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)〉
  1. 7.1 血液毒性(重大な出血を伴うGrade31)の血小板減少症、Grade41)の血小板減少症、又は7日以上持続するGrade41)の好中球減少症)、又はGrade31)以上の非血液毒性が発現した場合は、Grade11)又はベースラインに回復するまで本剤を休薬すること。また、以下の目安を参考に用量調節すること。,

    1) GradeはNCI-CTCAE v4.0に準じる。

  • 用量調節の目安
    • 発現回数
    • 回復後の再開時投与量
    • 1又は2回
    • 1回100mgを1日2回
    • 3回
    • 1回100mgを1日1回
    • 4回
    • 投与中止
  • 〈再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)〉
  1. 7.2 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
  • 〈未治療の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)〉
  1. 7.3 オビヌツズマブ(遺伝子組換え)と併用する場合には、本剤を28日間投与した後にオビヌツズマブ(遺伝子組換え)の投与を開始すること。
  2. 7.4 オビヌツズマブ(遺伝子組換え)以外の他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
  • 〈未治療のマントル細胞リンパ腫〉
  1. 7.5 *ベンダムスチン塩酸塩及びリツキシマブ(遺伝子組換え)以外の他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
  2. 7.6 *本剤と併用する抗悪性腫瘍剤等について、「17.臨床成績」の項の内容、特に用法及び用量を十分に理解した上で投与すること。
  3. 7.7 *血液毒性(重大な出血を伴うGrade32)の血小板減少症、Grade42)の血小板減少症、7日以上持続するGrade42)の好中球減少症、Grade32)のその他の血液毒性(管理困難で忍容不能な場合)、又はGrade42)のその他の血液毒性)、又はGrade32)以上の非血液毒性が発現した場合は、Grade22)以下又はベースラインに回復するまで本剤を休薬すること。ベンダムスチン塩酸塩及びリツキシマブ(遺伝子組換え)と併用投与終了後の維持療法としてのリツキシマブ(遺伝子組換え)との併用投与時及びその後の本剤単独投与時に、上記の血液毒性又は非血液毒性が発現した場合は、Grade12)又はベースラインに回復するまで本剤を休薬すること。また、以下の目安を参考に用量調節すること。,

    *

    2) GradeはNCI-CTCAE v4.0に準じる。

  • 用量調節の目安

    発現回数

    回復後の再開時投与量

    血小板減少症

    好中球減少症、
    その他の血液毒性

    非血液毒性

    1回

    1回100mgを
    1日2回

    1回100mgを
    1日2回

    1回100mgを
    1日2回

    2回

    1回100mgを
    1日1回

    1回100mgを
    1日1回

    1回100mgを
    1日1回

    3回

    1回100mgを
    1日1回、

    ただし、重大な出血を伴う場合は投与中止

    1回100mgを
    1日1回

    投与中止

    4回

    投与中止

    投与中止

  • 〈再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫〉
  1. 7.8 *血液毒性(重大な出血を伴うGrade33)の血小板減少症、Grade43)の血小板減少症、又は7日以上持続するGrade43)の好中球減少症)、又はGrade33)以上の非血液毒性が発現した場合は、Grade13)又はベースラインに回復するまで本剤を休薬すること。また、以下の目安を参考に用量調節すること。,

    *

    3) GradeはNCI-CTCAE v4.0に準じる。

  • 用量調節の目安

    発現回数

    回復後の再開時投与量

    1又は2回

    1回100mgを1日2回

    3回

    1回100mgを1日1回

    4回

    投与中止

  1. 7.9 *他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 出血があらわれることがあり、外科的処置に伴って大量出血が生じる可能性があることから、本剤投与中に手術や侵襲的手技を実施する患者に対しては本剤の投与中断を考慮すること。
  2. 8.2 感染症(アスペルギルス症等の日和見感染症を含む)の発現若しくは悪化、又はB型肝炎ウイルスの再活性化があらわれることがあるので、本剤投与に先立って肝炎ウイルス等の感染の有無を確認すること。本剤投与前に適切な処置を行い、本剤投与中は感染症の発現又は悪化に十分注意すること。,
  3. 8.3 骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤投与に際しては定期的に血液検査を行うこと。,,,
  4. 8.4 重篤な不整脈が発現又は悪化することがあるので、本剤投与に際しては定期的に心機能検査(十二誘導心電図検査等)を行うこと。,
  5. 8.5 腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。
  6. 8.6 間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤投与に際しては、臨床症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認、胸部X線検査の実施等、観察を十分に行うこと。
  7. 8.7 皮膚有棘細胞癌、基底細胞癌等の二次性悪性腫瘍を発現する可能性があるので、患者の状態を十分に観察すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 重度の心疾患(コントロール不能又は症候性の不整脈、うっ血性心不全、心筋梗塞など)を有する患者

    本剤の投与により不整脈があらわれることがある。,

  2. 9.1.2 B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)

    本剤の投与開始後は継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。本剤の投与によりB型肝炎ウイルスの再活性化があらわれることがある。,

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類C又は総ビリルビンが基準値上限の3倍以上)

    可能な限り投与を避けること。やむを得ず投与する場合には、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある。

9.4 生殖能を有する者

妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。アカラブルチニブの胚・胎児発生試験(ウサギ)において、臨床曝露量の約1.8倍の曝露に相当する用量で胎児体重の減少がみられた。また、アカラブルチニブの生殖発生毒性試験(ラット)において、臨床曝露量の1.8倍の曝露に相当する用量で分娩時間の延長や難産が報告されている。

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。ヒトにおける乳汁中への移行に関するデータはないが、アカラブルチニブの動物実験(ラット)において乳汁中への移行が認められている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

10. 相互作用

  • 本剤は主にCYP3Aにより代謝される。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

強い又は中程度の
CYP3A阻害剤

  • イトラコナゾール
  • クラリスロマイシン
  • ボリコナゾール等

,

本剤の副作用が増強されるおそれがあるため、これらの薬剤との併用は可能な限り避け、代替の治療薬への変更を考慮すること。やむを得ず併用する場合には、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。

これらの薬剤等がCYP3Aを阻害することにより、本剤の代謝が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

強い又は中程度の
CYP3A誘導剤

  • フェニトイン
  • リファンピシン
  • カルバマゼピン等

,

本剤の効果が減弱するおそれがあるため、これらの薬剤との併用は可能な限り避け、CYP3A誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。

これらの薬剤等がCYP3Aを誘導することにより、本剤の代謝が促進され、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。

セイヨウオトギリソウ(St. John’ s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品

本剤の効果が減弱するおそれがあるため、摂取しないよう注意すること。

これらの薬剤等がCYP3Aを誘導することにより、本剤の代謝が促進され、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。

抗凝固剤

抗血小板剤

出血のおそれがある。

出血のリスクを増強させるおそれがある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 出血

    *頭蓋内血腫(頻度不明)、胃腸出血(0.2%)、網膜出血(0.1%)等の重篤な出血があらわれることがある。

  2. 11.1.2 感染症

    *肺炎(4.7%)、アスペルギルス症(0.1%)等の重篤な感染症があらわれることがある。また、B型肝炎ウイルスの再活性化があらわれることがある。,

  3. 11.1.3 骨髄抑制

    *貧血(8.0%)、好中球減少症(24.0%)、白血球減少症(25.0%)、血小板減少症(10.4%)等の骨髄抑制があらわれることがある。,,,

  4. 11.1.4 不整脈

    *心房細動(2.3%)、心房粗動(0.3%)等の重篤な不整脈があらわれることがある。,

  5. 11.1.5 虚血性心疾患

    急性冠動脈症候群(0.2%)等の重篤な虚血性心疾患があらわれることがある。

  6. 11.1.6 *腫瘍崩壊症候群(0.5%)

    異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤の投与等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。

  7. 11.1.7 *間質性肺疾患(1.3%)

    異常が認められた場合には、胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺疾患が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

10%以上

10%未満
5%以上

5%未満

神経系障害

頭痛

浮動性めまい

呼吸器、胸郭及び縦隔障害

鼻出血

胃腸障害

*下痢、悪心

*嘔吐、便秘

腹痛

皮膚及び皮下組織障害

*挫傷、発疹

*皮膚有棘細胞癌、基底細胞癌

筋骨格系及び結合組織障害

筋骨格痛

*関節痛

一般・全身障害及び投与部位の状態

*疲労

無力症

*臨床検査

*ALT増加、AST増加

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 単回及び反復投与

    進行期B細胞性腫瘍患者6例にアカラブルチニブ(カプセル剤)100mgを経口投与し、2~7日間の休薬後、1回100mgを1日2回反復経口投与したときのアカラブルチニブ及び活性代謝物であるACP-5862の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。また、反復投与第8日目における、アカラブルチニブに対するACP-5862のCmax及びAUC(0-12hr)の幾何平均値の比は、それぞれ0.56及び1.64であった1)

    進行期B細胞性腫瘍患者にアカラブルチニブ(カプセル剤)100mgを単回経口投与及び1日2回8日間反復経口投与したときの血漿中アカラブルチニブ及びACP-5862濃度推移(算術平均値±標準偏差、6例)
     
    進行期B細胞性腫瘍患者にアカラブルチニブ(カプセル剤)100mgを単回経口投与及び1日2回8日間反復経口投与したときのアカラブルチニブ及びACP-5862の薬物動態パラメータ(幾何平均値[%幾何変動係数]、6例)

    測定日

    測定対象

    Cmax
    (ng/mL)

    tmaxa
    (hr)

    AUC(0-12hr)

    (ng・hr/mL)

    AUC(0-∞)

    (ng・hr/mL)

    T1/2b
    (h)

    単回投与後

    アカラブルチニブ

    601.9
    (173.8)

    0.74
    (0.52
    ~1.02)

    890.7
    (95.4)

    1109
    (55.1)

    9.4±12.5

    ACP-5862

    316.5
    (260.1)

    0.97
    (0.90
    ~4.00)

    1092
    (123.8)

    1557
    (60.4)

    10.2±8.0

    1日2回

    反復投与後

    (第8日目)

    アカラブルチニブ

    1,120
    (29.7)

    0.62
    (0.47
    ~1.00)

    1208
    (25.3)

    1211
    (25.3)

    1.8±0.7

    ACP-5862

    629.7
    (26.9)

    0.94
    (0.75
    ~1.08)

    1987
    (7.7)

    2099
    (6.6)

    3.2±0.4

    a:中央値(範囲)

    b:算術平均値±標準偏差

  2. 16.1.2 生物学的同等性

    健康被験者(66例)に本剤又はアカラブルチニブ(カプセル剤)100mgを空腹時に単回経口投与したとき、カプセル剤投与に対する本剤投与におけるアカラブルチニブのCmax及びAUC(0-last)の最小二乗幾何平均値の比[90%信頼区間]は、それぞれ1.00[0.91~1.11]及び0.99[0.94~1.04]であり、いずれも生物学的同等性の判定基準範囲内(0.8~1.25)であった2)(外国人データ)。

16.2 吸収

  1. 16.2.1 絶対バイオアベイラビリティ

    健康被験者(8例)にアカラブルチニブ(カプセル剤)100mgを単回経口投与したときの絶対バイオアベイラビリティは25.3%であった3)(外国人データ)。

  2. 16.2.2 食事の影響

    健康被験者(14例)に本剤100mgを単回経口投与したとき、空腹時投与に対する高カロリー高脂肪食投与におけるアカラブルチニブのCmax及びAUC(0-∞)の最小二乗幾何平均値の比は、それぞれ0.46及び0.98であった2)(外国人データ)。

16.3 分布

アカラブルチニブ及びACP-5862の血漿蛋白結合率はそれぞれ97.5%及び98.6%であった。アカラブルチニブ及びACP-5862の血液/血漿中濃度比はそれぞれ0.79及び0.66であった3)in vitro試験)。

16.4 代謝

アカラブルチニブの主代謝酵素はCYP3Aである(in vitro試験)4)。健康被験者(6例)に[14C]-アカラブルチニブ100mgを単回経口投与したとき、投与120時間後までの血漿中に主にACP-5862が検出された(血漿中総放射能に対する割合は34.7%)3)(外国人データ)。

16.5 排泄

健康被験者(6例)に[14C]-アカラブルチニブ100mgを単回経口投与したとき、投与168時間後までの放射能の尿中及び糞中排泄率はそれぞれ12.0%及び83.5%であった。投与168時間後までの未変化体の尿中排泄率は1%未満であり、糞中排泄率は1.2%であった3)(外国人データ)。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1 肝機能障害

    アカラブルチニブ(カプセル剤)50mg4)を単回経口投与したとき、肝機能正常者(6~8例)に対する軽度肝機能障害者(Child-Pugh分類A、6例)、中等度肝機能障害者(Child-Pugh分類B、6例)及び重度肝機能障害者(Child-Pugh分類C、8例)のアカラブルチニブのAUC(0-t)の最小二乗幾何平均値の比は、それぞれ1.90、1.48及び5.28であった5)(外国人データ)。

16.7 薬物相互作用

  1. 16.7.1 リファンピシン

    健康被験者(24例)にリファンピシン(強いCYP3A誘導剤)600mgを1日1回、9日間投与し、投与9日目にアカラブルチニブ(カプセル剤)100mgを併用投与したとき、単独投与時に対するリファンピシン反復併用投与時のアカラブルチニブのCmax及びAUC(0-∞)の最小二乗幾何平均値の比は、それぞれ0.32及び0.21であった6)(外国人データ)。

  2. 16.7.2 イトラコナゾール

    健康被験者(17例)にイトラコナゾール(強いCYP3A阻害剤)200mgを1日2回、6日間投与し、投与6日目にアカラブルチニブ(カプセル剤)50mg4)を併用投与したとき、単独投与時に対するイトラコナゾール併用投与時のアカラブルチニブのCmax及びAUC(0-∞)の最小二乗幾何平均値の比は、それぞれ3.90及び4.97であった7)(外国人データ)。

  3. 16.7.3 生理学的薬物動態モデルによるシミュレーション

    アカラブルチニブ(カプセル剤)100mg単独投与時に対するクラリスロマイシン(強いCYP3A阻害剤)、フルコナゾール、ジルチアゼム及びエリスロマイシン(中程度のCYP3A阻害剤)併用投与時の定常状態におけるアカラブルチニブのAUC(0-24h)の幾何平均値の比は、それぞれ3.34、2.44、2.28及び2.76と推定された。アカラブルチニブ(カプセル剤)100mg単独投与時に対するカルバマゼピン(強いCYP3A誘導剤)及びエファビレンツ(中程度のCYP3A誘導剤)併用投与時の定常状態におけるアカラブルチニブのAUC(0-24h)の幾何平均値の比はともに0.39と推定された8)

  4. 16.7.4 その他
    1. (1) 健康被験者(24例)にリファンピシン(P-gp及びBCRP阻害剤)600mgを1日1回、9日間投与し、投与1日目にアカラブルチニブ(カプセル剤)100mgを併用投与したとき、単独投与時に対するリファンピシン初回併用投与時のアカラブルチニブのCmax及びAUC(0-∞)の最小二乗幾何平均値の比は、それぞれ1.23及び1.29であった6)(外国人データ)。
    2. (2) 生理学的薬物動態モデルに基づいたシミュレーションにおいて、アカラブルチニブ(カプセル剤)100mg単独投与時に対するフルボキサミン(弱いCYP3A阻害剤)併用投与時の定常状態におけるアカラブルチニブのAUC(0-24h)の幾何平均値の比は1.37と推定された8)
    3. (3) 健康被験者(14例)にラベプラゾール(プロトンポンプ阻害剤)20mgを1日2回、4日間投与し、投与4日目に本剤100mgを併用投与したとき、単独投与時に対するラベプラゾール併用投与時のアカラブルチニブのCmax及びAUC(0-∞)の最小二乗幾何平均値の比は、それぞれ0.76及び1.17であった2)(外国人データ)。
    4. (4) アカラブルチニブはCYP3A及びBCRPを阻害した。また、ACP-5862はP-gp及びBCRPの基質であり、MATE1を阻害した9)in vitro試験)。

      4) 本剤の承認された用法及び用量は、「アカラブルチニブとして1回100mgを1日2回経口投与する」である。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  • 〈慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)〉
  1. 17.1.1 海外第III相試験(ASCEND試験)10)

    再発又は難治性の慢性リンパ性白血病患者310例を対象に、アカラブルチニブ(カプセル剤)1回100mgを1日2回投与したときの有効性及び安全性を治験担当医師が選択した化学療法(idelalisib5)+リツキシマブ6)[IR]又はベンダムスチン+リツキシマブ7)[BR])と比較する非盲検無作為化第III相試験を実施した。

    主要評価項目である独立評価委員会判定による無増悪生存期間の中間解析の結果、アカラブルチニブ(カプセル剤)群は治験担当医師の選択した化学療法群と比較して、統計学的に有意な延長を示した(ハザード比0.31、95%信頼区間0.20~0.49、p<0.0001)。無増悪生存期間の中央値は、アカラブルチニブ(カプセル剤)群で未到達、対照群で16.5カ月であった(2019年1月15日データカットオフ)。

    5) idelalisibは本邦で未承認である。

    6) 28日間を1サイクルとし、idelalisib 1回150mgを1日2回病勢進行又は許容できない毒性が認められるまで投与、リツキシマブは、375mg/m2をサイクル1のDay1に投与した後、500mg/m2を2週毎に4回、その後4週毎に3回、合計8回投与。

    7) 28日間を1サイクルとし、ベンダムスチン70mg/m2を各サイクルのDay1及びDay2に最大6サイクル投与、リツキシマブ375mg/m2をDay1に投与した後、500mg/m2をサイクル2からサイクル6のDay1に投与。

    無増悪生存期間のKaplan-Meier曲線(ASCEND試験)
     

    アカラブルチニブ(カプセル剤)群で154例中101例(65.6%)に副作用が認められた。主な副作用は、好中球減少症14.9%(23/154例)、頭痛14.3%(22/154例)、下痢9.1%(14/154例)、挫傷7.1%(11/154例)、貧血5.8%(9/154例)、疲労5.8%(9/154例)、血小板減少症5.8%(9/154例)であった。

  2. 17.1.2 海外第III相試験(ELEVATE-TN試験)11)

    未治療の慢性リンパ性白血病患者8)535例を対象に、アカラブルチニブ(カプセル剤)+オビヌツズマブ併用投与9)、及びアカラブルチニブ(カプセル剤)1回100mgを1日2回投与するアカラブルチニブ(カプセル剤)単独投与の有効性及び安全性をオビヌツズマブ+chlorambucil10)併用投与(対照群)11)と比較する非盲検無作為化第III相試験を実施した。

    独立評価委員会判定による無増悪生存期間の中間解析の結果、アカラブルチニブ(カプセル剤)+オビヌツズマブ併用投与群は対照群と比較して、統計学的に有意な延長を示した(主要評価項目:ハザード比0.10、95%信頼区間0.06~0.17、p<0.0001)。無増悪生存期間の中央値は、アカラブルチニブ(カプセル剤)+オビヌツズマブ併用投与群で未到達、対照群で22.6カ月であった。また、アカラブルチニブ(カプセル剤)単独投与群は対照群と比較して、統計学的に有意な延長を示した(副次的評価項目:ハザード比0.20、95%信頼区間0.13~0.30、p<0.0001)。無増悪生存期間の中央値は、アカラブルチニブ(カプセル剤)単独投与群で未到達であった(2019年2月8日データカットオフ)。

    無増悪生存期間のKaplan-Meier曲線(ELEVATE-TN試験)
     

    アカラブルチニブ(カプセル剤)+オビヌツズマブ併用投与群の178例中133例(74.7%)、アカラブルチニブ(カプセル剤)単独投与群の179例中118例(65.9%)に副作用が認められた。主な副作用は、アカラブルチニブ(カプセル剤)+オビヌツズマブ併用投与群で好中球減少症22.5%(40/178例)、頭痛22.5%(40/178例)、下痢21.9%(39/178例)、挫傷15.2%(27/178例)、疲労12.4%(22/178例)、悪心10.1%(18/178例)、血小板減少症9.6%(17/178例)、発疹6.7%(12/178例)、関節痛6.2%(11/178例)、点状出血5.6%(10/178例)、浮動性めまい5.6%(10/178例)及び貧血5.1%(9/178例)、アカラブルチニブ(カプセル剤)単独投与群で頭痛24.0%(43/179例)、下痢19.6%(35/179例)、挫傷10.1%(18/179例)、悪心10.1%(18/179例)、疲労9.5%(17/179例)、好中球減少症9.5%(17/179例)、関節痛6.7%(12/179例)及び発疹5.6%(10/179例)であった。

    8) 65歳以上、又は65歳未満で併存疾患を有する(①クレアチニンクリアランスが30~69mL/min、②Cumulative Illness Rating Scale for Geriatric(CIRS-G)スコアが6超の少なくとも1つを満たす)患者が対象とされた。

    9) 28日間を1サイクルとし、アカラブルチニブ(カプセル剤)1回100mgを1日2回、サイクル1のDay1から投与。オビヌツズマブ100mgをサイクル2のDay1、900mgをサイクル2のDay2、1,000mgをサイクル2のDay8及びDay15に投与した後、1,000mgをサイクル3からサイクル7のDay1に投与。

    10) chlorambucilは本邦で未承認である。

    11) 28日間を1サイクルとし、オビヌツズマブ100mgをサイクル1のDay1、900mgをサイクル1のDay2、1,000mgをサイクル1のDay8及びDay15に投与した後、1,000mgをサイクル2からサイクル6のDay1に投与。chlorambucil 0.5mg/kgをサイクル1からサイクル6のDay1及びDay15に投与。

  3. 17.1.3 国内第I相試験(D8220C00001試験)慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)コホート1),12)

    再発又は難治性の慢性リンパ性白血病及び小リンパ球性リンパ腫患者9例を対象に、アカラブルチニブ(カプセル剤)1回100mgを1日2回単独投与した。また、未治療の慢性リンパ性白血病患者12)10例を対象に、アカラブルチニブ(カプセル剤)及びオビヌツズマブを併用投与13)した。治験責任医師判定による奏効率はアカラブルチニブ(カプセル剤)単独投与で88.9%[80%信頼区間:63.2~98.8%](8/9例)、併用投与で100%[95%信頼区間:66.4~100%](9/9例)であった(2021年7月19日データカットオフ)。

    単独投与の9例中8例(88.9%)、併用投与の10例中9例(90.0%)に副作用が認められた。主な副作用は、単独投与で紫斑4例(44.4%)、貧血、好中球減少症、頭痛、発熱、アミラーゼ増加及びリパーゼ増加各2例(22.2%)、併用投与で頭痛3例(30.0%)、貧血、好中球数減少、血小板数減少、紫斑及び斑状丘疹状皮疹各2例(20.0%)であった。

    12) 65歳以上、又は65歳未満で併存疾患を有する(①クレアチニンクリアランスが30~69mL/min、②Cumulative Illness Rating Scale for Geriatric(CIRS-G)スコアが6超の少なくとも1つを満たす)患者が対象とされた。

    13) 28日間を1サイクルとし、アカラブルチニブ(カプセル剤)1回100mgを1日2回、サイクル1のDay1から投与。オビヌツズマブ100mgをサイクル2のDay1、900mgをサイクル2のDay2、1,000mgをサイクル2のDay8及びDay15に投与した後、1,000mgをサイクル3からサイクル7のDay1に投与。

  • 〈マントル細胞リンパ腫〉
  1. 17.1.4 *国際共同第III相試験(ECHO試験)13)

    *65歳以上の未治療のマントル細胞リンパ腫患者598例(日本人16例を含む)を対象に、ベンダムスチン塩酸塩及びリツキシマブ(遺伝子組換え)の併用療法(BR14))にアカラブルチニブ(カプセル剤)1回100mg(アカラブルチニブ(カプセル剤)+BR併用投与群)又はプラセボ+BR併用投与群を1日2回上乗せ投与したときの有効性及び安全性を比較する二重盲検無作為化第III相試験を実施した。

    *主要評価項目である独立評価委員会判定による無増悪生存期間の中間解析の結果、アカラブルチニブ(カプセル剤)+BR併用投与群ではプラセボ+BR併用投与群と比較して統計学的に有意な延長を示した(ハザード比0.73、96.1%信頼区間0.56~0.96、p=0.0161、有意水準両側0.039 )。無増悪生存期間の中央値(95%信頼区間)は、アカラブルチニブ(カプセル剤)+BR併用投与群で66.4(55.1~推定不能)カ月、プラセボ+BR併用投与群で49.6(36.0~64.1)カ月であった。

    *

    14) 28日間を1サイクルとし、ベンダムスチン塩酸塩90mg/m2を第1~6サイクルの第1及び2日目、リツキシマブ(遺伝子組換え)375mg/m2を第1~6サイクルの第1日目にそれぞれ静脈内投与。第6サイクル終了後に完全奏効(CR)又は部分奏効(PR)を達成した患者には、維持療法としてリツキシマブ(遺伝子組換え)375mg/m2を第8~30サイクルの第1日目(2サイクルごと)に最大12回静脈内投与。

    *無増悪生存期間のKaplan-Meier曲線(ECHO試験)
     

    *アカラブルチニブ(カプセル剤)+BR併用投与群の297例(日本人9例を含む)中281例(94.6%)に副作用が認められた。主な副作用は、好中球減少症38.7%(115/297例)、悪心36.0%(107/297例)、頭痛22.6%(67/297例)、疲労21.9%(65/297例)、下痢20.9%(62/297例)であった。,

  2. 17.1.5 *海外第II相試験(ACE-LY-004試験)14)

    *ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤による治療歴のない再発又は難治性マントル細胞リンパ腫患者124例を対象に、アカラブルチニブ(カプセル剤)1回100mgを1日2回投与したときの有効性及び安全性を検討する非盲検非対照第II相試験を実施した。主要評価項目である54カ月時点の最終解析において、治験責任(分担)医師判定による奏効率は81.5%[95%信頼区間:73.5~87.9%](101/124例)であった。

    *アカラブルチニブ(カプセル剤)を投与された124例中99例(79.8%)に副作用が認められた。主な副作用は、頭痛23.4%(29/124例)、下痢18.5%(23/124例)、疲労13.7%(17/124例)、悪心11.3%(14/124例)であった。

  3. 17.1.6 *国内第I相試験(D8220C00001試験)マントル細胞リンパ腫コホート1),12)

    *再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫患者13例を対象に、アカラブルチニブ(カプセル剤)1回100mgを1日2回単独投与した。治験責任医師判定による奏効率は61.5%[95%信頼区間:31.6~86.1%](8/13例)であった(2021年7月19日データカットオフ)。

    *アカラブルチニブ(カプセル剤)を投与された13例中12例(92.3%)に副作用が認められた。主な副作用は、頭痛30.8%(4/13例)、リパーゼ増加、高尿酸血症、肺炎各23.1%(3/13例)であった。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)は、B細胞に発現するB細胞受容体の下流シグナル伝達分子である15)。アカラブルチニブは、BTKと結合し、BTKのキナーゼ活性を阻害することにより、B細胞性腫瘍の増殖を抑制すると考えられている16)

18.2 抗腫瘍効果

*アカラブルチニブは、慢性リンパ性白血病(CLL)患者由来 CLL 細胞を尾静脈から移植したインターロイキン2受容体γ鎖の欠損を有する非肥満型糖尿病/重症複合型免疫不全マウス16)及びヒトマントル細胞リンパ腫由来 Jeko-1 細胞株を皮下移植した重症複合型免疫不全マウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した17)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

アカラブルチニブマレイン酸塩水和物(Acalabrutinib Maleate Hydrate)(JAN)

化学名

4-{8-Amino-3-[(2S)-1-(but-2-ynoyl)pyrrolidin-2-yl]imidazo[1,5-a]pyrazin-1-yl}-N-(pyridin-2-yl)benzamide monomaleate monohydrate

分子式

C26H23N7O2•C4H4O4•H2O

分子量

599.59

性状

白色~微褐色の粉末

化学構造式

21. 承認条件

医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。

22. 包装

14錠[7錠(PTP)×2]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

アストラゼネカ株式会社 メディカルインフォメーションセンター

〒530-0011 大阪市北区大深町3番1号

TEL 0120-189-115

https://www.astrazeneca.co.jp

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

アストラゼネカ株式会社

大阪市北区大深町3番1号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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