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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
内分泌療法中にESR1遺伝子変異が確認され疾患進行が認められないホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌
CDK4/6阻害剤との併用において、通常、成人にはカミゼストラントとして75mgを1日1回経口投与する。
副作用
程度注1)
処置
徐脈
Grade2以上
・症状が回復するまで本剤を休薬する。
・3週間以内に症状が回復しない場合は、本剤の投与の中止を検討する。
眼障害(光視症、霧視等)
・3週間以内に症状が回復しない場合は、眼科医による診察を実施し、本剤の投与の中止を検討する。
上記以外の副作用
Grade3以上
・Grade1以下に回復するまで本剤を休薬する。
・3週間以内にGrade1以下に回復しない場合又はGrade3以上の副作用が再発した場合は、本剤の投与の中止を検討する。
本剤は内分泌療法剤であり、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用すること。
患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。動物実験(ラット)に妊娠期から授乳期まで投与した際、臨床曝露量(AUC)の約0.003倍に相当する用量で、妊娠期間の延長、難産、出生児数の減少、死産児数の増加、出生児生存率及び体重の低下等が認められた。,,
授乳しないことが望ましい。本剤のヒト乳汁中への移行は不明であるが、乳児が乳汁を介して摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
本剤の有効性が減弱するおそれがあるため、これらの薬剤との併用は可能な限り避け、CYP3A誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。
これらの薬剤等がCYP3Aを誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
本剤の有効性が減弱するおそれがあるため、摂取しないよう注意すること。
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるため、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。
本剤がCYP2C9を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
ワルファリンの作用が増強されるおそれがあるので、プロトロンビン時間国際標準比(INR)値等の血液凝固能の変動に十分注意すること。
本剤がCYP2B6を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
シクロホスファミドの有効性が減弱するおそれがある。
本剤がCYP2B6を阻害することにより、シクロホスファミドの代謝活性化が阻害され、シクロホスファミドの活性代謝物の血中濃度が低下する可能性がある。
本剤がCYP2C19を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
本剤がCYP3Aを阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
本剤がBCRPを阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
本剤がOATP1B1を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
QT間隔延長作用を増強するおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察すること。
本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがある。
10%以上
1%~10%未満
1%未満
眼障害
光視症(19.4%)
霧視、硝子体浮遊物、ドライアイ、視力障害
心臓障害
血管障害
深部静脈血栓症
臨床検査
ALT増加、AST増加、心電図QT延長
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するように指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
日本人女性乳癌患者(7例)に本剤75mgを1日1回反復経口投与したときの1日目及び15日目におけるカミゼストラントの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった1)。
<1日目>
<15日目>
Cmax
(ng/mL)
tmax
(h) a
AUC(0-8h)
(ng×h/mL)
AUC(0-∞)
t1/2
(h) b
1日目
56.5
(26.2)
3.62
(1.42, 10.2)
264.7
(36.1)
655.0
(17.6) c
11.9±3.8 c
15日目
86.8
(22.4)
5.72
(1.92, 7.47)
459.6
(20.9) d
-
a:中央値(範囲)、b:平均値±標準偏差、c:4例、d:6例、-:算出せず
閉経後女性健康成人(6例)に本剤75mgを単回経口投与したときの絶対バイオアベイラビリティは43%であった2)(外国人データ)。
閉経後女性健康成人(15例)に本剤75mgを単回経口投与したとき、空腹時投与に対する高脂肪・高カロリー食後投与におけるカミゼストラントのCmax及びAUC(0-∞)の幾何平均値の比は、それぞれ1.062及び1.098であった2)(外国人データ)。
カミゼストラントのヒト血漿蛋白結合率は75.3%であった。カミゼストラントの血液/血漿中濃度比は0.99であった3)(in vitro)。
カミゼストラントは主にCYP3A及びUGT1A4により代謝され、複数の酸化反応に加えて、直接的なN-グルクロン酸抱合を受ける4)(in vitro)。閉経後女性健康成人(6例)に[14C]-カミゼストラント75mgを単回経口投与したとき、血漿中には主にN-グルクロン酸抱合体、酸化代謝物のN-グルクロン酸抱合体、カミゼストラントが検出された(血漿中総放射能に対する割合はそれぞれ20.1%、11.2%及び13.6%)5)(外国人データ)。
閉経後女性健康成人(6例)に[14C]-カミゼストラント75mgを単回経口投与したとき、投与216時間後までの放射能の尿中排泄率及び432時間後までの放射能の糞中排泄率はそれぞれ16.8%及び65.1%であった。投与216時間後までの未変化体の尿中排泄率は4.8%であった6)(外国人データ)。
本剤75mgを単回経口投与したとき、肝機能正常者(8例)に対する、中等度肝機能障害者(Child-Pugh分類B、8例)及び重度肝機能障害者(Child-Pugh分類C、6例)のカミゼストラントのAUC(0-∞)の幾何平均値の比は、それぞれ2.4及び3.8であった7)(外国人データ)。
閉経後女性健康成人(20例)にカルバマゼピン(強いCYP3A誘導剤)100mgを1~3日目に、200mgを4~6日目に、300mgを7~12日目に1日2回経口投与し、10日目に本剤75mgを単回経口投与したとき、本剤単独投与時に対するカルバマゼピン併用投与時のカミゼストラントのCmax及びAUC(0-∞)の幾何平均値の比は、それぞれ0.41及び0.30であった8)(外国人データ)。
閉経後女性健康成人(23例)に本剤75mgを1日1回6日間反復経口投与し、6日目にミダゾラム(CYP3A基質)1mgを単回経口投与したとき、ミダゾラム単独投与時に対する本剤併用投与時のミダゾラムのCmax及びAUC(0-∞)の幾何平均値の比は、それぞれ1.50及び1.99であった8)(外国人データ)。
生理学的薬物動態モデルによるシミュレーションにより、フェノバルビタール100mgを1日1回15日間反復経口投与した後に本剤75mgを単回経口投与したとき並びに本剤75mgを1日1回8日間反復経口投与した後にS-ワルファリン10mg、オメプラゾール20mg、bupropion(本邦未承認)150mg、ロスバスタチン20mg又はプラバスタチン20mgを単回投与したときの薬物相互作用を推定した。
アロマターゼ阻害剤(AI)とCDK4/6阻害剤との併用投与による一次治療を6カ月以上受けており、ctDNA検査注2)でESR1遺伝子変異が確認された、疾患進行が認められていないエストロゲン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌患者315例(本剤+CDK4/6阻害剤群注3)157例[日本人11例]、AI+CDK4/6阻害剤群注4)158例[日本人9例])を対象として、本剤及びCDK4/6阻害剤の併用投与と、AI及びCDK4/6阻害剤の継続投与の有効性及び安全性を比較する無作為化二重盲検国際共同第Ⅲ相試験を実施した。
主要評価項目である治験担当医師の評価による無増悪生存期間について、中間解析結果は以下のとおりであった(2024年11月28日データカットオフ)。本剤+CDK4/6阻害剤群でAI+CDK4/6阻害剤群と比較して統計学的に有意な延長が認められた。
本剤+
CDK4/6阻害剤群
AI+
症例数
157
158
無増悪生存期間中央値(月)(95%信頼区間)
16.0(12.7, 18.2)
9.2(7.2, 9.5)
ハザード比注5)
(95%信頼区間)
0.44(0.31, 0.60)注7)
p値注6)
<0.00001
安全性解析対象集団では、本剤+CDK4/6阻害剤群の155例(日本人11例を含む)中145例(93.5%)に有害事象が認められた。主な有害事象は、好中球減少症45例(29.0%)、好中球数減少42例(27.1%)、光視症31例(20.0%)、貧血27例(17.4%)、関節痛25例(16.1%)、疲労24例(15.5%)、ドライアイ18例(11.6%)、白血球数減少17例(11.0%)等であった。,
カミゼストラントは、野生型及び変異型エストロゲン受容体α(ERα)に結合する選択的エストロゲン受容体分解剤(SERD)であり、ERαを分解してER依存性の遺伝子発現を調節することにより、ESR1遺伝子変異陽性の乳癌に対して腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている14)。なお、カミゼストラントは、未成熟ラットで子宮重量増加作用を示さなかったことから、アゴニスト様作用を示さずに乳癌細胞の増殖を抑制すると考えられる15)。
カミゼストラントは、野生型ヒトERαを発現するヒト乳癌由来細胞株(MCF7、CAMA1等)及び変異型(Y537S、D538G等)ヒトERαを発現させたMCF7細胞株に対して、増殖抑制作用を示した14)。
カミゼストラントは、野生型ヒトERαを発現する乳癌患者由来腫瘍組織片(HBXF079_LTED)を皮下移植したNSG注8)マウス、変異型(Y537S又はD538G)ヒトERαを発現する乳癌患者由来腫瘍組織片(ST941又はCTG1211)を皮下移植したヌードマウス等において、腫瘍増殖抑制作用を示した14)。
カミゼストラント (Camizestrant) (JAN)
N-[1-(3-Fluoropropyl)azetidin-3-yl]-6-[(6S,8R)-8-methyl-7-(2,2,2-trifluoroethyl)-6,7,8,9-tetrahydro-3H-pyrazolo[4,3-f]isoquinolin-6-yl]pyridin-3-amine
C24H28F4N6
476.51
白色~褐色の粉末
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
14錠[7錠(PTP)×2]
1) 社内資料:国内第I相試験(2026年6月19日承認、CTD2.7.6.2.2)
2) Sykes A et al. Clin Transl Sci. 2026 Feb;19(2):e70475.
3) 社内資料:蛋白結合及び血球移行(2026年6月19日承認、CTD2.6.4.4.1)
4) 社内資料:代謝に関与する酵素(2026年6月19日承認、CTD2.6.4.5.2.2)
5) 社内資料:In vivo代謝(2026年6月19日承認、CTD2.6.4.5.8)
6) 社内資料:ヒトADME試験(2026年6月19日承認、CTD2.7.6.2.10)
7) 社内資料:肝機能障害者を対象とした試験(2026年6月19日承認、CTD2.7.6.2.8)
8) 社内資料:カルバマゼピン及びミダゾラムとの相互作用試験(2026年6月19日承認、CTD2.7.6.2.11)
9) 社内資料:生理学的薬物速度論モデルによるシミュレーション(2026年6月19日承認、CTD2.7.2.3.4.3)
10) 社内資料:イトラコナゾールとの相互作用試験(2026年6月19日承認、CTD2.7.6.2.9)
11) 社内資料:アトロピンとの相互作用(2026年6月19日承認、CTD2.6.4.8.5)
12) 社内資料:P-gp基質評価(2026年6月19日承認、CTD2.6.4.7.3)
13) Bidard FC et al. N Engl J Med. 2025;393(6):569-580.
14) Lawson M et al. Cancer Res. 2023;83(23):3989-4004.
15) 社内資料:幼若ラットにおける子宮重量への影響(2026年6月19日承認、CTD2.6.2.2.2.5)
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