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最適使用推進ガイドライン対象品目
生物由来製品
劇薬
処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
通常、成人にはデュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1500mgを4週間間隔で60分間以上かけて点滴静注する。投与期間は12カ月間までとする。ただし、体重30kg以下の場合の1回投与量は20mg/kg(体重)とする。
トレメリムマブ(遺伝子組換え)及び白金系抗悪性腫瘍剤を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはデュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1500mgを3週間間隔で4回、60分間以上かけて点滴静注する。その後、デュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1500mgを4週間間隔で60分間以上かけて点滴静注する。ただし、体重30kg以下の場合の1回投与量は20mg/kg(体重)とする。
白金系抗悪性腫瘍剤及びエトポシドとの併用において、通常、成人にはデュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1500mgを3週間間隔で4回、60分間以上かけて点滴静注する。その後、デュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1500mgを4週間間隔で60分間以上かけて点滴静注する。ただし、体重30kg以下の場合の1回投与量は20mg/kg(体重)とする。
**通常、成人にはデュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1500mgを4週間間隔で60分間以上かけて点滴静注する。投与期間は24カ月間までとする。ただし、体重30kg以下の場合の1回投与量は20mg/kg(体重)とする。
通常、成人にはデュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1500mgを4週間間隔で60分間以上かけて点滴静注する。ただし、体重30kg以下の場合の1回投与量は20mg/kg(体重)とする。
ゲムシタビン塩酸塩及びシスプラチンとの併用において、通常、成人にはデュルバルマブ(遺伝子組換え)として、3週間間隔で、1回1500mgを60分間以上かけて点滴静注する。3週間間隔での繰り返し投与後、デュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1500mgを4週間間隔で60分間以上かけて点滴静注する。ただし、体重30kg以下の場合の1回投与量は20mg/kg(体重)とする。
*カルボプラチン及びタキサン系抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはデュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1120mgを3週間間隔で、60分間以上かけて点滴静注する。その後の維持療法において、デュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1500mgを4週間間隔で60分間以上かけて点滴静注する。ただし、体重30kg以下の場合、維持療法における1回投与量は、20mg/kg(体重)とする。
副作用
程度※
処置
間質性肺疾患
Grade2の場合
Grade1以下に回復するまで本剤を休薬する。
Grade3又は4の場合
本剤の投与を中止する。
肝機能障害
AST若しくはALTが基準値上限の3~10倍、又は総ビリルビンが基準値上限の1.5~3倍まで増加した場合
・AST若しくはALTが基準値上限の10倍超、又は総ビリルビンが基準値上限の3倍超まで増加した場合
・AST若しくはALTが基準値上限の3倍超、かつ総ビリルビンが基準値上限の2倍超まで増加し、本剤以外に原因がない場合
肝機能障害(ベースラインのAST若しくはALTが基準値上限を超えている肝悪性腫瘍を有する患者)
・AST若しくはALTがベースラインの2.5~7倍、かつ基準値上限の20倍以下に増加した場合
・AST若しくはALTがベースラインの2.5~5倍、かつ基準値上限の20倍以下に増加し、加えて総ビリルビンが基準値上限の1.5~2倍に増加し、本剤以外に原因がない場合
ベースラインの2.5倍未満に回復するまで本剤を休薬する。
・AST若しくはALTがベースラインの7倍超、又は基準値上限の20倍超に増加した場合
・総ビリルビンが基準値上限の3倍超まで増加した場合
・AST若しくはALTがベースラインの2.5倍超、かつ総ビリルビンが基準値上限の2倍超まで増加し、本剤以外に原因がない場合
大腸炎・下痢
Grade3の場合
・Grade1以下に回復するまで本剤を休薬する。
・トレメリムマブ(遺伝子組換え)との併用の場合は、本剤の投与を中止する。
Grade4の場合
消化管穿孔
全Grade
甲状腺機能亢進症、副腎機能不全、下垂体機能低下症
Grade2~4の場合
症状が安定するまで本剤を休薬する。
腎機能障害
血清クレアチニンが基準値上限又はベースラインの1.5~3倍まで増加した場合
血清クレアチニンが基準値上限又はベースラインの3倍超まで増加した場合
筋炎
Grade2又は3の場合
・30日以内にGrade1以下まで回復しない場合又は呼吸機能不全の徴候があらわれた場合は、本剤の投与を中止する。
心筋炎
重症筋無力症
脳炎
神経障害
・Grade3又は4の場合
*・Grade2~4のギラン・バレー症候群の場合
皮膚障害
・Grade2で1週間以上継続した場合
・Grade3の場合
・Grade4の場合
・皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)又は中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis: TEN)の場合
Infusion reaction
Grade1又は2の場合
本剤の投与を中断又は投与速度を50%減速する。
*赤芽球癆
*全Grade
*本剤の投与を中止する。
*オラパリブとの併用投与下の自己免疫性溶血性貧血
*本剤及びオラパリブの投与を中止する。
上記以外の副作用
(甲状腺機能低下症、1型糖尿病を除く)
※:GradeはNCI-CTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events)v4.03に準じる。
自己免疫疾患が増悪するおそれがある。
間質性肺疾患(放射線肺臓炎を含む)が発現又は増悪するおそれがある。,,
*妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後3カ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤の生殖発生毒性試験において、妊娠カニクイザルに妊娠成立時から分娩まで本剤を投与したときに、AUC比較で臨床用量(1,500mgを3週間間隔又は4週間間隔で投与)における曝露量の約3.4倍に相当する曝露量で、対照群と比較して妊娠後期における胎児の死亡及び新生児の死亡の増加が認められた。ヒトIgG1は胎盤を通過することが知られている。また、PD-1/PD-L1経路は母体胎児間免疫寛容による妊娠維持に重要であり、同種異系妊娠マウスにおいてPD-L1経路の阻害により流産率が増加することが報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト母乳中への移行に関するデータはないが、ヒトIgGは母乳中に移行することが知られている。また、妊娠カニクイザルを用いた実験において用量依存的な本剤の乳汁への移行が認められている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
持続する下痢、腹痛、血便等の症状が認められた場合には、本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。
**,*甲状腺機能低下症(10.0%)、甲状腺機能亢進症(6.7%)等の甲状腺機能障害があらわれることがある。
*副腎機能不全(0.9%)等の副腎機能障害があらわれることがある。
下垂体機能低下症(0.3%)等の下垂体機能障害があらわれることがある。
*1型糖尿病(劇症1型糖尿病を含む)(0.3%)があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシスに至るおそれがある。1型糖尿病が疑われた場合には、インスリン製剤を投与する等の適切な処置を行うこと。
**,*AST、ALT、γ-GTP、Al-P、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害(8.1%)、肝炎(2.2%)、硬化性胆管炎(0.1%未満)があらわれることがある。
尿細管間質性腎炎(頻度不明)、糸球体腎炎(0.1%未満)、腎炎(0.2%)等の腎障害があらわれることがある。
重症筋無力症によるクリーゼのため急速に呼吸不全が進行することがあるので、呼吸状態の悪化に十分注意すること。
Infusion reactionが認められた場合には、本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に確認すること。
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)等があらわれることがある。また、類天疱瘡(0.1%)があらわれることがあるので、水疱、びらん等が認められた場合には皮膚科医と相談すること。
**,*末梢性ニューロパチー(1.5%)、多発ニューロパチー(0.1%)、ギラン・バレー症候群(頻度不明)等の神経障害があらわれることがある。
*本剤とオラパリブとの併用において、赤芽球癆があらわれることがある。
*本剤とオラパリブとの併用において、溶血性貧血があらわれることがある。
10%以上
1~10%未満
1%未満
頻度不明
皮膚
発疹
そう痒症
皮膚炎
呼吸器
咳嗽・湿性咳嗽、肺炎
発声障害、インフルエンザ、上気道感染
血液
発熱性好中球減少症
口腔内
*口腔カンジダ、歯周病(歯肉炎、歯周炎、歯感染)
口腔感染
内分泌
TSH上昇
**TSH低下
尿崩症
腎・泌尿器
排尿困難
消化器
下痢、腹痛
膵炎、消化管穿孔
*筋骨格系
*筋肉痛
*関節炎
その他
*発熱、末梢性浮腫
寝汗
国内外の臨床試験において、本剤に対する抗体の産生が報告されている。
第I相試験(D4190C00002試験)で日本人の進行性固形癌患者に本剤を10mg/kgの用量で投与注2)したときの血清中濃度時間推移と薬物動態パラメータを示す。
Cmax(µg/mL)
AUC14days(day·µg/mL)
Tmax(day)
145(51.2)
826(51.4)
0.047(0.044, 0.073)
n=3、幾何平均値(変動係数%)を示す。Tmaxは中央値(最小値、最大値)を示す。
第I相試験(D4880C00010試験)で日本人の進行性固形癌患者に本剤1,500mgとトレメリムマブ75mgを投与したときの本剤の薬物動態パラメータを示す。
AUC28days(day·µg/mL)
439(15.8)
4,680(15.7)
0.048(0.044, 0.076)
n=6、幾何平均値(変動係数%)を示す。Tmaxは中央値(最小値、最大値)を示す。
国際共同第III相試験(PACIFIC試験)で切除不能な局所進行の非小細胞肺癌患者に、本剤10mg/kgを2週間間隔で反復静脈内持続投与注2)したときの血清中濃度を示す(日本人を含む)。
評価時点
血清中濃度(µg/mL)幾何平均値(例数、変動係数)
初回投与後
191(n=385, 72.4%)
8週目(投与前)
120(n=289, 62.2%)
24週目(投与前)
177(n=225, 47.9%)
24週目(投与終了時)
373(n=207, 43.6%)
48週目(投与前)
186(n=213, 67.4%)
国際共同第III相試験(CASPIAN試験)で進展型小細胞肺癌患者に、本剤1,500mgを3週間間隔で反復静脈内持続投与(併用療法としてエトポシド及び白金製剤を投与)したときの本剤の血清中濃度を示す(日本人を含む)。
502.9(n=227, 30.46%)
3週目(投与前)
109.9(n=236, 64.41%)
12週目(投与前)
240.9(n=199, 49.70%)
国際共同第III相試験(HIMALAYA試験)で切除不能な肝細胞癌患者に、本剤1,500mg及びトレメリムマブ300mgを1日目に、さらに4週後から本剤1,500mgを4週間間隔で反復静脈内持続投与したとき、及び本剤単独で1,500mgを4週間間隔で反復静脈内持続投与したときの本剤の血清中濃度を示す(日本人を含む)。
血清中濃度(µg/mL)
幾何平均値(例数、変動係数)
トレメリムマブ併用群
本剤群
4週目(投与前)
59.9(n=314, 101.6%)
74.7(n=340, 86.7%)
77.5(n=253, 280.1%)
113.9(n=252, 116.2%)
12週目(投与終了時)
539.3(n=248, 38.6%)
556.9(n=255, 32.7%)
少なくとも2サイクルの白金系抗悪性腫瘍剤を用いた根治的化学放射線療法後に疾患進行が認められなかった切除不能な局所進行の非小細胞肺癌患者(WHO Performance Status 0又は1)713例(本剤群476例、プラセボ群237例)(日本人112例[本剤群72例、プラセボ群40例]を含む)を対象に、化学放射線療法終了後42日以内に本剤10mg/kgまたはプラセボの投与注3)を開始し、2週間間隔で点滴静注したときの有効性及び安全性を検討した1),2)。
二つの主要評価項目の一つである全生存期間(中央値[95%信頼区間])(299件のイベント)の結果は、本剤群でNE注4)[34.7~NE]カ月、プラセボ群で28.7[22.9~NE]カ月であり、本剤はプラセボに対し統計学的に有意な延長を示した(ハザード比[95%信頼区間]:0.68[0.53~0.87]、p=0.00251[層別log-rank検定、有意水準(両側)0.00274]、2018年3月22日データカットオフ)。
また、もう一つの主要評価項目である中央判定による無増悪生存期間(中央値[95%信頼区間])(371件のイベント)の結果は、本剤群で16.8[13.0~18.1]カ月、プラセボ群で5.6[4.6~7.8]カ月であり、本剤はプラセボに対し統計学的に有意な延長を示した(ハザード比[95%信頼区間]:0.52[0.42~0.65]、p<0.0001[層別log-rank検定、有意水準(両側)0.01104]、2017年2月13日データカットオフ)。
治験薬が投与された患者のうち、本剤群の475例(日本人72例を含む)中460例(96.8%)に有害事象が認められた。本剤群でみられた主な有害事象は、咳嗽168例(35.4%)、疲労113例(23.8%)、呼吸困難106例(22.3%)及び放射線性肺臓炎96例(20.2%)であった。
化学療法歴のない切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者注5)(WHO/ECOG Performance Status 0又は1)675例(本剤注6)+トレメリムマブ注6)+白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法注7)[本剤併用群338例]、白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法注7)単独[対照群337例])(日本人49例[本剤併用群21例、対照群28例]を含む)を対象に、本剤、トレメリムマブ及び白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法を併用投与した場合の有効性及び安全性を検討した3)。
全生存期間(中央値[95%信頼区間])(536件のイベント)の結果は、本剤併用群で14.0[11.7~16.1]カ月、対照群で11.7[10.5~13.1]カ月であり、本剤併用群は対照群に対し統計学的に有意な延長を示した(ハザード比[95%信頼区間]:0.77[0.650~0.916]、p=0.00304[層別log-rank検定、有意水準(両側)0.00797]、2021年3月12日データカットオフ)。
本剤併用群で治験薬が投与された330例(日本人20例を含む)中321例(97.3%)に有害事象が認められた。本剤併用群でみられた主な有害事象は、貧血164例(49.7%)、悪心137例(41.5%)、好中球減少症99例(30.0%)、食欲減退93例(28.2%)、疲労81例(24.5%)及び下痢71例(21.5%)であった。,
化学療法歴のない進展型小細胞肺癌患者注8)(WHO/ECOG Performance Status 0又は1)537例(本剤と白金系抗悪性腫瘍剤(カルボプラチン又はシスプラチン)+エトポシド[本剤併用群注9)268例]、白金系抗悪性腫瘍剤(カルボプラチン又はシスプラチン)+エトポシド[対照群注10)269例])(日本人34例[本剤併用群18例、対照群16例]を含む)を対象に、本剤、白金系抗悪性腫瘍剤(カルボプラチン又はシスプラチン)及びエトポシドを併用投与した場合の有効性及び安全性を検討した4)。
中間解析の結果、主要評価項目である全生存期間(中央値[95%信頼区間])(336件のイベント)は、本剤併用群で13.0[11.5~14.8]カ月、対照群で10.3[9.3~11.2]カ月であり、本剤併用群は対照群に対し統計学的に有意な延長を示した(ハザード比[95%信頼区間]:0.73[0.591~0.909]、p=0.0047[層別log-rank検定、有意水準(両側)0.0178]、2019年3月11日データカットオフ)。
治験薬が投与された患者のうち、本剤併用群の265例(日本人18例を含む)中260例(98.1%)に有害事象が認められた。本剤併用群でみられた主な有害事象は、好中球減少症111例(41.9%)、貧血102例(38.5%)、悪心89例(33.6%)及び脱毛症83例(31.3%)であった。
**根治的化学放射線療法注11)後に疾患進行が認められなかった限局型小細胞肺癌患者(WHO/ECOG Performance Status 0又は1)530例(本剤群264例、プラセボ群266例)(日本人50例[本剤群19例、プラセボ群31例]を含む)を対象に、化学放射線療法終了後42日以内に本剤1,500mg注12)又はプラセボを投与した場合の有効性及び安全性を検討した5)。
**中間解析の結果、二つの主要評価項目の一つである全生存期間(中央値[95%信頼区間])(261件のイベント)の結果は、本剤群で55.9[37.3~NE注4)]カ月、プラセボ群で33.4[25.5~39.9]カ月であり、本剤群はプラセボ群に対し統計学的に有意な延長を示した(ハザード比[95%信頼区間]:0.73[0.569~0.928]、p=0.01042[層別log-rank検定、有意水準(両側)0.01679]、2024年1月15日データカットオフ)。
**
**また、もう一つの主要評価項目である中央判定による無増悪生存期間(中央値[95%信頼区間])(308件のイベント)の結果は、本剤群で16.6[10.2~28.2]カ月、プラセボ群で9.2[7.4~12.9]カ月であり、本剤群はプラセボ群に対し統計学的に有意な延長を示した(ハザード比[95%信頼区間]:0.76[0.606~0.950]、p=0.01608[層別log-rank検定、有意水準(両側)0.02805]、2024年1月15日データカットオフ)。
**治験薬が投与された患者のうち、本剤群の262例(日本人19例を含む)中247例(94.3%)に有害事象が認められた。本剤群でみられた主な有害事象は、放射線肺臓炎60例(22.9%)、食欲減退44例(16.8%)、甲状腺機能低下症42例(16.0%)、咳嗽40例(15.3%)、そう痒症34例(13.0%)、悪心33例(12.6%)、浮動性めまい32例(12.2%)、疲労32例(12.2%)、下痢29例(11.1%)、肺炎29例(11.1%)、肺臓炎28例(10.7%)、発疹28例(10.7%)、便秘27例(10.3%)、甲状腺機能亢進症27例(10.3%)であった。
全身化学療法歴のない切除不能な肝細胞癌患者注13)(ECOG Performance Status 0又は1)1,171例(本剤+トレメリムマブ注14)[本剤併用群393例]、本剤単独投与注15)[本剤単独群389例]、ソラフェニブ[対照群389例])(日本人108例[本剤併用群34例、本剤単独群45例、対照群29例]を含む)を対象に、本剤とトレメリムマブを併用投与した場合及び本剤を単独投与した場合の有効性及び安全性を検討した6)。
主要評価項目である全生存期間(中央値[95%信頼区間])(836件のイベント)は、本剤併用群で16.4[14.2~19.6]カ月、本剤単独群で16.6[14.1~19.1]カ月、対照群で13.8[12.3~16.1]カ月であり、本剤併用群は対照群に対し統計学的に有意な延長を示した(ハザード比[95%信頼区間]:0.78[0.66~0.92]、p=0.0035[層別log-rank検定、有意水準(両側)0.0398])。また、本剤単独群について、ハザード比の有意水準に対応した信頼区間の上限が事前に規定した非劣性マージンである1.08を下回ったことから、本剤単独群の対照群に対する非劣性が確認された(ハザード比[95.67%信頼区間]:0.86[0.73~1.02])(2021年8月27日データカットオフ)。
治験薬が投与された患者のうち、本剤併用群の388例(日本人34例を含む)中378例(97.4%)、及び本剤単独群の388例(日本人45例を含む)中345例(88.9%)に有害事象が認められた。本剤併用群でみられた主な有害事象は、下痢103例(26.5%)、そう痒症89例(22.9%)、発疹87例(22.4%)、食欲減退66例(17.0%)、疲労66例(17.0%)、発熱51例(13.1%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加48例(12.4%)、甲状腺機能低下症47例(12.1%)、悪心47例(12.1%)、腹痛46例(11.9%)、不眠症40例(10.3%)、無力症39例(10.1%)であった。本剤単独群でみられた主な有害事象は、下痢58例(14.9%)、そう痒症56例(14.4%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加56例(14.4%)、食欲減退53例(13.7%)、無力症49例(12.6%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加44例(11.3%)、便秘42例(10.8%)、発疹40例(10.3%)であった。,
化学療法歴のない治癒切除不能な胆道癌患者注16)(WHO/ECOG Performance Status 0又は1)685例(本剤とゲムシタビン+シスプラチン[本剤併用群341例]、プラセボとゲムシタビン+シスプラチン[対照群344例])(日本人78例[本剤併用群37例、対照群41例]を含む)を対象に、本剤、ゲムシタビン及びシスプラチンを併用投与した場合注17)の有効性及び安全性を検討した7)。
中間解析の結果、主要評価項目である全生存期間(中央値[95%信頼区間])(424件のイベント)は、本剤併用群で12.8[11.1~14.0]カ月、対照群で11.5[10.1~12.5]カ月であり、本剤併用群は対照群に対し統計学的に有意な延長を示した(ハザード比[95%信頼区間]:0.80[0.66~0.97]、p=0.021[層別log-rank検定、有意水準(両側)0.03]、2021年8月11日データカットオフ)。
治験薬が投与された患者のうち、本剤併用群の338例(日本人37例を含む)中336例(99.4%)に有害事象が認められた。本剤併用群でみられた主な有害事象は、貧血163例(48.2%)、悪心138例(40.8%)、便秘109例(32.2%)、好中球減少症107例(31.7%)、疲労91例(26.9%)、好中球数減少91例(26.9%)、食欲減退87例(25.7%)、血小板数減少70例(20.7%)及び発熱70例(20.7%)であった。
*化学療法歴のない注18)進行・再発注19)の子宮体癌患者注20)718例(①本剤+オラパリブ+化学療法群注21)239例、②本剤+化学療法群注21)238例、③化学療法群注21)241例(日本人88例[それぞれ①26例、②30例、③32例]を含む)を対象に、上記①及び②と③との有効性及び安全性を検討した8)。
*主要評価項目であるRECIST ver.1.1に基づく治験担当医師の評価による無増悪生存期間(中央値[95%信頼区間])の結果は、本剤+オラパリブ+化学療法群で15.1[12.6~20.7]カ月、本剤+化学療法群で10.2[9.7~14.7]カ月、化学療法群で9.6[9.0~9.9]カ月であり、本剤+オラパリブ+化学療法群及び本剤+化学療法群は化学療法群に対して統計学的に有意な延長を示した(①化学療法群に対する本剤+オラパリブ+化学療法群のハザード比[95%信頼区間]:0.55[0.43~0.69]、p<0.0001[層別log-rank検定、有意水準(両側)0.025]、②化学療法群に対する本剤+化学療法群のハザード比[95%信頼区間]:0.71[0.57~0.89]、p=0.003[層別log-rank検定、有意水準(両側)0.025]、2023年4月12日データカットオフ)。
本剤+オラパリブ+化学療法群
CBDCA及びPTX†1、2との併用で、本剤1,120mgをQ3Wで静脈内投与†3
・本剤1,500mgをQ4Wで静脈内投与
・オラパリブ300mgをBID経口投与
本剤+化学療法群
・オラパリブのプラセボをBID経口投与
化学療法群
CBDCA及びPTX†1、2との併用で、本剤のプラセボをQ3Wで静脈内投与†3
・本剤のプラセボをQ4Wで静脈内投与
BID:1日2回、CBDCA:カルボプラチン、PTX:パクリタキセル、Q3W:3週間間隔、Q4W:4週間間隔、†1:CBDCA AUC5又は6mg・min/mL相当量及びPTX 175mg/m2をQ3Wで静脈内投与、†2:CBDCA/PTX投与による過敏症反応が発現した場合等には、①CBDCA及び②PTXをそれぞれ①シスプラチン及び②パクリタキセル(アルブミン懸濁型)又はドセタキセル水和物に変更することが可能とされた、†3:最大6回投与
治験薬が投与された患者のうち、本剤+オラパリブ+化学療法群の238例(日本人26例を含む)中237例(99.6%)及び本剤+化学療法群の235例(日本人30例を含む)中232例(98.7%)に有害事象が認められた。本剤+オラパリブ+化学療法群でみられた主な有害事象は、貧血147例(61.8%)、悪心130例(54.6%)及び脱毛症121例(50.8%)であった。本剤+化学療法群でみられた主な有害事象は、脱毛症118例(50.2%)、貧血111例(47.2%)及び悪心96例(40.9%)であった(2023年4月12日データカットオフ)。
PD-L1発現状況(TAP)[①細胞膜に染色反応が認められる腫瘍細胞及び②細胞膜又は細胞質に染色反応が認められる腫瘍関連免疫細胞が存在する領域の面積を、腫瘍領域全体の面積で除して100を乗じた値]に関する部分集団に基づき、TAP別に解析を行った(2023年4月12日データカットオフ)。,
TAP
≧1
例数
150
170
163
中央値
[95%信頼区間](カ月)
20.8[15.1, 未達]
11.3[9.7, 15.4]
9.5[7.9, 9.9]
ハザード比
[95%信頼区間]
0.42[0.31, 0.57]
0.63[0.48, 0.83]
該当なし
<1
82
61
75
10.1[9.5, 15.0]
9.7[7.0, 14.7]
9.9[7.6, 12.5]
0.80[0.55, 1.16]
0.89[0.59, 1.34]
デュルバルマブは、ヒトPD-L1に対するヒト型免疫グロブリンGサブクラス1、κ型アイソタイプ(IgG1κ)モノクローナル抗体であり、PD-L1とその受容体であるPD-1との結合を阻害すること等により、抗腫瘍免疫応答を増強し、腫瘍増殖を抑制すると考えられる9)。
デュルバルマブ(遺伝子組換え)(Durvalumab(Genetical Recombination))(JAN)
デュルバルマブは、ヒトプログラム細胞死リガンド1(PD-L1)に対する遺伝子組換えヒトIgG1モノクローナル抗体である。デュルバルマブは、チャイニーズハムスター卵巣細胞により産生される。デュルバルマブは、451個のアミノ酸残基からなるH鎖(γ1鎖)2本及び215個のアミノ酸残基からなるL鎖(κ鎖)2本で構成される糖タンパク質(分子量:約149,000)である。
2.4mL[1バイアル]
10mL[1バイアル]
1) Antonia S, et al. N Engl J Med. 2017;377:1919-29.
2) Antonia S, et al. N Engl J Med. 2018;379:2342-50.
3) Johnson ML, et al. J Clin Oncol. 2023;41(6):1213-27.
4) Paz-Ares L, et al. Lancet. 2019;394:1929-39.
5) **Cheng Y, et al. N Engl J Med. 2024;391(14):1313-27.
6) Abou-Alfa GK, et al. NEJM Evid. 2022;1(8):1-12.
7) Oh DY, et al. NEJM Evid. 2022;1(8):1-11.
8) *Westin SN, et al. J Clin Oncol. 2024;42(3):283-299.
9) Stewart R, et al. Cancer Immunol Res. 2015;3(9):1052-62.
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