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処方箋医薬品注)
生物由来製品
パリビズマブ(遺伝子組換え)として体重1kgあたり15mgをRSウイルス流行期を通して月1回筋肉内に投与する。なお、注射量が1mLを超える場合には分割して投与する。
止血を確認できるまで投与部位を押さえるなど慎重に投与すること。出血により重篤な状態を招くおそれがある。
中等度から重度の急性感染症又は発熱性疾患がある場合は、本剤の投与による有益性が危険性を上回ると医師が判断した場合を除き、本剤の投与を延期すること。一般に、軽度上気道感染症等の軽度な発熱性疾患は本剤の投与延期の理由とはならない。
観察を十分行い、チアノーゼ、冷汗、血圧低下、呼吸困難、喘鳴、頻脈等があらわれた場合には投与を中止し、エピネフリン(1:1000)の投与による保存的治療等の適切な処置を行うこと。,
0.1%以上
0.1%未満
頻度不明
精神神経系
神経過敏
傾眠
痙攣
消化器
下痢、嘔吐
-
循環器
不整脈、頻脈、徐脈
呼吸器
喘鳴、呼吸困難、咳、上気道感染、鼻炎、鼻漏
肺炎、細気管支炎
血液
白血球減少
皮膚
発疹
真菌性皮膚炎、湿疹
肝臓
肝機能検査値異常
その他
発熱、注射部位反応、疼痛、ウイルス感染
悪寒、哺乳障害、中耳炎
本剤はRSウイルス検査のうち、ウイルス抗原検出およびウイルス培養を測定原理とする検査に干渉し、偽陰性になるおそれがある(RT-PCR法には干渉しない)。本剤投与後にこれらのRSウイルス検査を実施した場合の診断は、臨床所見等を含めて総合的に判断するよう特に注意すること。
がん原性試験、遺伝毒性試験、生殖毒性試験は実施されていない。
国内における早産(在胎期間35週未満、6ヵ月齢未満)又は気管支肺異形成症(BPD)の新生児、乳児および幼児(24ヵ月齢未満)を対象にした臨床試験(月1回、15mg/kg筋肉内2回反復投与、凍結乾燥注射製剤)では、初回および2回目投与後30日目の本剤の平均血清中濃度は以下のとおりであった。
初回投与後30日目(31例)
50.5±17.5
2回目投与後30日目(31例)
76.8±17.6
(数値は平均値±SD)
国内における先天性心疾患(CHD)を有する新生児、乳児および幼児(24ヵ月齢以下)を対象にした第III相臨床試験(月1回、15mg/kg筋肉内4ないし5回反復投与、凍結乾燥注射製剤)では、初回および4回目投与後30日目の本剤の平均血清中濃度は以下のとおりであった。
初回投与後30日目(67例)
57.2±11.7
4回目投与後30日目(67例)
90.2±23.7
国内における免疫不全を伴う新生児、乳児および幼児(24ヵ月齢以下)又はダウン症候群の新生児、乳児および幼児(24ヵ月齢以下)を対象にした第III相臨床試験(月1回、15mg/kg筋肉内4ないし7回反復投与、凍結乾燥注射製剤)では、初回および4回目投与後30日目の本剤の平均血清中濃度は以下のとおりであった。
初回投与後30日目(28例)
59.0±12.9
4回目投与後30日目(26例)
91.8±40.6
**国内における肺低形成、気道狭窄、先天性食道閉鎖症、先天代謝異常症又は神経筋疾患を伴う新生児、乳児および幼児(24ヵ月齢以下)を対象にした第II相臨床試験(月1回、15mg/kg筋肉内4ないし6回反復投与、注射液製剤)では、初回および4回目投与後30日目の本剤の平均血清中濃度は以下のとおりであった1)。
初回投与後30日目(23例)
66.89±13.58
4回目投与後30日目(23例)
116.82±32.60
海外における早産(6ヵ月齢以下)又は気管支肺異形成症(BPD)の新生児、乳児および幼児(24ヵ月齢以下)を対象とした臨床試験(本剤5、10、15mg/kg※を30日間隔で2回筋肉内投与、凍結乾燥注射製剤)では、本剤の平均血清中濃度推移および投与後30日目の平均血清中濃度は以下のとおりであった。
5mg/kg
10mg/kg
15mg/kg
初回投与後30日目
12.5±2.4(9例)
48.5±5.4(6例)
49.2±3.6(39例)
2回目投与後30日目
20.2±3.5(10例)
65.9±12.7(4例)
69.4±4.3(37例)
(数値は平均値±SE)
本剤は投与後7日までに最大に達し、以降穏やかに血中から消失した。初回投与30日後の平均血清中濃度は5mg/kg投与で12.5µg/mL(4.2~26.2µg/mL)、10mg/kg投与で48.5µg/mL(28.7~65.7µg/mL)、15mg/kgで49.2µg/mL(13.5~132.0µg/mL)であり、10~15mg/kgで目標濃度である30µg/mLを上回った。消失半減期は18.1~43.8日であった。※承認を受けた用法及び用量は体重1kgあたり15mgを筋肉内に投与である。
24ヵ月齢以下の先天性心疾患(CHD)を有する新生児、乳児および幼児を対象とした海外臨床試験(15mg/kgを30日間隔で計5回筋肉内投与、凍結乾燥注射製剤)での平均血清中濃度(トラフ値)は2回目投与前(1回目投与後)が55.5±19µg/mL、5回目投与前(4回投与後)が90.8±35µg/mLであった(639例)。また、そのうち投与期間中に心肺バイパスを伴う開心術を行った症例(139例)の平均血清中濃度は、バイパス前98.0±52µg/mLからバイパス後41.4±33µg/mLと58%減少した2)。
健康成人を対象とした並行群間比較試験での凍結乾燥注射製剤と注射液製剤(それぞれパリビズマブ3mg/kgを30日毎に計2回筋肉内および15mg/kgを単回静脈内投与)の血清中パリビズマブ濃度推移は同様であった(各12例、外国人データ)。※承認を受けた用法及び用量は体重1kgあたり15mgを筋肉内に投与である。
6ヵ月齢以下の早産児(153例)を対象としたクロスオーバー試験(パリビズマブ15mg/kg筋肉内投与)では凍結乾燥注射製剤と注射液製剤のトラフ値は同等であった。
海外第III相二重盲検比較試験において在胎期間35週以下で6ヵ月齢以下の新生児、乳児ならびに24ヵ月齢以下の気管支肺異形成症(BPD)の新生児、乳児および幼児を対象に、RSウイルス感染による入院を指標として本剤の有効性について検討した(月1回15mg/kg、合計5回筋肉内投与、凍結乾燥注射製剤)。本剤はRSウイルス感染による入院率をプラセボ群に比べて有意に減少させた3)。
検討項目
本剤投与群(1,002例)
プラセボ投与群(500例)
RSウイルス感染による入院患者数a)
48(4.8%)
53(10.6%)
上記患者内訳
BPD罹患児b)
39/496(7.9%)
34/266(12.8%)
早産児a)
9/506(1.8%)
19/234(8.1%)
a)p<0.001 b)p<0.05
本剤投与群(1,002例)のうち、109例(10.9%)に副作用が発現した。主な副作用は発熱28例(2.8%)、注射部位反応、神経過敏25例(2.5%)等であった。
海外第III相二重盲検比較試験において24ヵ月齢以下の先天性心疾患(CHD)を有する新生児、乳児および幼児を対象に、RSウイルス感染による入院を指標として本剤の有効性について検討した(月1回15mg/kg、合計5回筋肉内投与、凍結乾燥注射製剤)。本剤はRSウイルス感染による入院率をプラセボ群に比べて有意に減少させた2)。本剤投与群(639例)のうち、46例(7.2%)に副作用が発現した。主な副作用は注射部位反応17例(2.7%)等であった。
本剤投与群(639例)
プラセボ投与群(648例)
RSウイルス感染による入院患者数†
34(5.3%)
63(9.7%)
†:p=0.003
国内における先天性心疾患(CHD)を有する新生児、乳児および幼児(24ヵ月齢以下)を対象にした第III相臨床試験(月1回、15mg/kg筋肉内4ないし5回反復投与、凍結乾燥注射製剤)では本剤のRSウイルス感染による入院率は4.5%(有効性評価対象67例中3例)であった。安全性評価対象71例のうち、13例(18.3%)に副作用が発現した。主な副作用は注射部位反応6例(8.5%)、咳嗽、発疹各4例(5.6%)等であった。
国内における免疫不全を伴う新生児、乳児および幼児(24ヵ月齢以下)又はダウン症候群の新生児、乳児および幼児(24ヵ月齢以下)を対象にした第III相臨床試験(月1回、15mg/kg筋肉内4ないし7回反復投与、凍結乾燥注射製剤)では、有効性評価対象28例においてRSウイルス感染による入院は認められなかった。試験に組み入れられた患児の内訳は以下の通り。複合免疫不全症、抗体産生不全症およびその他の免疫不全症(4例)、ダウン症候群(5例)、臓器移植後(8例)、骨髄移植後(4例)、免疫抑制性化学療法施行中(5例)、高用量副腎皮質ステロイド療法施行中(6例)、免疫抑制療法施行中(11例)。安全性評価対象28例のうち、7例(25.0%)に副作用が発現した。主な副作用は鼻咽頭炎2例(7.1%)等であった。
**国内における肺低形成、気道狭窄、先天性食道閉鎖症、先天代謝異常症又は神経筋疾患を伴う新生児、乳児および幼児(24ヵ月齢以下)を対象にした第II相臨床試験(月1回、15mg/kg筋肉内4ないし6回反復投与、注射液製剤)では、有効性評価対象23例においてRSウイルス感染による入院は認められなかった。試験に組み入れられた患児の内訳は以下の通り。先天性食道閉鎖症(6例)、気道狭窄(5例)[咽頭狭窄(2例)、咽頭軟化症(2例)、咽頭狭窄・咽頭軟化症(1例)]、神経筋疾患(5例)[先天性ミオパチー(2例)、脊髄性筋萎縮症(1例)、筋強直性ジストロフィー(1例)、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(1例)]、先天代謝異常症(4例)[プロピオン酸血症(2例)、中鎖アシルCoA脱水素酵素欠損症(1例)、極長鎖アシルCoA脱水素酵素欠損症(1例)]、肺低形成(3例)[先天性横隔膜ヘルニア(2例)、先天性嚢胞性肺疾患(1例)]。
**安全性評価対象23例において、副作用は認められなかった1)。
本剤はRSウイルスのFたん白質上の抗原部位A領域に対する特異的ヒト化モノクローナル抗体である。本剤はRSウイルスが宿主細胞に接着・侵入する際に重要な役割を果たすFたん白質に結合してウイルスの感染性を中和し、ウイルスの複製および増殖を抑制する。
米国で得られたRSウイルスのサブタイプAおよびBを含む臨床分離株の57株(サブタイプA:34株、B:23株)すべてに対して本剤は中和活性を示した4)。さらに、米国、ヨーロッパおよび南アメリカより計491株のRSウイルス臨床分離株に対する結合性を検討した結果、全株に対して本剤は結合した。国内で得られたRSウイルス臨床分離株の23株(サブタイプA:13株、B:9株、不明:1株)すべてに対して本剤は結合した(in vitro)。
コットンラットを用いたRSウイルス感染予防試験において、ウイルス感染前に本剤2.5mg/kgを静脈内投与した場合、本剤を投与したラットにおける肺組織中のRSウイルス量は本剤を投与しなかったラットの100分の1以下に減少した。また、このときの本剤の平均血清中濃度は約30µg/mLであった4)。
パリビズマブ(遺伝子組換え)(Palivizumab(Genetical Recombination))[JAN]
軽鎖(C1026H1589N269O329S8)重鎖(C2209H3439N581O675S17)
約148,000
マウス抗レスピレートリーシンシシャルウィルスFタンパク質モノクローナル抗体5)の相補性決定部位及びヒトIgG1定常部及び可変部フレーム配列6),7),8)から成るヒト化マウス抗RSV Fタンパク質モノクローナル抗体をコードするcDNAを導入したマウスミエローマ細胞(NS0)から産生される213個のアミノ酸残基(C1026H1589N269O329S8;分子量:23,212.72)の軽鎖2分子と450個のアミノ酸残基(C2209H3439N581O675S17;分子量:49,480.53)の重鎖2分子から成る糖タンパク質(分子量:約147,700、4本鎖型98%以上)
投与前にバイアルに異物および変色がないことを目視で確認すること。異物および変色がある場合は使用しないこと。
0.5mL[1バイアル]
1.0mL[1バイアル]
1) **Mori M, et al. Lancet Reg Health West Pac. 2023;39:100847.
2) Feltes TF, et al. J Pediatr. 2003;143:532-540.
3) The IMpact RSV Study Group. Pediatrics 1998;102:531-537.
4) Johnson S, et al. J Infect Dis. 1997;176:1215-1224.
5) Beeler JA, et al. J Virology. 1989;63:2941-2950.
6) Press E, et al. Biochem J. 1970;117:641-660.
7) Takahashi N, et al. Proc Nat Acad Sci. USA. 1984;81:5194-5198.
8) Bentley D, et al. Nature. 1980;288:730-733.
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