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処方箋医薬品注)
ガドリニウム造影剤を複数回投与した患者において、非造影T1強調MR画像上、小脳歯状核、淡蒼球等に高信号が認められたとの報告や脳の剖検組織からガドリニウムが検出されたとの報告があるので、ガドリニウム造影剤を用いた検査の必要性を慎重に判断すること。
通常、成人には本剤0.2mL/kgを静脈内注射する。なお、転移性脳腫瘍が疑われる患者において0.2mL/kg初回投与後、腫瘍が検出されないか、または検出されても造影効果が不十分であった場合には、初回投与後30分以内に0.2mL/kgを追加投与することができる。
成人には0.1mL/kgを静脈内注射する。
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。アナフィラキシーがあらわれることがある。類薬のガドリニウムMRI用造影剤(ガドペンテト酸ジメグルミン)で、気管支喘息の患者では、それ以外の患者よりも高い頻度でショック、アナフィラキシー等の重篤な副作用が発現するおそれのあることが報告されている。,
痙攣があらわれることがある。
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。本剤の主要排泄経路は腎臓であり、排泄遅延と腎機能を悪化させるおそれがある。,
本剤の投与を避け、他の検査法で代替することが望ましい。ガドリニウム造影剤による腎性全身性線維症の発現のリスクが上昇することが報告されている。,
患者の腎機能を十分に評価した上で慎重に投与すること。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット、静脈内投与)で乳汁中に移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
ショックを起こすことがある。呼吸困難、失神、昏迷、意識消失、呼吸停止、心停止、全身潮紅、血管浮腫、じん麻疹等のアナフィラキシーを伴うことがある。,
発現した場合にはフェノバルビタール等バルビツール酸誘導体又はジアゼパムを投与するなど、適切な処置を行うこと。
外国において、重篤な腎障害のある患者への本剤使用後に、腎性全身性線維症を発現した症例が報告されているので、投与後も観察を十分に行い、皮膚のそう痒、腫脹、硬化、関節の硬直、筋力低下等の異常の発生には十分留意すること。,,,
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
じん麻疹
ほてり
そう痒、発疹、潮紅
循環器
動悸、血圧低下、血圧上昇
呼吸器
咳嗽
くしゃみ、嗄声、咽喉頭不快感、鼻炎、喘息
消化器
嘔気・嘔吐
口渇、腹痛
精神神経系
めまい感、頭痛
しびれ感、振戦、一過性意識消失
血液系
白血球増加、血小板増加
肝臓・胆管系
肝機能異常、AST増加、ALT増加
投与部位
血管痛
疼痛
その他
熱感
血清カリウム増加、気分不良、BUN増加、胸痛、血清鉄低下、血中クレアチニン増加、冷感、多汗、味覚異常、眼の異常、倦怠感
1回の検査にのみ使用し、余剰の溶液は廃棄すること。
健康成人男子に本剤0.1、0.2、0.4注1) 、0.5注1) 、0.6注1) mL/kg(0.05、0.1、0.2、0.25、0.3mmol/kg)を静脈内投与したところ、血中からの消失半減期は1.09~1.66時間であった1),2) 。
健康成人男子に本剤0.1、0.2、0.4注2) 、0.5注2) 、0.6注2) mL/kg(0.05、0.1、0.2、0.25、0.3mmol/kg)を静脈内投与したところ、投与後24時間以内に84.8~106.8%が尿中に排泄された1),2) 。
承認用量で造影効果を判定し得た78例の有効率は、71.8%(56/78)であった。副作用は2.4%(2/84)に認められ、いずれも嘔気であった3) 。
造影効果を判定し得た122例の有効率は、71.3%(87/122)であった。副作用は2.3%(3/130)に認められ、熱感・悪心、嘔吐、悪心各1例であった4) 。
転移性脳腫瘍が疑われる患者を対象とした臨床試験において、本剤0.2mL/kg投与後さらに0.2mL/kgを追加投与した群のうち、診断能が初回投与後に比べ向上した症例は30.0%(21/70)であった。副作用は2.8%(2/72)に認められ、痙攣、熱感・嘔気各1例であった5) 。
400例を対象とした用量設定試験(承認用量、その半量、及び倍量の3群)において、有効性評価対象392例のコントラスト増強効果を「著しく増強」「増強」「やや増強」「不変」「低下」「判定不能」の6段階で評価した時、「増強」以上と評価されたものは表1に示すとおりであった。なお、領域によっては本剤の効果に用量相関性は認められなかった。
領域
投与量(mL/kg)
「増強」以上
頭頸部
0.1
83.3%(15/18)
0.2注3)
94.1%(16/17)
0.4
88.9%(16/18)
胸部
60.0%(12/20)
78.9%(15/19)
94.7%(18/19)
心臓
80.0%(16/20)
89.5%(17/19)
59.1%(13/22)
肝臓
42.1%(8/19)
84.2%(16/19)
骨盤内
66.7%(12/18)
87.5%(14/16)
93.8%(15/16)
骨軟部
61.1%(11/18)
腎臓
0.05
57.9%(11/19)
0.1注3)
85.0%(17/20)
0.2
また、診断能の向上性については、「著しく向上」「向上」「やや向上」「向上せず」「判定不能」の5段階で評価した時、「向上」以上であった328例における診断的意義の内訳は表2のとおりであった。
A
B
C
D
E
F
対象例数
0
3
12
8
2
16
0.2注4)
5
11
1
13
7
4
14
9
17
10
15
18
19
6
0.1注4)
診断的意義は重複選択を可能とした。
A:新病変の検出 B:病変存在の明瞭化 C:拡がり・進展範囲明瞭化 D:内部構造明瞭化 E:鑑別診断 F:その他
副作用は1.3%(5/397)に認められ、承認用量群において嘔気・嘔吐、じん麻疹各1例、承認倍量群において悪心1例、嘔気2例であった6) 。
肝臓領域を対象としたガドペンテト酸ジメグルミンとの比較試験の総合評価(有効性)において、「著効」「有効」「やや有効」「無効」「判定不能」の5段階で評価した時、「有効」以上と評価されたものは表3に示すとおりで、本剤はガドペンテト酸ジメグルミンと同等性が検証された。ガドテリドール群(122例)において、副作用は認められなかった7) 。
薬剤
「有効」以上
Exact test
ガドテリドール
96.6%(114/118)
p=0.539
ガドペンテト酸ジメグルミン
94.2%(113/120)
(読影委員会判定)
175例を対象としたオープン試験において、有効性評価対象170例のコントラスト増強効果及び診断能の向上性を加味した総合評価(有効性)を「著効」「有効」「やや有効」「無効」「判定不能」の5段階で評価した時、「有効」以上と評価されたものは表4に示すとおりであった。副作用は3.5%(6/171)に認められ、嘔気2例、顔面潮紅・咳嗽、熱感、悪心、注射部位血管痛各1例であった8) 。
85.2%(23/27)
93.1%(27/29)
92.6%(25/27)
85.7%(24/28)
78.8%(26/33)
88.5%(23/26)
ガドリニウムイオンは常磁性を示し、磁気共鳴現象において水素原子核(プロトン)の緩和を促進し、緩和時間を短縮する能力をもつ。本剤は常磁性金属ガドリニウムイオンのキレート化合物であり、MRI撮像において縦緩和時間(T1)を短縮することにより組織及び病変部のコントラストを増強する。
ガドテリドール(Gadoteridol)
(±)-10-(2-hydroxypropyl)-1, 4, 7, 10-tetraazacyclo-dodecane-1, 4, 7-triacetatogadolinium[III]
C17H29GdN4O7
558.68
ガドテリドールは白色の結晶性の粉末で、においはない。本品は水に極めて溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。本品の水溶液(1→100)は旋光性を示さない。
5瓶
1筒、5筒
1) 吉川宏起 他. 診療と新薬. 1991;28(5):803-812[PRO-0061]
2) 柴田久雄 他. 診療と新薬. 1993;30(10):1863-1872[PRO-0073]
3) 吉川宏起 他. 診療と新薬. 1991;28(11):1987-1999[PRO-0062]
4) 吉川宏起 他. 診療と新薬. 1992;29(5):1119-1137[PRO-0063]
5) 興梠征典 他. 診療と新薬. 1994;31(8):1361-1376[PRO-0069]
6) 内藤博昭 他. 診療と新薬. 1995;32(4):715-737[PRO-0084]
7) 廣橋伸治 他. 診療と新薬. 1996;33(2):233-245[PRO-0077]
8) 内藤博昭 他. 診療と新薬. 1996;33(2):217-232[PRO-0076]
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