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劇薬
処方箋医薬品注)
中枢性尿崩症
多飲・多尿・低比重尿を示す疾患として中枢性尿崩症(バソプレシン感受性尿崩症)・心因性多飲症・腎性尿崩症・高カルシウム血症に基づく多尿症がある。これら各種疾患に基づく多尿を鑑別し、バソプレシン欠乏による尿崩症のみに使用すること。
小児:通常デスモプレシン酢酸塩水和物として1回2.5µg~5µg〔1~2噴霧〕を1日1~2回鼻腔内に投与する。成人:通常デスモプレシン酢酸塩水和物として1回5µg~10µg〔2~4噴霧〕を1日1~2回鼻腔内に投与する。投与量は患者の飲水量、尿量、尿比重、尿浸透圧により適宜増減する。
血圧上昇により症状を悪化させるおそれがある。
病状が不安定なため、水中毒等が発現しやすい。
鼻腔内投与のため吸収が安定しないおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
低出生体重児、新生児及び乳児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
症状を観察しながら慎重に投与すること。生理機能が低下している。
三環系抗うつ剤(イミプラミン塩酸塩等)
低ナトリウム血症性の痙攣発作の報告があるので、血清ナトリウム、血漿浸透圧等をモニターすること。
抗利尿ホルモンを分泌し、水分貯留のリスクを増すことがある。
異常が認められた場合には投与を中止し、高張食塩水の注入、フロセミドの投与等の適切な処置を行うこと。,,,
0.5~5%未満
0.5%未満
代謝
浮腫、低ナトリウム血症
精神神経系
頭痛
強直性痙攣、眠気、めまい、不眠
過敏症
全身そう痒感、発疹、顔面浮腫、じん麻疹
消化器
嘔気・嘔吐
食欲不振、腹痛
循環器
顔面蒼白、のぼせ
その他
鼻粘膜刺激
鼻炎、発汗、全身倦怠感、鼻出血、発熱
水分貯留並びに低ナトリウム血症のリスクが高まり、頭痛、冷感、嘔気、痙攣、意識喪失等があらわれることがある。
投与を中止し、水分を制限する。症状がある場合は等張若しくは高張食塩水の注入、フロセミドの投与等適切な処置を行う。
投与前には吸収を安定させるため鼻をかむなどの注意をすること。
製品に同封されている「デスモプレシン点鼻スプレー2.5µg「フェリング」のご使用にあたって」の説明文書も参照すること。
使用しないときは、冷蔵庫等で瓶を立てた状態にして保管する。注意:ポケット等、体温が直接伝わるところに入れて携帯すると液漏れを起こすおそれがあるので、携帯時には収納ケースにおさめてバッグ等に入れて携帯する。
動物実験(ラット)で泌乳低下(母乳の出が悪くなる)の可能性が示唆されている。
健康成人男性19例に本剤5µg(2噴霧量)を鼻腔内投与したときのデスモプレシン酢酸塩水和物(DDAVP)の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりである1)。
Cmax(pg/mL)
tmax(min)
AUC0-∞(pg・min/mL)
t1/2(min)
10.53±6.20
42±31
1683±1146
153±122
平均値±標準偏差
ラットに125I-デスモプレシン0.2µgを点鼻投与したとき、30分後の放射能濃度は甲状腺>膀胱>腎臓>肝臓の順であった2)。
妊娠ラットに125I-デスモプレシン0.3µgを点鼻投与したとき、30分後の胎児における放射能濃度は母体血漿中の約1/10であった3)。
授乳期のラットに125I-デスモプレシン0.3µgを点鼻投与したとき、30分後の乳汁中放射能濃度は母体血漿中の約1.4倍であった3) 。
ヒト血清蛋白結合率は以下のとおりであった4)(in vitro)。
添加濃度(pg/mL)
2
50
100
血清蛋白結合率(%)
76.3±3.3
74.2±2.8
74.0±3.4
限外ろ過法による
平均値±標準偏差(n=4)
尿崩症患者の糸球体でろ過されたDDAVPの約60%が尿中に排泄された5)。
中枢性尿崩症と診断され、デスモプレシン点鼻液にて治療中で安定した効果の得られている患者57例を対象として本剤を投与した結果、点鼻液と同等の有効性を示した6)。副作用発現頻度は、5.5%(3/55例)であった。副作用は、めまい感3.6%(2/55例)、頭痛及び嘔気各1.8%(1/55例)であった。
本剤のラットにおけるバソプレシンV1、V2受容体及びオキシトシン受容体に対する結合親和性(Ki)はそれぞれ1748、1.04、481nmol/Lであり、バソプレシンV2受容体に選択的な結合親和性を示した(Ki:1.04nmol/L)。またムスカリン受容体(M1、M2、M3)への結合親和性はほとんど認められなかった(Ki>1×105nmol/L)7) 。
単離したゴールデンハムスター腎髄質内層部集合管において、管腔膜側から基底膜側への水及び尿素の透過性を、本剤はそれぞれ0.01nmol/L以上、0.1nmol/L以上の濃度で亢進した8)。
ラットに蒸留水を25mL/kg経口投与した後、本剤を皮下投与し、本剤投与後5時間までの尿量を測定したところ、0.1ng/kg以上で用量の増加に伴い尿量は減少した9)。
デスモプレシン酢酸塩水和物(Desmopressin Acetate Hydrate)
1-Deamino-8-D-arginine-vasopressin acetate trihydrate
C46H64N14O12S2・C2H4O2・3H2O
1183.31
白色の粉末である。水、エタノール(99.5)、酢酸(100)にやや溶けやすく、酢酸エチル、アセトンにほとんど溶けない。
DDAVP
5mL[1瓶(褐色瓶、定量噴霧式点鼻容器、収納ケース)]
1) 社内資料: 酢酸デスモプレシン製剤の生物学的同等性試験. [文献請求番号][FP09189]
2) 西垣淳子 他.: 基礎と臨床. 1995; 29: 2517-2539. [文献請求番号][FP00484]
3) 西垣淳子 他.: 基礎と臨床. 1995; 29: 2553-2560. [文献請求番号][FP00485]
4) 社内資料: 125I-KW-8008のin vitro蛋白結合. [文献請求番号][FP03766]
5) 清水倉一 他.: 最新医学. 1978; 33: 1875-1882. [文献請求番号][FP00465]
6) 寺野隆 他.: ホルモンと臨床. 1996; 44: 651-661. [文献請求番号][FP00486]
7) *社内資料:バソプレシンV2受容体に対する結合親和性(2003年1月31日承認、申請資料概要ホ-I-2、1)).[FP03767]
8) *社内資料: 水及び尿素透過性亢進作用(2003年1月31日承認、申請資料概要ホ-I-2、2)). [文献請求番号][FP09948]
9) *社内資料: 尿排泄量に対する作用(2003年1月31日承認、申請資料概要ホ-I-1、1)). [文献請求番号] [FP09949]
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