当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
劇薬
処方箋医薬品注)
日本薬局方
アドレナリン注射液
イソプレナリン、ノルアドレナリン等のカテコールアミン製剤、アドレナリン作動薬を投与中の患者(ただし、蘇生等の緊急時はこの限りでない)
蜂毒、食物及び薬物等に起因するアナフィラキシー反応に対する補助治療(アナフィラキシーの既往のある人またはアナフィラキシーを発現する危険性の高い人に限る)
通常、アドレナリンとして0.01mg/kgが推奨用量であり、患者の体重を考慮して、アドレナリン0.15mg又は0.3mgを筋肉内注射する。
アドレナリン受容体が本剤に対し高い感受性を示すおそれがある。
本剤の血管収縮作用により、閉塞性血管障害が促進され、冠動脈や脳血管等の攣縮及び基質的閉塞があらわれるおそれがある。
頻脈、心房細動がみられることがあり、本剤の投与により悪化するおそれがある。
肝におけるグリコーゲン分解の促進や、インスリン分泌の抑制により、高血糖を招くおそれがある。
本剤のβ刺激作用により、不整脈を悪化させるおそれがある。
一般に交感神経作動薬の中枢神経系の副作用として情緒不安、不眠、錯乱、易刺激性及び精神病的状態等があるので悪化するおそれがある。
コカインは、交感神経末端でのカテコールアミンの再取り込みを阻害するので、本剤の作用が増強されるおそれがある。
過量投与になるので、通常のアドレナリン注射液を用いて治療すること。
本剤の血管収縮作用により、急激な血圧上昇があらわれるおそれがある。
肺循環障害を増悪させ、右心系への負荷が過重となり、右心不全に陥るおそれがある。
本剤のβ刺激作用により、心疾患を悪化させるおそれがある。
妊婦、妊娠している可能性のある女性又は産婦には投与しないことが望ましい。胎児の酸素欠乏をもたらしたり、分娩第二期を遅延するおそれがある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
低出生体重児、新生児及び乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤の作用に対する感受性が高いことがある。
イソプレナリン、ノルアドレナリン等のカテコールアミン製剤、アドレナリン作動薬
不整脈、場合により心停止があらわれることがある。蘇生等の緊急時以外には併用しない。
これらの薬剤のβ刺激作用により、交感神経興奮作用が増強すると考えられている。
ハロゲン含有吸入麻酔薬
頻脈、心室細動発現の危険性が増大する。
これらの薬剤により、心筋のカテコールアミン感受性が亢進すると考えられている。
モノアミン酸化酵素阻害薬
本剤の作用が増強され、血圧の異常上昇をきたすことがある。
本剤の代謝酵素を阻害することにより、カテコールアミン感受性が亢進すると考えられている。
三環系抗うつ薬
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)
その他の抗うつ薬
アドレナリン作動性神経終末でのカテコールアミンの再取り込みを遮断し、受容体でのカテコールアミン濃度を上昇させると考えられている。
メチルフェニデート
抗精神病薬
α遮断薬
本剤の昇圧作用の反転により、低血圧があらわれることがある。
これらの薬剤のα遮断作用により、本剤のβ刺激作用が優位になると考えられている。
分娩促進薬
バッカクアルカロイド類
これらの薬剤の血管平滑筋収縮作用により、血圧上昇作用を増強すると考えられている。
ジギタリス製剤
異所性不整脈があらわれることがある。
ともに異所性刺激能を有し、不整脈発現の可能性が高くなると考えられている。
キニジン
心室細動があらわれることがある。
相互に心筋に対する作用を増強すると考えられている。
甲状腺製剤
冠不全発作があらわれることがある。
甲状腺ホルモンは心筋のβ受容体を増加させるため、カテコールアミン感受性が亢進すると考えられている。
非選択性β遮断薬
(1)相互の薬剤の効果が減弱する。
(2)血圧上昇、徐脈があらわれることがある。
(1)これらの薬剤のβ遮断作用により本剤の作用が抑制される。また、本剤のβ刺激作用により、これらの薬剤の作用が抑制される。
(2)これらの薬剤のβ遮断作用により、本剤のα刺激作用が優位になると考えられている。
血糖降下薬
血糖降下薬の作用を減弱させることがある。
本剤の血糖上昇作用によると考えられている。
ブロモクリプチン
血圧上昇、頭痛、痙攣等があらわれることがある。
機序は明らかではないが、本剤の血管収縮作用、血圧上昇作用に影響を及ぼすと考えられている。
利尿剤チアジド系利尿剤
チアジド系類似剤
ループ利尿剤
カリウム保持性利尿剤
本剤の作用が減弱することがある。手術前の患者に使用する場合、利尿剤の一時休薬等を行うこと。
本剤の血管反応性を低下させることがある。
初期症状として、血圧の異常上昇があらわれることがある。
初期症状として、頻脈、不整脈、心悸亢進、胸内苦悶があらわれることがある。
頻度不明
循環器
心悸亢進、胸内苦悶、不整脈、顔面潮紅・蒼白、血圧異常上昇
精神神経系
頭痛、めまい、不安、振戦
過敏症
過敏症状等
消化器
悪心・嘔吐
その他
熱感、発汗
本剤を処方する医師は以下の内容について正しく理解するとともに、患者に交付する際には、患者、保護者又はそれに代わり得る適切な者に以下の内容を必ず交付前に説明すること。,,,
アドレナリンは交感神経細胞内に取り込まれるかあるいは組織内で主としてカテコール-O-メチルトランスフェラーゼ、モノアミンオキシダーゼによって速やかにメタネフリン、そのグルクロン酸及び硫酸抱合体、3-メトキシ-4-ヒドロキシマンデル酸等に代謝され、不活化される。
アドレナリンは組織に取り込まれ代謝されたのち、大部分が代謝物として尿中に排泄される。
本剤は、化学的に合成した副腎髄質ホルモン(アドレナリン)を含有しており、交感神経のα、β受容体に作用する。
心臓においては、洞房結節の刺激発生のペースをはやめて心拍数を増加させ、心筋の収縮力を強め、心拍出量を増大するので強心作用をあらわす。血管に対しては、収縮作用と拡張作用の両方をあらわし、心臓の冠動脈を拡張し、皮膚毛細血管を収縮させ末梢抵抗を増加させて血圧を上昇させる5),6)。
気管支筋に対して弛緩作用をあらわし、気管支を拡張させて呼吸量を増加させる5),6)。
喘息において、肥満細胞から抗原誘発性の炎症性物質を遊離することを抑制し、気管支分泌物を減少させ、粘膜の充血を減らす効果もある7)。
アドレナリン(Adrenaline)
4-[(1R)-1-Hydroxy-2-(methylamino)ethyl]benzene-1,2-diol
C9H13NO3
183.20
白色~灰白色の結晶性の粉末である。ギ酸又は酢酸(100)に溶けやすく、水に極めて溶けにくく、メタノール又はエタノール(99.5)にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。空気又は光によって徐々に褐色となる。
外箱開封後は遮光して保存すること。,
1本
1) Johnston RR,et al.:Anesth Analg. 1976;55(5):709-712
2) Navarro R,et al.:Anesthesiology. 1994;80(3):545-549
3) Mark A,et al.:Anesthesiology. 1993;79(5):943-947
4) Brown JC,et al.:Ann Emerg Med. 2016;67(3):307-315
5) 島本暉朗ほか:薬理学. 医学書院. 1964:340-347
6) 高木敬次郎ほか:薬物学. 南山堂. 1987:84-85
7) 高折修二ほか監訳:グッドマン・ギルマン薬理書(上). 廣川書店. 1999;第9版:268-275
**ヴィアトリス製薬合同会社 メディカルインフォメーション部
**〒106-0041 東京都港区麻布台一丁目3番1号
フリーダイヤル 0120-419-043
ヴィアトリス製薬合同会社
東京都港区麻布台一丁目3番1号
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.