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フエナゾール軟膏5%/フエナゾールクリーム5%

添付文書番号

2649727M1059_3_02

企業コード

671450

作成又は改訂年月

**2024年7月改訂(第2版)
2023年7月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

872649

薬効分類名

抗炎症鎮痛皮膚疾患用剤

承認等

フエナゾール軟膏5%

販売名コード

YJコード

2649727M1059

販売名英語表記

Fenazol Ointment

販売名ひらがな

ふえなぞーるなんこう5%

承認番号等

承認番号

22100AMX01331

販売開始年月

1983年2月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

フエナゾールクリーム5%

販売名コード

YJコード

2649727N1054

販売名英語表記

Fenazol Cream

販売名ひらがな

ふえなぞーるくりーむ5%

承認番号等

承認番号

22100AMX01332

販売開始年月

1987年10月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

ウフェナマート

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

フエナゾール軟膏5%

有効成分1g中 ウフェナマート   50mg
添加剤ゲル化炭化水素

フエナゾールクリーム5%

有効成分1g中 ウフェナマート   50mg
添加剤白色ワセリン、流動パラフィン、ステアリルアルコール、ジメチルポリシロキサン、ステアリン酸ポリオキシル40、モノステアリン酸グリセリン、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、グリセリン

3.2 製剤の性状

フエナゾール軟膏5%

性状白色~帯黄白色半透明の軟膏

フエナゾールクリーム5%

性状白色のクリーム状軟膏

4. 効能又は効果

  • 急性湿疹、慢性湿疹、脂漏性湿疹、貨幣状湿疹
  • 接触皮膚炎、アトピー皮膚炎、おむつ皮膚炎
  • 酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎
  • 帯状疱疹

6. 用法及び用量

本品の適量を1日数回患部に塗布又は貼布する。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

0.1%未満

過敏症

発赤、そう痒、丘疹、接触皮膚炎、腫脹、潮紅

皮膚

刺激感、灼熱感、皮膚乾燥

びらん

14. 適用上の注意

14.1 薬剤使用時の注意

眼科用として使用しないこと。

16. 薬物動態

16.3 分布

  1. 16.3.1 組織への移行性

    14C-ウフェナマート5%軟膏・クリーム400mg(ウフェナマートとして約100mg/kg)をラット背部の健常皮膚に塗布し、48時間固定したとき、ウフェナマートの皮膚中移行は速やかであり、表皮付近に高濃度に存在し、深部への移行は僅かであった。血中への移行性は低かった1),2)

  2. 16.3.2 蛋白結合率

    ヒト血清アルブミンに対する結合率は、0.1~10μg/mL濃度範囲において、ほぼ100%であった3)

16.4 代謝

14C-ウフェナマート5%軟膏・クリーム400mg(ウフェナマートとして約100mg/kg)をラット背部の健常皮膚に塗布し、48時間固定したとき、皮膚中代謝物は約95%が未変化体であり、尿中及び糞中の代謝物の大部分はフルフェナム酸とその水酸化体であった1),2)

16.5 排泄

14C-ウフェナマート5%軟膏・クリーム400mg(ウフェナマートとして約100mg/kg)をラット背部の健常皮膚に塗布後72時間固定したときの尿中及び糞中排泄は、それぞれ塗布量の0.72%及び1.00%であった2)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

二重盲検比較試験を含む臨床試験の評価対象1,814例における有効以上の有効率は次のとおりであった4),5),6),7),8),9)

有効率(%)
疾患名

有効以上

軟膏5%

クリーム5%

急性湿疹

64.6(104/161例)

77.1(27/35例)

慢性湿疹

42.6( 26/ 61例)

82.1(23/28例)

脂漏性湿疹

76.3( 61/ 80例)

70.0(14/20例)

貨幣状湿疹

50.9( 28/ 55例)

50.0( 6/12例)

接触皮膚炎

66.7( 68/102例)

71.4(15/21例)

アトピー皮膚炎

56.3(218/387例)

50.0(25/50例)

おむつ皮膚炎

61.1( 91/149例)

40.0( 4/10例)

酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎

65.7( 88/134例)

58.3(35/60例)

帯状疱疹

81.4(338/415例)

79.4(27/34例)

66.2(1,022/1,544例)

65.2(176/270例)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs:Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)である。本剤の抗炎症作用は副腎を介さず、炎症部位に直接作用するものであり、膜安定化及び活性酸素生成抑制作用など、生体膜との相互作用により発揮されるものと考えられる10),11)

18.2 抗炎症作用

  1. 18.2.1 血管透過性亢進抑制作用

    ラットにおけるヒスタミンあるいはブラジキニンによる皮膚血管透過性亢進に対し、0.12%ベタメタゾン吉草酸エステル軟膏と同等の抑制効果を認めた10)

  2. 18.2.2 浮腫抑制作用

    ラットにおけるカラゲニン足蹠浮腫に対し、0.12%ベタメタゾン吉草酸エステル軟膏とほぼ同等の抑制効果を認めた10)

  3. 18.2.3 紫外線紅斑抑制作用

    モルモットにおける紫外線紅斑に対し、0.12%ベタメタゾン吉草酸エステル軟膏より強い抑制効果を認めた10)

  4. 18.2.4 アレルギー性皮膚炎症抑制作用

    マウス、モルモットにおけるピクリルクロライドあるいはジニトロクロルベンゼンによるアレルギー性皮膚炎症に対して著明な抑制効果を認めた10)

  5. 18.2.5 その他

    ラット背部皮下のpaper-diskによる肉芽増殖を、ほとんど抑制しなかった10)

18.3 鎮痛作用

ラットにおけるカラゲニンによる炎症性疼痛に対し、疼痛閾値の有意な上昇を認めた。

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ウフェナマート(Ufenamate)

化学名

Butyl 2-[[3-(trifluoromethyl)phenyl]amino]benzoate

分子式

C18H18F3NO2

分子量

337.34

性状

微黄色~淡黄色の澄明な液で、においはないか、又は僅かに特異なにおいがあり、味はない。
メタノール、アセトン、ジエチルエーテルと混和する。
エタノール(95)に溶けやすく、水にほとんど溶けない。

化学構造式

凝固点

16~20℃

20. 取扱い上の注意

  • 〈軟膏剤〉
    1. 20.1 基剤プラスティベース(ゲル化炭化水素)の中の流動パラフィンが分離することがあるが、効力に影響はない。

22. 包装

  • **〈フエナゾール軟膏5%〉

    10g×10[チューブ]
    500g[ボトル]

  • **〈フエナゾールクリーム5%〉

    10g×10[チューブ]
    500g[ボトル]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

**,*ヴィアトリス製薬合同会社 メディカルインフォメーション部

〒106-0041 東京都港区麻布台一丁目3番1号

フリーダイヤル 0120-419-043

26. 製造販売業者等

26.1 **,*製造販売元

ヴィアトリス製薬合同会社

東京都港区麻布台一丁目3番1号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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