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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤の成分並びに他のアミノグリコシド系抗生物質又はバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者
嚢胞性線維症における緑膿菌による呼吸器感染に伴う症状の改善
1秒量(FEV1)が予測正常値に対し<25%又は>75%の患者、バークホルデリア・セパシア感染を合併している患者における有効性及び安全性は確立していない。
1回300mgを1日2回28日間噴霧吸入する。その後28日間休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。
聴覚検査を実施することが望ましい。第8脳神経障害が発現又は増悪するおそれがある。
アミノグリコシド系抗生物質製剤の神経筋機能に対するクラーレ様の作用により、筋力低下が増悪することがある。
本剤の呼吸器における作用を確実にするために、これらの治療を行った後に本剤を投与することが望ましい。
高い血中濃度が持続し、腎障害が悪化するおそれがあり、また、第8脳神経障害等の副作用が強くあらわれるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊婦に投与すると新生児に第8脳神経障害があらわれるおそれがある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。注射剤において、乳汁中へ移行することが報告されている。
6歳未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に生理機能が低下している。
腎毒性及び聴器毒性を有する薬剤
腎障害及び聴器障害が発現又は悪化するおそれがある。
機序は不明であるが、共に腎毒性、聴器毒性を有する。
ループ利尿剤
マンニトール
機序は明確ではないが、併用によりアミノグリコシド系抗生物質の血中濃度の上昇、腎への蓄積が起こるという報告がある。
腎毒性を有する薬剤
腎障害が発現又は悪化するおそれがある。
機序は不明であるが、共に腎毒性を有する。
筋弛緩剤
呼吸抑制があらわれるおそれがある。
共に神経筋接合部の遮断作用を有し、併用によりその作用が増強される。
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。症状が認められた場合には、血中濃度が2μg/mL以下に低下するまで本剤の投与を中止すること。
眩暈、耳鳴、難聴等の第8脳神経障害があらわれることがある。症状が認められた場合には、血中濃度が2μg/mL以下に低下するまで本剤の投与を中止すること。
5%以上
1~5%未満
頻度不明
皮膚
過敏症状、そう痒症、蕁麻疹、発疹
呼吸器
ラ音、発声障害、鼻炎、肺機能低下、咳嗽、喀血、喀痰増加
変色痰、気管支痙攣、喘息、呼吸困難
口腔咽頭痛
筋骨格系
筋肉痛、背部痛
感染症
咽頭炎
喉頭炎
神経系
味覚異常
頭痛、浮動性めまい
失声症
全身症状
胸痛、無力症
けん怠感、発熱、疼痛
消化器
腹痛、悪心、嘔吐、食欲減退
本剤のヒトにおける最大耐量は確立されていない。本剤の吸入投与による過量投与時にみられる主な症状として重度の嗄声が考えられる。
急性中毒が認められた場合には、本剤の投与を中止し適切な処置を行うとともに、腎機能検査を実施すること。また、血中濃度のモニタリングが有用と考えられる。本剤の除去には、血液透析が有用であることが示唆されたとの報告がある。
ラットに連日長期間吸入投与した試験において、呼吸器系に本薬の刺激性に起因すると考えられる軽度の変性、炎症又は過形成がみられた。より長期間投与したラットの試験では、低用量から過形成の発現が確認された。
嚢胞性線維症患者20例に本剤300mgを単回噴霧吸入投与したとき、肺からのトブラマイシンの吸収は速やかで、血清中のトブラマイシンは投与開始後1時間で最高濃度を示した。平均消失半減期は3時間であった1),2)(外国人のデータ)。
Cmax(μg/mL)
Tmax(h)
AUC0-12h(μg・h/mL)
AUCinf(μg・h/mL)
T1/2(h)
1.04±0.58
※1(0.5~2)
4.8±2.5
5.3±2.6
3.0±0.8
平均値±標準偏差、n=20 ※:中央値(最小値~最大値)
嚢胞性線維症患者に本剤300mg1日2回、4週間反復噴霧吸入投与したのち4週間休薬を1サイクルとし、3回繰り返したとき、初回噴霧吸入投与後1時間の血清中トブラマイシン濃度の平均値(n=257)は0.95μg/mL(範囲:定量下限値(0.18μg/mL)未満~3.62μg/mL)であった。また、最終噴霧吸入投与後1時間の血清中トブラマイシン濃度の平均値(n=222)は1.05μg/mL(範囲:定量下限値未満~3.41μg/mL)であった3)(外国人のデータ)。
トブラマイシンは陽イオン性の極性分子であり、上皮細胞膜の透過性は低い。トブラマイシンを経口投与した場合、ほとんど吸収されないため、本剤を噴霧吸入投与したときの全身暴露は経肺吸収に由来すると考えられる2)。本剤を噴霧吸入投与したときのバイオアベイラビリティは、ネブライザーの性能や気道の状態により異なることがある3)(外国人のデータ)。
嚢胞性線維症患者20例に本剤300mgを単回噴霧吸入投与したとき、喀痰中のトブラマイシンは投与開始後0.5時間(最初の採取時点)で最高濃度を示した。喀痰中からの平均消失半減期は1.7時間であった2)(外国人のデータ)。
Cmax(μg/g)
AUC0-12h(μg・h/g)
AUCinf(μg・h/g)
737±1,028
※0.5(0.5~2)
974±1,143
1,302±1,127
1.7±1.6
平均値±標準偏差、n=14~20 ※:中央値(最小値~最大値)
嚢胞性線維症患者に本剤300mg1日2回、4週間反復噴霧吸入投与したのち4週間休薬を1サイクルとし、3回繰り返したとき、初回噴霧吸入投与後10分の喀痰中トブラマイシン濃度の平均値(n=240)は1,237μg/g(範囲:35~7,414μg/g)であった。最終噴霧吸入投与後10分の喀痰中トブラマイシン濃度の平均値(n=201)は1,154μg/g(範囲:定量下限値(20μg/g)未満~8,085μg/g)であった。喀痰中トブラマイシン濃度のばらつきは大きかった3)(外国人のデータ)。
本剤を噴霧吸入投与したとき、トブラマイシンは多く気道に留まる3)。トブラマイシンは血清蛋白とほとんど結合しない4)(外国人のデータ)。
トブラマイシンは代謝を受けない5)。
体内に吸収されたトブラマイシンは、主に糸球体濾過により未変化体として尿中に排泄される6),7)。
トブラマイシンは、細菌の蛋白合成を阻害することにより抗菌作用を発揮し、その作用は殺菌的である10)。
トブラマイシンは、緑膿菌を含むグラム陰性菌に対し幅広いin vitro抗菌活性を示す6)。
トブラマイシン(Tobramycin)
3-Amino-3-deoxy-α-D-glucopyranosyl-(1→6)-[2,6-diamino-2,3,6-trideoxy-α-D-ribo-hexopyranosyl-(1→4)]-2-deoxy-D-streptamine
C18H37N5O9
467.51
白色~微黄白色の粉末である。水に極めて溶けやすく、ホルムアミドに溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(95)に極めて溶けにくい。吸湿性である。
5mL×14管(アルミ袋)
1) Geller DE,et al.:Pediatr Pulmonol. 2007;42(4):307-313
2) 社内資料:外国人嚢胞性線維症患者を対象とした単回投与試験(承認年月日:2012.9.28、CTD2.7.2.2.1.1)
3) Geller DE,et al.:Chest. 2002;122(1):219-226
4) Gordon RC,et al.:Antimicrob Agents Chemother. 1972;2(3):214-216
5) 石山俊次ほか:Chemotherapy. 1975;23(3):1151-1168
6) Neu HC.:J Infect Dis. 1976;134(Suppl.):S3-S19
7) 山作房之輔ほか:Jpn J Antibiot. 1981;34(11):1429-1435
8) 社内資料:外国人嚢胞性線維症患者を対象とした第Ⅲ相試験(承認年月日:2012.9.28、CTD2.7.6.4.1.1)
9) 社内資料:外国人嚢胞性線維症患者を対象とした第Ⅲ相試験(承認年月日:2012.9.28、CTD2.7.6.4.1.2)
10) Trevor AJ,et al.:ガッツング・コア薬理学. 丸善株式会社. 2006;原書7版:383-385
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