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日本薬局方
ペルフェナジン錠
処方箋医薬品注)
劇薬
統合失調症、術前・術後の悪心・嘔吐、メニエル症候群(眩暈、耳鳴)
ペルフェナジンとして、通常成人1日6~24mgを分割経口投与する。精神科領域において用いる場合には、通常成人1日6~48mgを分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。高熱反応があらわれるおそれがあるので、このような場合には全身を氷で冷やすか、又は解熱剤を投与するなど適切な処置を行うこと。
血液障害を悪化させるおそれがある。
血圧の急速な変動がみられることがある。
呼吸抑制があらわれることがある。
痙攣閾値を低下させることがある。
体温調節中枢を抑制するため、環境温度に影響されるおそれがある。
悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすい。
肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されている。
肝機能障害を悪化させるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。動物実験(マウス、ラット)で催奇形作用(口蓋裂の増加)が報告されている1)。また、妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状(新生児薬物離脱症候群)や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。
投与中及び投与後一定期間は授乳しないことが望ましい。ヒトで母乳中へ移行することが報告されている。
幼児、小児では錐体外路症状、特にジスキネジアが起こりやすい。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
少量から投与を開始するなど患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。起立性低血圧、錐体外路症状、脱力感、運動失調、排泄障害等が起こりやすい。
*アドレナリン
アドレナリンの作用を逆転させ、重篤な血圧低下を起こすことがある。
アドレナリンはアドレナリン作動性α、β-受容体の刺激剤であり、本剤のα-受容体遮断作用により、β-受容体刺激作用が優位となり、血圧低下作用が増強される。
中枢神経抑制剤
睡眠(催眠)・精神機能抑制の増強、麻酔効果の増強・延長、血圧低下等を起こすことがあるので、減量するなど慎重に投与すること。なお、バルビツール酸誘導体等の抗痙攣作用は、フェノチアジン系薬剤との併用によっても増強されることはないので、この場合抗痙攣剤は減量してはならない。
相互に中枢神経抑制作用を増強させることがある。
降圧剤
起立性低血圧等を起こすことがあるので、減量するなど慎重に投与すること。
相互に降圧作用を増強させることがある。
アトロピン様作用を有する薬剤
口渇、眼圧上昇、排尿障害、頻脈、腸管麻痺等を起こすことがあるので、減量するなど慎重に投与すること。
相互にアトロピン様作用を増強させることがある。
アルコール
眠気、精神運動機能低下等を起こすことがある。
ドンペリドンメトクロプラミド
内分泌機能調節異常又は錐体外路症状が発現するおそれがある。
ともに中枢ドパミン受容体遮断作用を有する。
リチウム
心電図変化、重症の錐体外路症状、持続性のジスキネジア、突発性の悪性症候群(Syndrome malin)、非可逆性の脳障害を起こすおそれがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
機序は不明であるが、併用による抗ドパミン作用の増強等が考えられている。
ドパミン作動薬
相互に作用を減弱させることがあるので、投与量を調節するなど慎重に投与すること。
ドパミン作動性神経において、作用が拮抗することによる。
パロキセチン塩酸塩水和物
本剤の作用が増強され、過鎮静及び錐体外路症状が発現したとの報告があるので、減量するなど慎重に投与すること。
本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。
有機燐殺虫剤
縮瞳、徐脈等の症状があらわれることがあるので接触しないように注意すること。
本剤は有機燐殺虫剤の抗コリンエステラーゼ作用を増強し毒性を強めることがある。
* アドレナリン含有歯科麻酔剤
*重篤な血圧低下を起こすことがある。
*アドレナリンはアドレナリン作動性α、β-受容体の刺激剤であり、本剤のα-受容体遮断作用により、β-受容体刺激作用が優位となり、血圧低下作用が増強されるおそれがある。
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎不全へと移行し、死亡した例が報告されている。
血圧低下、心電図異常(QT間隔の延長、T波の平低化や逆転、二峰性T波ないしU波の出現等)に続く突然死が報告されているので、特にQT部分に変化があれば投与を中止すること。また、フェノチアジン系化合物投与中の心電図異常は、大量投与されていた例に多いとの報告がある。
腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること。なお、この悪心・嘔吐は、本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること。
長期投与により、口周部等の不随意運動があらわれ投与中止後も持続することがある。
長期又は大量投与により、角膜・水晶体の混濁、角膜の色素沈着があらわれることがある。
肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることが報告されているので、このような場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切処置を行うこと。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
循環器
血圧低下、頻脈、不整脈、心疾患悪化
血液
白血球減少症、顆粒球減少症、血小板減少性紫斑病
消化器
食欲亢進、食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、便秘
肝臓
肝障害
錐体外路症状
パーキンソン症候群(手指振戦、筋強剛、流涎等)、ジスキネジア(口周部、四肢等の不随意運動等)、ジストニア(眼球上転、眼瞼痙攣、舌突出、痙性斜頸、頸後屈、体幹側屈、後弓反張等)、アカシジア(静坐不能)
眼
縮瞳、視覚障害
内分泌
体重増加、女性化乳房、乳汁分泌、月経異常
精神神経系
不眠、眩暈、頭痛、不安、興奮、易刺激
過敏症
過敏症状、光線過敏症
その他
口渇、鼻閉、倦怠感、浮腫、皮膚の色素沈着
傾眠から昏睡までの中枢神経系の抑制、血圧低下と錐体外路症状である。その他、激越と情緒不安、痙攣、口渇、腸閉塞、心電図変化及び不整脈等があらわれる可能性がある。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
フェノチアジン系抗精神薬として共通の作用を現す。すなわち、ドパミンD2受容体を抑制することにより、統合失調症における陽性症状を改善する3)。
ペルフェナジン(Perphenazine)
2-{4-[3-(2-Chloro-10H-phenothiazin-10-yl)propyl]piperazin-1-yl}ethanol
C21H26ClN3OS
403.97
白色~淡黄色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。メタノール又はエタノール(95)に溶けやすく、酢酸(100)にやや溶けやすく、ジエチルエーテルにやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。光によって徐々に着色する。
95~100℃
開封後は湿気を避けて遮光して保存すること。
100錠[10錠(PTP)×10]
1,000錠[瓶、バラ]
500g[瓶、バラ]
1) Szabo, K. T., et al.:Lancet. 1974;1:565
2) De Rivera, J. L. G.:Ann. Intern. Med. 1975;82(6):811-812
3) 第十八改正日本薬局方解説書. 廣川書店. 2021;C-5057
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