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劇薬
処方箋医薬品注)
統合失調症
ブロムペリドールとして、通常成人1日3~18mgを経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日36mgまで増量することができる。
一過性の血圧低下があらわれることがある。
低カリウム血症のある患者等では、QT延長が発現するおそれがある。,
痙攣閾値を低下させることがある。
錐体外路症状が起こりやすい。
Syndrome malin(悪性症候群)が起こりやすい。
高熱反応が起こるおそれがある。体温調節中枢を抑制するため。
肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されている。
血中濃度が上昇するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で胎児吸収の増加等の胎児毒性が報告されており、類似化合物(ハロペリドール)で催奇形性を疑う症例及び動物実験で口蓋裂(マウス)、脳奇形(ハムスター)等の催奇形性及び着床数の減少、胎児吸収の増加(マウス)、流産率の上昇(ラット)等の胎児毒性が報告されている。また、妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。
授乳しないことが望ましい。動物実験で乳汁中への移行がみられており、また類似化合物(ハロペリドール)でヒト母乳中への移行が報告されている。
錐体外路症状、特にジスキネジアが起こりやすいとの報告がある。
少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。錐体外路症状等の副作用があらわれやすい。
アドレナリン
アドレナリンの作用を逆転させ重篤な血圧低下を起こすことがある。
アドレナリンはアドレナリン作動性α、β-受容体の刺激剤であり、本剤のα-受容体遮断作用により、β-受容体刺激作用が優位となり、血圧低下作用が増強される。
中枢神経抑制剤
中枢神経抑制作用が増強することがあるので、減量するなど注意すること。
本剤及びこれらの薬剤の中枢神経抑制作用による。
アルコール
相互に作用を増強することがある。
アルコールは中枢神経抑制作用を有する。
リチウム
類似化合物(ハロペリドール)でリチウムとの併用により心電図変化、重症の錐体外路症状、持続性のジスキネジア、突発性のSyndrome malin(悪性症候群)、非可逆性の脳障害を起こすとの報告があるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
機序は不明であるが、併用による抗ドパミン作用の増強等が考えられている。
抗コリン作用を有する薬剤
腸管麻痺等の抗コリン系の副作用が強くあらわれることがある。また、精神症状が悪化したとの報告がある。
併用により抗コリン作用が強くあらわれる。
メトクロプラミド、ドンペリドン
内分泌機能異常、錐体外路症状が発現することがある。
これらの薬剤は抗ドパミン作用を有するため、併用により抗ドパミン作用が強くあらわれる。
タンドスピロンクエン酸塩
錐体外路症状を増強するおそれがある。
タンドスピロンクエン酸塩は弱い抗ドパミン(D2)作用を有する。
ドパミン作動薬
これらの薬剤のドパミン作動薬としての作用が減弱することがある。
ドパミン作動性神経において、作用が拮抗することによる。
薬物代謝酵素誘導作用を有する薬剤
本剤の作用が減弱することがある。
これらの薬剤の薬物代謝酵素誘導作用により、本剤の血中濃度が低下する。
イトラコナゾール
本剤の血中濃度が上昇することがある。
イトラコナゾールのCYP3A4阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
QT延長を起こすことが知られている薬剤,
QT延長があらわれるおそれがある。
併用によりQT延長作用が相加的に増加するおそれがある。
*アドレナリン含有歯科麻酔剤
*重篤な血圧低下を起こすことがある。
*アドレナリンはアドレナリン作動性α、β-受容体の刺激剤であり、本剤のα-受容体遮断作用により、β-受容体刺激作用が優位となり、血圧低下作用が増強されるおそれがある。
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている1),2)。
長期投与により、遅発性ジスキネジア(口周部の不随意運動、四肢の不随意運動等)があらわれ、投与中止後も持続することがある。抗パーキンソン剤を投与しても症状が軽減しない場合があるので、このような症状があらわれた場合には、本剤の投与継続の必要性を、他の抗精神病薬への変更も考慮して慎重に判断すること。
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと3)。
腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること。なお、この悪心・嘔吐は本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること。
横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等に注意すること。
肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
,
5%以上
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
循環器
血圧低下、頻脈、動悸
胸内苦悶感
心電図変化(QT間隔の延長、T波の変化等)
肝臓
肝障害
錐体外路症状
パーキンソン症候群(振戦、筋強剛、流涎、寡動、歩行障害、仮面様顔貌、嚥下障害、構音障害等)、アカシジア(静坐不能)
ジスキネジア(口周部、四肢等の不随意運動、舌のもつれ等)、ジストニア(痙攣性斜頸、顔面・喉頭・頸部の攣縮、後弓反張、眼球上転発作等)
アキネジア
眼
霧視
眼の調節障害
角膜・水晶体の混濁、角膜等の色素沈着
過敏症
発疹
血液
貧血
白血球減少
消化器
食欲不振、悪心・嘔吐、胸やけ、便秘、腹部膨満感、下痢
胃不快感
内分泌
月経異常、体重増加、体重減少
女性化乳房、乳汁分泌
高プロラクチン血症
精神神経系
睡眠障害、焦燥感、眠気、めまい・ふらつき、抑うつ
頭痛・頭重、知覚異常、性欲異常、痙攣発作、意識障害、もの忘れ、傾眠
その他
口渇、脱力・倦怠感、鼻閉、発汗、排尿障害、立ちくらみ、尿閉
しびれ感、潮紅、浮腫、運動失調、発熱
無力症、疲労
主な症状は、低血圧、過度の鎮静、重症の錐体外路症状(筋強剛、振戦、ジストニア症状)等である。また、呼吸抑制及び低血圧を伴う昏睡状態や心電図異常(Torsade de Pointesを含む)があらわれることがある。
低血圧や循環虚脱があらわれた場合には、輸液、血漿、アルブミン製剤、ノルアドレナリン等の昇圧剤(アドレナリンは禁忌)等の投与により血圧の確保等の処置を行う。重症の錐体外路症状に対しては、抗パーキンソン剤を投与する。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
マウスに臨床最大常用量の15倍(5mg/㎏/日)以上を18ヵ月間経口投与した試験で、乳腺、下垂体等の腫瘍の発生頻度が対照群に比し高いとの報告がある。
健康成人男性(5例)にブロムペリドール3mgを経口投与した場合、比較的速やかに吸収され、血中濃度は4~6時間後に最高に達する。血中濃度の半減期は20.2~31.0時間であった4)。
Tmax(hr)
Cmax(ng/mL)
T1/2(hr)
4~6
0.36~0.91
20.2~31.0
ブロムペリドールを健康成人に1回又は繰り返し経口投与したときの血中濃度
ブロムペリドール錠1mg「アメル」とインプロメン錠1mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ3錠(ブロムペリドールとして3mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された5)。
AUC(0→72)(ng・hr/mL)
ブロムペリドール錠1mg「アメル」
11.78±1.47
0.53±0.07
5.0±0.5
24.1±1.9
インプロメン錠1mg
11.89±2.03
0.58±0.14
4.9±0.4
23.6±1.9
(Mean±S.E.,n=16)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
約97%(in vitro)(10~50ng/mL血清の濃度範囲での血清蛋白結合率)
ブロムペリドールは、グルクロン酸抱合のほか、チトクロームP450(主にCYP3A4)による酸化的N-脱アルキル化等により代謝される。
健康成人にブロムペリドール3mgを経口投与したとき、投与後72時間までの尿中にブロムペリドールのグルクロナイドが投与量の約18%排泄され、このほとんどが投与後24時間以内に排泄された4)。
健康な雌性ビーグル犬にブロムペリドール錠3mg「アメル」1錠(ブロムペリドールとして3mg)、ブロムペリドール錠6mg「アメル」1錠(ブロムペリドールとして6mg)及びブロムペリドール細粒1%「アメル」600mg(ブロムペリドールとして6mg)を絶食単回経口投与した場合の時間-濃度曲線下面積(AUC)、最高血中濃度(Cmax)、最高血中濃度到達時間(Tmax)、半減期(T1/2)は下記のとおりである6)。
錠3mg
229.24±8.46
11.44±0.50
5.50±0.45
23.71±4.29
錠6mg
396.69±17.93
23.76±1.06
4.42±0.50
16.38±1.69
細粒1%
517.08±17.76
24.97±1.01
4.25±0.82
13.81±0.88
(Mean±S.E.,n=12)
抗精神病薬の作用機序は、中枢ドパミン受容体遮断作用と密接に関連していると推定されているが、ブロムペリドールは行動薬理学的方法及び神経化学的方法によって、強力な中枢性抗ドパミン作用を示すことが確認されている7)。
動物(ラット、in vitro)で脳内ドパミン受容体に高い親和性を示す9)。
動物(ラット)でのカタレプシー惹起作用はハロペリドールより弱い9)。
ブロムペリドール(Bromperidol)
4-[4-(p-Bromophenyl)-4-hydroxypiperidino]-4′-fluorobutyrophenone
C21H23BrFNO2
420.32
白色~微黄白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがある。酢酸(100)に溶けやすく、N,N-ジメチルホルムアミドにやや溶けやすく、クロロホルムにやや溶けにくく、メタノール、エタノール(99.5)、2-プロパノール又はジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
157~160℃
開封後は遮光して保存すること。
100錠[10錠(PTP)×10]1,000錠[瓶、バラ]
500g[瓶、バラ]
1) 飯田順三, 他:精神科治療学. 1990;5:87
2) 西嶋康一, 他:精神神経学雑誌. 1989;91:429
3) 宮田純一, 他:救急医学. 1988;12:1813
4) 村崎光邦, 他:臨床評価. 1985;13:813
5) 社内資料:生物学的同等性試験[錠1mg]
6) 社内資料:薬物動態[錠3mg、錠6mg、細粒1%]
7) 小澤光ら編集:薬物治療の実際第3版、第2編 薬のまとめ. 1987;71
8) Niemegeers, C. J. E. et al.:Arzneim. Forsch. 1974;24:45
9) 大阪府病院薬剤師会編:医薬品要覧第5版. 1992
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